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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2015 年 2 月 25 日

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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2015 年 2 月 25 日 報告番号:甲第 1648 号 氏名: 平栁 淑恵

論文審査

担当者 主査 教授 井坂 恵一 印

副査 教授 水口 純一郎 印

副査 教授 橘 政昭 印 審査論文の題目:

Busulfan pretreatment for transplantation of rat spermatogonia differentially affects immune and reproductive systems in male recipient mice

(ラット生殖細胞移植前処置に使用するブスルファンの雄マウスの免疫系と生殖器系への影響)

著 者:Yoshie Hirayanagi, Ning Qu, Shuichi Hirai, Munekazu Naito, Hayato Terayama, Shogo Hayashi, Naoyuki Hatayama, Miyuki Kuramasu, Yuki Ogawa, Masahiro Itoh

掲載誌:Anatomical Science International (in press, 2014) 論文要旨:

免疫正常マウスにラット生殖細胞を移植したところ、レシピエントマウス精細管内にラットの精子形 成が誘導されることが報告されている。しかし、レシピエントマウス自身の生殖細胞枯渇に使用するブ スルファンは免疫抑制作用を有するため、ラット生殖細胞の生着はレシピエントマウスの免疫不全状態 に依存する可能性が否定できない。そこで本研究では、移植前処置に用いたブスルファンが、免疫正常 マウスの生殖器系と免疫系へ及ぼす影響について検討した。実験は、C57BL/6j雄マウスを用いて、正常 群、コントロール群、ブスルファン群に分け、投与後2日目とラット生殖細胞移植と同時期である60日 目に各群の精巣、精巣上体と脾臓を採取し検討した。細胞性免疫と液性免疫機能についても同時に調べ た。結果として、生殖機能に関してブスルファン群はブスルファン投与後 2 日目では精巣内に正常な精 子形成が認められたが、投与後60日目では顕著な精子形成障害が認められた。一方、免疫機能に関して は、ブスルファン投与後2日目では、正常群に比べ免疫機能の低下が認められた。しかし投与後60日目 では、正常群とブスルファン群間で免疫機能に有意な差は認められなかった。以上から、投与後60日目 のラット生殖細胞移植時にはブスルファン処置マウスの免疫機能は回復していることが明らかになっ た。

審査過程:

1.研究の背景・目的・方法などを明確に説明することができた。

2.ブスルファンの至適投与量、その効果などについて適切な回答が得られた。

3.生殖細胞の異種間移植の応用に関して、十分な説明がなされた。

4.今回示された知見の妥当性に関し、適切な説明が得られた。

5.今後の研究課題について適切な回答がなされた。

価値判定:

本研究では、移植前処理に用いたブスルファンが免疫正常マウスの生殖系と免疫系双方に及ぼす影響 を同時に調べた初めての報告であり、ブスルファン処置マウスの免疫能はラット生殖細胞移植時にはす でに回復していることを明らかにした。このことは今後の異種間における生殖細胞移植に関する研究に おいて寄与するところ大であり、学位論文としての価値を認める。

参照

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