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~実用化改良~

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Academic year: 2022

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(1)

草木混合の含水率の高い植物発生材を利活用したバイオマスガス発電の実用化

~実用化改良~

東日本高速道路(株) 正会員 ○宇治 正人 東日本高速道路(株) 非会員 堀井 秀基 東日本高速道路(株) 非会員 宇留野 武見 鉄建建設(株)フェロー会員 喜久里 政宏

1.はじめに

前報1)では実証実験について述べたが,本報では,平成

26

12

月から平成

28

4

月にかけ実用化に向けて行っ た設備改良とその効果について述べる.

2.設備改良及び熱分解方法

-1

に設備改良後のプラントのシステ ムフローを示す.実用化に向けた設備改 良の主な内容は次のとおりである.

ガス精製ラインからのタール等残渣の 排出方策として,タール分離スクラバー に遠心分離機(①)を接続させ,集塵機

(②)により連続的に排出させることと した.また,タール回収ポット付きの乾 ガス洗浄スクラバーを追加し(③),タ ール分離スクラバーを通過したガスのさ

らなる精製を図るとともに,発電機手前に 5μmメッシュのフィルターを追加し(④),乾ガス残留タール重量濃 度を低減させることとした.

その他,原料の安定供給のため,乾燥機の改良(⑤)や原料供給安定装置の設置(⑥),乾ガスの圧力変動を緩 和する乾ガスホルダーの設置(⑦)などを行った.加えて,省力化のための残渣搬出コンベアーの設置(⑧),外 気遮断による安全の確保として,恒久的な窒素発生装置を設置した(⑨).

バイオマスは熱分解により,熱分解ガスと残渣,タール及び凝縮水になるが,その発生量は熱分解温度に依存し,

温度が高いほどガス量が多くなり,残渣は少なくなる.原料は水分含水率が約

40%

50%

であり,水分含有率の高 い原料が熱分解装置に入ると熱が奪われ,装置内の温度が低下して残渣発生の多い熱分解となる.そのため,熱分 解装置内の温度が

700

℃を下回ると原料供給を停止,

750

℃まで復活すると供給を再開する運転制御としたうえで,

昼夜連続運転(月~金)を

5

週にわたって実施し設備改良効果を検証した.

3.設備改良等の効果

(1)ガスに含まれるタール重量濃度及び粒子状物質濃度の状況 表

-1

に設備改良前・後のガスに含まれるター

ル重量濃度と粒子状物質濃度の測定結果を示 す.ガス採取位置は,追加したフィルター(5 μ

m

メッシュ)と発電機の間である.追加改良 後のタール重量濃度は,追加改良前と比較して 約

1/3

1/10

に減少している.

キーワード;高速道路,再生可能エネルギー,ガス化発電,木質バイオマス,植物発生材,熱分解 連絡先;〒100-8979 東京都千代田区三崎町

2-5-3 TEL03-3221-2144

表-1 タール重量濃度及び粒子状物質濃度

ガス採取日 原料含水率

(%)

計測時平均熱 分解温度(℃)

タール重量濃度

(mg/Nm3)

粒子状物質濃度

(g/Nm3)

697 1,460 0.05

722 1,260 0.05

760 230 0.01未満

780 130 0.01未満

752 480 0.01未満

730 310 0.01未満

H27.8.4

(追加改良前)

H27.11.26

(追加改良後)

H27.12.24

(追加改良後)

35.7 39.0 55.4

バイ

( 刈草

残渣

エンジン排熱

加熱

乾燥機 SHS 加熱器

乾ガス洗浄

スクラバ- 乾ガスクーラー

加熱ガス発生炉 熱分解装置 タール

分離スクラバ-

遠心分離機

乾ガス ホルダー

エンジン 発電機

重油 原料定量供給装置

残渣搬出用コンベア 窒素発生装置

タールクーラー

残渣 集塵機

固体 液体 気体

フィ 25

μ

フィ

5 μ

図-1 システムフロー 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑31‑

Ⅶ‑016

(2)

また,追加改良後の粒子状物質重量濃度は測定限界以下になっている.設備改良並びに運転制御プログラムの変 更により,タール等の不純物の発生抑制や捕捉が効果的に行われることを確認した.

(2)発電機への影響

エンジンオイルの状態の変化や含まれる金属元素の量などから,燃料ガスに含まれる不純物によるエンジン発 電機の受けているダメージの状況を把握することができる.タール等の不純物が燃料ガスに混入することは避け られないので,エンジンオイルの交換周期を

500

時間(重油のみの場合のメーカー推奨交換周期)から

300

時間 に変更するとともに,連続試運転時は毎週末にエンジンオイルを採取して専門機関で劣化状態の分析を行なった.

その結果,動粘度・塩基価に大きな変化は見られず劣化に問題がないこと,また,鉄などの磨耗に関する金属元 素の濃度が高くないことから,機器の磨耗にも問題ないとの専門機関の所見を得た.

3

)日常保守

実運用にあたっては,5日/週の連続運 転を予定しており,稼働を停止すること なく日常保守を行う必要がある.そのた め,連続試運転にて保守の状況を確認し た.

本プラントで使用する原料は刈草や剪 定枝をチップ化しただけのものであり,

ガス精製過程で発生するタール等の残渣 を日常保守の中で効率的に除去すること が最も重要となる.

写真-1・2 は,タール分離スクラバーに 接続した遠心分離機及び上澄み液タンク である.遠心分離機でタール分離スクラ バーを循環する洗浄水に含まれる固形物 を分離し,上澄み液タンクに蓄積したス ラッジを週1回冷温停止後に回収するこ とで配管等の閉塞は確認されなかった.

写真-3 は,乾ガス洗浄スクラバーに設 置したタール回収ポットからの残渣搬出 状況である.設備改良前はスクラバーの

底部に残渣が閉塞し配管等の閉塞が認められたが(写真-4),回収ポットから容易に搬出できるようになり,日々定 期的にタール等の残渣を回収することで,洗浄スクラバー底部や循環する洗浄水の配管等が閉塞することがないこ とを確認した.

連続試運転中の状況から,設備改良の効果が確認され,現在計画している通常の保守体制で日常的な保守も可能 であることを確認した.

4.おわりに

本プラントは平成

28

年度より,那須高原サービスエリア(上)への送電を開始する予定である.草木混合の不揃 いな形状で水分含有率の高い材料を使用したバイオマスガス発電は国内でも例はなく,同様な植物材料が発生する 道路や公園等の事業でも初の試みである.今後,本プラントの運用を図りつつ,実績データによる運用評価を行い,

他所への展開についても検討していく予定である.

参考文献:

1)

草木混合の含水率の高い植物発生材を利活用したバイオマスガス発電の実用化~実証実験~

写真-4 追加改良前の乾ガス洗浄スク ラバーに滞留した残渣

写真-1 遠心分離機本体(上),上 澄み液タンク(下)

写真-2 遠心分離機の上澄み液タンク 内(固形分の多くが除かれている)

写真-3 乾ガス洗浄スクラバーからの 残渣搬出(追加改良後)

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑32‑

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参照

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