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表-1 荒川区を中心とした地域の相関係数

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Academic year: 2022

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(1)Ⅲ− 30. 第38回土木学会関東支部技術研究発表会. 主成分分析による自然災害リスクを考慮した地価評価の問題点 東京都市大学. 学生会員. ○村前. 敏裕. 東京都市大学. 正会員. 片田. 敏行. 1.はじめに わが国は自然災害が発生しやすい環境にあり,洪水,土石流,液状化,. 下町側. 強地震動,などが住宅や社会基盤施設に被害を及ぼす.このような自然 災害による被害の大きさは,その地点での地形や地盤条件などの影響が. 山手側. 大きい.しかし,地盤災害リスクを伴う土地も住宅地や商業用地として 取引されているのが現状である.また土地の価格は,利便性や住環境の 良さなどに基づき土地価格が設定されていることが多く,必ずしも地盤. 図-1 分析区域. 災害リスクを重視していない.そのため地盤災害リスクを有する土地で. 表-1 荒川区を中心とした地域の相関係数. も高値で売買されている土地が少なくない.これらのことから,真野ら は災害リスクを考慮した土地の評価法を提案している 1).本研究では総 合的な災害リスクと経済性を考慮したリスク評価の改良を目的として いる.その方法として,真野は横浜市を対象地域として,主成分分析で. 液状化 液状化 微地形 地価 利便性. 1 0.2887 0.4247 0.0639. 表-2 横浜市における相関係数. 研究を進めた.しかしながら真野の分析方法を東京都 23 区に適用した 場合に,地価と利便性の相関が小さくなるという問題が生じている .そ こで本報告ではその問題の原因と,その解決案を検討したので報告する. 2.真野の点数化法の問題点と解決案 (1).真野の分析方法 真野の分析方法は,まず対象地域を決めた後, 「災害リスク」 「地盤条 件」「経済性」から調査項目を決め,それぞれ説明変数としている .次 に各リスクのハザードマップや微地形図,地価公示価格等により各項目 を 1~5 点で点数評価をし,各判定項目を用いて,主成分分析を行ない,. 微地形 地価 利便性 0.2887 0.4247 0.0639 1 0.1075 0.1262 0.1075 1 0.0687 0.1262 0.0687 1. 液状化 液状化 微地形図 地価 利便性. 1 0.4711 -0.2145 -0.1908. 微地形 地価 利便性 0.4711 -0.2145 -0.1908 1 -0.0445 -0.1084 -0.0445 1 0.4307 -0.1084 0.4307 1. 表-3 地価の点数化法 点数 5 4 3 2 1. 価格<百万円> 301~ 251~300 201~250 151~200 ~150. その分析結果より,土地評価法を考察・検討するといったものであ る.. 表-4 利便性の点数化法. (2)真野の分析の問題点. 点数 距離(m) 5 4 ~500 3 501~1000 2 1001~1500 1 1501~ 2つ以上路線がある+2 急行・快速停車駅+1 MAX5点. まず真野と同様に説明変数の加点法で分析を進めた.対象地域は荒川 区を中心とした図-1 に示す地域である. その結果,主成分分析の相関 関係は表-1 のようになった.横浜市を対象地域とした真野等の分析では, 表-2 のように,地価-利便性の相関は 0.4307 となっている.一方,荒川 区を中心に設定した今回の対象地域の分析結果では,表-1 から経済性項 目である地価と利便性の間の相関は 0.0687 と著しく低いことがわかる. この結果は,利便性により地価が決定されている現在の土地評価法とは 異なり,また対象地域を変えるごとに地価-利便性の相関に大きく差が 生じるのは,正確であるとは言い難い.. 表-5 東京と横浜の鉄道駅の比較 東京都23区 鉄道駅の数 432駅 面積 621.98km2 1駅あたり面積 1.44km2. 横浜市 141駅 437.3km2 3.10km2. (3).問題点の原因 今回の分析と真野等の分析の間に地価-利便性の相関関係に差が生じた原因は 2 つ挙げられる.1 つめは分析地域 の違いである.今回の分析で設定した地価及び利便性の点数化法の設定は表-3 及び表-4 のようになっている.これ キーワード. 土地評価. 多変量解析. 主成分分析. 連絡先〒158-8557 東京都世田谷区玉堤 1-28-1 東京都市大学地盤環境工学研究室 TEL03-5707-2202 E-mail:[email protected].

(2) Ⅲ− 30. 第38回土木学会関東支部技術研究発表会. は真野の調査対象地域である横浜市に適用させた点数化法である.横 2). 浜市は表-5 に示すように,東京都 23 区と比較して 1 つの鉄道の駅に 対する面積が大きいため,隣の駅との間隔が広く,横浜市の点数化法 を東京都 23 区内に用いると,大半の地域が 4 点の~500m に含まれ, 利便性は高水準となってしまう.. 表-6 見直した利便性の点数化法 点数 5 4 3 2 1. 距離(m) 路線が二つ以上の駅が~250 ~250 251~500 501~750 750~ 都電の駅の場合は-1. 2 つめの問題点は,東京都の山手地域と下町地域の存在である.東京 都の中でも,山手地域と下町地域の地価価格は決定的な違いがあり,. 表-7 下町地域の地価の点数化法. 利便性としては同程度の世田谷区と足立区に坪平均価格 100 万以上の. 点数 5 4 3 2 1. 差額がある.これは土地の成り立ちに起因する.山手側に商業地や住 宅地が形成されていったのに対し,下町側には工業地域が形成されて いったことが,地価の差に起因していると判断できる.このような歴 史的背景から,山手・下町のどちらかに基準を置いて地価項目の点数 化を行うと,一定の評価を行うことが出来ないと判断できる.. 表-8 対策案を用いて算出した相関係数. 3.問題点に対する解決案の検討 (1)問題点の解決案 1 つめの問題点の対策として,利便性の点数化法を東京都 23 区を基 準として見直し,利便性の点数化法を表-6 のように設定した.東京都. 液状化 液状化 微地形 地価 利便性. 最寄駅が都電の駅の場合は 1 点マイナスとした. 2 つめの問題点の対策として,山手・下町それぞれに地価項目の点数. 液状化 液状化 微地形 地価 利便性. (2)複数の地価項目の点数化法による分析 武蔵野台地に位置する山手線以西は山手地域,武蔵野台地を外れた. (3)解決案を用いた分析結果及び考察. 1 0.0267 -0.0153 -0.0585. 液状化 液状化 微地形 地価 利便性. 微地形 地価 利便性 0.0267 -0.0153 -0.0585 1 0.0166 0.1302 0.0166 1 0.4449 0.1302 0.4449 1. 1 0.1853 0.2455 0.5303. 微地形 地価 利便性 0.1853 0.2455 0.5303 1 0.2975 0.1952 0.2975 1 0.4015 0.1952 0.4015 1. 表-11 融合させて分析した相関係数. 山手線以東は下町として分けられる.この山手,下町それぞれに地価 項目の点数化し,全地域を総合的に主成分分析を行った.. 微地形 地価 利便性 0.2887 0.4247 0.1936 1 0.1075 0.1193 0.1075 1 0.3725 0.1193 0.3725 1. 表-10 荒川区の分析結果の相関係数. 化法を設定し,それぞれ別々に分析する.そのとき点数化法は,山手 地域は既往の点数化法と同様にし,下町地域は表-7 のように設定した.. 1 0.2887 0.4247 0.1936. 表-9 文京区の分析結果の相関係数. 23 区内は駅と駅の間隔が狭いので,各点数を決定づける距離を短縮さ せた.さらに都電荒川線は車両が小さく,収容人数が少ないことから,. 価格<百万円> 216~ 186~215 156~185 126~155 ~125. 液状化 微地形 地価 利便性. 液状化 1 0.2887 0.2752 0.2000. 微地形 0.2887 1 0.0548 0.1246. 地価 0.2752 0.0548 1 0.4300. 利便性 0.2000 0.1246 0.4300 1. 1 つめの問題点に対する対策案を用い,荒川区を中心とした対象地域を分析したところ,解析結果の相関係数 は 表-8 に示す通りになった.真野の分析結果よりも小さいが,相関は 0.3725 と改善することが出来た.また,2 つめ の問題点に対する対策案を文京区を山手地域,荒川区を下町地域として, 2 つの区で分析を行った.分析結果の相 関である表-9,表-10 が示す通り,地価-利便性の相関はそれぞれ文京区が 0.4449,荒川区が 0.4015 と,真野の分析 結果と同じくらいに高くなった.さらに,地価の点数化基準を山手,下町のそれぞれに設け,それらを複合させて 分析した結果,相関係数は表-11 のように 0.4300 となり,相関係数は向上した. 4.おわりに 東京都と横浜市における地価-利便性の関係の違いを明らかにし,東京都内では利便性の点数化法の決定基準を下 げることによって,分析の妥当性の向上を図ることが出来た.また,山手区域と下町区域を分けて主成分分析する ことによって,利便性と地価の関係は両地域間で異なることを明らかにした.このことから,自然災害リスクを考 慮して土地評価をする際には,区域間の違いを考慮しながら東京全体を点数化して主成分分析する必要がある. 〈参考文献〉(1)真野翔太(2009.08.03)「主成分分析を用いた自然災害リスクに対する動産・不動産評価」土木学会年 次学術講演会公演概要集(2)横浜市統計ポータルサイト http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/daitoshi/h12/h130600.ht ml.

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