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慢性閉塞性肺疾患における alveolar attachment : alveolar attachment と肺胞病変,気道病変,肺機能所見との関連

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Academic year: 2021

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(1)

130 (41) 氏名(生年月日) 本 籍・

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

ヤマ ワキ イサオ

功(

医学博士 乙第1119号

平成2年10月19日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)

慢性閉塞性肺疾患におけるalveolar attachment -alveolar attachmentと肺胞病変,気道病変,肺機能所見との関連一 (主査)教授 滝沢 敬夫 (副査)教授 笠島 武,田村 敦子

論 文 内 容 の 要 旨

目的 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の肺では細気管支壁に付 着する肺胞壁(alveolar attachment)に破壊のみられ ることが知られている.しかし,このattachmentの破 壊がCOPD患者の病態生理にどのような影…響を与え ているかは不明である.今回,種々の程度のCOPD症 例を対象としてattachmentの破壊と肺胞病変,気道 病変,肺機能所見との関連性について検討を行った. 対象及び方法

NIH intermittent positive pressure breathingの臨

床試験研究中に死亡し剖検されたCOPD 41症例を対 象とした.一定の方式に従い採取された肺の組織切片 を用い,細気管支に付着する肺胞壁の断裂がみられる ものを異常なattachmentとみなし,以下の評価を 行った.(1)単位周長あたりの正常attachmentの個 数,(2)正常attechmentの平均間隔,(3)総att鎚h-

ment数に占める異常なattachmentの比率,を求め

た.あらかじめ評価した肺実質病変,中枢・末梢気道 病変および生前の肺機能所見とattachmentの破壊を 示す上記3つの指数との関連性を検討した. 結果 肺実質病変である肺気腫の程度とattachmentの破 壊との間には比較的高度の相関性があり,気腫が高度 となるに従い正常attachmentの数が減少がみられ た.中枢気道ではattachmentの破壊と気道平滑筋量 との間にのみ有意の相関を示した.末梢気道病変にお いては,attachmentの破壊は色素沈着,炎症細胞浸潤, 気道の変形の程度と有意の相関を示し,r特に細気管支 の変形度とattachmentの破壊との間には高度の相関 性が認められた.肺機能所見では,attachmentの破壊 はFEV1, FEV1/FVC, RV, TLC, phase III, DLco, K値と有意の相関を示し,特にphase IIIとDLc。に対 しては比較的高度な相関を示した. 考察 COPD疾患においては,肺胞破壊や末梢気道の炎症 細胞浸潤が高度になるに従いattachmentの破壊も高 度となることが知られた.肺胞破壊は炎症細胞に由来 するプロテアーゼによることが推察されていることか ら,attachmentの破壊も気道壁に集族した炎症細胞由 来のプロテアーゼによってもたらされた可能性があ る.また,attachmentの破壊が高度となるにつれ細気 管支の変形も高度となり,attachmentが気道形状の維 持に重要な役割を果たしている可能性が推測された. 一方,肺機能との関連については,attachmentの破壊 が高度なほど閉塞性換気障害,拡散障害,換気の不均

等分布が高度となった.従来,喫煙者においては

attachmentの破壊の程度と肺弾性収縮力の低下との 間にのみ相関のみられることが知られているが,

COPDが進展した症例においてはattachmentの破壊

は肺の弾性収縮のみならず気道閉塞の指標となる1秒 率の異常にも関与していることが明らかとなった. 結論 COPDにおいてはalveolar attachmentの破壊は肺 気腫病変や末檎気道病変とともに進展し,肺胞,気道 一740一

(2)

131 病変とともに肺機能の異常に少なからぬ影響をもたら していることが推測された.

論 文 審 査 の 要 旨

本研究は予め肺機能検査が行われている慢性閉塞性肺疾患(COPD)の41剖検例について,細気管支壁iに付 着する肺胞壁(alveolar attachment)の破壊が病態生理学的にどのような意義を有するかを,形態計測学的手 法を用いて検討したものである. その結果,肺気腫が高度となるほどattachmentの破壊も高度となること,気道病変ではattac㎞entの破壊 は中枢気道の平滑筋量および末梢気道の色素沈着,炎症細胞浸潤,特に末梢気道の変形の程度と相関する一方, 肺機能検査成績におけるFEV、, FEVI/FVC, RV, TLC, phase III, DLc。, K値と相関することを明らかに

したものである.COPD患者の病態生理を解析する上で重要な示唆を与え,学術上価値ある研究である. 主論文公表誌 慢性閉塞性肺疾患におけるalveolar attachment -alveolar attachmentと肺胞病変,気道病変,肺 機能所見との関連一

呼吸第9巻第6号

727-733頁(平成2年6月15日発行) 副論文公表誌

1)Assessment of lung parenchmal destruction by using routine histologic tissue sections (通常の組織切片による肺実質破壊の評価) Am Rev Respir Dis 139:313-319,1989

2)気道平滑筋迷走神経節後線維に対するcor-

ticotropine releasing factorの影響 呼吸 8(3):318-323,1989

3) Structural chenges in airways of rats exposed to nitrogen dioxide intermittently for seven

days(断続的7日間No2曝露ネズミにおける

気道の形態学的変化)

Am Rev Respir Dis 140:1754-1762,1989

4)気管支のmucoepidermoid carcinomaの1例 肺癌 28(1):113-118,1988 5)両側血性胸水をきたしたactinoliteによる石綿

肺の1例

日胸疾会誌 24(3):309-315,1986 6)糖尿病に合併したNecrotizing Fasciitisの』1

糖尿病 28(9):1089-1094,1985 一741一

参照

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