• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : №26:ヒト末梢血血液細胞由来iPS 細胞を用いた骨芽細胞誘導

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : №26:ヒト末梢血血液細胞由来iPS 細胞を用いた骨芽細胞誘導"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№26:ヒト末梢血血液細胞由来iPS 細胞を用いた骨芽

細胞誘導

Author(s)

加藤, 宏; 奥平, 貴人; 渡邊, 豪士; 東, 俊文; 柴原,

孝彦

Journal

歯科学報, 119(3): 246-246

URL

http://hdl.handle.net/10130/4913

Right

Description

(2)

目的:これまでに疾患 iPS 細胞の樹立は数多く報告 されており,病態解明や再生医療への応用が期待さ れている。我々も現在までにいくつかの先天異常に よる症候群患者の iPS 細胞の樹立に成功してきた。 本研究では,疾患 iPS 細胞を利用した骨再生医療の 先行研究として,末梢血血液細胞から iPS 細胞を樹 立し,それらを骨芽細胞誘導してその特性を検討し た。 方法:本研究は本学倫理申請に則って行った。同意 の得られた健常人から末梢血を5mL 採血し,ヒト T 細胞を取得した。得られた細胞にセンダイウィル スベクターを用いて初期化遺伝子を導入し,iPS 細 胞の樹立を行った。樹立した iPS 細胞は過去にわれ われが報告した骨芽細胞誘導法に準じて誘導を行 い,骨芽細胞マーカーの発現を real-time PCR 法に より評価し,アリザリンレッド染色にて硬組織形成 能を評価した。誘導骨芽細胞はヌードラット頭蓋骨 欠損モデルに足場材料とともに移植し,硬組織形成 の画像的評価を行った。 結果:ウィルス感染後28日でヒト ES 細胞様コロ ニーの出現を多数確認した。アルカリホスファター ゼ染色にて陽性反応を示し,未分化・多分化マー カーは RT-PCR 法にて検出された。また,テラトー マ形成にて組織学的に3胚葉分化が観察された。得 られた iPS 細胞は骨芽細胞誘導にて骨芽細胞マー カーの発現が認められ,骨芽細胞誘導30日後にはア リザリンレッド染色にて陽性反応を示した。実験動 物への移植実験では,骨欠損部にμCT にて散在性 の新生骨の形成を認めることができ,骨形成能を確 認することができた。 考察:通常の線維芽細胞と同様に,ヒト末梢血血液 細胞からの iPS 細胞の樹立,さらには骨芽細胞誘導 が可能であった。これらのことより,ヒト末梢血血 液細胞由来 iPS 細胞が骨再生療法の cell source に なり得る可能性が示唆された。現在,線維性異形成 症患者の iPS 細胞の樹立に取り組んでおり,樹立後 に骨芽細胞誘導を図って機能解析を進めていく予定 である。 目的:基底細胞母斑症候群は多発性顎骨嚢胞,多発 および再発性の基底細胞癌(BCC),肋骨異常を呈 する常染色体優性遺伝疾患である。責任遺伝子は PTCH1で,Hedgehog(Hh)経路の異常活性によ り症状を呈すると考えられている。中高年以降同時 期に多発する BCC は,非症候性 BCC と同様に紫 外線(UV)曝露の関与が報告されているものの, その詳細な病態については明らかではない。そこで 基底細胞母斑候群患者由来 iPS 細胞(G-OFiPSCs) を用いた BCC 疾患モデルの確立を目指し,本研究 では,G-OFiPSCs を角化細胞 へ 誘 導 し,そ の UV に対する反応について検討を行うことを目的とす る。 方法:東京歯科大学 生 化 学 講 座 に て 樹 立 し た G-OFiPSCs を使用し,角化細胞誘導培地にレチノイ ン酸1μM,BMP4 10 ng/mL,EGF 20 nM,Y-27632 10μM を添加し,角化細胞へと分化誘導を 行った。角化細胞への評価は基底細胞のマーカーで ある Keratin14(KRT14),Integrinβ4(ITGB4) などの遺伝子発現およびタンパクを確認した。その 後分化細胞を用いて,UV 照射を行い TUNEL 染色 にアポトーシス陽性細胞率を算出した。さらに,同 条件下における DNA 修復関連の遺伝子発現を確認 した。 結果および考察:上記分化誘導にて,G-OFiPSCs はコンロール細胞と同様に KRT14,ITGB4 および Tp63の遺伝子発現の増加を認め,角化細胞分化後 では免疫染色にて KRT14 および ITGB4 を確認し た。また G-OFiPSCs 群は Hh 経路のターゲット遺 伝子である HHIP および BCL2 の増加を認め,Hh 経路が活性化していることが判明した。培養細胞 に UV 8 J/m2 ;の単回照射を行い,16時間後に G-OFiPSCs 群とコントロール細胞群と比較したとこ ろ,G-OFiPSCs 群ではアポトーシス陽性細胞率の 有意な減少を認めた。同条件下において,DNA 修 復関連遺伝子発現を確認したところ,G-OFiPSCs 群は p53 と BRCA1 の有意な増加を認めた。以上の 結果より,G-OFiPSCs の分化細胞は,抗アポトー シス分子である BCL2 の高発現と,UV 照射時に DNA 修復関連遺伝子の発現の増加によりアポトー シス抵抗性を有していることが示唆された。これは BCC 発症の一端を担っていると考えられる。

№26:ヒト末梢血血液細胞由来 iPS 細胞を用いた骨芽細胞誘導

加藤 宏1),奥平貴人1),渡邊豪士1),東 俊文2),柴原孝彦1)(東歯大・口腔顎顔面外科)1) (東歯大・生化)2)

№27:基底細胞母斑症候群特異的 iPS 細胞の角化細胞への分化誘導および紫外線反応性

森田奈那1),小野寺晶子2),中村ゆり子1),渡邊豪士3),小倉弘之4),齋藤暁子2),中村 貴2) 高橋愼一5),野村武史1),東 俊文2)(東歯大・オーラルメディシン口外)1)(東歯大・生化)2) (東歯大・口腔顎顔面外科)3)(東歯大・矯正)4)(東歯大・市病・皮膚科)5) 学 会 講 演 抄 録 246 ― 82 ―

参照

関連したドキュメント

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘

添付)。これらの成果より、ケモカインを介した炎症・免疫細胞の制御は腎線維

MIP-1 α /CCL3-expressing basophil-lineage cells drive the leukemic hematopoiesis of chronic myeloid leukemia in mice.. Matsushita T, Le Huu D, Kobayashi T, Hamaguchi

 1)血管周囲外套状細胞集籏:類円形核の単球を

リ剖橡マデノ時間,一死年月等ヲ表示スレバ第2表ノ如

RNAi 導入の 2