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授業分析の方法に関する研究(III-4) : 諸観察システムの検討と新カテゴリーシステムの開発(その4)

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(1)Title. 授業分析の方法に関する研究(III-4) : 諸観察システムの検討と新カ テゴリーシステムの開発(その4). Author(s). 平山, 満義. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 32(2): 93-105. Issue Date. 1982-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4871. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 授業分析の方法に関する研究 ( 1 1 1-4) -- 諸観察システムの検討と新カテ ゴリーシステムの 開発 (その4) --. 平. 山. 目. 研究のねらい 1., 2, 諸観察システムの検討 1 ( ) 検討の基本的視点. 義. 満. 次. 〈以上, (m-2) に掲載〉 l lack の 観察 シ ステム ( 8 ) A.A.Be. ( 2 ) N. A.F1andersの 観 察シ ステム(FIAC). ( 9 ) J,B.Hough&J .K.Duncan の 観 察シ ス テム IA)〈以上 ( (OS 1 1 1-3) に掲載〉. i l ing の 観 察 シス テ d ( 3 ) G. Mor ne & R.S .Spau. ingsの 観察シ ス ( l o ) B, M.Grant & D. G. Henn. ム. プム. ( 4 )〈以 ) R rの観察システム(RCS&ETC ,L .obe. ( 1 1 ) J tの 観察 シ ス テム , Herbar. 上, ( 1 1 1-1) に掲載〉 A E ( 5 ) . midon & E. Hunterの 観 察 シス テム. ( 1 ) 諸観察システムの総合的考察 く以上, 本稿〉 2. (VICS ) th の 観 察 システ ム ( 6 ) B.○.Smi ) De Landsheer 7 ( e & E.Bayerの 観 察シ ステム. 3. 新カテゴリーシステム開発と検証 1 { ) カテ ゴリーシステム開発の視点 2 { ) 新カテゴリーシステムの検証と結果 4, 今後の課題. 1 ) ( l o ) B. M. Grant & D, G. Henningsの 観 察 シ ス テ ム(. 2 )・一方の B 本観察システムによる研究は, 2人の研究者によるもので1 971年に発表されている( . . M,Grant女 史 は、 ニ ュ ー ジ ャ ー ジ ーの Wi l l i am Peterson カ レ ッ ジ の 教 授 で, か つ て コ ロ ン ビ ア 大 学 テ ィ ー チ ャ ー ズ カ レ ッ ジ か ら Ed . D.を 取 得 し て い る, 他 方 の D, G. Hennings女 史 は, ニ ュ ー. ン ャ ー ジ ー の Newark 州 立 カ レ ッ ジ の 教 授 で, 同 じく か つ て コ ロ ン ビア 大 学 テ ィ ー チ ャ ー ズカ レ ッ. ジから Ed .D,を取得している.. 本研究は, 授業過程における教師の非言語行動を重点に分析研 究した初期の労作の1つといって よいだろう. 研究過程の随所で彼女らに助言を与え, かつ原稿に目を通してくれた授業分析研究者 l l として著名なコロンビア大の A,A,Be ack 教授は,彼女等のこの著作に前書きを寄せ,「本書は,授. 業における交互作用の非言語的行動次元でのいくつかに, 光を当てた初期の労作の1つであるが故 に意義がある」 として, これに高い評価を与えている, 確かに, 指摘 の様に授業分析研究者の多く は, 授業過程自体が言語的次元と非言語的次元の両方 で成り立っ ていることを承知していたにも拘. わらず, これま でのこの分野での研究方法が未確立のためなのか, あるいは, その研究的価値がな 93.

(3) . 平. 山. 満. 義. いとして軽視してきたためなのか理由は定かではないが, これまでの研究の多くは言語的次元につ いてであり, 非言語的次元についての研究は皆無に近かっ た. こうした状況の中 で, あえて非言語的次元を大きくクローズアッ プし, 加えて言語的次元も考慮. の範囲に入れて, 教育学的見地から関連づけるための分析枠組 (観察システム) を開発しようとし た彼女らは, この分野に貴重な一石を投じたと言わねばならない. こうした研究的価値を念頭に置 きつつ, 次に彼女らの授業観, 研究目的, 研究方法, 結果等をこれまでと同様の手続きで見てみよ つ.. ①. 授業に対する基本的見方. 彼女らは, 授業について特に綿密な考察を加えて論及している訳ではない. それ故, これに関わっ. た箇所を探していくと, 次のことが確かめられる. まず, 彼女達は, 授業が 「分析可能な構成要素 から成り立っ ている」( )という見地に立っているという点である. この見方は, これまでに検 p .32. 暑寸してき た 授 業分 析 研 究 者, た と え ば, E,Amidon & E.Hunter .B.Hough & J .K. , あ る いは, 1 Duncan達のそれとほぼ一致している, また, 「授業は, 相互に関係しあい, かつ, しばしば同時的 に生起する言語的操作と非言語的操作の高度な複合システム である」( )とも捉えている. この p .32. 見方をとりあげても, 彼女らはとりたてて独自な見方を展開しているとは言えない. それでは彼女 らの見方の特徴はどこに存在するのであろうか. それは, 授業を教師と生徒の交互作用過程 である とする N,A,F1anders らの見方を,さらに一歩具体的に進め,行動の言語的側面と非言語的側面の両. 方を指摘した上で, あえて非言語的側面をクローズアッ プして見た点にあるといえるだろう. この 見方を 基礎に, 後述する彼女らの観察システムができあがるのである.. 非言語的側面を強調するこのような見方は, 彼女たちの授業過程における教師の役割論を検討す ることによ っ て一層強く裏付けられるのである. すなわち,それに よれば,「教師は,音楽指揮者に. よく似たジェス チャや動作をみせる. また, 教師は, 自分の身体に聴衆の関心を持たせ, その意味 をは っきりさせる演技者としての役割も果す. さらに教師は, (学習)環境を処理する技術者として の役割も果す. 最後に教師は, 授業目標に直接関与しない個人的動作のような人間的行動を示す」 ( ) というものである. こうした教師の多面的役割論を知ることによっ て, 我々は授業構成要 7 p .1 素の非言語的側面を強調する彼女らの見方をさらに印象深くすることができるであろう.. だが, こう した見方にひきず, られて誤解されると困るので, 注意したいことがある, 彼女らはた しかに, 非言語的側面を強調したが, それが授業構成要素の根幹であるとは彼女ら自身考えていな. いという点である. 「基本的には言語的操作が授業の基礎を形成している」 ( ) と彼女らが言う 7 p .2 時, 授業の非言語的側面の強調は研究視点での問題 であって, あくまでも言語的側面が授業の基本 的な構成要素であると彼女らが捉えている点を, 我々は見逃すことはできないのである. ②. 分析目的. 彼女らは,「授業での教師の動き方を記述するカテ ゴリーシステムを開発して, 非言語的次元での. 授業分析研究に着手した」 ( ) の である.この着手は,どのような問題意識を契機にしているの p .107. であろうか. 彼女らはこれまでの記述研究を総括する中で,「教師はどのような非言語行動をとって いるのか. 教師の非言語行動はどのような教授学的意味を持つのか. 教師の非言語行動は, 言語行. 動と どのような関係を持つのか.教師の非言語行動は,教師の個性的教授スタイ ルをどのように語っ てくれるのか等, これらの未答の問題が今でも山積している」 ( ) と述べ, これまでの研究の弱 p .4 点を鋭くえ ぐり出している. 94.

(4) . 授業分析の方法に関する研究 (1 1 1-4). そう した問題意識から, 「授業における教師の動作を分析するカテゴリーシステム」( )を開 p .107 発して,「そのカテゴリーシステムが統計的に見て教師の動 作について信頼できる情報を提供するこ と が でき る か どう か, そ して, 教 育 実 習 生 ( teachers 恥trai ning) がふ だ ん の 授 業観 察 に お い て,. たやすくこのシステムを適用することができるかどうか」 ( p .5)を確かめる目的で, 彼女らは この 研究に取組んだのである. こう した目的に加えて, 「教師に, 自己の非言語行動の実態と それが生 , 徒に及ぼす効果を認知せしめること, 非言語的ストラテジーを試行させてみること, 特定の教授場 面に合った非言語行動を選択させ てみること」 ( ) 等も考えていたよう である. p .108 分析対象. 分析対象となっ たのは, 教職歴3年以上の経験を持つ1年生から5年生までの5人の担任教師に ③. よ る 授 業 であ る. こ れ ら の 学 級 は 全 て, 州 立 カ レ ッ ジ 付 属 学 校 (Demons ionSchoolassoc t iated rat i h S t t t C l l a w ae o e ) に属している だが これらの学級は我国の付属学校の場合と異なり 出 ge. , , , 身地, 出身階層, 能力, 関心等々の面 で多様な子ども達で構成されている 記録された授業は5個 , であり, 収録された時間はそれぞれ, 僅か20分間にすぎない. したがって, この研究がこの分野の. 先導的試みであっ たとはいえ, サン プル数, その収録時間量ともきわめて僅かなデータによっ たと いわなければならない. それぞれの授業のうち, 2分間のエピソー ドが無作為に選ばれ, それらは. 詳細に分析された. 教科, 単元, 題材について, 整理した記述はない. 時々引用される事例を見ると 国語科 社会 , , 科, 理科等が教科名としてあがっ ているだけである. ④. 分析方法. まず, データ収集方法について述べよう. 彼女らは, このために自動制御式ズームレン ズ付マイ ク内蔵 TV カメラを教室の前後の天井に取付け, 隣室のコンソー ルで自動的に教室内の諸行動を収 録できるようにした, この時, これらの機器を約1年間据え付け, 生徒がこれらに慣れさせる工夫. をしている.こう して収録された ビデオテープは再生され,言語行動と非言語行動に分けられて忠実 に記録された. 特に後者の場合, このために観察システム内の各カテ ゴリーの定義とそれぞれに 対 応する行動を熟知するための特別訓練を受けた学生が, テー プ再生時に現われた非言語行動を後に コーディ ン グしやすいようにエピソー ドとして記述した, こうして作成された言語行動と非言語行 動のトランスクリ プトは, 前述の学生達によ りカテ ゴリーシステムにした がってコーディ ン グされ た,. l l 観察 (分析) 単位は, A.A, Be STR ack が開発した言語行動のための 「ムー ブ ( .SOL . RES . REA)」を借用している 非言語行動の観察単位は したがっ て ムー プ単位と対応的 あるいは付 . , , , 随的に生じた有意味の非言語行動 であるといえよう. さ て, 彼 女 ら の 開 発 した カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム に つ い て 述 べ て み よ う こ れは 3 個 の サ ブ観 察 シ . ,. ステムから成り立っている. まず,「非言語行動分析カ テ ゴリーシステム」である このシステムは, . 教師の非言語行動のカテ ゴリーのみから できており, かつ, 教師の非言語行動内にある指導的行動 lns ionaIBehavi t ( IBehavior ruct ) と 個 人 的 行 動 (Persona ors ) の う ち の 前 者 の み に 限 定 して 構 s. 成されている, 指導的行動とは教授目標の実現のために直接関与す る行動であり 個人的行動とは , 全く関与しない個人の性癖, 仕種などである. 彼女らの調査によれば, 指導的行動と個 人的行動の 授業過程に生ずる出現比率は, 4対1であるという. したがっ て, この事実から彼女らは観察シス テムのカテ ゴリーを指導的行動に絞っ たのである. 95.

(5) . 平. 山. また, 非言語行動には 「表情」 という判別 しに. 満. 義. l Tab el , 非言語行動 分析カテ ゴリーシステム. く く, 見 分 け に く い も の が あ る. こ の 表 情に も 先. 1 ,O. Express i )が あ り, どち らも コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ons. 2 .O. 程と同様に, 指導的行動 (lnstructionaI Facial , Fac ia, Express i ) と 個 人 的 行 動 (persona ons ン 時 に は,伝 達 機 能 の 重 要 な 一 端 を 担 っ て いる が, 今 日 の VTR 記 録 法, 表 情 分 析 法 の 段 階 で は 分 析. が 困 難 な の で 扱 わ な い と 断 っ て い る. こ う し た 条 件 下 で で き て い る の が, 次 に 掲 げ る 表 1 (Tabl e 1) の カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム で あ る.. 個々 の カ テ ゴ リ ー の 意 味 と そ の 内 容 に つ い て 説. ing(管理行動) と は, 生 徒 の 明 し よ う. Conduct. i Conduc t ng(管理的行動). i i i l l i Cont t on (学 習 参加 の 統制) r ng Pa r c o pat i A d i i t t 1 n ng t en ng Behavior(学習 に 就か a ,2 0b l .I. せ るこ と). Ac i t ng(演技行動) i i ha E I z ng(強調) 2 s m p . i 1 1 1 t t (具象的行動) 2 r n 2 u s a g . i l omimi ng (役割 演 技, r pant ay ng o 2 e P1 .3 Ro 模 擬 演 技). 3 .o 3 .I 3 .2 3 .3. l i Wi d ng(操作行動) e i l i d D t Wi ng(直接的操作) r ec e l i d 1 i tWi ng(間接的操作) nd r ec e I Wi l i 1 d t t rumen a ng(道具的操作) ns e. 学習参加状況をつかみ, 統制する行動を意味して l ingPa i i i い る. そ の う ち, Cont t t rol r c on(生徒の学習参加の統制) は, 「指を差す」 pa , 「生徒を見 i i t 渡す」 n a ng , 「手 で合図する」 ことによっ て生徒を学習に 参加するよ うに促 す行動 である. ob At i i t end ngBehav or(学習に就かせること)は, 授業開始前に生徒を学習に就かせる行動で, 「手を 叩く」 , 「子どもの肩を叩く」 などがその具体的行動になる. Ac i t ng(演技行動)とは, 情報伝達時における情報の意味の強化と明瞭化のための動作を表わす.. i i その中で, Emphas ng(強調) とは, 「手を振る」 z , 「頭を振る」 , 「膝を打つ」 等がその具体的行動 1 l i t t であり, 提示した情報の重要性を指摘することを意味する. 1 us ra ng(具象的行動)は, 「手足を. 使 っ て物の形や大きさを示す」 , 「物の深さを身体で表わす」 等のように, 情報 に つ い て のイ メ ー ジ l を形成しやすくするための諸行動を意味する. そして, Ro eP1aying & Pantomiming (役 割 演 技, ● 模擬演技) とは, 文字通り 「動物や人物の真似をする」 , 「役割演技をする」 ことである. l i Wi d ng (操作行動) とは, 教室内にある資料, 機器, 教具などを利用する時に生ずる諸々の非 e l d i 言 語 行 動 の こ と を 言 う, こ の う ち, Di rect Wi e ng(直接的操作) は, 実際に 「本, 鉛筆, 指示棒 i l d i tWi をとる」 r ec e ng (間接的操作」 とは, , 「黒板消しを使う」 等である. lnd , 「ペー ジを繰る」 教具, 機器類を探したり, 見たりする行動 で, 直接にそれらを操作することなのない行動である.. たとえば, 「書棚の本を探る」 , 「時計をみる」 , 「実験器具を見る」 等がその具体例 である. 最後に, lnstrumentaI Wi l i d ng(道具的操作) とは, 機器, 教具類の操作のための準備行動であり, たとえ e ば, 「板書のために黒板の方へ歩いて行く」 等である. 次に紹介するのは, 非言語行動と言語行動がどのような前後関係 で生じたかを見るための 「教授 パ タ ー ン 分 類 シ ス テ ム (Tabl e 2参照)」 である.. パターンAは, 言語行動が最初に生起し, それを補足する形で追随的に非言語行動が出現する場 合である. パターンBは, 言語行動のみが生ずる場合 である. パターンCは, 行動として完結した. まとまりを持たずに消失する流産ケー スである. パターンDは, まず非言語行動がある意味を持っ た形で出現し, その後も同 じ非言語行動がそれを補足するか, 強調する形で関連性を持ちながら生 ずる場合である.パターン E は,非言語行動が全く単独 で生ずる場合である.これらの5つの パター l l ンを識別する単位は, 先に述べたように A.A.Be ack が提起した 「ムー ブ」 である.. 最後に示すのは, 観察 (分析) 単位となっ ている 「ムー ブ」 の中に, 教授機能からみてどのよう な非言語的行動要素が内在しているかを見分けるための「ムー ブ内成分分析システム(筆者の仮称)」 l である. 表3(Tab e 3)が そ れ で あ る. こ の シ ス テ ム 内 の 個 々 の カ テ ゴ リ ー の 意 味は, 表 に 示 した 96.

(6) . 授業分析の方法に関する研究 ( 1 1 1-4) Tabl e2 , 教授 パタ ーン分類 システム. 1 t e rn A:言語行動/非言語行動 ,Pat 2 t t e r n B:言語行動 .Pa 3 t t rn C: 流産行動 e ,Pa. 4 t t rn D:非言語行動/非言語行動 e ,Pa 5 t t r en E: 非 言 語 行動 .Pa. Tabl e3 . ムー ブ内 成分分析システム. ’ 1 ) . (V/S 2 N V S ( / ) . 3 ) . (NV/F 4 . (の. :教授機能の役割を果す言語行動 :教授機能の役割を果す非言語行動 :教授機能の補助的役割を果す非言語行動 :教授機能に無関係の非言語的行動. 通りなので, 細かな解説は省く ことにする. これまでに述べてきた3個のカテゴリーシステムを利用 してコー ド化作業が進められ その後に , , 次に掲げるような 「教師の教授スタイ ルの非言語行動次元」 を解明するための分析作業が行われる のである. (質の面の分析もケー ススタディ 式に行なわれているが, ここでは省略する) i i t l d i ① Conduc t ng ‐Ac ngWi e ng の出現率, ② 指導的行動-個人的行動の出現率, ③ 非言語 SOL‐RES 行動におけるSTR‐ R E ‐ A 出現率, ④ 教授パターンの傾向等, これらがその分析作業の 主内容 である, ⑤. 分析結果と研究の発展性.. これ以後に述べる分析結果は, 4人のコーディ ン グ担当者の一致度の範囲が80%から1 00%にわ たり, その平均が92%を示したものから得て いる 前述の分析作業の内容のうち ① ③ ④だけ , , , , に限って紹介することにする (②はその大まかな結果だけを既に述べているので省略) . まず, 「非言語行動分析カテ ゴリーシステム」を利用して, 各カテ ゴリーごとの出現率を算出した l 結果, 次表 (Tab e4) のようになっ た. この表は5人の教師の行動を分析した結果であ Tab l e4 . 非言語行動 の出現率 17 (p 1 ). ing が 全 体 の 60% 以 上 る, こ れ を 見る と,Conduct を占め て圧倒 的 に 多く, 次 に Wielding が 30% 弱 i を 占め て い る. Act ng は, 僅 か 9 % 程 度 を 占め て いるに す ぎない .. 次表(Table 5) は 「非 言 語 行 動 に お け る 各 ブ ー. ム ごと の 出 現 率 で あ る. こ れ を み る と, SOL ム ー ブ が圧倒 的に 多く 8 割 近 く を 占 め, 次 に REA. 教師名 1 ・ . 2 .. Co To l c i t i t t a ndu ng Ac c ng 8% 2% 37 8 6 0.8 % 8,2 %. 32 2 394. 3 , 4 , ・. 467. 5 . ・ 平 均. 4 85 40 9,2. 1. 4 8. O 9. 0. 60,9. 3,8. 55 .2 5 1. 6. 17 ,6 4. 5. 6 2,5. , l Wi d i e ng 0% 3 1. 0 % 9. 6. 35,3 2 2 7.. 35, 9. 8.8. 2 8 7 .. ムー ブが1割5分程度を占めている.RES ムー ブ l e 5 は極めて少ない. これは言語行動に多く 見られた Tab . 非言語行動における各ムーブの出現率. RES ム ー ブ と は 対 照 的 な 結 果 であ る ,. ÷ rab 次は ふ 各教授パターンの出現率」 ( l e6参. 教師名. 照) であ る. パ タ ー ン A (言 語 行 動 が 先 行 し, 非 言 語 行動 が続く 形 態) が最 も 多く, 約 6割 を 占め. 1 , 2 ,. 多く, 2 割 程 度 を 占 め て いる . 分 析 結 果も 含 め て, こ れま でに 種々 の角 度か ら. 5 .. て お り, パ ター ン E(非 言 語 行 動 の み)も 予 想 外に. 彼女らの研究を検討してきたが, まとめとして次. のよ う に 言 える か と 思 う. 本 研 究 は, た と え ば N,. 3 . 4 .. 平 均. TOTAL STR So OL L s TR s 暴語行 倉 醍 岳 ( ラ ド言露 動 ) 4 9 12 ,2% 77 ,6% 12 4 9 ,2 59 .2 0 66 1 5 .7. 7 0 49. 53 ,6. 1 .4 12 .3 I 7 .1. 9 1 .5. 85 ,7 77 ,2. ) ( P .121. RE Es S R. RE EA R A. 2 .2% .0% 8 0 28 .6 0 33 .3 0. I 7 .1. 0. 2 O ,0 1 5 ,3. 0 ,4. ※ 2分間エピソードを5回分任意に選択して得られたデータ,. A.Fa l /D 率を効果変数とみて, nde r sのように1. 97.

(7) . 平. 山 満. 義. Table 6 . 各教授 パター ンの出現率. 教師名. Pa t t rn A e. 1 ・ 2 .. 62,1%. Pa t t ern B. (P, 12 3 ) Pa t t rn C e. Pat t ern D. Pat t ern E. 0%. 10.3%. 23.5%. 60,9. 10.9. 0. 15.O. 13.2. 4.2. 0. 4,7. 5.5 14.O. 0. 5 .. 65.5 51.8 61.8. 1.5. 14.6 7.3. 25.6 28.I 16.4. 平 均. 60.5. 8,2. 0.3. 10.2. 21,O. 3 . 4 ,. ※. 4.1%. 2分間エピソー ドを5回分任意に選ん で得られたデータ,. 生徒の達成率に係 わらせようというような教授効果研究を志向したの ではなく, あくまでも授業過 程に生ずる教師の行動を非言語行動という側面から, 記述的に分析解明しようとしたのである. し たがっ て,この教師の非言語行動に焦点を当てて研究を展開した点に,本研究の重要な意義があっ た といえるだろう. 本研究の問題点を指摘 してみよう. この研究の分析視 点の卓越した設定, そしてその積極的な試 みを我々は評価することができるが, その研究を進める 重要な道具としてのカテ ゴリーシステムに ついて, その問題点を指摘しない訳にはいかない. 他のカテ ゴリーシステムにおいても度々指摘さ れ て い る こ と だ が, こ こ で使 用 さ れ て い る カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム の 場 合, 特 に カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム 自. 3 )についての不備な点が目立ち この点の吟味が一層強く求められる たと 体の「独立性, 体系性」{ , . えば, 「非言語行動分析カテ ゴリーシステム」の場合, 相互のカテ ゴリーに画然と峻別 しがたい重複 ldi IWi ldi iona lndi t ng の 相 違 が不 明) が あ り, カ テ ゴ リ ー 自 体 の 独 立 性 に ( ruct e rect Wi e ng と 1ns. 疑念が残る, また, 設定したカテ ゴリー全ては, 授業過程における教師の重要な (教授学的意味で の) 非言語行動を網羅的にカ バーしつく しているかどうか (体系性) の問題 点も感ずる. 観察単位 l l ack のそれを借用 しているが, それならそれなりの根 にも問題点がある. 彼は, 安易に A.A.Be 拠を明示すべき であるが, 残念ながらそれが行われていない. こうした問題 点を本研究は, はらんでいるが, しかし, 果した役割の大きさ (非言語行動分析). は, いささかも失なわれている訳では ない. 彼女らの非言語行動に着目した鋭い視点は, この後に 予定しているカテ ゴリーシステムの構成に大き な手掛かりを与えると思われる.. 1 1 ) J. Herbart の 観 察 シ ス テ ム (ROLO) ( i on) と い う 観 察 シ ス テ ム は, オ レ ゴン州 ここ で取りあげる ROL0 (RecordofLesson observat ba t氏 が教室内教授行動 を分析・解明するため ポートラン ド市のリー ド大・教育学準教授のJ r r .He 4 ( } に開発したもの である. これは,1 967年の彼の著書 の中で発表されている. 彼の研究動機は,「(学 校) 教師の多くは, 自己の授業計画と教授行動とを簡便に確かめるこ とができ, かつ, 診断もでき. fTeache ) は, 教授行動を多様な r s る観察システムを強く求めている. 教職担当教師 (Teache r so 方法で証明 でき, なお, 一貫性のある専門的判断をなしうる 包括的な記述システムを求めている.. そして, 教育研究者は, より厳密に教授についての探究領域を確定することが でき, それを記述分 ) という彼の教授研究に対する現状認識に, その端を発している. 析する道具を求めている」 ( p .1 したがっ て, 彼はこの研究で, 教授行動について, 「(規範的に)指示しようとしたの ではなく, (実 98.

(8) . 授業分析の方法に関する研究 (1 1 1-4). 態を) 記述しようとした」 (緒言)といえるだろう. この動機は, 彼が以前にコロンビア大学の研究 助手であっ た頃の恩師であり上司 であっ た A.W.Fo r shay研究所長によって, 次のように追認さ れ i t ている. つまり, 「この研究は, 主題( each ngについて)に対するこれまでの諸文献の短所を調べ あげようとしたのではなく, 学校に起きている現実の教授行動を記述しようという彼の実践的試み から出発しようとしている. このことは, 教授行動を具体 的に提示しようとしたのであっ て,(因果 関係的に) その効果を証明しようとしたのではない」 (序文) と. こうした動機に根ざして作成された ROLO に対して, 彼は,「かなりの詳細さ, 正確さ, 効率さを 持っ て授業のデータをコー ド化し, 収集することが できたし, その結果, その構成要素と構造とを 有効に記述できる道具であっ た」 と ( ) と自賛気味に自己評価をしている. 6 p .9 ① 授業に対する基本的見方. 彼は, 授業に対して特にこれま でと異なった見方を展開している訳 ではない, 彼によれば, 授業 とは, 「1人の教師と複数の生徒が居り, 両者に教育的関係が成り立つこと……, (そして) , その教. 育的関係とは, ある教育内容に関して両者の間にコミュ ニケーションが展開する」( )ことを指 1 p .1 し, 当然, そこには「ある人の行動を望ましい方向へ変えようとする教育手段が行使される」( ) 0 p ,1 . 授業はまた, 「構成要素, あるいは, 構成部分に分解される」 ( )性質を持 5 ていると見る p っ , . その ion 1 )メ ディ ア (media), (2 )学 級集 団 の 構 成 と 配 置 (groupingandl 構成要素を見る と, ( ), (3 ocat ). 課業形式 (lessonforms), (4)教 材 (subject‐matter), (5)教 材 形 式 技法 (influencetechniques), の 6 個 が あ る と いう.. ( ject terform) sub ‐mat 6 )指導 ,(. したがっ て, 彼は授業を,「これら6個の構成要素を制御する教師と, 生徒たちとの間に教育的関 係が成立している」 ( 2 )状態と捉えているといえるだろう, これら6個の構成要素は, 授業分析 p ,1 の際の分析 (観察) 項目になり, 各項目は, それぞれ観察システム (これらの項目のうち一部分は 未完成) を構成することになる. この点の詳しい説明は, 分析方法の項 でなされる. ② 分析目的. ROLO を使っ て分析研究を進めようとする彼の第1の狙いは, 錯綜している授業の諸事 象を教授. 行動という視点から記述する道具を開発しよう という所にある.記述する道具の開発という意味は, 「教え方に対する考えを整理し, 授業に対して効果のある教え方の選択を教師に行なわせる枠組を. 与える」 ( )ということ であり, 同時に「その判断の論拠や証拠を客観的に提示できるようにす p .64 る」 ( ) ということでもある. p ,95. その第2の狙いは, 本研究の直接の狙い ではないが,「同学年や同教科の教師同士による授業を比 較して, 主要な教授スタイ ルを抽出し, それぞれの教授スタイ ルが生徒に どのような学習結果を生. み出すか, また, ある教授スタイ ルのどのような側面が, どのような年齢の, どのような達成度の, どのような社会環境の生徒に効果的であるかを調べ る」 ( )ことである. しかし, これは彼の将 p .98. 来にわたる狙いになるのであっ て, 当面のそれではない. したがっ て, 記述的な研究をすることが彼の当面の狙い であっ て, その段階が終了 した後に効果 研究を行 おうと考えていたといってよいだろう.. ③ 分析対象の範囲. 彼は, ROLO の適用可能な分析対象の範囲について特に語っ てはいない. したがって, 学校段階, 学年, 教科の如何を問わず, この ROLO を使って分析することが可能であると思われる 彼がこの . 99.

(9) . 平. 山. 満. 義. 研究の中で実際に利用 した授業は, 小学校 (学年は明示せず) のティ ームティ ーチン グ指導を行っ ) 8 た40例 である. その時の教科例をあげれば, 理科, 音楽, 体育の授業等である ( p .6 . ④ 分析方法. 授業過程の記録は, 直接観察法と間接観察法の併用 である. 転記形式は, 教師と生徒の言語行動 の記録部分と観察者のコメン ト記録部分とに分けて記入することに なっている. 転記さ れた授業 デー タ は, ROLO の 中 に カ テ ゴリ ー と して 記 入さ れ る.. t 」 とか ence 観察単位は, 思考単位 である. この 思考単位は, これま でに利用されてき た 「Sen f l ) と いう 」 「 o r m s 課業形式 ( 彼が独自に考案した n 「Move ではなく e s s o 」 といったようなもの ,. も の で あ る, こ れ が, ROLO に コ ー ディ ン グして い く 時 の 基 本 単 位 と な っ て い る.. そ れ では, 「観察単位」 となっ ている 「課業形式」 には どのよう なもの があるか を見てみよう. (Figurel ) .. こ の Figurelのうち,. 右側のカテ ゴリー (たとえば, 1.11 , 1.12…等々) が 「課業形式」 を表わ. す. これらの 「課業形式」 を観察単位とした場合, 問題となるのは, よく指摘されることだが, 単 奮然に確定できる場合はよいのだが, 「課業形式」が重 複して出現 位の確定である. その単位が一目≦ の判定が著しく 困難な場合, どのように対処すべきなのか. 著者は, 「課業形式」の区分は, 「(出現 )ことによって決ま した)文章と動作を確かめた上 で, 該当する形式の判断基準を適用する」 ( p .66 F gure l. (夕ィ プ1). (1 12) .. 啄言語徹 幅 傷 票2 . ). (1. 2). (1 . 22) 特定生徒 定生徒に対する発問 ( 2 1 ) u ノ に , .1 非特定生徒に対する発問 + ー (2 . 12) ー 全生徒に 生徒に対する発問 (2 . 13). ー の発問. {2. 1). と生徒による. 麟 噺作 用協議窯鼠. (2. 2). {タイプ2). (2. 3). (2 2) .2 可を得ての質問 (2 , 31) 無許可 での質問 (2 , 32). . (2. 4). (2 ) . 42. 」 成 ,= 警形. 徒による教材形成 (タイ プ3). 100. 人学習 (3. 2). (3 . 12) 「÷課題つき個人学習 , (3 2 , 1) I 課題なしの個人学習. ( ) 3 2 .2.

(10) . 授業分析の方法に 関する研究 (m-4). ると一応は述べている. しかし, この程度の説明 では前述の問題の解決に何ら貢献しない そうな . ると, 最終的判断はコーディ ン グする 人に委ねられることになる. そう であれば, コーディ ン グ結 果の信頼性を保障する手続きを踏ま ねばならなくなる. ところが残念なことに, 著者はこの点 での 配慮を全く欠き, 一切論及していないのである, こういっ た問題点を残しつつも とにかく 彼は , , これを観察単位にしているのである, さて, ROLO について説明することにしよう. 既に述べたように, j tは授業の構成要素 rbar .He を6個抽出したが, その各要素に対応して ROLO に記入するカテ ゴリーシステムが決め られてい. る, ところが, 彼自身も「全く十分に組織的に完成した ものではない」 ( )と断っているように, p .84 ROLO 自体の構成も ROLO の各要素に対応するカテ ゴリーシステムも十分に出来上がっ ていない のである. たとえば, 「メディ ア」 , 「学級集団構成」の要素のカテゴリーシステムは不完全ながら- 応できているけれども, 他の要素の場合は明確な形 で示されていないのである したがっ てここで . は, 彼の解説順序に忠実に倣っ て, いきなり ROLO に記入されたサンプノ摩りを提示し, 観察した内 容のコーディ ン グ方法を見てみよう, サンプノメタ リは, 必要に応 じて解説することにする,(Fi ) e2 gur Figure2は 1学年と2学年の合同学級で理科の 「月と太陽系」 について テ ームテ ーチング , ィ , ィ 指導をした時の ROLO の記入例の一部である. ROLO の記録項目は 見てわかるように 6個の授 , , 業構成要素と時間, そしてテープカウンタの8項目から構成されている .. Figure 2 T h e a ぐ e r i G dL P C i t r o u n n a o n p ga NO r . . G c L G r , ・T . . S t r ・ . c. 膏 尋. 2 6. L e s s o nN0 , Me d i a. き ‘ &. Q コ 臨 一こ ○ bg 」笠 ヨ 口一① ロ。 リ So 震質 ロ震2お コ R U 器 日℃コ三 ー ロ コQ ℃ 一 ” トお Zの りU の. 逗 言. L 2 A 2 A 2 e k / / 3駅 i a 2 s s x V o c e. L i T b e s s o nF o m n m e T j tM t t b M a姥 S t f l u e c a e r S j t t h 中 J . u e c a e rF o r ml n u e n c eT e c u e s q T M , , A服 R T M , . . . T D L F ,, ., 馨 - 聯 帯 に o 日 一 o数 西 葛 き口 の 祝 ” ¥ - ご山 」 の 度口ヨ○ の都更 めに豊 【君 カ馬 壱 司日墨 り」 煮o 4 ヨ ーu 器 ロ ヨ ー ト卜 隣 父 日 三. 騨. T. L. I. I. 2 3 4C u e. 3. 2. 2 4 6F 1 l t a a u e gs. S d t a n. S d t a n. 氾. D k e s s. i V o c e. A n y. x. V i 1 6 d t o c e m s p , ,. ご Vmo水iiceel も. d l a e r e n s P p P , , ) C r a o n s( s s y. R d。 fL e b d 8 3 e c o r 〉 s s o n0 s e~ a o n ,. i W ー態 i 流 ev 敦 v e翻m r p . h l le t 加 u e nr x n ;w e p R i lc加n t鵬 t. T d i i t a r o n. W i l l a f fR h i tt l ts t es u r a c eo t e v e w-f a c a n g L 1 0 5 7 5 2 8t 6 , h k i k dv b l en n o o nl o o sl e a l l o c a u a l y F i t 〔 d t a csan n ga L E A 1 i fs 5 1 1 3 6 0S l n z eo o t y 2 a rs em p s y . i d l t c o a L E A 4 5 2 3 5 1 3s n y 4 , 1 t o a ra s e m y. S a m e. A S. P i d l( d i t ) c o a r a w n g. P i f t r o p r o no l 6 4 5 2 0 1 1 8 6s , 王 t 。 a rs m s e y. 101.

(11) . 平. 山. 満. 義. )の教室で, A教師が単一の学習集団(A/ 左側の項目から順次, その内容について解説する. (L2 ) である. 生徒達は 3 a) に対して指導している. 学級の人数は22名 で, 無作為の固定集団 (A/2 i V ) いる. その時の経過時間は1分 こ立っ て, 声を出して ( oce 机に座り (De sk , 教師は (X) 点る )についてあり, その内容は, 間であり, 所要時間も1分間 であった. 教材は, 学習の手がかり( cue t ) )では, 生徒たちは立って( 2 46 s ands 指導技法の中の通りである. テー プカウンタ( , 声を出し合っ V E i 分間であり 授業開始後の経過時 意見交換( ) )をしている この間の所要時間は2 て・ ( e s o c v , , . l t ) について であり, それを反復唱和している 間は3分であっ た. 意見交換の内容は, (F1 u e ag Sa 生徒達が机に座り学習する tualchan (De (Ri t プカウンタ ( 2 ) では sk , 教師は幾人 ) テー 6 8 , . f h ft h tt e sur ace o e moon… …) が どの よ う に かの生徒 (ANY) に対し, 月の表面の様子 (Wha. ing… …) こ と を 求 め た こ の 間 の 所 要 時 なっているかを事実説明的に再生する (Reviewfactstat . )では, 教師は壇上から(X) 360 0.5分となった. テー プカウンタ( 間は7.5分 であり, 経過時間は1. i t 点へ移動し, 太陽系の大きさ (S zeofsolarsys em) について事実説明的にしかも 映像的に (Fact. i i ing and p i lms i ia l t ), フ ィ ル ム ス ト リ ッ プ を使 っ て (vo r ce stat ctor p), 講 義 し た り 展 示 した り ,f. している(LE) .5分となった. このようにして . この間の所要時間は, 11分 であり, 経過時間は21 他のテー プカウンターでも読みとることができる. す でに 気付いたと思うけれども、 各課業形式で の所要時間が大変長い. これはサン プ ルとして示したための結果であって, 彼が実際に実施した分 析例をみると, 各課業形式での所要時間は, 数秒から1分間の範囲にわたっている.. 分析結果と研究の発展性. 本研究は通常の分析研究で見られる様に, 数値的な処理をしたり, グラフ表示をして解釈を下す ようなことをしていない. 前にも述べた様に, ROLO 自体が観察システムとして未完成であり, 試 ⑤. 行的段階下 での分析であるから, それは当然のことかもしれない. したがっ て分析結果は, テー プ おこしをした後の転記内容と大差のない記述的色彩の濃い未整理の形で表わされているのである.. たとえば, その一例を紹介すると, ROLO の観察項目順にしたがっ て, 「メ ディ ア」では「第1の演 示中に, 教師は, 声と手を使いながら説明し, プラスチッ ク製ビン, 蓋のあるノズル付紙コッ プに 水を入れた. ……」とこのように再現が容易に可能な具体的な表現をとっ ている. 別の例をみると, 「教材形式」では, 「教師の発問の大部分は, 事実の問題に関するものであり, プラスチ ック製ピン の中の水 を空にするのにかかっ た秒数の予想, 測定, 再生などを含んでいた. ……事実問題に関す. る発問は, ほとんど例外なしに, 事実に関する応答を生み出していた.」と, このように, これまた 記述的に結果を表現している. ROLO は, 観察システムを利用 した分析研究としては, 未だ方法論的に十分に確立していない比 較的初期の1 96 7年に発表されている. したがって, 観察システムのカテ ゴリー内容とその構成の未 整理状態, 分析方法の未確立そして研究データの検証等の欠落は, 止むを得ないことであっ たのか もしれない. いみ じくも彼自身, 本研究の終わりの部分 で自己反省 し, 次のようにその弱点を認め ている. 「この授業分析システムは不完全である. ただ (構成要素のうち) , 課業形式, メ ディ ア,. そして集団構構成の項目だけが, かなり詳しく, しかもかなり正確に簡便にデータ量をコーディ ン ) と. グし, 収集 できるように構成した」 ( 4 p .9 ROLO は,不完全さを持った記述システム である.しかしながら,本稿 であえてこれを取りあげた 理由は,ROLO を見て明らかなように,観察視点を6個に分け,それらはいずれも教師のコントロー. ルのできる授 業構成要素として捉えるのに十分な論拠と説得力を持っ ているためであり, これから 観察システムを新しく開発しようとする私に, 重要な視点をあたえてく れる資料であると判断した 102.

(12) . 授業分析の方法に 関する研究 ( l l l-4). からである. 本研究の価値は, 授業構成要素を独創的に摘出し, それを分析項目にしようとした点 にある,. ( 1 の 諸観察システムの総合的考察 5 } (m-2)( 6 〉 (m-3)( 7 ) そして 私はこれま でに, 「授業分析の方法に関する研究( 1 1-1)( 1 , , , , 本稿にわたっ て,冗長の誹りを免れえないが,観察システムを利用 した1 0個の授業分析研究 を,( 1 )授 業に対する基本的見方,( 2 )分析目的,( )分析対象,( 3 4 )分析方法,( 5 )分析結果と研究の発展性, とい う5つの視点から検討してきた. 誠に, 遅々とした歩みであったといえる. このような検討は, 前 にも述べ た様に, 私なりに新しい授業観察システムを開発するための基礎資料を得よう とする意図 から発している. ただ残念なことは, この検討が入手できた資料に限定せ ざるを得なかっ たことで ある. さて, 新カテ ゴリーシステム開発の 基底とするために, 今ま での検討結果を総括的に整理して み. よう. 10 個 の 分 析研 究 は, B. M.Grant& D.G,Henning の 場 合 を 除い て, い ず れ も 授 業 の 言 語 行. 動の解明に主眼を置いていたといえる.. 授業に対する基本的見方について整理してみると, 共通している点は, 授業を分析可能な要素か ら構成されているとみていること (代表的例として, R h など) t r .L .obe ,B.○,Smi , 目標達成志 i 向の諸行動の相互交渉とみていること (N.A,F1anders G M R S S l d i & r o n e a u n g), そ の 過 程 ,. p , , l に は 一 定 の 法 則 が支 配 して い る と み て い る こ と (A.A.Be lack,J .B,Hough & J ,K.Duncan), 等. である. 要するに彼らは, 授業を, 目標を達成するために一定の役割を担っ た分析可能な行動 (要 素) が, 相互的に規定しあいながら交渉する法則性 のある過程であるとみている といっ てよいだ , ろう. こういった彼らの授業観があってこそ, 彼らのようにはじめて授業分析研究が可能になると 思われる.. 授業分析目的に ついては, 大きく3つに分けること ができると思われる その第1は ただ単に , . 授業の記述 (説明) 方法の開発だけを狙っ たもの (B 0 S i h D L d h E t & m ), 次 e a n s e r e e ,. , .Bayer. i は, 授業の評価技法の開発を狙っ たもの (G.Mo l d i r ne & R ) ng .S .Spau , 最後に, それら両方を ● 意図したというべきもので, 授業の記述データから一 定の評価尺度を見出そうとしたもの (N. A.. F1 anders ,B,Hough & J .K,Duncan), こ れ ら 3 つ であ る. 総 じて 言 ,E.Amidon & E.Hunter ,j. えば, これらの諸研究は, 授業の記述方法の開発を当面の狙いとしながら その記述データの積み , 上げの中から一定のルールをとり出し, 将来的にはそれを授業の良し悪しを決める評価尺度に仕立. てあげる検証研究を志向しているといえよう. 換言すれば, 単なる授業の記述研 究なら 事実の羅 , 列に留まり, その研究的価値を失うことになる. 授業の評価尺度(効果要因) が確立してはじめて , その意味が生きてくるといえよう. 分析対 象については, いずれの研究をとってみても, 特に整理した形で限定的に言及している例 はみられない. たとえ部分的に言及していたとしても, それは教科, 学年を例示するだけに留まっ ているにす ぎない. その場合, 数多く例示されている教科は, 社会 (8研究で) , 算数・数学 (6研. 究で) , 国語 (6研究で) , 理科 (4研究で) であり, 音楽, 体育も数は少ない が分析されている. 学年は, 1年生から11年生までの広い範囲にわたっ ている 特異な例として 幼稚園 児を分析対象 . , に して い る ケ ー ス も あ る (E. Amidon & E. Hun ter の 例).. 分析方法に ついてまとめてみよう.まとめる時の視点と して,各観察システムの,( 1 )主カテ ゴリー 103.

(13) . 平. 山. 満. 義. 2 )カテ ゴリーシステムは, 言語行動, 非言語行動, 言語行動と 数は, どの位で構成されているか,{ )同様に, 教師行動, 生徒行動, 教師 3 非言語行動のうち, いずれを主に分析しようと しているか,( 4ば た, 情意行動, 認知行動, 管理 行動と生徒行動のうち, いずれを主な分析対象としているか,(. 5 )題材 (教材) 行動の側面からみたら, いずれを重視してカテ ゴリー構成しているか,( , 指導技術, 題材と指導技術に分けたとしたら, 各カテ ゴリーシステムはいずれの側面を重点に解明しようとし )観察 7 )観察システムを利用する際の観察単位は, 時間単位か, それとも思考単位か,( 6 ているか,( 方法は, 直接観察法, 間接観察法のいずれを可能とするか, 等をあげてみた. その整理結果を次の l 表 (Tab e7) に示 した.. 1 )主カテ ゴリー数は, おおよそ1 0個程 この表をみると, 次のような傾向がみられると思われる.( K )言語行動を分析対象にしたカテ 2 度 である (但し, J . .Duncanの 場合は例 外) .B.Hough& J .(. 4 )情意行動, ゴリー システムが多い.( 3 )教師行動と生徒行動の両方を捉えようとする傾向が強い.( )指導技術に焦点をあてたカテ ゴ 5 認知行動, 管理行動の多側面からカテ ゴリーが構成されている.(. )観察単位は, 思考単位と時間単位とで, ほぼ半数ずつに分けあっている. 6 リーが大部分である.( ( )観察方法は, 思考単位の場合に間接観察法を, 時間単位の場合に直接観察法と間接観察法の両方 7 法を許している. 最後に, 分析結果について ごく簡単に整理しよう. 各観察システム ごとの分析結果を分類整理す l Tab e7 . 各観察システ ムの特性 主カ. 観察単位 観察方法 観察システム・力,テ ゴリー属性 テ ゴ ▼ 1 題材 那加i 情意 リー 志向 指導 認知 非言語 生接 時間 思考 直接 間接 数 志向 管理 言・非言 ・生. 観察システム 開. 発 者 N.A.F1 r s ande. lo. 言. 語. 教師・生徒. 情・認・管. 指. 導. i G.N 1 ne & or l i R.S d ng .Spau. 13. 言. 語. 教師. 情・認. 指. 導. RCS. lo. 言. 語. 徒 教師・生.. 情・認・管. 指. 導. ○. O. ○. ETC. lo. 言. 語. 教師・生徒. 認(思考レベル) 指. 導. ○. ○. ○. don & E.Ami E.Hunt er. 12. 言. 語. 教師・生徒. 情・認・管. 指. 導. ○. ○. ○. B.○.Smi th. 13. 言. 語. 教師・生徒. 認{論理操作) 題. 材. ○. ○. 9. 言. 語. 教師. 情・認・管. 指. 導. ○. ○. lo. 言. 語. 教師・生徒. 情・認・管. 指. 導. ○. ○. 言. 語. 教師・生徒. 情・認・管. 題 材・指導. ○. ○. 言・非言. 教師・生徒. 情・認・管. 指. 導. 非. 教師. 情・ 認・ 管. 指. 導. O. ○. 教師・生徒. 情・認・管. 題 材・指導. ○. ○. R.L・cしじ .. DeLand‐ CS shee r e& E.Baye r MS A.A.Be 1 1 ack J .B.Hough & J .K.Duncaね B.M.Gr ant & i D.G.Henn ngs t J rba r .He. ※ 17 9 ※. 言. 言・非言. 注1:※は、 カテ ゴリー個数の算出基準を見出しにくいので空欄とした. 注2:○印は、 その属性を備えていることを示す.. 104. ○. ○ ○. ○. ○ ○. ○. ○.

(14) . 授業分析の方法に関する研究 ( 1 1 l-4). ると,授業の雰囲気(教師の直接的影響と間接的影響のレベル での)をその実態から分析し 指導効 果 , をあげる尺度を得ようとした研究 (N,A,F 1 don& E.Hun ande r s t ) e r .Ami ,E , 教授ストラテ ジー. を摘出 し, そ の 効 果 を 検 証 しよ う と し た 研 究(R,L.ober,J.B.Hough& 1.K.Duncan G.Morine &. , R,S l d i ng shee r e等) .Spau ,DeLand , 授業過程 で使用された論理操作を解明しようとした研 究 (B. . ○ h t ) .Smi t& D.G.Hennings), 授 , 非言語行動を重 点に実態分析しようとした研 究 (R.M.Gran 業過程を題材的意味と指導的意 味の両面から分析解明しようと した研究 (A A Be l ) と, この ack .. l ようにまとめることができると思われる . こ れま でに 5つの視点から各研究結果を整理してきたが. , そこで得たそれぞれの要点は, この後 に行おうとする新カテ ゴリーシステムの開発の重要な手掛りとなる であろう .. 〈注〉 ( 1 l ) 当初, 「R e sの観察システム」 について紹介し検討を加える予定であったが 資料上の理由でこれを除 .F .Ba , き, 代りに本節に掲げた観察システムを扱うことにした . ( 2 ) B, M,Grant & D,G,Hennings l i IAct sof NoルVerba i , t (Te h ys ,The Teacher Moves: An Ana vi l Co l ege Pres ) s ,1971. y ,. ac e rs. ( 3 ) 拙稿 「授業分析の方法に関する研究 (1)」 8巻-2, 19 7 8 , 北海道教育大学紀要, 1部-C, 第2 . に )J l l .Herbart,A System for Analyzing Lessons s Co ege Pre諾,1967 ) .(Teacher ( 5 ) 拙稿 「授業分析の方法に関する研究 (m-1)」 北海道教育大学紀要 1部-C 第3 0巻-1, 1979 , , . ( 6 ) 拙稿 「授業分析の方法に関する研究 ( 1-2)」 北海道教育大学紀要, 1部-C 第3 1 1 1巻-2, 1 9 81 , . ( ) 拙稿 「授業分析の方法に関する研究 ( 7 1 1 1-3)」 北海道教育大学, 教育工学センター研究報告 第2号 1 1 , , 98 , (本学助 教 授 ・ 函 館分 校). 105.

(15)

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