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肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症の判別のための呼気ガス分析を用いた非侵襲的スクリーニング法

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Academic year: 2021

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肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症の

判別のための呼気ガス分析を用いた非侵襲的スクリ

ーニング法

著者

木村 三奈

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

11301甲第19159号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00129302

(2)

(書式18) 1

A b s t r a c t )

博士論文題目Title of dissertation 肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症の判別のための呼気ガス分析を用いた

非侵襲的スクリーニング法 東北大学大学院医学系研究科 障害科学専攻 機能医科学講座 内部障害学分野 学籍番号(*論文博士は受付番号)Student Number B7MD1001 氏名 Name 木村 三奈

【背景】肺高血圧症 (PH) は様々な原因により肺動脈が障害された結果、肺動脈圧が上昇することで生じる 病態の総称であり、予後不良の難治性疾患として知られている。慢性血栓塞栓性肺高血圧症 (CTEPH) は、 器質化した肺動脈内血栓により肺動脈が狭窄あるいは閉塞し、その結果、肺動脈圧が上昇する疾患である。 一方、肺動脈性肺高血圧症 (PAH) は、肺血管リモデリングによる肺動脈圧の上昇を特徴とする疾患である。 CTEPH と PAH の臨床的特徴は類似しており、非特異的な症状のみを呈するため、CTEPH と PAH の非侵 襲的な判別は極めて困難である。そこで、本研究では姿勢変化を伴う呼気ガス分析評価が非侵襲的なPH の スクリーニングおよびCTEPH と PAH の判別に有用な評価法であるか否かを検討した。 【方法】当院にてPH 疑いのために入院となった 133 例を前向きに登録し、右心カテーテル検査、心臓超音 波検査、呼気ガス分析を施行した。呼気ガス分析は、端座位5 分、次いで臥位 5 分間の呼気ガスを測定し、 最後の1 分間の平均値を解析した。測定後、各々の姿勢で得られた値から、姿勢変化に伴う呼気ガス分析 指標の変化量を算出した [Δ(臥位-座位)] 。 【結果】133 例のうち、40 例が CTEPH、25 例が PAH と新規に診断され、25 例において肺高血圧症を認 めなかった (Non-PH)。また、43 例が他群に分類される PH あるいは常時酸素投与が必要な症例であり、 除外した。血行動態および心臓超音波検査指標において、CTEPH と PAH の 2 群間に差は認めなかった。 CTEPH および PAH の ΔPETCO2 は、Non-PH と比較し有意に低値を示した (ともに P<0.001)。受信者動

作特性 (ROC) 分析を用いて、PH の存在を予測するカットオフ値および精度を算出した結果、ΔPETCO2が

0 mmHg 未満において、感度 89%、特異度 100%で PH の検出が可能であった [曲線下面積 (AUC) = 0.969]。 CTEPH において、姿勢変化に伴い VE/VCO2は有意な増加を認めた (P<0.001)。一方、PAH において

VE/VCO2の有意な減少を認めた (P=0.001)。注目すべきことに、CTEPH と PAH において血行動態や心臓

超音波検査指標に差異を認めなかったものの、CTEPH は PAH と比較し ΔVE/VCO2が有意に高値であった

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(書式18)

2

た結果、ΔVE/VCO2が0.8 以上において、感度 78%、特異度 88%で CTEPH の抽出が可能であった (AUC =

0.849)。

【結語】PH の有無および CTEPH と PAH の判別に有用な非侵襲的かつ簡易的な評価法として、姿勢変化 を伴う呼気ガス分析による評価法が示唆された。

参照

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