第 9 号 の刊行 によせ て
昨年
4月に留学生セ ンター長 に就任 してほぼ 1
年が経過 した。留学生セ ンタ ーや各学部 の教職員、地域 の関係者の ご援助 ・ご協力の もとに、微力 なが ら留 学生受 け入れ枠 の拡大、留学生支援 の諸施策の改善 に努 めて きた。 この間にス ター トした留学生 に関連す る諸施策 には、(∋日韓理工系学部留学生の受 け入れ の開始 、② 日本語一般 コースの、留学生の配偶者への開放、③ 日本語 ・日本文 化研修留学生受 け入れの立 ち上げ、④ 私費留学生 に対す る各種奨学金の選考方 法 の見直 し、⑤ 民 間住宅 を借 りる際 の留学生住 宅保証制度 の発 足、 な どが ある。
長崎大学で学ぶ外 国人留学生の数 は、平成
1
1年の2 2 2
名 をピー クに、平 成1 2
年21 8
名、平成1 3
年2 0 8
名 (いずれ も5
月1
日現在)と2
年連続で減少 している。減少の最大 の原 因は国費 あ るいは政府派遣 の留学生が減少 しているためであ る。 この間の私費留学生の数 は平成
11
年11 0
名、平成1 2
年1 1 7
名、平成1 3
年1 21
名 とむ しろ増加 している。こう した状況 の中で現在大学改革推 進委員会で留学生増加の方策 についての 検討が行 なわれているが、筆者個 人は、現状 の改善 と留学生増、 さらには長崎 大学の国際化のためには、以下の ような取組みが必要である と考 えている。
まず、特別 コース、短期 プログラム制度の導 入である。 文部科学省 は大使館 推薦留学生や大学推薦留学生の受入れ数は増や さず、特別 コースや短期 プログ ラム留学生 の奨学金枠 を広 げている。 国費留学生 を増やすためには、英語 によ る授業 によ り学位取得が可能 な大学院特別 コースや英語で講義 を し外 国大学 と 単位互換 を行 う短期 プログラム (学部 レベ ル)の導入が必 要であ り、その実規
に向けて具体的 な検討 に入 らなければならない。
次 に、留学生 に対す る授 業料補助制度の導入である。 文部科学省 は数年前 か ら留学生 に対す る特別枠 を廃止 し、 日本人学生 と同 じ基準 で審査 をす るこ とを 求めている。 授 業料免除 を受 けるため には長崎大学では成績が中位以上である ことが必要であ り、語学力 (特 に英語)に問題 のある留学生 に とっては大 きな 壁 となっている。 生活費のみな らず授 業料 まで アルバ イ トで稼 ぐことは、現在 の ビザ発給 の条件 か ら不可能であ り、 このため に他大学 に転学す る留学生 さえ 現 われている。 本学の外国人留学生 は現在希望者の
8 0%
以上が授 業料免除 を受けているが、残 りが少数であれ ダメージは深刻である。 財源 の問題 はあ るが、
授 業料免除 を受 け られなか った留学生 に対 しては長崎大学後援会あるいは留学 生後援会か ら何 らかの経済的補助がで きないか と考 えている。
また、新 しい奨学金制度の導入 も検討す る必要がある。 長崎大学の私費留学 生の うち何 らかの奨学金 を受給 している者の割合は、一時金 も含める と約
7 0%
で、他大学 に比べ てむ しろ良い方である。 (留学生 を対象 とす る宿舎の数で も 上位 に位置す る。)しか し、留学生の立場 に立 てばまだまだ足 りない とい うの が実情であ り、大学 (学部)後援 会か らの支給、県市か らの補助 の実現 な ど、
今後 さらに努力が必要である。 なお、 日本 人学生の外国大学への留学 も現在の ところ数が少 ない。長崎大学の国際化 を図る上で、 日本人学生の短期留学 を推 進す ることも必要である。
さらに、機構上の問題 として、国際交流推進 セ ンターの設置がある。 現在の 留学生セ ンターは長崎大学 に在籍す る留学生の 日本語教育な らびに修学 ・生活 指導、 また、留学 を希望す る 日本 人学生への情報提供 を目的 として設置 されて いる。 しか し長崎大学 を真 に国際的 な大学 に変革す るためには、大学 間協定 に 基づ く研究者交流、 日本人学生の派遣 も含めた学生交流の両方 を総合的 に取 り 扱 うことが必要である。 国際交流課、留学生課 と協力 しなが ら、今後、学術交 流部門を充実 させ、現在の留学生セ ンターを国際交流推進セ ンターに変 えてい
く必要がある と考 えている。
最後 に、全体 を通 して筆者が重要だ と思 うのは、留学生の受 け入れ について の教職員 (特 に教員)の意識改革である。 長崎大学 は学生の 1割 に相当す る留 学生 を受 け入れる とい う目標 を掲 げている。 これは長崎大学の仝教官 (講師以 上)の研究室 に最低 1名の留学生がいる とい う状況 を作 ることを意味 している。 留学生受入れの意義や、留学生 ・指導教官 に対する支援体制の現状等 について 広報活動 を強め、「留学生 を受 け入れた ら大変だ」 とい う教 員の意識 を変 えて い く必要がある。現在留学生 に関す る
FD
ハ ン ドブ ックの作成が進 んでいるが、留学生セ ンター として も学部の留学生専 門教育教官、留学生指導主事や指導教 官 との結 びつ きを強めてい きたい と考 えている。
2 0 01
年6
月長崎大学留学生セ ンター長 小山 純