渡返和夫名誉教授記念号の刊行 によせて
学長 山 本 真樹 夫
渡連和夫名誉教授記念号の刊行 にあた り,一言御挨拶 申し上げます。
渡連先生は,昭和44年 (1969年)早稲 田大学 を御卒業。昭和49年 (1974年) 早稲 田大学大学院博士課程 を終 えられ本学短期大学部講師 として赴任 されまし た。平成3年 (1991年)教授 に昇任 され,本年3月御退職 まで,実 に36年の長
きにわた り本学の教育研究そ して大学運営 に多大 な御貢献 を して頂 きました。
渡連先生の御専 門は財務会計論であ り,特 に会計史の分野で顕著 な業績 をあ げ られてお ります。現在の世界の会計制度の範 となっている,1930‑40年代 ア メリカ会計原則制定運動期の理論的指導者であ り会計史研究の先駆者で もあっ たA.C.リ トル トンの会計思想の形成 を丹念 にた どった研 究成果は,先生の博 士論文に結実 し,御著書 Fl)トル トン会計思想の歴史的展 開』 として同文館 よ
り平成4年 (1992年)に上梓 され ました。この学問成果 に対 して,翌平成5年, 日本会計史学会賞が授与 されてお ります。その後,御研究の関心はわが国の会 計制度の史的展 開に向け られ御著書 『財務会計変遷論』 (同文館,2007年)等 に研究成果 をまとめ られています。
このように先生は卓越 した研 究者であるともに,本学の簿記論,財務会計論 等の熱心 な教育者で もあ り,同時に本学の運営 に もきわめて多大な御貢献 を頂 きました。平成4年,本学短期大学部部長に就任 されましたが,同年は短期大 学部が商学部夜 間主 コースに改組 された年 にあた り,最後の短大部長 として夜 間主 コース‑の円滑 な移行の指揮 をとって頂 きました。国立大学が法人化 され た平成16年 (2004年) には,附属図書館長に就任 され,法人化 された下での従 来 とは全 く異なる図書館運営の基礎 をつ くって頂 きました。 さらには,平成20
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年,大学院現代商学専攻長 に就任 され,本学の念願で もあった博士後期課程の 設置 に御尽力 を頂 きました。本学 にとって重要な節 目,節 目に枢要 な役職にあ
り,的確 な指揮 をとって頂 きました。
先生のお人柄 は,誰 もが認める温厚,誠実。学生教職員か ら慕われ,信頼 さ れて きました。私 自身,先輩会計学徒 である先生 に多 くの教 えを受 け,研究に おいて啓発 されて きま した。先生の御退職によ り,本学会計学の,そ して大学 運営の大 きな柱 を失 った思いがあ ります。
幸い,先生は御退職後 も,小樽 に在住 され,道内の大学で会計学の教育研究 のあた られてお ります。今後 とも本学会計学の教育研究や大学運営 に御助力 を 頂 けるようお願い致 します。