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「医療・介護・福祉に携わる多職種を対象にした嚥下障害に関する研修会の開催」

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(1)【 テーマ 】. 医療・介護・福祉に携わる多職種を対象にした 嚥下障害に関する研修会の開催. 【申請者】. 長崎嚥下リハビリテーション研究会 会長 山部 一実. 【助成対象年度】. 2013 年度前期. 【提出年月日】. 2014 年 7 月 26 日.

(2) 医療・介護・福祉に携わる多職種を対象にした嚥下障害に関する研修会の開催 開催研修会一覧. 平成 25 年度 第 4 回定例研修会 日. 時:H25 年 10 月 12 日 14:00~17:00. 会. 場:アルカス佐世保 大会議室. 受講者数:162 名 講師 1.長崎諫早原爆病院. 看護師 新郷 貴子. 講師 2.山部歯科医院. 摂食嚥下コーディネーター. 内. 岩井 冨美子. 容:1.嚥下障害患者への食事介助 総論 2.嚥下障害患者への食事介助 各論・技術指導. 平成 25 年度 第 1 回スキルアップ研修会 日. 時:H25 年 11 月 16 日 14:00~17:00. 会. 場:佐世保共済病院 講堂. 受講者数:51 名 講. 師: サンレモリハビリテーション病院. 言語聴覚士. 内. 容:楽しい嚥下リハ 「嚥下リハの道具を作ろう」. 中嶋 健二. 平成 25 年度 第 5 回定例研修会 日. 時:H25 年 12 月 7 日 14:00~17:00. 会. 場:アルカス佐世保 大会議室. 受講者数:174 名 講師 1.山部歯科医院. 歯科医師. 講師 2.サンレモリハビリテーション病院. 言語聴覚士 中嶋 健二. 内. 容:1.嚥下障害患者へのリハ総論 2.各論:技術指導. 山部一実.

(3) 平成 25 年度 第 6 回定例研修会 日. 時:H26 年 1 月 18 日 14:00~17:00. 会. 場:佐世保市体育文化会館 コミュニティセンターホール. 受講者数:157 名 講師 1.熊本リハビリテーション病院. 管理栄養士 嶋津 小百合. 講師 2.湯布院病院. 看護師. 内. 木本 ちはる. 容:1.嚥下障害患者への栄養管理 2.嚥下障害患者の看護. 第 5 回 市民公開講座 日. 時:H26 年 1 月 19 日 11:00~16:00. 会. 場:アルカス佐世保 イベントホール. リハーサル室. テ ー マ:食べることは生きること 支えよう「食べるよろこび」 内. 容:①寸劇上映「支えよう食べるよろこび」 ②ケースカンファレンス~多職種の立場から~ ③嚥下調整食、自助具、リハビリ機器の展示. 平成 25 年度 第 2 回スキルアップ研修会 日. 時:H26 年 2 月 15 日 14:00~17:00. 会. 場:ホテルリソル佐世保 大ホール. 受講者数:65 名 講. 師:佐世保記念病院院長. 脳外科医 森山. 内. 容:頭部CT読影の基礎知識. 忠良. 第 6 回 摂食嚥下コーディネーター資格認定試験 日. 時:H26 年 3 月 23 日 10:00~12:00. 会. 場:アルカス佐世保 大会議室. 受験者数:163 名(欠席者含む). 合 格 者:100 名.

(4) 平成 26 年度 第 1 回定例研修会 日. 時:H26 年 5 月 24 日 14:00~17:00. 会. 場:アルカス佐世保大会議室. 受講者数:192 名 講. 師 1:九州歯科大学. 摂食嚥下支援学講座教授. 柿木 保明. 講. 師 2:山部歯科医院. 摂食嚥下コーディネーター. 岩井 冨美子. 内. 容:1.口腔ケア総論 2.嚥下障害患者への口腔ケア(技術編). 平成 26 年度 第 2 回定例研修会 日. 時:H26 年 7 月 5 日. 14:00~17:00. 会. 場:アルカス佐世保大会議室. 受講者数:174 名 講. 師: 山部歯科医院. 歯科医師. 内. 容:1.嚥下機能のメカニズム. 山部 一実. 2.嚥下障害の診断と評価. 特別研修会 サルコペニア道場 日. 時:H26 年 7 月 12 日 15:00~18:00 13 日. 会. 9:00~16:00. 場:アルカス佐世保大会議室. 受講者数:131 名 講. 師:熊本リハビリテーション病院 〃 熊本機能病院. 内. 容:7 月 12 日 13 日. リハ医. 吉村 芳弘. 管理栄養士. 嶋津 小百合. 管理栄養士. 高山 仁子. サルコペニアを知る・測る・学ぶ・克服する スポーツ栄養とリハビリテーション栄養の実際 「公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による」.

(5) 感想 長崎嚥下リハビリテーション研究会がこのような研修会活動を始めてから 10 年になり ますが、職員を率先して受講させる施設も増えてきており、毎回 180 名前後の方が受講し ておられます。参加者の職種の内訳は、看護師、介護職をはじめとし、リハスタッフ、栄 養士、医師、歯科医師、歯科衛生士など多職種に亘っており、また、地域別に見ても、地 元の長崎県はもとより、九州各県や遠い所では関西、関東地方からの参加もあります。当 会独自の資格認定として、 「摂食嚥下コーディネーター」資格認定をおこなっていますが、 この資格を取ることにより、 「施設内で嚥下障害について他のスタッフに指導をおこなえる ようになった。 」 「患者さんの看護や介護に活かせている。」等の声も聞こえるようになって きました。このような事から、当会のこれらの活動も医療・介護・福祉に携わる方達の中 で認知され、定着しつつあるのではないかと考えています。当会がこのような研修会活動 を始めた 1 つのきっかけは、 口から食べることが困難であるという理由で経管栄養となり、 寝たきりになっている障害者や高齢者があまりにも多いのではないかと考えたことでした。 一人の嚥下障害患者さんに関わる多職種が、共通の認識の下、適切な嚥下機能評価やリハ ビリ、食事形態の選択、食事介助、口腔ケア等をおこなうことで患者さんが口から食べる ことが出来るようになれば、全身の機能も向上し、自立した生活が送れるようになるかも しれません。口から安全に美味しく食べることで、患者さんのQOL,ADLの向上が期 待できることはもとより、介護負担や医療費の削減にも繋がるのではないかと考えていま す。その為には、今後も更に充実した研修会の企画が必要であり、今回の財団による助成 は大変有り難いものでした。.

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(15) 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団助成事業 長崎嚥下リハビリテーション研究会 2013年度 第3回定例研修会. 嚥下障害患者さんへの食事介助. 症例編. 山部歯科医院. 社会福祉士. 1. 摂食嚥下コーディネーター. 岩井 冨美子.

(16) なぜ食事に時間がかかるのか、その原因は? ・食事に関心があるか、見ているか、見えているか ・スプーン、箸などの把持は可能か ・食事を口腔内に上手く運ぶことができているか ・座位を保つことが出来ているか ・口唇閉鎖はできているか ・咀嚼は出来ているか ・舌は動いているか ・嚥下反射、ゴックンは出ているか. 2.

(17) 問題点 スプーンの保持が不十分。 上肢の運動機能低下。 手首の廻旋運動ができていない。 ⇒口腔内にスプーンが入らない。 口腔に入れる前にこぼれる。 口唇が閉じずこぼれる。.     . 3.

(18) 対処法 機能に見合った自助具を選択し、使用してもらう 介助で食べていただく 口唇閉鎖を促す.   . 4.

(19) 問題点 舌の動きが悪い 特に舌尖が挙上していない(奥舌の挙上は良好) 舌下部へ液体が貯留したままになっている 口唇が閉鎖していない.    . 5.

(20) 対処法 一口量を多くする 食事形態を変える 口唇閉鎖を促す 舌に刺激を入れながら食事を入れる 奥舌、咽頭の近くに食事を入れる 体幹を後方へ倒した状態で食べていただく.      . 6.

(21) 対処法 機能に見合った自助具を選択し、使用してもらう 介助で食べていただく 口唇閉鎖を促す.   . 7.

(22) 対処法 一口量を多くする 食事形態を変える 口唇閉鎖を促す 舌に刺激を入れながら食事を入れる 奥舌、咽頭の近くに食事を入れる 体幹を後方へ倒した状態で食べていただく.      . 8.

(23) 問題点 食事は車椅子座位で自力摂取、最終的に介助で。 食事に時間がかかる。(約50分) 円背が強く、上体が前方へ倒れている 口唇閉鎖不全がある 口に入れた後、動きが止まる 口蓋に食物残渣がある なかなか嚥下反射がでない.       . 9.

(24) 対処法   . 咀嚼、送り込みがしやすい姿勢の確保⇒体幹を後方へ倒す リクライニングタイプの車椅子の利用 一口量の調整⇒大目 食事形態の調整⇒サラサラしすぎない、貼りつかない物. 10.

(25) 動きが止まる、食べようとしない #53歳 男性 #クモ膜下出血 #失語(発語なし) #指示入力非常に困難 #VFにて経口摂取不可能と判断され経管栄養中(NG)   . 嚥下評価を実施するも、ほとんど全ての項目が不可 RSST不可 改定水飲みテスト、フードテスト反射出ず不可. 経口摂取不可能と判断 11.

(26) ところが・・・    . . . 介護スタッフより、「みかんの缶詰は完食です」との情報 ??? おやつ(桃の缶詰)の摂取状況を観察 特に問題なく全量摂取 後日 「魚の煮つけ」「牛肉の煮物」「ご飯」「バナナ」の摂取状況を確認。 問題なく経口摂取。 経口摂取開始. 12.

(27) その後の経過 1~2週間後、施設より問合せ 「口腔に溜めこんで飲込もうとされない。経口摂取を続けて大丈 夫だろうか。」 食事状況の観察を実施 食事がすすむうちに、米飯とお茶を口腔に溜めこんだまま動き がストップ。一旦、口腔内に溜まった物を出してもらい、再度食 事を再開。普通に食べる事が出来ている。 口腔にある程度の時間保持しているうちに、食物の存在感が無 くなり、動きがストップすると判断。. 13.

(28) 対処法   . ご飯などで動きが止まることが多いため、糊の佃煮や梅干しな どを添える。 見てすぐに何かが分かる食形態にする。 一旦動きが止まった場合には、口腔から出してもらい食事を再 開する。. 在宅復帰がかない、現在在宅で生活中. 14.

(29) 評価検査の限界 失語、認知症、高次脳機能障害などで指示入力が 困難であったり、食事に対しての失認、失行があると 嚥下機能評価、VFなどで経口摂取の可否を判断 することが困難。 機能評価の結果だけを見るのではなく、様々な情報を総合して検 討することが必要。 その際に重要なのが、食事の場面をどのような視点で観察してい るか、患者さんからのサインをいかにキャッチしているか。. 15.

(30) 口腔期の問題なのか咽頭期の問題なのか 飲み込めない原因が主に口腔期にあると考える根拠      . 口腔内への唾液貯留がそれ程多くない 咽頭ゴロ音が無い 声がクリア 肺炎の既往がない 繰り返しが無い 口腔の動きが緩慢、単調、動かない 嚥下反射が極端に遅いが喉頭の挙上は比較的良好. 16.

(31) 口腔期の問題を咽頭期の問題と間違えると 食事形態を形のない物、ミキサー食などにしてしまう 更に食べにくい 美味しくない、食べたくない 摂取量低下、低栄養. 廃用性の嚥下機能低下 サルコペニア 経管栄養 17.

(32) 口腔期障害への主な対処法 しっかりした味付け 好きな味付け、好きな物 口腔の動きを引き出す 温度をはっきりさせる 舌に刺激を入れながら食事を入れる 言葉による情報、嗅ぐことや見ることによる情報 意識の覚醒や空腹を促す日常生活 一口量を多くする 口腔内で広がらず、ある程度塊りを保つ食事形態を選択する 奥舌部へ食事を入れる 体幹を後方へ倒す 口腔の動きを助ける、代償する 口唇閉鎖を促す、補助する 18.

(33) 頚部前屈と頚部後屈. 19.

(34) 問題点     . 喉頭挙上、食塊の咽頭通過良好 嚥下直後の咽頭残留はない 時間をおいて喉頭蓋谷、梨状窩への残留が顕著 2回目の嚥下反射が誘発されない 口腔残留が咽頭残留へ. 20.

(35) 問題点   . 先行期、口腔期は良好 嚥下反射良好 食道の通過障害がある. 21.

(36) 問題点       . 先行期、口腔期は良好 嚥下反射惹起遅延 咽頭の感覚低下あり(奥舌より先の感覚が無い) 食塊の通過障害、残留 特に左側の残留 一口を数回に分けて力む感じで嚥下している 嚥下音が大きく、複数回聴取できる. 22.

(37) 代償法の決定    . 一口量を2cc~3ccとする。 左側を向いた状態で一側性嚥下をおこなう。(左向き嚥下) 嚥下後、左側梨状窩の残留に対しては右向き嚥下をおこなう。 複数回嚥下を習慣にする。. 23.

(38) 対処法 . 一側性の通過障害の場合  . . 麻痺側を向いてうなずき嚥下 ⇒麻痺側への食塊の流入を防止 健側を向いてうなずき嚥下 ⇒麻痺側の食道入口部の開きを助ける 麻痺側に残った咽頭残留を除去. 咽頭残留がある場合 交互嚥下  複数回嚥下  うなずき嚥下  食形態の調整 ⇒軟らかく仕上げたゼリー、ムース、ピューレ>固形物、半固形物 . 24.

(39) 咽頭期障害への主な対処法 食事形態の調整 ・固形物は適さない。軟らかく変形しやすい半固形物 一口量の調整 ・一口量は少なめ・スプーンに山盛りせずスライスカットで 代償法の決定 ・横向き嚥下・複数回嚥下・うなずき嚥下など 咽頭残留、誤嚥物の喀出 ・嚥下後の咳払い・発声・息止め嚥下など 訓練により機能向上を図る ファルセット、プッシング、シャキア、巻き鳥、メンデルソン、 ゼリー等の嚥下 25.

(40) なぜ「むせ」る? 予想外の、タイミングがずれた唾液、飲食物などの 咽頭流入⇒喉頭侵入.   . 奥舌の挙上不全のため、咽頭へ早期流入する 口腔残留物、咽頭残留物があふれて喉頭侵入する 嚥下前や嚥下中に、喋る、笑う、息継ぎをしてしまう ムセは誤嚥を防ぐための防御機能. 26.

(41) 飲み込みの運動 脳で情報を処理. 軟口蓋が挙上 唇の開閉 喉頭蓋が倒れ 気管に蓋をする 舌の運動 喉頭が上がる 27.

(42) 適切な食事形態 トロミについて ムセがあるのでトロミを付ける まだムセるのでトロミを強くする. どんどんトロミが強くなる。 トロミ剤の購入費用が高くなる 美味しくない。 患者さんは飲みたがらない。 口腔、咽頭に貼りついて残留する。 誤嚥、窒息のリスクが高くなる 28.

(43) 増粘剤の物性(1) とろみ調整食品の分類別の経時変化. 粘度(×200mP-s). 水(20℃)100mlに溶かした時の粘度. 時間(分) 29.

(44) 増粘剤の物性(2) A社とろみ調整食品の粘度の経時的変化. 粘度(×200mPa-s). 水(20℃)100mlに溶かした時の粘度. 時間(分) 30.

(45) 増粘剤の物性(3) とろみ調整食品の添加量と粘度の関係. 粘度(mPa-s). 水(20℃)100mlに溶かして1時間後の粘度. 添加量(g). 31.

(46) 適切な食事形態 ゼリーの選択について ゼラチンゼリー 体温で溶ける  咽頭に貯留した場合、塊りで気管内へ侵入するリスクが低い。  食道入口部の開大不全がある場合、表面が体温で溶ける事に より狭いスペースを通過しやすい。  口腔内の保持時間が長いと液体になってしまう。  室温が高いと溶ける。 体温で溶けない 増粘多糖類系のゼリー  咽頭に貯留した場合、誤嚥のリスクがある。  口腔内の保持時間が長くても固形を保つ。  温度管理がしやすく、物性の経時的変化が少ない。 32.

(47) 安全においしく食事をするために必要なこと         . 意識の覚醒を図る 口腔内の環境を整える 食べるための準備運動をする(嚥下体操など) テーブル、椅子の調整、姿勢の調整 食器の選択 適切な食形態の選択 最初の一口は食べやすい、飲込みやすいものを 食事時間は長くても40分以内で 食前、食後の口腔内のチェックと口腔ケア. 33.

(48) 食事前に口腔ケアをおこなう意義      . 意識の覚醒を促す 唾液の分泌を促す 口腔が潤う 口腔器官の動きを引き出す 消化管が動き出す 食欲が出てくる. 誤嚥のリスク軽減に繋がる 34.

(49) 情報の共有を . . . どのような時、状態、味、形、道具、介助の仕方の時にその患者 さんがうまく食べることができるのか(あるいは食べることができ ないのか)スタッフ間で情報を共有し、実践することが必要 多職種間で情報を共有することで、最適な食事形態、自助具、 姿勢、食事介助方法、代償法、嚥下訓練などの選択が可能にな る 情報を得るためには患者さんや施設スタッフ間のコミュニケー ションが非常に重要。. 35.

(50) 多職種協働の必要性 . . 嚥下障害患者さんへの支 援は専門職、多職種の関 わりを必要とする。 多職種が協働して患者さ んを支援していくことがで きるネットワークの構築が 必要。. PT ST. 看護師. 家族. CM. 患者 さん. OT. ケアスタッ フ. 栄養士 医師 歯科医師. 36. 調理士. 歯科衛生 士.

(51) 口から食べるから元気になる! 口から食べるから       . 身体に栄養が取り込まれる 生きる意欲が生まれる ベッドから離れられる リハビリがすすむ 家に帰れる 医療負担が減る 介護負担が軽くなる. 本人も家族も医療・介護関係者も国も楽になる 37.

(52) 2014/7/24. 本研修会は、「公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団」の助成を受けています。. 今日のお話の意図. 嚥下障害のリハビリテーション VER.3.  診断に基づくリハビリテーション計画の立案 に関してですが、構音器官(口唇、舌、頬粘 膜、下顎等)の運動性が低下しているからと いって、機械的に舌や口唇、下顎の運動を繰 り返す訓練(お口の体操など)は、原因が麻 痺だけでなく様々な要因で生じているディ サースリア(構音障害)にとっては一律の訓 練を長々と実施するのは危険であるとの認識 もあります。  今回は、EBMに基づく嚥下臨牀の考え方をご 説明させていただく予定です。. エビデンスに基づく嚥下リハとは. 山部一実 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士 Nagasaki Expert Group of Dysphagia (NEGD) 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 1. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 2. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. エビデンスに基づいて行うこととは何か. 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 の「訓練法」に対する見解. 1.最も良い研究結果(エビデンス)があって 2.臨牀経験を積んだ人が, 3.適切な患者に適応する..  日摂嚥下リハ会誌 13(1):31-49;2009  2009年現在本邦で用いられている主な訓. 練法をまとめた。  訓練法ごとにエビデンスレベルを示した 参考論文をあげようという意見もあり、 努力したが、現実的にエビデンスのある 論文は少なく、今回は代表的な論文をあ げるにとどめた。. 総合的なアプローチがなされて初めて ベストな臨床ケアが可能となる!. マイケル・クラリー&ジゼル・マン両先生のセミナー講演録から改変して引用 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 3. 2014/7/24. 4. 1.

(53) 2014/7/24. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. Ⅰ 基礎訓練(間接訓練) 訓練法 1.嚥下体操 2.頚部可動域訓練 3.口唇・舌・頬のアイスマッサージ 4.氷なめ訓練 5.舌突出嚥下訓練 Masako’s manuever 6.チューブ飲み訓練 7.シャキア訓練 Shaker exercise. エクササイズ. 8.バルーン法 9.ブローイング訓練 Blowing exercise. 各論. 10.プッシング・プリング訓練 Pushing exercise/Pulling exercise 11.冷圧刺激 Thermal-tactile stimulation 12.のどのアイスマッサージ 2014/7/24. 5. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 6. 2014/7/24. 8. 脱(減)感作 口腔粘膜の賦活化(感覚機能のリハビリテーション). ①顔面のマッサージ ②咬反射の除去 ③口唇・舌・頬部の他動訓練 ④咽頭のアイスマッサージ. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 脱感作療法 7. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2.

(54) 2014/7/24. 音波ブラシによる脱感作. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 用手的脱感作. 2014/7/24. 9. 口腔ケア+脱感作. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 10. ボバース療法では… 電動ブラシの背を使って頬と口 唇を刺激するのもよい. 歯ブラシは外から内へ向かっ て動かす.その振動が感覚を 高め筋緊張を正常化する.. 1987初版 2005初版 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 11. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 12. 3.

(55) 2014/7/24. 過敏とは. エビデンスに疑問のある手技. 過敏のケースへの対処法はこれでいいの?. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 13. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 14. 2014/7/24. 16. 咽頭のアイスマッサージ. アイスマッサージ 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 15. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 4.

(56) 2014/7/24. アイスマッサージ5. アイスマッサージ6.  嚥下運動が出る前に神経系を覚醒させ,.  この手技の根拠は,口腔や咽頭の粘膜を.   . 刺激することによって適切な筋緊張や反 射的反応が促通され,そのことで反射が 出やすくなる,ということ.  しかし,反射の持続的な改善に有効であ ることを証明するデータはない.  「バルーン訓練」も同様の見解.   . 次の嚥下に対する準備をするもの 冷却と触覚への刺激 前口蓋弓 実施後の嚥下反射のタイミング変化の データはない. 問題は回数 多数回実施すると好い効果が出ると示唆 現実的には実施可能? 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 17. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 18. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 20. icing 咽頭のアイスマッサージが嚥下反射を惹起する 時間を短縮し, 非施行時に嚥下反射が惹起しな い時はこれを惹起させうることを示した. 出典:中村智之, 藤島一郎:脳血管障害以外の原 因で嚥下障害を持つ患者へののどのアイスマッ サージによる嚥下反射惹起への有効性 : 嚥下医 学:2012;Vol.1,No.2,413 - 420 出典:寺岡史人他:アイスマッサージによる嚥 下反射惹起の促通効果 : The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine:Vol.45,No.5,308 308,2008 / 5. 間接訓練. 5.

(57) 2014/7/24. 舌の他動訓練. 口唇・頬. 人差し指と中指を奥舌に入れ 手前に引き出す 横から入れ上方に 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 21. 舌1. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 22. 舌の機能的訓練  有名な解剖学者であるブローダルは自らディ サースリアと片麻痺を患い,その臨床経過に考察 を加えて報告している.  そのなかで発症初期における他動訓練による 感覚的情報が神経生理学的促通に有効であっ たことを経験に基づき報告している.. Brodal,A.: Self-observation and neuro-anatomical consideration after a stroke. Brain,96: 675-694.1973 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 23. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 24. 6.

(58) 2014/7/24. 舌の自動運動. 舌の他動訓練. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 25. 舌を出す. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 26. 呼吸訓練 喀痰の喀出,鼻咽腔閉鎖不全の改善. ①嚥下パターン訓練 ②ブローイング訓練 ③プッシング訓練 ④腹式呼吸 ⑤ハッフィング ⑥ファルセット訓練 (裏声訓練) 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 27. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 28. 7.

(59) 2014/7/24. 寝かせきりは呼吸機能を低下!. 呼吸と嚥下の協調  健常者:21-97歳  呼吸周期:個人差がある.. 嚥下前(後)が呼気:75% 嚥下前が吸気:20% 嚥下後が呼気:20%. 腹部臓器が上昇し横隔膜を挙上,1回換気量を減少させる. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 29. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 30. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. Ⅱ-1.息こらえ嚥下 1. 意義 誤嚥しにくくなると同時に気管に入りこんだ食 物を喀出する効果がある. 2. 対象 声門閉鎖の遅延,減弱.咽頭期の遅延 3. 方法 食べ物を口に入れたら,鼻から大きく息を吸っ て,しっかり止めて,食べ物を飲み込み, 口から勢いよく息を吐き出す. 4. ポイント 鼻から息を吸い,口から吐き出すこと.. スープラグロティック スワロー 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 31. 2014/7/24. 32. 8.

(60) 2014/7/24. 嚥下パターン訓練(息止め嚥下). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 嚥下パターン訓練(VF所見). 33. 呼吸訓練のいろいろ. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 34. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 36. 呼吸訓練1. 2014/7/24. 35. 9.

(61) 2014/7/24. ブローイング訓練(患者さんの工夫). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 呼吸訓練. 37. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 38. 嚥下障害患者へ呼吸機能低下予 防を目的とした「吹き戻し」を 用いた訓練の有効性の検証. 2010.2.14 摂食機能研究会・山部歯科医院 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 39. 10.

(62) 2014/7/24. from the hip to the lip. スポーツ吹矢 ●「腹式呼吸」+「胸式呼吸」 =「スポーツ吹矢式呼吸法」 ゆっくりとお腹で息をする「腹式呼吸」と日常生 活で行っている「胸式呼吸」の2つの呼吸法を 行うスポーツはスポーツ吹矢だけ。思い切り空 気を吸い込んで腹筋を使って勢いよく吹くという 独特な呼吸法が「スポーツ吹矢式呼吸法」です。 ●運動効果と健康増進をゲーム感覚で 「スポーツ吹矢式呼吸法」は運動効果だけでな く、精神集中や血行促進・細胞の活性化にも役 立ち、内臓の諸器官にもよい影響を与えます。 ゲーム感覚で楽しみながら、便秘、食欲不振、 ストレスからも解消され、健康を増進。 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24.  言葉の訓練は,口から始まるのではなく,from the hip to the lipという韻を踏んだ名言があり ます  安全な呼吸路の確保のための嚥下姿勢の条件であ る,足底接地と体幹保持,うなずき頭位ができる ためには,腰の柔軟性であり,それには膝の屈伸 性が必要で,それには踵の屈曲性が必要です.  口の機能を発揮するには,腰(hip)-姿勢をしっ かりさせることが必要です. 体幹と頭位の保持の良否は,下肢の運動性にあり!. 41. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 42. 2014/7/24. 44. 喉頭挙上のための訓練(咽頭期) 食道入口部の開大,喉頭閉鎖機能の改善. ①メンデルソンの手技 ②ファルセット EX. ③シャキア EX. ④スープラグロティックスワロー (息止め嚥下,嚥下パターン訓練). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. メンデルソン手技 43. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 11.

(63) 2014/7/24. メンデルソン手技のねらい(意義). 喉頭挙上1.  喉頭と舌骨を挙上位に保つことで,食道入 口部を開大させる.  食道入口部の開大. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 45. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 46. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. Ⅱ-4.前頸部皮膚用手刺激による 嚥下反射促通手技. 他動的な喉頭挙上  M.Groher&M.Crayの新刊「嚥下障害入門」. 1. 意義.  舌骨喉頭挙上と咽頭収縮がピークに達した時点で嚥下を一時停止し,. 前頸部を軽擦することにより,嚥下反射 の惹起を促す.直接訓練の際に,嚥下反 射の惹起に時間を要する場合に用いる. 2. 対象 3. 方法 患者に飲み込む様に指示し,甲状軟骨部 から上方に刺激摩擦を繰り返す, 2014/7/24. その状態を数秒間保った後に力を抜く.  この手技はPES(咽頭食道接合部 pharyngoesophageal segment≒UES). の開大時間の延長を促すものではないこと!  嚥下訓練においてこの手技を用いると,嚥下機能の改善が認められ. た報告は多い.  患者への指導が難しいので,自分の喉を触らせて練習させる方法も. あるが向き不向きがある.  この手技の欠点として,嚥下の延長によって“嚥下性無呼吸時間”. が延長するので,重度の患者や呼吸器疾患の患者には不向きである.. 47. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 48. 12.

(64) 2014/7/24. 裏声発声(動画で). ファルセットEX 音域を広くとって発声するのが重要 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 49. 裏声訓練(falsetto exercise). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 50. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 52. Falsetto ex.. 喉頭挙上に有効⇔食道入口部の開大 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 51. 13.

(65) 2014/7/24. 外来での調理指導. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 機能が改善. 2014/7/24. 53. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 54. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. Ⅰ-7.シャキア訓練 Shaker exercise. シャキア. 1. 意義 舌骨上筋群など喉頭挙上に関わる筋の強化.喉 頭の前上方運動を改善し食道入口部の開大を図 る. 2. 対象 喉頭の運動が低下し輪状咽頭筋の開大が低下し ている患者.一般高齢者にも可. 3. 方法 ①持続上げ:仰臥位で頭を上げてつま先を見る. 1分間持続的に上げて1分間休む.これを3回. ②反復挙上:上記の方法を30回繰り返す. ①②を1日に3回,6週間繰り返す.. EX 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 55. 2014/7/24. 56. 14.

(66) 2014/7/24. リハ4 シャキア訓練 SHAKER ex.. 舌骨上筋群の筋力増強を図ることで食道入口部開大を促 す訓練 適応:食道入口部開大不良による咽頭残留および誤嚥 方法:両肩を床につけたまま、つま先を見るように肩を挙げ 摂食機能研究会・山部歯科医院 2014/7/24 る。1分保持-1分休憩を3回、30回を1セット。. Shaker ex.. 57. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 58. Shaker ex. Japanese Modification  Sugiura et al(2008)  座位とリクライニング位における抵抗運. 動という修正した訓練方法  さらに押し運動を追加し喉頭閉鎖を強化  結果 安全に経口摂取ができる 喉頭挙上も改善. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. MASAKO’S 59. MANUEVER 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 60. 15.

(67) 2014/7/24. 舌突出嚥下. MASAKO’s. manuever. 舌突出嚥下訓練の風景.  咽頭後壁を前方に引き出す  舌根部と咽頭後壁の接触を強くする  否定的な論文もある. 気道閉鎖が悪くなる 嚥下後の残留が増加 嚥下の開始が遅れる  整形外科領域の患者には有効 マイケル・クラリー&ジゼル・マン両先生のセミナー講演録から引用 (08.9.15) 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 61. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 62. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. Ⅰ-5.舌突出嚥下訓練. 咽頭は半円形の管状構造物. 1. 意義. 上咽頭収縮筋. 咽頭収縮筋に対する間接訓練法として考 案。 上咽頭収縮筋の強化になる。 2. 対象 咽頭収縮力が低下した患者 3. 方法 舌尖部をできるだけ口腔外に出させ(前 歯部で舌を噛んだままで)空嚥下をさせ る 2014/7/24. 中咽頭収縮筋. 下咽頭収縮筋. 上方へ走り咽頭を短 縮 咽頭の短縮、咽頭側 壁の内方への収縮. 甲状咽頭部:咽頭側壁の 内方への収縮 輪状咽頭部:反対側の輪 状軟骨へ停止。 輪状咽頭筋を持続的に 閉鎖(食道入口部の開閉). 63. 16.

(68) 2014/7/24. 鼻咽腔閉鎖のメカニズム. 1. 鼻咽腔閉鎖に関係するのは以下の3つの運動 である.(個体差が大きい) 1.軟口蓋の後上方移動(口蓋帆挙筋) 2.咽頭後壁と側壁(口蓋咽頭筋)の収縮による 咽頭腔の狭小化 3.咽頭扁桃の前方への突出. DYSPHASIA. 鼻咽腔閉鎖は嚥下反射開始の早期の指標になる. (食塊が大きいと閉鎖が長くなる・・・ 5mlで1.02秒,20mlで1.21秒). DYSARTHRIA&PLP 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 65. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 66. 2014/7/24. 68. PLP制作の術式⑤. 完成したPLP. 鼻咽腔閉鎖の病態. 硬口蓋部. 連結部 挙上子 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 67. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 17.

(69) 2014/7/24. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. stroke. Ⅱ-8.軟口蓋挙上装置 PLP 1. 意義. 本装置は軟口蓋の運動障害による鼻咽腔 閉鎖不全が認められるケースに適応.構 音障害の回復が目的と考えられてきたが, 最近では挙上子の形態を工夫することに より嚥下機能の改善も同時に図れること が報告. 本装置の装着は即時効果がある.長期装 着による効果は,挙上子の刺激が知覚を 賦活する可能性もある. 2014/7/24. 69. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 70. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 72. PAP. 軟口蓋(上部). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 71. 18.

(70) 2014/7/24. PAP(舌接触補助床). PAP. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 推薦図書. 2014/7/24. 73. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 74. 軟口蓋の解剖①. 2008.  ①Jeri A.Logemann 著 道健一監訳:Logemann摂食・ 嚥下障害 医歯薬出版 2000  ②Michael A. Cray & Michael E. Groher 著 藤島一朗訳: 嚥下障害 医歯薬出版 2007  ③Kim Corbine-Lewis & Jullie M..Liss & Kellie L..Sciortino 著 金子芳洋訳:摂食・嚥下メカニズムUPDATE 医歯 薬出版 2006  ④才藤栄一,向井美恵監修:摂食・嚥下リハビリテー ション 第2版 医歯薬出版 2007  ⑤西尾正輝著 :デイサースリアの基礎と臨床(第1~ 3巻) インテルナ出版 2006  ⑥西尾正輝著 :デイサースリア臨床標準テキスト 医歯薬出版 2006 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24.  口蓋帆張筋:三叉神経  その他の軟口蓋の筋:迷走神経  ベル麻痺例(顔面神経麻痺):鼻咽腔閉. 鎖不全が高率に出現する. →顔面神経も関与. 75. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 76. 19.

(71) 2014/7/24. 治療手技に対する考え方①. 治療方法②. ①行動的アプローチ ・プッシング法,・ブローイング法,・呼気の 調 節,アイシング法 ②補綴装具によるアプローチ ③外科的アプローチ.  ANCDSによると,ディサースリアにおけ. る鼻咽腔閉鎖不全に対する治療効果に関 する報告では,PLPにより改善を認めたと するものがもっとも多い. Yorkston ,K.M.,et.al: Evidence-based practice guidelines for dysarthria : Management of velopharyngeal function. Journal of Medical SpeechLanguage Pathology,9:257-273,2001. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 77. パラタルリフト(PLP). 78.  構音検査所見で鼻閉すると,開鼻声および. 子音の歪みが改善される症例 (/ba/ が/ma/に聞こえるが,鼻閉すると改善される. ・開鼻声を軽減させ,発話明瞭度を改善することを目的とする. ・鼻咽喉閉鎖に関与する筋群の賦活効果,異常構音パターン の改善あるいは習慣化防止などの効果も期待できる. ・装置は,①硬口蓋部(床) ②連結部 ③挙上子(軟口蓋部) ・費用:保険適用ありーーー4,000点 (6ヶ月で再製作も可能). 2014/7/24. 2014/7/24. PLPの適応症. ・軟口蓋の挙上不全に対して用いられる補綴的口蓋挙上装置.. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 症例).  言語障害が中等度から重度の症例. (障害の程度により改善される機能が異なる)  重度の麻痺,発声障害,嚥下障害,プロソ. ディの障害が認められない.. 79. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 80. 20.

(72) 2014/7/24. PLPの装着について. PLPの作成方法の紹介. 1.患者に装置の効果について十分説明をしておくこと. (説明の際に異物感を強調しすぎないよう) 2.使用開始時は嘔吐反射や異物感があるので一回 数分から使用を開始する. 3.嘔吐反射は液体を嚥下させることで軽減できる. 4.少し慣れてきたら飲水テスト(2mlぐらい)をして次第 に食事へと移行する. 5.できれば就眠中以外は装着するようにする. 6.使用期間は6ヶ月から1年を目処に. (問題がなければ永続的に使用) 7.同時に嚥下訓練を必ず実施する. 8.使用しないときは,水中に. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24.  「ディサースリアの基礎と臨床」第3巻. 臨床実用編に紹介  PLPの作成方法について,道(2000)が具. 体的に解説している.  また山部はネット上でていねいに解説し ている. http://www.swallow-web.com/enge5.htm. 81. PLP制作の術式⑥. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 82. 2014/7/24. 84. PLP制作の術式⑦. PLP装着前後のX線所見. 口腔内に装着されたPLP. 軟口蓋を後上方にプッシュバックしている挙上子 軟口蓋を後上方にプッシュバックしている挙上子 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 83. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 21.

(73) 2014/7/24. PLP制作の術式⑧. PLP制作の術式⑨. 鼻咽腔閉鎖のチェック. 治療前後の比較. 装着前. 装着後. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 術前. 85. Mobile type. 術後(約1年後). 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 86. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 88. 総義歯のPLP. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 87. 22.

(74) 2014/7/24. 摂食機能研究会・ 山部歯科医院. PAPの働き. Ⅱ-4.舌接触補助床 PAP 1. 意義. 舌の運動障害を補助する装置.嚥下時の 舌と口蓋との接触を補助し,摂食時の食 塊の移動や送り込みを補助する装置. 2. 対象 3. 方法. 2014/7/24. 89. らくちんゴックン枕1. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 90. 2014/7/24. 92. らくちんゴックン枕2. 91. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 23.

(75) 2014/7/24. フルフルシェイカー. 炭酸希薄液体  炭酸液体は,非炭酸液体に比べて喉頭侵. 入や誤嚥が少ないことが示されてきた.  炭酸液体は濃厚液体に比べて咽頭通過時. 間と食塊咽頭停溜の低下が示された. Bulow ,M.,Ekberg,O.(2003) Videoradiographic analysis of how Carbonated thin liquids and thickened liquids affect the physilogy Of swallowing in subjects aspiration on thin liquids. Acta Radiology,. 44 (4) ,366-372. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 93. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 94. 嚥下リハの具体例①  口唇からうまく取り込めない  流涎がある  口唇から食物がこぼれる. • • • •. アセスメントからケアを導く. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. ブローイング訓練 口唇&頬部のマッサージ 構音訓練 集団では,歌唱(カラオケなど). 95. 24.

(76) 2014/7/24. 嚥下リハの具体例②. 嚥下リハの具体例③.    . 口の中に残る 舌が上手に動かない 舌で食べ物を送り込めない 話が聞き取りにくい.  話が聞き取りにくい  声が鼻に抜ける  水分や食べ物が鼻から出てくる. • • • • •. 舌の他動訓練 構音訓練 集団では,歌唱(カラオケなど) 口唇&頬部のマッサージ Masako’method. • • • •. 嚥下リハの具体例④. PLP ブローイング訓練(ハードブローイング) 咽頭のアイスマッサージ 構音訓練. 嚥下リハの具体例⑤.  声がかすれる  話が聞き取りにくい  声が小さい.  ゴックン(嚥下反射)が出てこない. • 呼吸訓練 • プッシング訓練 • PLP. • 咽頭のアイスマッサージ • メンデルゾン手技 • 舌の体操.  いつまでも咀嚼している(嚥下反射が遅れる)  食事に時間がかかる. 25.

(77) 2014/7/24. 嚥下リハの具体例⑥. 嚥下リハの具体例⑦.  飲み込めるが喉に残る  食道が開かない.  痰が出せない  咳がうまく出来ない  呼吸が不規則. • • • •. • 咳嗽訓練 • 排痰訓練 • 呼吸訓練. シャキア訓練 咽頭のアイスマッサージ メンデルゾン手技 バルーン法. <新刊紹介> 今年の最も注目すべき書籍. Logemannの「第2版摂食嚥下障害」 に匹敵する名著. エビデンスが非常に緻密で詳細. 解剖・生理学の教科書に使えるが, 臨床家にも読み応え十分. 研究熱心な臨床家には必読!!! ぜひ,購入されたし.. 参考とすべき関連図書 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 103. 26.

(78) 2014/7/24. 参考図書. エビデンスが豊富に記載されているので信頼性が高い. 金原出版 2004 3400円. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 105. EBMとしての参考図書. 参考図書. 米国のSLP向けに 書かれた入門書 2003 Elsevier Video introduction to Adult swallowing Disorders. 2nd edition http://intel.elsevierhealth.com/catalogue/. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 107. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 108. 27.

(79) 2014/7/24. 信頼度が高い. 標準テキスト 国内には推定で約65~70万人 前後のディサースリア例 が存在し(西尾,2006),失 語症例よりもその事例数 がはるかに多いと推察す るのが近年の傾向である (Duffy, 2005). エビデンスに基づいて,新し い科学的なスタイルで的 確にリハビリテーション を施行する臨床家の育成 に役立つ1冊である.. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 109. 2014/7/24. 111. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 2014/7/24. 110. 信頼度は?????. 摂食機能研究会・山部歯科医院. 28.

(80) 2014/8/29. 公益財団法人 在宅医療助成勇美記念財団助成事業. 嚥下リハビリテーション 2013. STが関わった症例. ※個人情報保護の為、配布資料は一部省略. サンレモリハビリ病院 ST 中島健二. 症例2 【 氏 名 】 K氏 男性 50代 【診 断 名】 アルコール依存症による 低栄養性の脳萎縮 【キーパーソン】 兄 【職 業 歴】 システムエンジニア 【栄養摂取】 胃瘻 【 主 訴 】 ご飯が食べたい、声を出したい. ST訓練① 顔面・口腔マッサージ ① 脱感作:筋緊張をとる。 ② 唾液腺のマッサージ:唾液量の調整 ③ フェイスマッサージ:顔面全体のマッサージ ④口腔周辺のマッサージ:口唇、舌、頬の訓練(バンゲード法を参考) ⑤ 三叉神経マッサージ:顔面の表在感覚のアップ ⑥ 小顔マッサージ:美容、エステ ⑦ 喉のアイスマッサージ:即時的な嚥下反射の惹起 ※以上の①~⑦までの顔面マッサージをまとめた。 ⇒動画7分. 医学的診断名 低栄養性の脳萎縮とは・・ ・アルコール(依存症)の影響でビタミンが不足し脳の容積が減少 いていく。 ・脳萎縮が進むと、記憶力や判断力が低下して認知症に 近い症状になる。 ・お酒を飲んでいれば縮む確率が圧倒的に高い。 脳の萎縮=認知症というわけではないが、アルコールの影響 で認知症になる確率は高くなる。. 1.

(81) 2014/8/29. 現病歴 H24・ 7月:自宅で意識消失し倒れているのを発見され、 緊急搬送される。. 喉頭気管分離術 ・K氏の喉頭は一般の喉頭気管分離術と違い、声帯が 残してある。 ・喉頭気管分離術後の再建例は少なく、リスクも高い為、 発声の代替手段が必要かもしれない。. H24・ 8月:アルコール依存症、脱水あり、治療施行する。 胆嚢摘出術を受けその後、呼吸状態が悪く 気管切開術を受ける. H24・11月:嚥下訓練を行っていたが、唾液の気管への 流れ込みが改善しない為、喉頭気管分離術 を受ける。. 考察 食事について ・食事開始においては、摂食開始の条件として藤島らは・・. 健常者の喉頭. 喉頭気管分離術(一般). K氏の喉頭気管分離術. 嚥下グレード評価. ①全身状態が安定している。 ②摂食試行で誤嚥の兆候が認められなかった時、 ③嚥下造影検査で食物の形態・分量に配慮すれば、誤嚥なく 嚥下が可能であった時、に開始される。」と呈している。 ④また、摂食嚥下スクリーニング検査結果には問題なく、痰の量は 減ってきている。 ⇒これらにより経口摂取は可能と考えた。今後は前述した訓練を 実施していくことで食事形態の向上も目標にする。 ◎主訴がご飯をたべたいとの事なので、食事を楽しみとすることに より、ストレスなども軽減していくと考える。. 嚥下グレードではlevel 3 (→5) に該当する. 2.

(82) 2014/8/29. 問題点(ICF) 否定的側面. 訓練目標. ST訓練プログラム 週5回 60分程度. 筋力、体力の低下 胃食道逆流症 喉頭気管分離術により 食塊が気管に逆流する。. 嚥下諸筋群の 機能維持、向上. 嚥下体操 喉頭周囲筋のストレッチ 直接嚥下訓練(ゼリ-摂取) (シャキアエクササイズ). 口腔感覚の低下. 流涎の軽減. 顔面のマッサージ. 記銘力の低下. 認知機能の維持向上. フリートーク+今日の日付確認 オセロまたは将棋などレクレーション. 本日の予定. 2014.1. 14:30~ 教材サンプル説明 15:15~ 各グループに分かれて教材作成 教材の説明書作成(教材タイトル・方法・目的などを記載) (60分~程度) サンプル見学・体験 ※休憩は設けない、各自・自由にトイレ休憩. 16:30~ 各グループで作成した教材を発表 17:30~ 終了予定. 症例3 【氏 名 】 Sさん(80歳代 女性) 【診断名】 パーキンソン病疑い 進行性核上性麻痺(PSP)も疑う. 【その他 】 摂食・嚥下障害 運動低下性構音障害 軽度認知症 【既往歴 】 腰部脊柱管狭窄 左股関節人口間接留置術 不安神経症. 経過 H23年9月:当院入院。 薬剤性パーキンソンを疑い、抗鬱剤として服用して いたドグマチールを中止するが、中止しても症状が 進み,進行性核上性麻痺(PSP)を疑う。 H24年8月:徐々に容態が回復。 もともと本症例にパーキンソンの要素があり,薬剤 で症状が悪化したのではないかと疑う。 約1年に亘る薬剤の遷延は珍しい。. 3.

(83) 2014/8/29. 【薬】 ドグマチールとは • 統合失調症、うつ病などの治療に用いる向精神剤。 • 胃粘膜の血液循環をよくする、胃粘膜におこった障害を修復する、胃の分泌を促す胃酸やガ ストリンの分泌を抑えるといった作用があるので、消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)の治療に も用いられる。. 副作用・・ •. ときに無月経、乳汁の分泌、男性の女性様乳房、胸やけ、吐き気・嘔吐、便秘、ほてり、 ねむけ、めまい、ふらつき、だるさ、不眠、血圧の低下、パーキンソン症状(手指の震えなど)、 発疹、むくみ、悪性症候群(無動、強い筋肉のこわばり、嚥下困難、頻脈、発汗など)、心電図 の異常(QT延長)、心室頻拍、肝機能障害、黄疸といった症状をおこすことがある。. 聴力補償について 本症例は補聴器(耳穴型)を自宅所持しているが、雑音がして不快 だからと使用していない。 訓練で利用している助聴器であれば無くす事は少なく、また金額も 5000円程度と比較的安く手に入る。 以上の事から、補聴器と助聴器の使用の検討を家族に促す必要 がある。. 副作用として錐体外路症状の悪化があり、パーキンソン病の患者、高齢者などには慎重投与する ように注意書きがなされている。. コミュニケーション方法について 発話状態は明瞭で問題点はないが、聴力検査にて老人性難聴 の疑いが出てきており、聞き返しが多いため会話が成立しない こともある。 本症例は2年前に補聴器を購入して、現在は利用しておらず、 訓練では助聴器で聴力補償を行っている。 助聴器での聴力補償は効果が見られる為、補聴器の使用、 助聴器の購入を検討する必要がある。. 胃瘻の予後について • 誤嚥性肺炎後の予後は2~3年? • PEG造設後の予後は不明 平成20年 • PEG造設後の死亡率(日本) 平成24年 30日-5%、 1年-34%、2年-50%、4.5年-75%. • 癌の5年生存率 食道37.6%、胃71.8%,肺37.8%、肝30.9%、乳87.3%、膵臓7.8%. 4.

(84) 2014/8/29. 問題点・目標・訓練. 考察 食事について 問題点 ICF ST評価と食事場面から水分の摂取については、現段階ではムセが見られ ることがあり、危険と判断できるため、現在のトロミ水分の状態を継続する 必要があると考える。. 普通食の摂取困難 水分の摂取困難. AMSDの結果から、嚥下筋群が正常であることがわかる為、義歯の装着 が可能になれば固形物の摂取ができると考える。また、義歯によって 口腔保持機能が向上するため、水分摂取の再評価が必要であると考える。 ↓ 以上の事から、嚥下機能の維持向上の為にも義歯が必要と考える。. 目標. 否定的側面. 認知機能の低下 長時間の課題困難. ST訓練プログラム 週5回 60分. 義歯装着へ向けたアプローチ ガムラビング 嚥下機能の維持 咀嚼法 呼吸の安定 深呼吸 ブローイング訓練 嚥下体操 歌 認知症状の改善. フリートーク トランプ課題 グループ訓練 塗り絵. 5.

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