Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japanese Physioal Therapy Assooiation
理学療 法学 第
13
巻第2 ・3
号136〜137
頁 (1986
年)脳
血管
障
害
に 対 す る 理学 療 法
の効
果(
陳
旧例
)
脳
血
管 障 害 陳
旧
例
に
対
す
る
理
学
療
法
の
効
果
*松
村
秩
* * {ま じ め に 脳血管 障 害 陳「日例の数を 正確に推 定す るこ とは困 難で あるが, 48万人い ると厚 生 省が発表し た寝たきり老人の 大 半は脳血管 障 害 者である。
毎年, 脳卒中の発 症 患 者は30万人前 後 と言わ れて い る。
その う ち約50パー
セン トは 1ヵ月 以 内に死 亡 するの で,
残 りの 約15万人が 生存 する。
こ の うち元 通りの生 活に回 復する例が40パー
セ ン Fである が, 残 りの60パー
セ ン ト は陳旧 例になっ てゆ く運 命にある が,
陳 旧 者の リハ ビ リ テー
シ ョ ンは引 き続いて行わ な け れ ぽ な ら ない。
寝たきり老 人の う ち約24
万人が陳 旧例であっ て,
毎 年,
新 規 発 生する 脳卒 中患者の うち,
約 9万 人の陳 旧 例が加 算さ れてゆ くこ とにな る。
今回の分 科会におい て, 陳 旧 例 片麻痺者に対 する理 学 療 法 効 果を と りあ げて
,
討 論 する ことになっ た が,
何を もっ て陳 旧 例にするか は現在, 明確には されてい ない 。 脳卒 中後に発生し た片麻痺とい う障害は急性 期 回復 期 に impairment,
disabilityの レ ペ ル で ある機能 障害,
能力障 害に対して理 学 療 法は集 中 的に行われる。 impair ment の レ ベ ル が形 態 的,
機能 的に回復が期 待され な く なっ て所 謂プラ トー
に達 する。
こ の時 期が発 症 後,
3 カ 月から6カ月であ る と言 わ れてい る。
本 分 科 会で は発 症 後 6ヵ月経 過し た 以後の 症 例 を一
応 陳 旧例とする ことを前提と して討論す ること に し た。
効 果につ いて は,
機 能 障 害,
能 力 障 害は勿 論のこ と,
社 会的不利の改善 も効果に含まれるもの と し た。
し た がっ て各 演 者は障 害の 3つ の側面に対する理 学療 法の効 果につ い て発 表し て貰う と ともに,
社会福祉施 設 に おける制 度,
施 策上の問題 点 や 地 域 ケア に おける理学.
療法のか か わ り方や その効 果につ い ても討 論し て貰うこ とに し た。
* Effectsof Phys玉cal Therapy to the Chronic Hemiple
.
gies due to C
.
V.
A.
tt*東 京 都 養 育
1
完附 属 病 院Satoshi Matsumura
,
RPT :Tokyo Metropolitan GeTiat−
r三cHospital 寝 た き り老 人に対 す る効 果 わが国における 「寝た き り老 人」の問題は大き な 社会 問 題に なっ て い る。 欧 米の言 葉に 「寝た ぎり老 人」 とい う言葉は な く
,
英 語にも寝たき り状 態 を 表 現 する言 葉はあっ て も,「寝たき り老入」 とい う英語は ない よ うである。
つ ま り,
「寝た き り老 人」 とい う言葉はわ が国 特 有の も の である。 医 学 的な原 因に よっ て寝た きり状態に な るが,
そ れ は老入に限っ て お こ る ことで はな く,
年 令とは直 接 関 係の ない こ とである。
しか しながら,
わが国では老 人におこる寝たき り状態 が大 変に多 く,
単に医 学 的な問題 とし て でな く,
社 会 的 に も大 きな問 題と な らざるを得ない とい う社会状況があ る。
そのた めに,
社会福祉用語 とし て 「寝たきり老入 」 と い う言葉が行 政 的に瑛 用されるようになっ て,一
般 化 して ぎた。
わが国の 「寝た きり老 人」 のなかには,
かなりの 割合 で 「仮 性 寝た き り老人 」 が含まれている ようで ある。
「真 の寝たき り老 人」 は, むし ろ少ない の では ないか とい う 議論が あり, その 数字は識 者に よっ て ま ち ま ちであ る。
東 村 山市で は,
東京 白十字診療 所が巾 心になっ て 「寝 たぎり老 人 」に在宅ケ ア を実 施し た ところ,
寝た ぎり老 入の46パー
セ ン トが歩行可能者になっ た と報告してい る。 こ の よ うな 仮 性寝た き りは注環 境の物 理 的 条件の整備 と生 活用 具 (ベ ッ ド,
ポー
タブル 便 器等)の物 的 条 件を 適 切に整 える こ と,
及 び人 的 介 護の適切化によっ て, 起 き上 がり,
立ち上 がり,
歩く能力を引き出すこ とが 可能 と な る。 脳 卒 中 陳 旧例に 対 する効果 陳旧例で は,
麻 痺の 回復が プラ トー
に達し てい るの で,
その改 善の 目標とするのは,
二 次 的 障害の 回復,
ADL の改 善,
家 族 指 導,
家 屋 改 造 とが挙 げられ る。 このなか で, ADL の移 動動作につ い て歩 行 不 能 者の 座 位レベル の 移 動 動 作,即ち起 き上 がり,ト ラ ンス フアー
の 動 作につ い て こまかい 分析が 行わ れ た(山 本 )。
その結 N工 工一
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脳 血 管 障 害 陳旧 例に対する 理学療 法の効 果
i37
果, 歩 行 不 能 者の移 動 動 作の改 善はみ ら れ た し,
更に生 活 用 具の適 切 なマ ッ チン グに よっ て,
臼立性を高めるこ とがで きた。陳旧片 麻 痺 者の大 半は医療機関 以外の福 祉施設と在 宅 で 生 活 して い る
。
地 域リハ ビ リ テー
シ ョ ン, ホー
ム・
リ ハ ビ リテー
シ v ン の必 要性は これ らの陳 旧 片 麻 痺 者に対 し て ますますその ニー
ズは高まっ て くる もの ど思わ れる 。 医 療 機 関 内におい て行 わ れる病 院リハ ビ リテー
シ ョ ン の シス テム は確 立さ れ てい るが, 退院後,
継続して受 け ね ばならない地域リハ ビリ テー
ショ
ン, 及びホー
ム・
リ ハ ビ リテー
シ ョ ンの方法論は未だ確立されていない。
陳 旧 者に対し て真の理 学 療 法効果 を あ げ る た めには,
病院 リハ ビリ テー
シ ョ ンだ けで は不 十分で ある。
そのケー
ス に と っ て必 要な場 合に は,
退 院 後 も継 続して地 域リ ノ・
ピ リテー
シ ョ ン や在 宅リハ ビ リ テー
シ u ンが 受 け ら れ るシステ ム の確 立が必要である と ともに,
その方法論も 作りあ げてゆかね ぽならない と考 える。
リハ ビ リ テー
シ ョ ン の 目的は可 能な限り社 会 的不 利を 解 消す るこ とにあ る が,
これ か ら はQOL
(生 活の質,
人 生の質 )が重要な目標と さ れ る であろう。 理学療法の効果 もQOL
を指標とし て評 価され な け れ ぽな ら ない。
し たがっ て効果をあ げる ため には,
単に機 能回復 訓 練 だけ が, リハ ビ リ テー
シ ョ ン の方 法と なる の で はなく,
広 く,
入 間 らしい状 態で生 活してゆ ける よう,
いろい ろ な側 面からの援助が必 要となる。
理 学療法士 も,
機 能訓 練実施者としての ア ブP一
チ だけで は 不十分で ある。
QOL
を 日標と し て入 間ら しく生 きてゆける よ う にする ため に,
理 学 療 法の知 識と技 術 を もっ と社 会 的に活 用し てゆくこと が重 要で はなか ろ うか。
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文 献 抄
録
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知覚再訓 練の評価 〜l Lincoln NB
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7:99−
101,1985.
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〈は じ め に 〉 視 知覚の障害は,
脳卒中 (特に左 片 )1
麻 瘰 ) 患 者の リハ ビ リの効 果の制 限因 子 である。
従っ きi
て こ の障害の治蜘 爛 して骸 鬮 「練が効果 蛎 すか !が問題である。1
〈方法 〉 対 貅 33例 蜘 覚の 罷 を も。 た 麗 でi
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部 門で実 施された。
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