高等部専攻科理療科第2学年 理療臨床論 学習指導案 指導者 ○○ ○○ 1.単 元 「脳血管障害」 2.指導観 ○生徒観 対象生徒は、30代から50代の男性4名である。使用文字については、3名が拡大文字 を使い、そのうち1名が拡大読書器を使用している。他の1名は、点字・拡大文字共に、ほ ぼ使用困難なため、パソコンやプレクストークを活用して学習している。 4名中3名は、糖尿病・腎疾患・心疾患などの基礎疾患をもっており、やや欠課が多い。 全体的に学習態度は熱心で、教師の話をよく聞くが、ややおとなしく、質問などをするこ とは少ない。 また、理解力はかなり高いが、記憶することが苦手な傾向がある。 個々の実態を以下に示す。 視力 文字 本科目における学習の実態 A 男性 30 代 右:0.04(0.07) 左:0.1(0.3) 16p 授業態度は熱心で、教師に対して質問することも比較的 多い。理解力は高いが、長期的な記憶の定着が課題で ある。教科書などの文字を読んだり、特定の場所を探し たりするのにやや時間を要する。 B 男性 50 代 右:0 左:0.01 16p 熱心に学習しているが、内容の理解や記憶には、人一 倍努力を要する。読字などについては、生徒A以上に時 間を要する。拡大読書器を使用している。 C 男性 30 代 右:0.03 左:0.15 16p 体調不良などの理由から、授業中にやや集中力を欠くこ ともある。記憶の定着が課題である。 D 男性 30 代 右:0 左:0.01 理解力はかなり高いが、体調不良のために学習の時間 が確保できないこともあり、記憶の定着が課題である。授 業内容の記録には、プレクストークを活用している。点字 ・拡大文字共に使用困難なため、資料はテキストデータ で配付している。 ○単元観 本科目は、理療臨床を行うために西洋医学、東洋医学双方の観点から、各種の疾患ま たは症状に対して、その原因・病態・診察法・治療法などについて、系統的に学ぶ科目で
ある。本校では、第2学年で西洋医学的な内容を、第3学年で東洋医学的内容を学習す ることにしている。 健康に対する国民の関心が高まっている今日、われわれ理療に携わる者は、肩こりや 腰痛など、いわば定番の症状のみでなく、種々の疾患に関する幅広い知識を身に付ける ことが必要である。 その中でも脳血管障害は、長期にわたって日本人の死因の第3位を占めている代表的 な生活習慣病であり、理療師として予防のための助言をしたり、後遺症に対する施術を行 ったりするために、本疾患の概要を理解することは重要である。 ○指導観 以下の点に留意して授業を進めたい。 ①授業の初めに、前時の内容の要点を復習して、習熟度を確認するとともに反復学習に よる知識の定着を図る。 ②病態を理解させることに重点を置き、症状や治療法などは、なるべく関連付けて記憶で きるようにする。 ③特に生徒Dに配慮して、難解な用語については、できる限り漢字の説明を行う。 ④授業の最後に本時の要点を示し、次時までに記憶させるようにする。 3.目 標 脳血管障害の概要について理解し、要点を記憶する。 4.指導計画(全3時間) 第1次 「脳血管障害総論、脳出血」・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間 第2次 「クモ膜下出血、脳血栓症、脳塞栓症(本時)」・・・・・・・ 1時間 第3次 「一過性脳虚血発作、全体の復習」・・・・・・・・・・・・・ 1時間 5.本 時 平成○○年 ○○月○○日(○曜日) 第○校時 高等部自立活動室 (1)本時指導の考え方 本時は、クモ膜下出血・脳血栓症・脳塞栓症について学習する。それぞれの概要 とともに、三者の相違点を理解させたい。また、脳血管障害の予防についての知識 をもつことは、理療師として大切であるため、その具体的な方策について考えさせ、 理解させたい。 (2)本時の目標 ①クモ膜下出血・脳血栓症・脳塞栓症の病態・症状・治療法及びそれらの相違 点を理解する。 ②脳血管障害を予防するための生活上の注意事項について考え、理解する。
(3)指導過程 配時 学習活動・内容 準 備 指導上の留意事項 導入 10分 ・前時の復習 ・ 発問により前時の要点を復習させる。 ・ 正答できない場合は他の生徒に答え させ、必要に応じて回答を補足する。 ・ 発問のポイント ①脳血管障害の分類 ②症状の特徴 ③脳出血の原因と病態 ④保存的治療と手術の方法 展開 35分 1 クモ膜下出血・脳血栓症、 脳塞栓症の原因・症状・治療 法などにつき、教師の説明を 聞く。 2 脳血管障害を予防するた めの日常生活上の注意事項 について考える。 プリント 1 以下の点について重点的に説明し 理解させるようにする。 ①脳出血とクモ膜下出血の病態の相違 ②動脈瘤・動静脈奇形とは ③クモ膜下出血の陽性症状と陰性症状 ④クモ膜下出血に対して早期の手術が 必要な理由 ⑤脳血栓症と脳塞栓症の症状の相違 点とその理由 2 発問により、脳血管障害の最も重要 な危険因子である高血圧の予防法に ついて考えさせる。 発問事項 ①日常生活上の注意事項を5つ上げる とすると、何だと思うか。 ②食事では何を制限し、何を多く摂れ ばいいか。 ③望ましい体重の目安はどれくらいか。 ④どんな種類の運動をどの程度行えば よいか。 ⑤酒はどれくらいが適量と思うか。 ・ 塩分の摂取制限の説明では、近日 中の給食のメニューとその塩分量を例 示し、実感を持たせる。 ・ 塩分を制限することや栄養分を逃が さないための調理法を紹介する。 ・ 肥満防止の説明では、170cm、175 cmの人のBMIが 25 となる体重を例示 する。 ・ 節酒の説明では、ビール・ワイン・日 本酒で適量を例示する。
・ 上記の事項は目安であり、その人の 体質や基礎疾患の有無により異なるこ とを補足する。 まとめ 5分 ・本時の要点を復習する。 プリント ・ 要点のみを記したプリントを別に作成 しそれに従って復習させる。 (4) 評価の観点 ・ 脳血管障害の予防法を考え、正答することができたか。 ・ 分かりやすく、生徒が興味・関心をもてる授業であったか。