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脳血管障害に対する効果判定のためのアウトカム指標

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Academic year: 2021

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(1)理学療法学 第 47 巻第 4 号 377 ∼ 382脳血管障害に対する効果判定のためのアウトカム指標 頁(2020 年). 377. 講  座 シリーズ 「理学療法評価・効果判定のためのアウトカム指標」. *. 連載第 3 回 脳血管障害に対する効果判定のためのアウトカム指標. 髙 見 彰 淑 1). はじめに  脳血管障害個々の臨床症状や背景因子等の個体差が生 じ,種々の分岐点で最適化目的に臨床的意思決定が求め られる。治療プロセス上で用いられる評価指標は,効果 判定の判断基準でもあり,利用者への情報共有ソースに なるべきものでもある。そのため,適切な評価指標を選 択し,使用するということは,臨床的意思決定の判断材 料として,重要な要因であり,効果検証や品質管理をめ 1) ざすうえでも重点的課題でもある 。.  適切な評価指標を選択し測定を行い,それをどのよう に活用するべきであろうか。施設で決めたルーチンワー クで検査測定を行い,そこからわかるデータを十分解釈 できずに,結局経験からくる直感でプログラムを決めて ないだろうか. 2). 。. 評価指標の意義. 図 1 BBS による歩行自立カットオフ値例(ROC 曲線).  評価指標のもつ意義のひとつは,多側面から収集した 医療情報を構築し,障害像把握に導くことである。脳血. か,その基準値からの判別は望ましいことであり,臨床. 管障害はその要因数や影響度の大小が多種多様にわたる. 現場で実践的に活用できることが鍵になる。さらに,目. ことが特徴である。もうひとつは,介入に対する効果判. 安を置く基準値を知ることは,参考文献にでてきたデー. 定であり,その数値を正しく読み取る力が大切になる。. タを理解しやすくなる。. たとえば目標におく項目との関係性から考えてみる。院.  このように,評価指標活用のあるべき姿は,疾病や障. 内での歩行自立判定を,包括的バランス指標の数値で. 害の把握,程度を表現することはもちろん,正しく情報. カットオフ値を求められれば,意思決定につながる(図. を伝えるツールとして活用すること。複数関連させて精. 1)。脳血管障害では難しいとされる予後予測の一助とし. 度をアップさせ,不足をカバーし特徴を把握すること。. て,できれば所属施設のデータベース収集から画像所. 介入効果の判定や予後予測,判別することから意思決定. 見と合わせ,多変量解析による予測式作成や Decision. につなげることである。. Tree の形成へ展開できるようにすることは有益である。 また,数多く存在する問題点がどのようにかかわるの. 評価指標活用における課題  脳血管障害では発症からの時期やその重症度で反応. *. Outcome Measure for Evaluation of Effects on Cerebrovascular Disorders 1)弘前大学大学院保健学研究科 (〒 036‒8564 青森県弘前市本町 66‒1) Akiyoshi Takami, PT, PhD: Hirosaki University Graduate School of Health Sciences キーワード:脳血管障害,評価指標,効果判定. 性,範囲が異なり(天井効果や床効果含む),適用度に 問題を生じるので注意が必要である. 3). 。一例を紹介する. と,発症直後の重度∼中等度ケースに,Barthel Index 4) (以下,BI) を行ってもほとんど数値は低値で動かな. い。しかし,National Institutes of Health Stroke Scale.

(2) 378. 理学療法学 第 47 巻第 4 号. 図 2 視床出血ケース,各評価指標の推移(天井効果と床効果). の原因が考えられる。このように病期によって基準値が 変わることから,自分たちの施設がどの時期の患者を多 くターゲットにしているのか把握し,できればデータ ベース蓄積から先行研究を参考にしつつ,独自のカット オフポイントを用意する必要がある。  しかし,カットオフポイントを知ることだけではまだ 不十分である。目的によって,それが阻害になるかなら ないかは,それぞれのねらいや価値によって異なる。実 例を挙げれば,脳卒中上肢機能検査(MFT)ではその 図 3 BBS と最大歩行速度(MWS)の回帰分析例 ①歩行速度よく,バランス不良あり.運動麻痺というより, 運動失調を疑う. ②バランスよく歩行速度遅い.膝 OA 等を疑う. ③ BBS の天井効果がうかがえる.. スコアが 80 点が目安でそれ以上になれば,日常生活上 は使用可能なレベルということは,開発者も述べており 周知の事実である. 8). 。しかし,65 点も 70 点も一律に日. 常生活で使用できないかというとそれは間違いである。 65 点ではコップで水を飲めるレベル。70 点では茶碗を 持って食べられるレベルという報告がある。一方,80. 5). (以下,NIHSS) は反応している(NIHSS は満点を逆. 点以上では日常に支障ないかというと,書字を可能にす 8). 。も. 数変換し百分率として表現した) 。4 週以降は BI が反応. るには 88 点程度の高い能力が必要とされている. しはじめ,NIHSS は停滞してきている(図 2) 。また,. ちろん確定された数値ではないが,獲得が予測される動. 6). Berg Balance Scale(以下,BBS) は回復期の軽症例. 作と評価結果の数値に乖離があれば,問題点をあぶり出. では,ほとんど満点になり違いを表せない(図 3 ③;天. しやすくなる。このようにより細やかな解析がその評価. 井効果)。このことから,歩行速度など天井効果の少な. 指標の活用価値を高める結果となる。. いものを組み合わせ評価する必要がある(図 3)。この.  単一での使用も,高次脳機能障害を有する脳血管障害. ように時期や重症度がかかわるが,生活機能分類でい. では問題がある。予測や判別では運動と認知機能の組み. う階層性構造の機能障害と活動制限の違いも関与する。. 合わせなど多面的な考証が必要である。なお,基準関連. JØrgensen らは脳血管障害 1,197 ケースに調査を行い,. 妥当性のあるものは,結果を照らし合わせることで,相. Impairment の回復過程に比べ,ADL は 1.5 週間ほど遅. 互の測定精度を上げることができる(図 4) 。また,ひ. 7). れて回復することを報告している 。再獲得への学習時. とつの検査が難しければ一方のデータで補完でき,予後. 間などが影響していると考えられる。. 予測にもつなげられる。BBS と歩行速度を組み合わせ.  多変量解析から導かれた歩行自立にかかわる BBS の. ると,速度の基準に比べ BBS スコアが低ければ,運動. カットオフポイントが,病期によって異なることがある。. 失調を表す可能性があるなど複数の組み合わせで症状を. 急性期で数値が高目にでる傾向があり,環境適応や自己. 推測できる利点がある(図 3 ①) 。. 身体能力の認識誤差に対して十分把握できていないなど.  数値といえば必ずしも高いものがよいという判断がつ.

(3) 脳血管障害に対する効果判定のためのアウトカム指標. かないものもある。Frenchay Activities Index(以下, 9). FAI) の指標は,女性が高くなる傾向があり,経済的 に余裕のあるケースは低値になる. 379. が,行動評価のテストバッテリーは少ないため,主観的 な観察を付記するのが重要である。. 10). 。ひとの価値観に. かかわるため単純に優劣を比較することは,QOL の評. 1.総評. 価を含め慎重になる必要がある。以上,評価指標の解釈.  検出結果は,歩行所要時間が 18.4%と頻度が高く,つい. と活用には様々な課題が存在するが,それを解決に導く. で BBS 15.5%,Fugl-Meyer Assessment(以下,FMA). べく,問題意識をもって取り組むべきである。. 14.3% と続いた。効果判定として多く活用される項目.  以下に種々のガイドライン. 2) 11) 12). で推奨され,妥当性,. 14). (種類)は,移動性評価・指数と運動機能評価が両者と. 信頼性が確認できている評価ツールを中心に,効果判定. も約 50%を占め顕著に多く,FMA に関しては,総合評. のアウトカム指標として汎用性について述べていく。. 価としてというより,圧倒的に上下肢の運動項目のみ. 効果判定として頻用される評価指標(表 1,2). 部分採用していた。次に姿勢制御を含むバランス指標, ADL・セルフケアが約 20%ずつと続いた。.  1900 ∼ 2019 年に掲載された,無作為化比較対照試験.  今回,表 1 に示した治療介入では,介入自体の再現. を中心とした介入研究論文について表 1 に示す手技を. 性の高い神経筋電気刺激療法やロボティクス,運動アシ. 検索した。なお,障害特異的なもので限定的になりや. スト,筋電フィードバックの論文数が多く検出され,そ. すい高次脳機能障害は除外した。資料採取は PubMed,. のため筋緊張を示す modified Asworth Scale(mAS). PEDro,CENTRAL,Otseeker,医学中央誌を用い,検. はもとより,筋電図や上肢機能に対する Box and Block. 索方法は, 「脳血管障害・脳卒中・脳梗塞・脳出血・脳. Test(BBT) ,Action Research Arm Test(ARAT). 塞栓症・片麻痺」と「各治療方法」であった。その結. が FMA の上肢運動項目とともに上位にきたと思われ. 果 1,198 論文が検索された。これらの報告の中で治療効. た。介入に CI 療法やミラーセラピーを入れたことも関. 果の判定材料である,メインアウトカムおよびセカンド. 与する。表への記載はないが,近赤外線分光法を用いた. リーアウトカムを重複を許可した状態で抽出し,その使. 酸素化ヘモグロビン量や,脳血流量測定値などは数件の. 用頻度(%)から汎用性を推察した。上位ベスト 50 を. 状態だった。また,総合評価では急性期に NIHSS がみ. 表 2 に示す。. られたが,Canadian Neurological Scale(CNS).  なお,高次脳機能障害を含む精神・認知機能の評価指. 著名な包括的脳卒中機能指標は,ほとんど使用されてい. 標は,先行研究. 15). 16). 17). 18). 2)3)13). を参考に表 3 にまとめた。これ. など. なかった。. らは,机上検査と行動観察の両輪で測定できればいい 2.各項目別の概要 1)QOL・ADL・セルフケアについて  QOL を考えるとき健康関連 QOL と疾患特異性の 2 側 面の QOL を考慮することが勧められている。健康関連 ® 19). は SF-36. ,QOL 単独ではないが疾患特異的なものと 20). して Stroke Impact Scale(SIS) 名を冠した Stroke-Spacific QOL. が抽出された。疾患. 21). は 51 番目,むしろ 22). Euro QoL Quality of Life Scale-5D(EQ-5D). が選ば. れた。  ADL・セルフケアは BI,機能的自立度評価法(以下, 23). FIM). が障害把握や診療報酬のうえでも汎用される. が,効果判定には BI が多く使用され FIM の使用頻度 はやや少なめだった。感度は BI よりよいが,測定時間 図 4 BBS と ADL(BI)の回帰分析. が長く,している ADL は受動的でかつ調査期間も長い. 表 1 検索した脳血管障害に対する代表的治療介入法リスト 課題指向型,下肢装具,NMES,TENS,FES,トレッドミル,ロボティ クス,歩行アシスト,促通反復法,神経認知リハ,運動イメージ,VR,フィー ドバック,CI 療法,ミラーセラピー,PNF,早期リハ,在宅リハ,集団 リハ ROMex,筋力強化,バランス練習,有酸素トレーニング,基本動 作指導(練習量増加).

(4) 380. 理学療法学 第 47 巻第 4 号. 表 2 脳血管障害における代表的介入研究で使用された,アウトカムの使用頻度(ベスト 50) N= 1,198 順. 評価指標名. %. 件. 推奨重症度. 推奨病期. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 26 重心動揺. 15.5 186. バランス. 全重症度. 回復・生活. Fugl-Meyer Assessment. 14.3 171. 総合. 全重症度. 4. 6 分間歩行距離. 12.4 149. 移動. 5. Timed“up and go” test. 10.8 129. 6. Barthel Index. 10.4 124. 7. modified Ashworth Scale. 6.6. 79. 運動機能. 8. 筋力. 5.3. 64. 運動機能. 9. Functional Ambulation 4.7 Category. 1. 歩行所要時間(10 m な 18.4 221 ど). 2. Berg Balance Scale. 3. 10. 機能的自立度評価法 (FIM). 種類. 順. 評価指標名. %. 件. 種類. 推奨重症度. 推奨病期. 1.8. 21. バランス. 軽・中等度. 回復・生活. 27. modified Rankin Handicap 1.8 Scale. 21. ADL. 全重症度. 全期. 急性・回復. 28. Activities-Specific Balance 1.7 Confidence Scale. 20. バランス. 全重症度. 回復・生活. 軽・中等度. 回復・生活. 29. Brunnstrom Recovery Stage. 1.6. 19. 運動機能. 全重症度. 回復・生活. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 30. Mini Mental State Examination. 1.6. 19. 精神状態. 全重症度. 全期. ADL. 軽・中等度. 回復・生活. 31 Fall Efficacy Scale. 1.5. 18. 転倒恐怖. 軽・中等度. 回復・生活. 全重症度. 全期. National Institutes of 32 Health Stroke Scale. 1.5. 18. 総合. 全重症度. 急性・回復. 全重症度. 全期. 33 Motor Activity Log. 1.3. 16. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 1.3. 15. IADL. 軽・中等度. 回復・生活. 1.1. 13. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 1.0. 12. QOL. 軽・中等度. 回復・生活. 56. 移動. 中等・重度. 回復・生活. Frenchay Activities 34 Index. 4.5. 54. ADL. 全重症度. 全期. 35 Nine-hole Peg Test Euro QoL Quality of Life Scale-5D. 11. 最大酸素摂取量. 4.1. 49. 運動機能. 軽・中等度. 回復・生活. 36. 12. 筋電図. 4.0. 48. 運動機能. 全重症度. 全期. 37 Sickness Impact Profile. 0.9. 11. QOL. 軽・中等度. 回復・生活. 13. Stroke Impact Scale. 3.3. 39. 総合健康. 軽・中等度. 回復・生活. 38 脳波. 0.8. 10. 神経機能. 全重症度. 全期. 14. Box and Block Test. 2.8. 33. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 39. 0.8. 10. バランス. 全重症度. 回復・生活. 15. Action Research Arm Test. 2.8. 33. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 40 Dynamic Gait Index. 0.8. 10. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 16. 関節可動域. 2.7. 32. 運動機能. 全重症度. 全期. 41. 0.8. 9. 総合運動. 全重症度. 回復・生活. 17. Functional Reach Test. 2.6. 31. バランス. 軽・中等度. 全期. 42 2分間歩行距離. 0.8. 9. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 18. Motor Assessment Scale. 2.5. 30. 総合運動. 全重症度. 全期. 43. 0.8. 9. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 19. Medical Outcomes 2.5 Study Short Form 36®. 30. QOL. 軽・中等度. 回復・生活. 44 Visual Analog Scale-pain. 0.7. 8. 運動機能. 全重症度. 回復・生活. 2.4. 29. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 45 Heart Rate. 0.7. 8. 運動機能. 全重症度. 全期. 0.7. 8. バランス. 全重症度. 回復・生活. 0.6. 7. 運動機能. 軽・中等度. 回復・生活. 20. GAITRite® system (歩行解析システム). Postural Assessment Scale for Stroke patients. Chedoke-McMaster Stroke Assessment Scale. 脳卒中上肢機能検査 (MFT). Brunel Balance Assessment. 21. 3次元動作解析. 2.3. 28. 運動機能. 軽・中等度. 回復・生活. 46. 22. Wolf Motor Functional Test. 2.3. 28. 上肢手指. 軽・中等度. 回復・生活. 47 Physiological Cost Index. 23. Motricity Index. 2.2. 26. 運動機能. 全重症度. 回復・生活. 48. Canadian Occupational Performance Measure. 0.6. 7. 作業遂行. 軽・中等度. 回復・生活. 24. Rivermead Mobility Index. 2.2. 26. 移動. 軽・中等度. 回復・生活. 49. Rivermead Motor Assessment. 0.6. 7. 総合運動. 全重症度. 回復・生活. 25. Trunk Impairment Scale. 2.1. 25. バランス. 全重症度. 回復・生活. 50 Trunk Control Test. 0.5. 6. バランス. 全重症度. 回復・生活. ため,少なかったと推察された。ただし近年は,FIM が増加傾向にある Lowton’s-IADL. 24). 25) ities-specific balance confidence scale(ABC) でも 1/10. 11). 程 度 だ っ た。 姿 勢 コ ン ト ロ ー ル は trunk impairment. は数件だった。. scale(TIS). 。IADL は FAI が抽出されたが,. 26). が 2%ほどで,Postural Assessment Scale. 2)バランス指標について. 27) 28) for Stroke(PASS) ,Trunk Conrol Test(TCT).  バランス指標は,包括的な指標,姿勢コントロール,. などは 1%を割る頻度だった。重心動揺測定は,最近で. 重心動揺軌跡長などの定量的検査に集約される。包括的. の使用は少ない傾向だった。timed “Up and Go”.a test. 指標の BBS が顕著に使用頻度が多く,それに続く activ-. 29). (TUGT). は移動に含めたが,バランスと捉える場合も.

(5) 脳血管障害に対する効果判定のためのアウトカム指標. 381. 表 3 おもな精神・認知機能の評価指標 分類. 検査. 意識・鎮静鎮痛. 覚醒:Japan Coma Scale・Glasgow Coma Scale せん妄:Confusion Assessment Method for the ICU 鎮痛鎮静:Richmond agitation-sedation scale. 記憶障害. リバーミード記憶検査・WMS -R ウエクスラー記憶検査 ベントン視覚記銘検査・三宅式記名力検査. 注意障害. Trail Making Test(TMTa,b) ・かな拾い検査 標準注意検査法・Stroop Test. 遂行機能障害. Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome Frontal Assessment Battery・Wisconsin Card Sorting Test. 失行. 標準高次動作性検査. 失認. 左無視:行動無視検査・Catherine Bergego Scale その他:標準高次視知覚検査. 失語症. Western Aphasia Battery・Communication ADL Test 標準失語症検査. 社会適応障害. WOOD 法・Vineland. 認知症. 認知症:Mini-Mental State Examination・改訂長谷川式簡易知能評価スケール     Montreal Cognitive Assessment・Clinical Dementia Rating BPSD:Neuropsychiatric Inventory・Dementia Behavior Disturbance. 意欲 発動性. 標準意欲評価法 Vitality Index. うつ. Self-rating Depression Scale・Hamilton Depression Rating Scale Geriatric depression scale・Hospital Anxiety and Depression Scale. TM. TM. 適応行動尺度. あり,両者の要素も含むことから比較的使用されていた。. ることができる(図 5) 。このように,測定された数値が. 3)運動機能について. もつ意味を知るためにも,種々の事象に関連づけて理解.  FMA-Motor 以外では,筋力,筋電図,最大酸素摂. すること。様々なターゲットに試用し,どのような時期,. 取量,ROM など定量的なものは,他の疾患にも共通. 場面で利用すべきか適切な選択ができ,患者や家族が見. するため幅広く使用されている。脳血管障害特異的. て共有し得るものを使えるようにすることが大切である。. なものとして本邦で圧倒的シェアを誇る Brunnstrom 30). Recovery Stage. がある。効果判定として直接的な使. 用頻度は少ないが,FMA や Chedoke-McMaster Stroke Assessment Scale. 31). などのベースであることや共通言. 語として有益性がある。 4)移動性評価について  予想通り歩行関連の評価は,定量的な検査を中心に多 くが選択されていた。定性的な移動性指数は Functional 32). Ambulation Category(FAC). と Rivermead Mobility. 33). Index(RMI). が抽出された。Tinetti gait assessment 34). など観察による歩容評価は少ない状況だった。時間制約や 再現性の問題で活用しづらいが,将来的には AI 解析で 3 次元動作解析装置の結果も含め普及の可能性がある。. おわりに  脳血管障害ではやはり軸となるのは ADL であること は間違いない. 35). 。ADL 獲得の通過率は概ねパターン化. しており,歩行手段で入浴,階段を除く ADL 自立者は 2) BI85 点を示す 。ADL を中止とした各評価指標の相互. 関係の一例を把握していれば,評価の確度は確実に上げ. 文  献 1)髙見彰淑:意思決定要因としての課題解決プロセス評価指 標選択時の課題解決.理学療法学.2004; 31: 244‒247. 2)髙見彰淑(編) :セラピストのための脳卒中評価指標の解 釈と活用.メジカルビュー社,東京,2020. 3)髙見彰淑:脳卒中理学療法の理論と技術(第 3 版).原 寬美,吉尾雅春(編) ,メジカルビュー社,東京,2019, pp. 210‒237. 4)Mahoney FI, Barthel DW: Functional evaluation; The Barthel Index. Md State Med J. 1965; 14: 61‒65. 5)Brott T, Adams HP Jr, et al.: Measurements of acute cerebral infarction: a clinical examination scale. Stroke. 1989; 20: 864‒870. 6)Berg KO, Wood-Dauphinee SL, et al.: Measuring balance in the elderly: preliminary development of an instrument. Physiother Can. 1989; 41: 304‒311. 7)JØrgensen HS, Nakayama H, et al.: Outcome and time course of recover in stroke. Part II: Time course recovery. The Copenhagen in stroke study. Arch Phys Med Rehabil. 1995; 76: 406‒412. 8)森山早苗,森田稲子,他:脳卒中片麻痺上肢機能回復の経 時的変化.作業療法.1990; 9: 11‒18. 9)Holbrook M, Skilbeck CE: An Activities Index for Use with Stroke Patients. Age and Ageing. 1983; 12: 166‒170. 10)皆方 神,髙見彰淑:在宅慢性期脳卒中患者の社会生活活.

(6) 382. 理学療法学 第 47 巻第 4 号. 図 5 歩行での ADL 自立に対する相互関係の例(BI85 点相当). 動調査.秋田理学療法.2005; 13: 27‒31. 11)日本脳卒中学会(編):脳卒中治療ガイドライン 2015.協 和企画,東京,2015,pp. 272‒274. 12)Sullivan JE, Crowner BE, et al.: Outcome Measures for Individuals with Stroke: Process and Recommendations From the American Physical Therapy Association Neurology Section Task Force. Phys Ther. 2013; 93: 1383‒1396. 13)髙見彰淑:脳神経リハビリテーション.潮見泰藏(編) , 羊土社,東京,2012,pp. 20‒34. 14)Fugl-Meyer AR, Jääskö L, et al.: The post-stroke hemiplegic patient; a method of evaluation of physical performance. Scand J Rehabil Med. 1975; 7: 13‒31. 15)Bohannon RW, Smith MB: Interrater reliability of modified Ashworth scale of muscle spasticity. Phys Ther. 1987; 67: 206‒207. 16)Mathiowetz V, Volland G, et al.: Adult norms for the Box and Block Test of manual dexterity. Am J Occup Ther. 1985; 39: 386‒391. 17)Lyle RC: A performance test for assessment of upper limb function in physical rehabilitation treatmment and research. Int J Rehabil Res. 1981; 4: 483‒492. 18)Cote R, Battista RN, et al.: The Canadian neurological scale. Neurol. 1989; 39: 638‒643. 19)Ware JE, Sherbourne CD: The MOS 36-Item short-form health survey (SF-36): I. Conceptual framework and item selection. Med Care. 1992; 30: 473‒483. 20)Duncan PW, Wallace D, et al.: The stroke impact scale version2.0: evaluation of reliability, validity and sensitivity to change. Stroke. 1999; 30: 2131‒2140. 21)Williams LS, Weinberger M, et al.: Development of a Stroke ̶ Specific Quality of Life Scale. Stroke. 1999; 30: 1362‒1369. 22)Brooks R with the EuroQol Group: EuroQol: the current state of play. Health Policy. 1996; 37: 53‒72. 23)Data management service of the Uniform Data System for Medical Rehabilitation and the Center for Functional Assessment Research: guide for use of the uniform data. set for medical rehabilitation. version 3.0, State University of New York, Buffalo, 1990. 24)Lawton MP, Brody EM: Assessment of older people: Selfmaintaining and instrumental activities of daily living. The Gerontologist. 1969; 9: 179‒186. 25)Powell LE, Myers AM: The activities-specific balance confidence (ABC) scale. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 1995; 50A: 28‒34. 26)Verheyden G, Nieuwboer A, et al.: The trunk impairment scale: A new tool to measure motor impairment of the trunk after stroke. Clin Rehabil. 2004; 18: 326‒334. 27)Benaim C, Pérennou DA, et al.: Validation of a standardized assessment of postural control in stroke patients: The Postural Assessment Scale for Stroke Patients (PASS). Stroke. 1999; 30: 1862‒1868. 28)Collin C, Wade D: Assessing motor impairment after stroke: a pilot reliability study. J Neurol. 1990; 53: 576‒579. 29)Podsiadlo D, Richardson S: The timed “Up and Go”.a test of basic functional mobility for frail elderly persons. J Am Geriatr Soc. 1991; 39: 142‒148. 30)Brunnstrom S: Movement therapy in hemiplegia: a neurophysiological approach. Harper & Row, 1970. 31)Gowland C, Stratford P, et al.: Measuring physical impairment and disability with the Chedoke-McMaster Stroke Assessment. Stroke. 1993; 24: 58‒63. 32)Holden MK, Gill KM, et al.: Clinical gait assessment in the neurologically impaired: reliability and meaningfulness. Phys Ther. 1984; 64: 35‒40. 33)Collen FM, Wade DT, et al.: The Rivermead Mobility Index: a further development of the Rivermead motor assessment. Int Disabil Stud. 1991; 13: 50‒54. 34)Tinetti ME: Performance-oriented assessment of mobility problems in elderly patients. J AM Geriatr Soc. 1986; 34(2): 119‒126. 35)髙見彰淑 : リハ実践テクニック─脳卒中.千田富義,髙見 彰淑(編),メジカルビュー社,東京,2019,pp. 216‒225..

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図 1 BBS による歩行自立カットオフ値例(ROC 曲線)
図 5 歩行での ADL 自立に対する相互関係の例(BI85 点相当)

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