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博 士 ( 理 学 ) 林 邦 恭 学 位論文 題名 Spectral Analysis of Dirac Operators with Supersymmetry

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Academic year: 2021

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博 士 ( 理 学 ) 林    邦 恭      学 位論文 題名

Spectral Analysis of Dirac Operators     with Supersymmetry

( 超対称性 をもつデ イラック 作用素の スベクトル解析)

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  [1] レ (z)〓Al(z) 十ル 班( ¢ ),zEC丶{0}の形で与えられる有 理型ポテンシャルをも っ デ ィ ラ ッ ク 型 の 作 用 素Q( レ ) を 考 え る 。 こ こ に 、 レ1は1/zの 複 素 多 項 式 、 班 はzの 複 素 多 項 式 、A, ル は0でな いパ ラメ ータ ー であ る。 ヒル ベル ト 空間 己2(R2;C4)上 では た らくQ( レ) につ いて 、. 次 のこ とを 証明 す る:

  (i)Q(レ ) の( 本質 的) 自己 共 役性 。

(ii)Q(レ)のスペクトル が純粋に離散的であること。

(iii) Vi(z)=z‑pで、4<deg V2≦p十2ならぱ、kerQ(レ)≠{0)で、dimkerQ(V)は     (A,ル)に依らないこと。

(iv) dimkerQ(V)をトレースで表す公式。

  [2]ヒルベルト空間ぴ(IR3;C4)○C2上ではたらくディラック作用素Hを考える。こ れは量子力学におけるカイラル・クォーク・ソリトンモデルのハミルトニアンである。ロ の質量は、 プロフィール関数 と呼ぱれる関数F:lR3→  IRと、IR3のベクトル場nで 形成される行列値関数である。まず、Hが超対称性の生成子と見なせることを示す。結 果として、Hのスペクトルは1Rの原点について対称である。Fにっいて条件を設け、H の真性スペクトルの範囲を同定する。さらにプロフイール関数Fのあるクラスに対して、

Hの離散的固有値の数が上に有限であることを導出する。最後にある条件の下、Hをス ケール変換した族に対して、正エネルギー基底状態または負エネルギー基底状態が存在す る こ と を 証 明 す る 。 ま た 、 Hを 約 し た も の に つ い て も 議 論 す る 。

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(2)

学位論文審査 の要旨 主査

副査 副査

教授 教授 助教授

新 井 岸 本 山 / 内

朝雄 晶孝 毅彦

     学位論文題名

  Spectral Analysis of Dirac Operators     with Supersymmetry

(超対称性をもつデイラック作用素のスベクトル解析)

  近年,超対称的場の量子論との関連において,種々のディラック型作用素に関する研究が理論 物理学の方面で盛んに行われている.しかし,その多くは,数学的に厳密な基礎付けのない発見 法的な議論や近似的議論である.このような状況下にあって,数学理論のー分野として超対称性 に関するディラック型作用素の理論を構築することはたいへん意義のあることであり,純数学的 にも理論物理学への応用においても価値がある.

  本論文は,超対称的な量子力学において現われるディラック型作用素のニつのクラスについて,

そのスベクトル解析を行った結果を論述したものである.ひとっのクラスはWess‑Zuminoモデル の超対称荷を記述するディラック型作用素であり,もうひとつのクラスは,原子核物理学におい て現れるカイラル・クォーク・ソリトンモデルのハミルトニアンを記述するディラック型作用素 である.

  Wes8‑2uminoモ デルを 定義する ディラ ック型作用素は超ポテンシャルと呼ばれる有理型関数 Vから定まる(Vは無限遠で多項式的に増大するとする),これをQcv)とする.本論文では次の事 実が証明されている.(1)Q(V)の自己共役性.(2)Q(V)のスペクトルの純離散性.(3)pを任 意の自然数,ん,pを零でない複素パラメーターとし,VがV(z)=え・(zのマイナスp乗)十p(次 数qの多項式)という形で与えられるとき,4≦q≦―p+2ならぱ,ker Q(V)は零空間でない.しか も,dim ker Q(V)はュ,皿に依らない.(4)dim ker Q(V)に対するトレース公式.これらは,い ずれも非摂動的結果であり,このモデルに関して従来知られていた結果を非自明な仕方で拡張す るものであり,重要な結果であると認められる.

  カイラル・クオーク・ソリトンモデルのハミルトニアンを記述するディラック型作用素Hの数 学的に厳密な解析を行ったのは本論文が初めてであり,次の事実が証明された.(i)Hの超対称的 構造の存在.(ii)Hの真性スベクトルの同定と離散固有値の個数の評価式.(iii)Hの正エネルギー 基底状態または負エネルギー基底状態の存在.  (iv)Hの対称性構造と簡約構造の存在.(v)あるユ ニタリ 変換の存 在.こ れらの諸 結果は, いずれ も新しい 知見で あり,独創的なものである.

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  以上の結果が示すように,本論文で得られた成果は,この分野の研究の進展に貢献するところ 大なるものがある,

  よ っ て,著 者は, 北海道大 学博士( 理学) の学位を 授与さ れる資格 あるも のと認め る.

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参照

関連したドキュメント

  

学位授与機関 北海道医療大学  学位授与年度 平成28年度  学位授与番号 30110甲第284号 .

   よ って 著者 は、 北海 道大 学博 士( 理学 )の 学位 を 授与 され る資 格が ある もの と認める。.

   よっ て, 著者 は, 北海 道大 学博 士( 理学 )の 学 位を 授与 される資格あるものと認める..

  

  

  

   よ って 著者 は、 北海 道大 学博 士(工学)の学位を授与され る資格あるものと認める。. ―