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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

顔印象評価に基づく3DCG顔形態連続変形システムに ついての研究

孟, 宰永

https://doi.org/10.15017/1441241

出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(芸術工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

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顔印象評価に基づく

3DCG 顔形態連続変形システムについての研究

孟 宰永

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顔印象評価に基づく

3DCG 顔形態連続変形システムについての研究

Development of a Continuously Changing System of 3DCG Face Morphology based on Facial Impression Evaluations

孟 宰永

Meng Jae Young

2014 年 3 月

(4)

目 次

目 次

第 1 章 序 論 ... 1

1.1. 研究の目的 ... 2

1.2. 研究の方法 ... 3

1.3. 研究の動機 ... 5

1.4. 論文の構成 ... 6

第 2 章 印象語調査と 顔表情・印象に関する先行研究の考察 ... 7

2.1. 印象語調査 ... 8

2.1.1. 印象語調査の目的 ... 8

2.1.2. 印象語調査の対象と方法 ... 8

2.1.3. 印象語調査結果の考察 ... 10

2.2. 先行研究の考察 ... 12

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験 ... 18

3.1. 3DCG 顔モデルの制作 ... 19

3.2. 3DCG 顔モデルの印象評価実験 ... 24

3.2.1. 印象評価実験の目的 ... 24

3.2.2. 印象評価実験 ... 24

3.3. 印象評価実験結果の考察 ... 26

3.3.1. 印象評価実験結果の分析 ... 26

3.3.2. 主成分別顔モデルの特徴解析 ... 31

1

(5)

目 次

第 4 章 3DCG 顔形態連続変形システムの制作 ... 53

4.1. 3DCG 顔形態連続変形システムの概要 ... 54

4.1.1. システム処理の流れ ... 55

4.1.2. システム構造と使用法 ... 57

4.1.3. 中間図形の生成方法 ... 59

4.2. 顔印象評価に基づいた主成分別顔モデルの制作 ... 62

4.2.1. 顔形態連続変形システムの操作結果 ... 64

4.2.2. 顔形態連続変形システムの応用 ... 67

第 5 章 結 論 ... 74

5.1. 本研究の結果 ... 75

5.2. おわりに ... 77

注釈 ... 78

参考文献及び参考資料 ... 80

付 録 ... 84

2

(6)

1

章 序 論

第 1 章 序 論

1

(7)

1

章 序 論

1.1. 研究の目的

人とのコミュニケーションの手段は、大きく 2 つに分けられる。顔の表情や 手振り、ボディーランゲージなどによる非言語行動と、言葉による言語行動で ある。その中でも、非言語行動の「顔の表情」は特に重要な要素である。相手 の顔を見て性別や年齢の推測、感情の把握、印象の判断が可能であり、コミュ ニケーションには必要不可欠なものと言える。

現在までの顔の表情や印象に関する研究には、顔写真を用いて印象評価を行 い、顔写真の構成部位の位置情報を読み取ることで、 「悲しみ・幸福」などの感 情による表情の特徴に関して述べた研究[1]や、「かわいい・美しい」という印 象語を中心に、印象決定の要因に関して述べた研究[2]などがある。このように 従来の研究には、単純な印象語を対象としたものが多く見られるが、現代の顔 に対する表現は、 「カッコかわいい・すっぴんムードの軽やか顔」など、独特な 表現や意味を複合させた表現など、多様化、複雑化、個別化している。そこで、

新しい感覚を取り入れた表情の生成が必要であると考えた。

本研究では、感情より作られる表情ではなく、人の顔が持つ表情に焦点を合 わせ、現代の多様化、複雑化、個別化した印象語に対応する顔モデルを、容易 に生成できる「顔形態連続変形システム」の制作を目指す。また、本論文では モニター上に生成される顔の形状を「表情」とし、その表情にに対する表現を

「印象」とする。

2

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1

章 序 論

1.2. 研究の方法

本研究では、まず、現代の顔に関する表現の実態を把握するため、女性を対 象とした顔・美容に関する雑誌や書籍より印象語を収集し考察する。

次に、 3DCG ( 3 Dimensional Computer Graphics) で制作した顔モデルと、

既存の顔に関する研究より抽出した 18 組の印象語を用い、 SD 法( Semantic Differential Method )による印象評価実験を行う。実験用モデルを 3DCG で制 作することにより、デフォメーションが可能となり、各部位の変形量を容易に 把握できる。

実験結果を分析することにより、印象語相互の相関性を見出し、 3 つのファク ターを抽出した。その 3 つのファクターを意味づける顔の解剖学的特徴について 考察するとともに、これらの部位の測定値とそれぞれのファクターとの関連づ けを行った。

最後に、基本モデルと主成分別の特徴を含むモデルを用い、中間図形生成装 置に入力することで、 3DCG 顔形態連続変形システムを制作する。基本モデルは、

デジタイザ [注1] によって作成された顔モデルを使用し、特徴を含むモデルは、印 象決定の要因の推測に基づき制作を行う。さらに応用として、男性・架空のキ ャラクター・動物・アニメキャラクターの顔モデルを用いたシステムも提案す る。

3

(9)

1

章 序 論

図 1-1 は、研究方法のフローチャートを示す。本研究は大きく 3 つの過程に 分類できる。

①顔に関する印象語について

現状を表す印象語の収集

② 印象評価について

印象評価実験

実験を分析し、印象評価軸の推測

③ 3DCG 顔形態連続変形システムについて

①の分析結果を基に、顔の印象評価軸と 部位との関係性の検討

顔の変形要素の予測に基づいたシステムの設計

システムによる顔出力の応用

図 1-1. 研究方法のフローチャート

4

(10)

1

章 序 論

1.3. 研究の動機

全ての人間の顔は普遍的構造に基づき、一様に酷似した形状をしているが[3]、

人の顔を見る際に、 「かわいい・冷たい・明るい」などのさまざまな印象を受け る。そこで、各印象ごとに共通する形態特徴は何であるのか疑問を持っていた。

また、顔を制作する際に、顔の構成要素の形、角度、大きさなどのわずかな変 化でも顔の印象が変わることを経験してきた。 Bruce V(1988) [3]らも人によっ て、目、鼻、口の形状や大きさは異なり、顔の持つわずかな物理的差異により、

それぞれの顔に独自の性質を与え、印象の形成において決定的に働くことが示 唆している[4][5][6]。例えば、子供っぽいという年齢に関する印象の形成には、

広い額、比較的大きな目、小さな顎などの顔の特徴が影響を及ぼしている [7]。

そして、女子らしさといった性差に関する印象の形成には眉の太さ(男性の方 が太い)、目・眉の間隔(女性の方が広い)、鼻の高さ(男性の方が高い)など の顔の特徴が影響を及ぼしている[8][9]。そこで、本研究では、24 個の顔モデ ルを用いて印象評価実験を行う。そして、その分析を基に、さまざまな印象の 顔モデルを生成可能なシステムを提案したいと考えた。

5

(11)

1

章 序 論

1.4. 論文の構成

本論文は、顔に関する印象語を用いて印象評価を行い、その分析を基に 3DCG 顔形態連続変形システムの制作に関する研究をまとめたものであり、 5 章で構成 されている。以下に、本論文の構成を示す。

第 1 章は、序論であり、本研究の目的、方法、動機及び論文の構成について 述べた。

第 2 章では、女性を対象とした顔・美容に関する雑誌や書籍より印象語の収 集をし、現代の顔に対する印象語の実態を把握した上で、顔の表情と印象に関 する先行研究の考察を述べた。

第 3 章では、 3DCG で制作した顔モデルに対して SD 法による印象評価実験 を行った。その結果より、語句の相関関係解析及び主成分分析による多変量解 析を行った。そして、主成分別の顔モデルを見た目と体表解剖学的な視点から 解析し、主成分分析により抽出したファクターの要因の法則性について推測し た。

第 4 章では、まず、基本モデルと第 3 章で得た特徴を含むモデルを制作した。

これらを用い、中間図形を生成する装置に入力することで 3DCG 顔形態連続変 形システムを制作し、その過程について述べた。さらに応用として、男性・架 空のキャラクター・動物・アニメキャラクターの 3DCG 顔モデルを用いたシス テムの制作も行った。

第 5 章では、本論文の結論について述べた。

6

(12)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

第 2 章 印象語調査と

顔表情、印象に関する先行研究の考察

7

(13)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

2.1. 印象語調査

2.1.1. 印象語調査の目的

本調査は、印象語調査を通じて、現代の顔に関する表現の実態に関して把握 し、検討することを目的する。

2.1.2. 印象語調査の対象と方法

現代の顔に関する印象語を把握するため、多様な表現が掲載されている女性 誌や、顔・美容に関する書籍より調査を行うことにした。男性誌は女性誌に比 べ、掲載されている印象語の数が少ないため、調査の対象にならないと判断し た。本研究では、人の顔が持つ表情に焦点を合わせているため、ここでは、髪 型、衣類、意図的な顔表情を行っているものに対する印象語は除外した。

まず、顔・美容に関する「 with 大人かわいいメイクの超基本ブック・顔分析 鎌田塾・顔を読む・かわいいメイク・これ一冊でわかるメイクの基本・女優メ イク」以上 6 冊から収集を行った。表 2-1 は、調査対象とした各単行本の情報 を示す。

表 2-1. 調査対象の単行本の基本情報

雑誌名 発売日 出版社

with大人かわいい

メイクの超基本ブック 2012/2/27 講談社 顔分析 鎌田塾 2008/11/11 講談社

顔を読む 1999/6/28 大修館書店

かわいいメイク

(CUTiEメイクブック2012) 2012/5/25 宝島社 これ一冊でわかるメイクの基本 2011/9/16 マイナビ 女優メイク 2007/10/19 SDP

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(14)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

次に、10 代後半から 40 代までの女性をターゲットとした雑誌 12 冊から収集 を行った。表 2-2 は、調査対象とした各雑誌の 1 ヵ月の販売部数やターゲット の年齢などの情報を示しており、各出版社の担当者より得た情報である。

表 2-2. 調査対象の雑誌の基本情報

雑誌名 号 創刊日 発行部数/月 ターゲット 出版社

ar(アール)

6 1999/9/12

13万部 23~28歳 主婦と生活社 KATY(ケイティ)

7 2011/9/1

公表してない 10代後半~20代 トランスメディア KERA(ケラ)

7 1999/5/16

12万部 10代後半 インデックス

・コミュニケーションズ

JJ(ジェイジェイ)

7 1975/4/23

36.5万部 18~32歳 光文社 SOUP(スープ)

7 2002/3/23

40万部 20代前後 インデックス

・コミュニケーションズ

STORY(ストーリィ)7

2002/11/1

243,100部 40代 光文社 SEDA(セダ)

6 1991/10/7

18万部 20~25歳 日之出出版 美人百花

(びじんひゃっか)

6 2005/10/12

20万部 23~28歳 角川春樹事務所 美ST(ビスト)

7 2009/8/18

106,467部 40代 光文社

美的

7 2001/3/23

13万部 25~33歳 宝島社

MAQUIA(マキア)

7 2004/9/23

11万部 27~33歳 集英社

Lips(リップス)

6 2011/3/23

20万部 20代後半~30代 マガジンハウス

9

(15)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

2.1.3. 印象語調査結果の考察

女性を対象とした顔・美容に関する雑誌や書籍 18 冊から 86 個の印象語の収 集を行った。 表 2-3 は、収集した印象語を示す。

表 2-3. 顔・美容に関する雑誌や書籍より調査した印象語

印象語を収集し分析した結果、現代の顔に対する表現を以下の 3 つに分類で きた。

①従来からある顔表現に対し時代性が感じられるもの

キレイな、カワイイ、ガーリーな、ふんわり、フォーマルな、マニッシュな、

収集した印象語

明るい キレイな ナチュラルな 甘え顔 クールな秋の大人顔 ハーフ顔 甘えんぼベビ顔 クールビューティー 春顔

イノセント&キュート 元気で明るい 美人女優FACE おおらかな 健康的な 姫顔 幼い 小悪魔ドールFACE ピュア顔 おさな顔 子供っぽい ヒロインフェイス おしゃれ顔 寂しげな 品がある お嬢様顔 さわやかで可愛い 品がいい 男前顔 ライオン顔 涼やかな愛され顔 フォーマルな 大人顔 シャープでかっこいい 老けた顔 大人かわいい シャープでクールな ふっくら

大人っぽい 上品さと清楚感 ふんわり 大人のキュート 上品な ふんわり甘顔 大人らしいきちんと感 都市型美形FACE 優しげな ふんわり柔らか 女らしい華やか顔 すっぴんムードの軽やか顔 ベビーフェイス ガーリーな 清楚な ほんのりガーリー ロマ顔 かっこいい 正統派モテFACE マニッシュな カッコかわいい セクシー&コケティッシュ メンズライク顔 かっこよさと魔性 セクシーな 優しい カワイイ セレブ感漂うハーフ顔

優しく女らしい かわいらしい セレブリッチ 女性らしい

きちんと感 たおやかな印象 やさしげながら大人っぽい きつい 頼りがいのある顔 やつれた顔 キツネ顔 頼りなさそうな顔 キュートな 童顔 立体フェイス きりっとした印象 ドーリー顔 リッチな キリリとした大人な印象 ドーリーフェイス 冷感な

10

(16)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

セレブリッチ、リッチな、ロマ顔、ピュア顔、おしゃれ顔、メンズライク顔

②顔をメタファとして表したもの

ハーフ顔、春顔、ヒロインフェイス、お嬢様顔、ベビーフェイス、キツネ顔、

姫顔、ライオン顔、美人女優 FACE、小悪魔ドール FACE、ドーリー顔、ドーリ ーフェイス

③顔表情にかかわる単語を複合したもの

イノセント&キュート、カッコかわいい、シャープでかっこいい、大人かわい い、シャープでクールな、上品さと清楚感、セクシー&コケティッシュ、カッ コよさと魔性、クールビューティー、さわやかで可愛い、大人のキュート、ク ールな秋の大人顔、甘えんぼベビ顔、大人らしいきちんと感、女らしい華やか 顔、すっぴんムードの軽やか顔、セレブ感漂うハーフ顔、優しげながら大人っ ぽい、キリリとした大人な印象、ほんのりガーリー、ふんわり甘顔、涼やかな 愛され顔、ふんわり柔らか、正統派モテ FACE、優しく女らしい、都市型美形 FACE

現代の顔に関する表現には、上記のように独特な表現や意味を複合させた表 現など、多様化、複雑化、個別化していることが明らかとなった。

11

(17)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

2.2. 先行研究の考察

本研究と関連があると考えられる、①顔の表情の分析に関する研究、②顔の 表情を分析した研究の中でも、顔の要素との関係性に関する研究、③顔の印象 語を用いて顔の形態を変形可能なシステム制作に関する研究に関して考察を行 った。

まず、顔の表情の分析に関する研究として、西野らの(2005)顔の特徴の印 象表現に対する定量的分析と入力顔判別への応用についての研究がある。顔部 品の形状・配置を変える似顔絵生成手法に基づき、顔にどのくらいの割合で性 別・年齢・基本 6 表情(喜び、驚きなど)の特徴を含むかを出力させるシステ ムを提案している[10]。

図 2-1. 西野らの研究で使用したシステム

(出所:西野史康、金子正秀、「顔特徴の印象表現に対する定量的分析と 入力顔判別への応用」、電子情報通信学会技術研究報告、 p16 、2005)

12

(18)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

次に、伊師(2011)の、顔の表情の魅力評価に関わる心理的要因に関する研究 がある。笑顔の人物は笑顔ではない人物に比べてより魅力的でよりポジティブ な印象を与えること[10][11][12]、笑顔の魅力には顔の柔和的な印象が大きく 影響していること[13]などが示されている。それにより、ポジティブな表出と ネガティブな表出の両形態を含めて魅力評価に関わる要因に関して述べている。

その結果として、ポジティブ形態の顔には、柔和印象及び知的美感印象がどち らも重要な要因となり、ネガティブ形態の顔には、知的美感印象が重要な要因 であると示している[14]。

そして、顔の表情を分析した研究の中でも、顔の要素との関係性に関する研 究として、益子らの(2011)表情の変化量と笑いの分類の検討に関する研究が ある。日常使用される意味の違う「笑い」語に対応するさまざまな笑顔の写真 を用いて、それぞれの表情の変化量及び快・不快感情の度合いにより、どのよ うな特徴が見られるのか、顔の各部位を計り分析している。その結果、「笑い」

の種類別に、眉・目・口の形状や角度に関係があることを述べている。図 1-4 は、益子らの研究で「笑い」の顔情報を抽出するための 2 点間距離および 3 点 角度の測定部位を示す[15]。

図 2-2. 益子らの研究での測定部位

(出所: 益子行弘、萱場奈津美、 齋藤美穂、「表情の変化量と笑いの分類の検討」、

日本知能情報ファジィ学会誌

Vol.23

No.2

pp186-197

、2011)

13

(19)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

太田ら(2011)の、感情からの表情に関して分析をした研究では、医療現場で 遭遇する機会が多いと思われる、恐怖、嫌悪、悲しみ、幸福の 4 つの感情を選 び、これらの感情を表現していると第 3 者によって認知された顔写真を対象に、

眉、瞼、眼、頬、鼻、唇の合計 26 の測定部位を読み取り、位置と形状を数値 化し、2 次元座標にフロットし、平穏時の表情との比較を行った。その結果 4 つの感情を表す顔の表情を 2 次元座標上に数値化して表すことができ、これら の表情の特徴を見出した。ここに得られた結果は表情分析の開拓者であるエッ クマン[16]の分析結果に一致し、人の表情を客観的に読み取ることが可能であ ることを明らかにしている。

・恐怖の表情は、眉が全体的に上がる、口角が下がり、口角が開くなど

・嫌悪の表情は、眉が全体的に下がる、目の下に窪みや皺がみられるなど

・悲みの表情は、目が伏せ目がちで下がる、口が結んで口角が下がるなど

・幸福の表情は、下瞼が上がり、目が細くなる、鼻翼から口角にかけて皺ある いは溝が現れるなどの結果を得た[17]。

図 2-3. 太田らが抽出した各表情の特徴

(出所:太田 智美 田村 真理子 2 有田 真理子 3 木曽 奈央子 4 佐伯 行一、「表情分析 エクマンにより提唱されている表情の特徴との比較検討」基礎看護学講座、 pp22-23 、2005)

作田ら(2007)の、印象変換ベクトル法に基づく、顔の評価性印象における非 加算的特性に関する研究では、顔から喚起される「暖かい」「品のよい」のよ

14

(20)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

うな、さまざまな感性的印象に注目し、顔の持つ物理情報とそれらの印象との 関連性についての研究である。顔の物理情報を形状とテクスチャ情報にわけ、

それぞれの印象を印象変換ベクトルによって定量的に操作し、形状とテクスチ ャの印象が顔全体の印象に加算的に動くか、印象の非加算的特性[18-19]がみ られるかについて検討している。積極性、品性、力量性の印象変換ベクトルを 用いた結果、積極性と力量性については、形状とテクスチャの印象が顔全体の 印象に加算的に動くことが示されたが、品性印象では、形状とテクスチャどち らかの因子特性が低いと、全体の印象も低品性のままほとんど変化しないとい う印象の非加算性がみられたと述べている[20]。

図 2-4. 作田らの印象変換ベクトルにより作成された顔画像の例

(出所:作田由衣子、伊師華江、中原幸枝、赤松茂、行場次朗、「印象変換ベクトル法にもとづく顔の評 価性印象における非加算的特性の検証」、(ヒューマンコミュニケーショングループ

(HCG)

シンポジウム)、電子情報通信学会技術研究報告、

HIP2006-130

p15

、2007)

最後に、顔の印象語を用いて顔の形態を変形可能なシステム制作に関する研 究として、岩下ら(2000)の、作成する人の主観的なイメージに合った似顔絵を 生成できる装置に関する研究がある。従来の機械中心のシステム[21][22][23]

から人間中心のシステムへの実現に向け、事前に図 1-7 に示した活発、男っぽ い、強い、大人っぽい、優しいなどの平均顔を生成し、その情報を装置に入力

15

(21)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

する。図 1-8 はここで用いられる似顔絵を生成する装置であり、被験者がある 人物の顔に対する印象語を入力することで、似顔絵が生成できる。その結果物 が意図したものと異なる場合は、再び装置のメニューを利用し、顔の構成要素 ごとに変形を加え、似顔絵の修正を行って完成させる[24]。

図 2-5. 岩下らの似顔絵制作装置を用い生成した顔の平均例

(出所:岩下志乃、鬼沢武久、「主観的印象を考慮した言語表現による似顔絵描写」、

電子情報通信学会論文誌. Vol. J83-D-I、No.8、p894、2000)

図 2-6. 岩下らの似顔絵制作装置

(出所:岩下志乃、鬼沢武久、「主観的印象を考慮した言語表現による似顔絵描写」、

電子情報通信学会論文誌、

Vol. J83-D-I

No.8

p894

、2000)

16

(22)

第 2 章 印象語調査と顔表情、印象に関する先行研究の考察

以上のように、既存の研究では顔に対する表現として、恐怖、悲しい、嫌 悪、幸福、活発、男っぽい、強い、大人っぽい、優しいなどのような単純な印 象語を対象としていた。しかし、印象語調査より、現代の顔に関する表現には、

ガーリーな・春顔・カッコかわいい・セレブ感漂うハーフ顔など、多様化、複 雑化、個別化していることが明らかとなった。そこで、新しい感覚を取り入れ た表情の生成が必要であると考え、本研究では、現代の顔に関する表現に対応 可能な、新しい感覚を取り入れた表情生成システムを提案する。

17

(23)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

第 3 章

3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

18

(24)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

3.1. 3DCG 顔モデルの制作

本研究では、 3DCG 顔モデルと 18 組の印象語を用い、 SD 法による印象評価 実験を行う。実験用モデルを写真や絵ではなく 3DCG を用いることで、顔の各 部位を数値化させ、デフォメーションが可能となるとともに、各部位の変形の 量を容易に把握できる。まず、顔の制作方法に関する書籍や美容に関する書籍 を参考に、スカルプトモデリング [注 2] 法用い、基本モデルを制作した。図 3-1 は、実験用の基本モデルを示す。この基本モデルの構成要素を変形させること で、23 個のモデルを制作し、基本モデルを含む計 24 個の実験用顔モデルを準 備した。2.1.で述べたように、顔に対する印象語の現状を把握するために、女 性をターゲットとした雑誌や書籍から調査したため、実験用のモデルは女性の 顔で制作を行った。

図 3-1. 基本モデル

変形させた部位としては、「眉・まぶた・内眼角点・耳珠点・鼻翼・鼻桹 点・鼻尖点・鼻下点・口裂点・オトガイ点」[24]が中心で、その他にも頬や顎 の肉付き、形状にも変化を与えた。図 3-2・3-3・3-4 は、以上の方法により、

制作した 24 個の実験用モデルとそれぞれの変形部位の説明を示す。

19

(25)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-2. 象評価実験用モデル No.1 - No.8 の変形部位説明

20

(26)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-3. 印象評価実験用モデル No.9 - No.16 の変形部位説明

21

(27)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-4. 印象評価実験用モデル No.17 - No.24 の変形部位説明

22

(28)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-5 は、制作した 24 個の実験用モデルを示す。

図 3-5. 印象評価実験用モデル

23

(29)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

3.2. 3DCG 顔モデルの印象評価実験

3.2.1. 印象評価実験の目的

本実験は、これまで制作した 3DCG 顔モデルを用いて、それぞれどのような 印象評価をされるのか、そして、どのような特徴があるのかを調査することが 目的である。

3.2.2. 印象評価実験 (1)被験者

被験者として、九州大学芸術工学部の学生および芸術工学府の大学院生より、

CG 制作経験のある 18~26 歳(平均年齢:20.67,標準偏差:2.94)の学生 21 人を対象とした。

(2)実験の実施

実験の所要時間はおよそ 30 分で、休憩はとらなかった。実験時の姿勢は特 に強制せず、リラックスした状態で行った。 図 3-6 は、アンケート現場の様 子である。

図 3-6. アンケート現場の様子

24

(30)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

(3)実験対象

図 3-7. 実験映像再生の流れ

実験対象は、図 3-5 の 24 個の顔モデルを用いた。図 3-7 のように、正面の 顔からスタートし、左右 45 度ずつ回転後、再び正面の顔で終わる映像を 1 つ のモデルにつき、約 75 秒間流した。被験者はその映像を見ながら、18 組の印 象語を用いて SD 法で印象評価を行った。ここで使用する印象語は、既存の SD 法を用いた顔に関する研究から抽出した。図 3-8 はアンケート用紙を示す。

図 3-8. アンケート用紙の例

25

(31)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

3.3. 印象評価実験結果の考察

3.3.1. 印象評価実験結果の分析

印象評価実験から、各モデルの印象語ごとの評価を 1 点から 5 点まで点数化 し、平均点数を出力した。図 3-9 は、全ての実験用モデルの SD プロフィール を示す。

図 3-9. 全モデルの SD プロフィール

26

(32)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-9 より、被験者が各モデルよりどのような印象を受けたのか把握できた。

各モデルの SD プロフィールと詳細に関しては、付録 1( pp74 - 97 )に記載し ている。

以下は、24 個のモデルのうち、印象の判断が明確であったモデルを示す。

・ No.1 シャープな、知的な

・ No.2 優しい、静的な、保守的な

・ No.5 大きい、ぼんやりした、重い

・ No.6 不健康的な、シャープな、軽い、かわいくない、貧弱な

・ No.7 優しい

・ No.8 子供っぽい、小さい、軽い

・ No.14 暗い、不健康的な、シャープな、貧弱な

・ No.16 シャープな、個性的な

・ No.17 健康的な、動的な

・ No.18 優しい、ぼんやりした

・ No.23 不健康的な、個性的な、かわいくない、貧弱な

・ No.24 大きい、ぼんやりした、重い、かわいくない、豊かな

27

(33)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

(1)相関関係

SD プロフィールに基づき、相関係数行列分析を行った。図 3-10 は、相関係 数行列を図化し、関係性の強い印象語を出力したものである。

図 3-10. 印象語相関係数行列図

相関係数は、かわいい-好きな 0.920、暖かい-優しい 0.919、健康的な-豊か な 0.915、大きい-重い 0.902、好きな-上品な 0.901、かわいい-上品な 0.844、

明るい-健康的な 0.807、暖かい-健康的な 0.801 となり、相関関係を線で示す。

そして、線で示したものより相関係数が弱い、上品な-知的な 0.796、明るい- 動的な 0.751、知的な-好きな 0.729、暖かい-明るい 0.687、豊かな-大きい 0.686、明るい-進歩的な 0.678、優しい-健康的な 0.654、明るい-豊かな 0.630、

豊かな-重い 0.629 は点線で示す。

分析により、語句間の相関性が強い印象語は、大きく 3 つのグループにまと められる。上品な・好きな・かわいいの「好ましい」イメージに関するグルー プ、健康的な・暖かい・豊かな・明るい・優しいの「情熱的」なイメージに関 するグループ、重い・大きいの「重厚」なイメージに関するグループの 3 つに 分類されると考えられる。

28

(34)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

(2)主成分分析

次に、 SD プロフィールに基づき、24 個の顔モデルに対する特徴的な主成分を抽 出するために主成分分析を行った。表 3-1 は、バリマックス回転後の主成分係数行列 の数値を示す。

表 3-1. 印象評価の因子負荷量

第一主成分は寄与率が 39.8%、第二主成分は 27.3%、第三主成分は 16.5%、

累計寄与率 83.6%となり、第 3 主成分までを用いた。

第一主成分に関しては「健康的な-不健康的な」「好きな-きらいな」「か わいい-かわいくない」「明るい-暗い」「暖かい-つめたい」「豊かな-貧 弱な」の得点が高いことから、「好感度」の軸とした。

主成分1 主成分2 主成分3 健康的な 不健康的な 0.910 -0.248 -0.213

好きな きらいな 0.906 0.264 0.278

かわいい かわいくない 0.878 0.114 0.315

明るい 暗い 0.841 0.170 -0.453

暖かい つめたい 0.802 -0.442 -0.114

豊かな 貧弱な 0.800 -0.420 -0.171

上品な 下品な 0.776 0.197 0.566

セクシーな 中性的な 0.775 0.519 -0.067

優しい きびしい 0.739 -0.427 0.114

シャープな

ぼんやりした

-0.212 0.942 -0.114

重い 軽い 0.138 -0.830 -0.408

立体的な 平面的な 0.085 0.786 -0.455

進歩的な 保守的な 0.416 0.740 -0.436

知的な おろかな 0.494 0.658 0.431

大きい 小さい 0.305 -0.618 -0.536

静的な 動的な -0.409 -0.366 0.792

個性的な 一般的な -0.506 0.237 -0.678 子供っぽい 大人らしい 0.093 -0.351 -0.141 39.8% 27.3% 16.5%

29

(35)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

第二主成分に関しては「シャープな―ぼんやりした」「重い―軽い」「立体 的な―平面的な」の得点が高いことから、「重量感」の軸とした。

第三主成分に関しては「静的な―動的な」「個性的な―一般的な」の得点が 高いことから、「パワー」の軸とした。

図 3-11・図 3-12 は、表 3-4 を布置図で示したものである。

図 3-11. 第一第二主成分の因子負荷量布置図

図 3-12. 第一第三主成分の因子負荷量布置図

30

(36)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

3.3.2. 主成分別顔モデルの特徴解析 (1) 見た目からの顔モデルの特徴解析

図 3-13・図 3-14 の因子得点布置図より、各主成分のプラス・マイナスに強

く寄与する上位 2 つの顔モデルを抽出し、見た目からの顔モデルの特徴解析を 行った。見た目から特徴解析を行うことで、測定のみでは判断できない特徴の 解析が可能となる。

図 3-13. 第一第二主成分の因子得点布置図

図 3-14. 第一第三主成分の因子得点布置図

31

(37)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

(2) 体表解剖学的な視点からの顔モデルの特徴解析

図 3-15. 測定部位

体表解剖学的な視点からの顔モデルの特徴解析を行うために、顔のさまざま な部位の測定を行った。図 3-15 は測定部位を示し、 JIS (日本工業規格)[25]の 基準にある項目には A から始まる I.D. を付け、 JIS の基準にない項目には 01~

10 の I.D を付けた。01~10 は、化粧や美容に関する書籍より、印象決定の要 因になると判断した部位を抽出した。例 えば、横山ら (2012) と高橋里帆は

(2012)は、A10 と 02 が同じ幅であり、06 の部位が上がることによって好印象

を与え、明るくてやわらかい印象になる。07 の顎が小さいと女性らしい印象に なる[26][27]と述べている。また、西島悦は(2011)03 の目の縦幅に対し、かわ いい印象を与える重要な部位[28]であると述べている。

32

(38)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

表 3-2. 測定部位の解説と名称

表 3-2 は、測定した各部位の解説と名称を示し、01~10 の JIS の基準で定め られていない箇所には部位解説のみを示す。

各主成分の要因であると判断した部位の測定結果を、以下にグラフで示す。

縦軸は測定結果の数値を示し、横軸は因子得点を示す。図 3-16 から図 3-20 は、

第一主成分「好感度」の要因として判断した部位の測定結果である。

部位解説 名称 I.D

眉間の幅 01

目頭と目頭までの幅 内眼角幅( Interocular breadth ) A10 目尻から目尻までの幅 外眼角幅( Biectocanthion breadth ) A11

目の横幅 02

目の縦幅 03

目頭から目尻までの角度 04

鼻の横幅 鼻幅( Nose breadth ) A12

鼻筋の長さ 鼻高( Nose height ) A16

鼻の高さ 09

鼻下から顎先までの長さ 鼻下・オトガイ高( Subnasale to gnathion ) A17 鼻下から上唇までの長さ 人中長( Philtrum length ) A18

口の横幅 口裂幅( Mouth breadth ) A13

口の縦幅 全赤唇高( Lip height ) A14

口角 06

口の突出 10

唇の中央から両目尻までの角度

05

顎の横幅 下顎角幅( Bigonial breadth ) A8

顎先の幅 07

顔の横幅 耳珠間幅( Bitragion breadth ) A3

顔の縦幅 全頭高( Total head height ) A36

横顔の幅 08

33

(39)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-16. 第一主成分に対する 03/02 の測定結果

第一主成分の低得点の郡は目の横に対する縦の長さが短く、高得点の郡は長 い傾向がみられる。

No.23 No.6

No.14

No.20 No.16 No.4 No.11

No.22

No.3 No.24

No.18 No.1

No.10

No.5 No.2 No.12

No.21 No.13 No.9 No.7 No.17 No.8

No.19 No.15

0.3 0.32 0.34 0.36 0.38 0.4 0.42 0.44 0.46

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

03/02-目の横に対する縦の比率

因子得点

比率

34

(40)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-17. 第一主成分に対する A13 の測定結果

第一主成分の低得点の郡は口裂幅が短く、高得点の郡は長い傾向がみられる。

No.23 No.6

No.14

No.20

No.16 No.4

No.11

No.22 No.3

No.24 No.18

No.1

No.10 No.5 No.2

No.12 No.21

No.9

No.13 No.7

No.17

No.8 No.19

No.15

3.2 3.4 3.6 3.8 4 4.2 4.4 4.6

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A13- 口裂幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

35

(41)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-18. 第一主成分に対する 06 の測定結果

第一主成分の低得点の郡は口角が下がり、高得点の郡は上がる傾向がみられ る。

No.23 No.6

No.14 No.20

No.16 No.4

No.11 No.22 No.3

No.24

No.18 No.1 No.10

No.5

No.2 No.12

No.21 No.9 No.13

No.7

No.17 No.8 No.19 No.15

160 165 170 175 180 185 190

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

06- 口角

(単位:度)

因子得点

測定数値

36

(42)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-19. 第一主成分に対する 07 の測定結果

第一主成分の低得点の郡は顎先の横幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみら れる。

No.23 No.6

No.14

No.20

No.16 No.4 No.11

No.22 No.3

No.24

No.18 No.1 No.10

No.5

No.2 No.12 No.21

No.9 No.13

No.7 No.17

No.8 No.19

No.15

3 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 7

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

07- 顎先の横幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

37

(43)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-20. 第一主成分に対する A8 の測定結果

第一主成分の低得点の郡は下顎角幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.23 No.6

No.14

No.20 No.16

No.4 No.11

No.22 No.3

No.24 No.18

No.1 No.10

No.5

No.2 No.12 No.21

No.9

No.13 No.7 No.17

No.8 No.19

No.15 9

9.5 10 10.5 11 11.5 12

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A8- 下顎角幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

38

(44)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-21 から図 3-26 は、第二主成分「重量感」の要因として判断できる部位 の測定結果である。

図 3-21. 第二主成分に対する 02 の測定結果

第二主成分の低得点の郡は目の横幅が短く、高得点の郡は長い傾向がみられ る。

No.24

No.5

No.18 No.22

No.10 No.2

No.11

No.20 No.3

No.21

No.19

No.13

No.8 No.7 No.17

No.23 No.15 No.9

No.1

No.4

No.14 No.12

No.6 No.16

2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 2.9 3 3.1 3.2

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

02-目の横幅

因子得点

測定数値

(単位: cm )

39

(45)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-22. 第二主成分に対する A13 の測定結果

第二主成分の低得点の郡は口裂高が短く、高得点の郡は長い傾向がみられる。

No.24 No.5

No.18 No.22

No.10 No.2 No.11

No.20 No.3

No.21

No.19

No.13 No.8

No.7 No.17

No.23 No.15 No.9

No.1 No.4

No.14 No.12 No.6

No.16

3.3 3.5 3.7 3.9 4.1 4.3 4.5

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A13- 口裂幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

40

(46)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-23. 第二主成分に対する A3 の測定結果

第二主成分の低得点の郡は耳珠間幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.24 No.5

No.18 No.22

No.10 No.2

No.11

No.20 No.3

No.21 No.19

No.13 No.8 No.7 No.17

No.23

No.15 No.9 No.1

No.4 No.14

No.12 No.6 No.16

10.5 11 11.5 12 12.5 13 13.5 14

-2 -1 0 1 2

A3- 耳珠間幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

41

(47)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-24. 第二主成分に対する A36 の測定結果

第二主成分の低得点の郡は全頭高が長く、高得点の郡は短い傾向がみられる。

No.24 No.5

No.18

No.22 No.10

No.2

No.11

No.20 No.3

No.21 No.19

No.13 No.8 No.7 No.17 No.23

No.15 No.9 No.1

No.4

No.14 No.12

No.6 No.16

16 17 18 19 20 21 22

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A36- 全頭高

(単位: cm )

因子得点

測定数値

42

(48)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-25. 第二主成分に対する A17-(A18+A14) の測定結果

第二主成分の低得点の郡は唇下からオトガイ高までの長さが長く、高得点の 郡は短い傾向がみられる。

No.24

No.5

No.18 No.22

No.10

No.2 No.11

No.20 No.3 No.21

No.19

No.13

No.8 No.7 No.17 No.23

No.15

No.9 No.1

No.4 No.14 No.12

No.6 No.16

2 2.5 3 3.5 4 4.5

-2 -1 0 1 2

A17-(A18+A14)- 唇下からオトガイ高までの長さ

(単位: cm )

因子得点

測定数値

43

(49)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-26. 第二主成分に対する 08 の測定結果

第二主成分の低得点の郡は横顔の幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.24 No.5

No.18 No.22

No.10 No.2

No.11 No.20

No.3

No.21 No.19

No.13

No.8 No.17 No.7 No.23

No.15 No.9

No.1 No.4

No.14 No.12

No.6 No.16

5.5 6 6.5 7 7.5 8

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

08- 横顔の幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

44

(50)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-27 から図 3-33 は、第三主成分「パワー」の要因として判断できる部位 の測定結果である。

図 3-27. 第三主成分に対する 01 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は眉間の幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.5 No.9

No.17

No.3

No.13 No.16

No.20 No.24

No.23 No.12

No.21 No.10

No.22

No.1 No.6

No.7 No.15

No.8 No.4

No.14 No.18

No.19 No.11

No.2 1.9

2.1 2.3 2.5 2.7 2.9 3.1 3.3

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

01-眉間の幅

因子得点

測定数値

(単位: cm )

45

(51)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-28. 第三主成分に対する 03 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は目の縦幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.5 No.9

No.17 No.3

No.13 No.16

No.20

No.24 No.23

No.12 No.21

No.10 No.22 No.1

No.6

No.7 No.15

No.8 No.4

No.14

No.18

No.19

No.11 No.2

0.8 0.9 1 1.1 1.2 1.3 1.4

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

03- 目の縦幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

46

(52)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-29. 第三主成分に対する 04 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は目尻の角度が高く、高得点の郡は低い傾向がみられ る。

No.5 No.9

No.17 No.3 No.13

No.16

No.20 No.24 No.23

No.12 No.21

No.10

No.22 No.1 No.6 No.7

No.15

No.8 No.4

No.14

No.18 No.19

No.11 No.2

-2 0 2 4 6 8 10 12

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

04- 目尻の角度

(単位: 度)

因子得点

測定数値

47

(53)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-30. 第三主成分に対する A13 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は口裂高が長く、高得点の郡は短い傾向がみられる。

No.5 No.9

No.17 No.3

No.13

No.16 No.20

No.24 No.23 No.12

No.21

No.10

No.22 No.6 No.1 No.7

No.15

No.8 No.4

No.14 No.18

No.19 No.11

No.2

3.2 3.4 3.6 3.8 4 4.2 4.4 4.6

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A13- 口裂高

(単位: cm )

因子得点

測定数値

48

(54)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-31. 第三主成分に対する A14 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は全赤唇高が長く、高得点の郡は短い傾向がみられ る。

No.5 No.9 No.17

No.3

No.13 No.16

No.20

No.24 No.23

No.12

No.21 No.10

No.22

No.1 No.6 No.7

No.15 No.8

No.4 No.14 No.18

No.19 No.11

No.2 1.2

1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A14- 全赤唇高

(単位: cm )

因子得点

測定数値

49

(55)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-32. 第三主成分に対する A36 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は全頭高が長く、高得点の郡は短い傾向がみられる。

No.5 No.9

No.17 No.3

No.13 No.16

No.20 No.24

No.23 No.12 No.21

No.10 No.22 No.1

No.6 No.7

No.15

No.8 No.4

No.14 No.18

No.19 No.11 No.2

16 17 18 19 20 21 22

-2 -1 0 1 2

A36- 全頭高

(単位: cm )

因子得点

測定数値

50

(56)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

図 3-33. 第三主成分に対する 07 の測定結果

第三主成分の低得点の郡は顎先の横幅が長く、高得点の郡は短い傾向がみら れる。

No.5

No.9 No.17 No.3 No.13

No.16 No.20

No.24

No.23

No.12 No.21

No.10 No.22

No.1 No.6

No.7 No.15

No.8 No.4

No.14

No.18

No.19 No.11

No.2

3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 7

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

07- 顎先の横幅

(単位: cm )

因子得点

測定数値

51

(57)

第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験

以上の(1)見た目と(2)体表解剖学的な視点からの顔モデル解析より、以下の 主成分別の特徴が得られた。

第一主成分

低得点の郡は、眉の形が直線、目の横に対する縦の長さが短い、口裂幅が短い、

口角が下がっている、顎先の横幅が長い、下顎角幅が長い、肉付きがないとい う傾向がみられた。高得点の郡は、眉が滑らかなアーチ型、目の横に対する縦 の長さが長い、口裂幅長い、口角が上がっている、顎先の横幅が短い、下顎角 幅が短い、肉付きが適当にあるという傾向がみられた。

第二主成分

低得点の郡は、眉が太い、目の横幅が短い、口裂幅が短い、口裂高が短い、唇 に肉付きがある、耳珠間幅が長い、全頭高が長い、唇下からオトガイ高までの 長さが長い、横顔の幅が長い、顔全体に肉付きがあるという傾向がみられた。

高得点の郡は、眉が細い、目の横幅が長い、口裂幅が長い、耳珠間幅短い、全 頭高が短い、唇下からオトガイ高までの長さが短い、横顔の幅が短い、顔全体 に肉付きがない、顔型が三角であるという傾向がみられた。

第三主成分

低得点の郡は、眉間の幅が長い、眉と目が釣っている、鼻翼が大きい、口裂幅 が長い、全赤唇高が長い、全頭高が長い、顎先の横幅が長い、頬骨が出ている、

顔型が四角であるという傾向がみられた。高得点の郡は、眉間の幅が短い、眉 が平行、目が垂れている、鼻翼が小さい、口裂幅が短い、全赤唇高が短い、全 頭高が短い、顎先の横幅が短い、顔型が卵型であるという傾向がみられた。

52

(58)

4

3DCG

顔形態連続変形システムの制作

第 4 章

3DCG 顔形態連続変形システムの制作

53

(59)

4

3DCG

顔形態連続変形システムの制作

4.1. 3DCG 顔形態連続変形システムの概要

これまで、女性を対象とした顔・美容に関する雑誌や書籍より印象語の収集 を行うことで、現代の顔に関する表現の傾向を把握した。そして、 3DCG で制 作した顔モデルと印象語を用い、 SD 法による印象評価実験を行った。実験結 果の分析より、印象語相互の相関性を見出すとともに、各主成分に関わるファ クターを抽出した。その後、主成分別の顔モデルの見た目と体表解剖学的な視 点からの要因の法則性について推測を行った。

本章では、基本モデルと、第3章の推測を基に制作したモデル A 、 B 、 C を 準備する。この4つのモデルを中間図形生成装置に入力することで、 3DCG 顔形 態連続変形システムを制作する。本システムを用いることで、単純な印象のみ ならず、複数の印象を一度に生成でき、新しい感覚を取り入れた表情が生成可 能となる。さらに応用として、男性、映画 Road of the Ring のゴラムを参照し たキャラクタ、動物、アニメキャラクターの顔モデルを用いたシステムも提案 する。

54

(60)

4

3DCG

顔形態連続変形システムの制作

4.1.1.システム処理の流れ

図 4-1. 顔形態連続変形システム処理のフローチャート

図 4-1 は、 3DCG 顔形態連続変形システムの全体処理のフロ―チャートを示

55

(61)

4

3DCG

顔形態連続変形システムの制作

す。

(1)基本モデルと GUI ( Graphical User Interface )の表示

図 4-2. 顔形態連続変形システムの初期画面

本システムを起動すると、図 4-2 のように、画面に基本モデルと GUI が表 示される。

(2)第一第二主成分、3 の特徴を含むモデル A 、 B 、 C

GUI 内のフィールドに数値を入力する、もしくはスライダを動かす。

(3) 印象変化

ステップ(2)により、基本モデルが第一第二主成分、3 の特徴を持つ顔へと変 形する。

(4)確認・判断

変形した顔を確認し、主観的な観点から判断を行う。再度顔を変形させたい 場合は、ステップ(3)に戻り、良い場合は次へ進む。

(5)完了画面

完了画面が表示される。

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顔形態連続変形システムの制作

4.1.2. システム構造と使用法

図 4-3 は、本システムの構造を図で示したものである。

図 4-3. システムの構造

まず、頂点・テクスチャ・ UV 情報をもった基本モデルと、基本モデルと同 じメッシュ構造をもったモデル A 、 B 、 C を用意する。モデル A 、 B 、 C は、基 本モデルより変形させ、第一第二主成分、3 の特徴をそれぞれ含む。この 4 つ

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顔形態連続変形システムの制作

のモデルを中間図形生成装置に入力し、モデル A 、 B 、 C の影響度を GUI によ り設定する。それにより、それぞれのファクターを基本モデルに重み付けて、

一度に出力することができる。

図 4-4. システムメニューの使用例

図 4-4 は、システムのメニューの使用法の例を示す。 A は「好感度」、 B は

「重量感」、 C は「パワー」であり、数値をフィールドに入力するか、スライ ダを直接動かすことで、基本モデルを各ファクターの特徴を持つ印象へと変化 させることができる。変更する項目は、図 4-4 の例 1 のように 1 項目のみ、ま たは例 2 のように複数の項目が操作可能である。

図 4-5. 顔形態連続変形システムを操作する様子

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図 4-5 は、顔形態連続変形システムをする様子を示す。

4.1.3. 中間図形の生成方法

本研究では、基本モデルと重み付けをした 3 つのモデルの中間図形を生成す ることで、 3DCG 顔形態連続変形システムを制作した。それぞれのモデルは、

形状とテクスチャ情報を含んだモデルであり、全て同じメッシュ構造をしてい る。 Pushkar Joshi (2003)らは、生成される顔モデルの頂点座標のベクトルを V とし、 V を次の式で示している 。

𝑉𝑉 = � 𝑤𝑤 𝑖𝑖 𝑉𝑉 𝑖𝑖 𝑛𝑛

𝑖𝑖=1

(式 1)

𝑤𝑤𝑖𝑖 は 𝑖𝑖 番目の主成分のスライダにより調整されるウエイト、 𝑉𝑉𝑖𝑖 は 𝑖𝑖 番目の主成 分に基づくモデルの頂点座標、 n は主成分に基づくモデルの個数を表す。

ただし、 𝑤𝑤𝑖𝑖 は次の条件を満たす[29]。

� 𝑤𝑤 𝑖𝑖 = 1

𝑛𝑛

𝑖𝑖=1

(式 2)

上記の式は中間図形を生成する上で広く用いられるものであり、本論文で使 用したソフトウェア [注 3] は基本的に機能の内部構造がブラックボックス [注 4]

[30] 化してあるため、(式1)に対する検証を行った。

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図 4-6. 検証のために用いたモデル

図 4-6 は、基本となる立方体のモデルとそれを基に一つの頂点の位置を変え た 3 つのモデルであり、 V1=(1 、 1 、 1) ・ V2=(2 、 2 、 2) ・ V3=(3 、 1 、 3) ・ V4=(1 、 3 、 1) である。

図 4-7. 検証のために用いたモデルの変形例

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図 4-7 のように、スライダを用いて重み付けの値を変化させた場合、(式 1) を満たす位置に頂点が移動することが確認された。従って、このソフトウェア においても、(式 1)のような補間が行われていると考えられる。検証の詳細に 関しては、付録 2 に述べている。

図 4-8 は、本システムを用いた際の、目の頂点位置の動きを示している。

図 4-8. システムによる頂点位置の移動の例

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4.2. 顔印象評価に基づいた主成分別顔モデルの制作

図 4-9. 顔形態連続変形システムの基本モデル

デジタイザを用いて 20 代の女性の顔をスキャンし、そのモデルの表面をポ リゴンで作り直し、本システムの基本モデルの制作を行った。図 4-9 は、シス テムで使用する基本モデルを示す。

図 4-10. 主成分因子別特徴を含むモデル A 、 B 、 C

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システムの制作のために、各主成分の顕著な特徴があり印象の判断が容易で ある軸を選び、図 4-9 の基本モデルをデフォメーションし、図 4-10 の第一第 二主成分、3 の特徴を含んだモデルの制作を行った。

モデル A

第一主成分のアーチの型の眉、大きな口、上がった口角、適当な肉付き、はっ きりした目、整った顎の形という特徴を加えた。

モデル B

第二主成分の太い眉、小さい目小さく肉付きが多い唇、肉付きが多い外形とい う特徴を加えた。

モデル C

第三主成分の広い眉間、釣っている眉と目、大きな鼻翼、大きな頬骨、四角の 外形、大きく厚い唇という特徴を加えた。

基本モデルと、以上の特徴を含むモデル A 、 B 、 C の 4 つのモデルを中間図 形を生成するシステムに入力することにより、顔形態連続変形システム制作を 行う。

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4.2.1. 顔形態連続変形システムの操作結果 (1)項目別変形

図 4-11 は、システムの項目 A を操作し、第一主成分を重み付けて変形させ た表情変形例を示す。その結果、好感度があるモデルと好感度がないモデルが 生成されたと考えられる。

図 4-11. 項目 A の重み付けによる表情変形例

図 4-12 は、システムの項目 B を操作し、第二主成分を重み付けて変形させ た表情変形例を示す。その結果、重量感があるモデルと重量感がないモデルが 生成されたと考えられる。

図 4-12. 項目 B の重み付けによる表情変形例

図 4-13 は、システムの項目 C を操作し、第三主成分を重み付けて変形させ た表情変形例を示す。その結果、パワーがあるモデルとパワーがないモデルが

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生成されたと考えられる。

図 4-13. 項目 C の重み付けによる表情変形例

以上の表情変形例には、メニューの活用の例として、-1.500 より+1.500 まで

挙げたが、本研究では、人間らしい表情の生成を行うために、数値範囲を -1.000~+1.000 に制限した。

(2)複数項目の変形

2.1 の印象語調査で考察した、現代の多様化、複雑化、個別化した印象語に

対応する表情を制作するために、1 項目ではなく、 A 、 B 、 C の 2 項目以上を操 作し出力した。

図 4-14. 複数のファクターを含むモデル 1

図 4-14 は、上品で、静的な印象を想定し出力した表情を示す。

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図 3-3. 印象評価実験用モデル No.9 - No.16 の変形部位説明
図 3-4. 印象評価実験用モデル No.17 - No.24 の変形部位説明
図 3-5 は、制作した 24 個の実験用モデルを示す。
図 4-1. 顔形態連続変形システム処理のフローチャート
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参照

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