第 3 章 3DCG 顔モデルに対する印象評価実験
3.3. 印象評価実験結果の考察
3.3.1. 印象評価実験結果の分析
印象評価実験から、各モデルの印象語ごとの評価を
1
点から5
点まで点数化 し、平均点数を出力した。図3-9
は、全ての実験用モデルのSD
プロフィール を示す。図
3-9. 全モデルの SD
プロフィール26
第3章 3DCG顔モデルに対する印象評価実験
図
3-9
より、被験者が各モデルよりどのような印象を受けたのか把握できた。各モデルの
SD
プロフィールと詳細に関しては、付録1( pp74 - 97
)に記載し ている。以下は、24個のモデルのうち、印象の判断が明確であったモデルを示す。
・
No.1
シャープな、知的な・
No.2
優しい、静的な、保守的な・
No.5
大きい、ぼんやりした、重い・
No.6
不健康的な、シャープな、軽い、かわいくない、貧弱な・
No.7
優しい・
No.8
子供っぽい、小さい、軽い・
No.14
暗い、不健康的な、シャープな、貧弱な・
No.16
シャープな、個性的な・
No.17
健康的な、動的な・
No.18
優しい、ぼんやりした・
No.23
不健康的な、個性的な、かわいくない、貧弱な・
No.24
大きい、ぼんやりした、重い、かわいくない、豊かな27
第3章 3DCG顔モデルに対する印象評価実験
(1)相関関係
SD
プロフィールに基づき、相関係数行列分析を行った。図3-10
は、相関係 数行列を図化し、関係性の強い印象語を出力したものである。図
3-10. 印象語相関係数行列図
相関係数は、かわいい-好きな
0.920、暖かい-優しい 0.919、健康的な-豊か
な0.915、大きい-重い 0.902、好きな-上品な 0.901、かわいい-上品な 0.844、
明るい-健康的な
0.807、暖かい-健康的な 0.801
となり、相関関係を線で示す。そして、線で示したものより相関係数が弱い、上品な-知的な
0.796、明るい-動的な0.751、知的な-好きな 0.729、暖かい-明るい 0.687、豊かな-大きい 0.686、明るい-進歩的な 0.678、優しい-健康的な 0.654、明るい-豊かな 0.630、
豊かな-重い
0.629
は点線で示す。分析により、語句間の相関性が強い印象語は、大きく
3
つのグループにまと められる。上品な・好きな・かわいいの「好ましい」イメージに関するグルー プ、健康的な・暖かい・豊かな・明るい・優しいの「情熱的」なイメージに関 するグループ、重い・大きいの「重厚」なイメージに関するグループの3
つに 分類されると考えられる。28
第3章 3DCG顔モデルに対する印象評価実験
(2)主成分分析
次に、
SD
プロフィールに基づき、24 個の顔モデルに対する特徴的な主成分を抽 出するために主成分分析を行った。表3-1
は、バリマックス回転後の主成分係数行列 の数値を示す。表 3-1. 印象評価の因子負荷量
第一主成分は寄与率が
39.8%、第二主成分は 27.3%、第三主成分は 16.5%、
累計寄与率
83.6%となり、第 3
主成分までを用いた。第一主成分に関しては「健康的な-不健康的な」「好きな-きらいな」「か わいい-かわいくない」「明るい-暗い」「暖かい-つめたい」「豊かな-貧 弱な」の得点が高いことから、「好感度」の軸とした。
主成分1 主成分2 主成分3 健康的な 不健康的な
0.910 -0.248 -0.213
好きな きらいな
0.906 0.264 0.278
かわいい かわいくない
0.878 0.114 0.315
明るい 暗い
0.841 0.170 -0.453
暖かい つめたい
0.802 -0.442 -0.114
豊かな 貧弱な
0.800 -0.420 -0.171
上品な 下品な
0.776 0.197 0.566
セクシーな 中性的な
0.775 0.519 -0.067
優しい きびしい
0.739 -0.427 0.114
シャープな ぼんやりした
-0.212 0.942 -0.114
重い 軽い
0.138 -0.830 -0.408
立体的な 平面的な
0.085 0.786 -0.455
進歩的な 保守的な
0.416 0.740 -0.436
知的な おろかな
0.494 0.658 0.431
大きい 小さい
0.305 -0.618 -0.536
静的な 動的な
-0.409 -0.366 0.792
個性的な 一般的な
-0.506 0.237 -0.678
子供っぽい 大人らしい0.093 -0.351 -0.141 39.8% 27.3% 16.5%
29
第3章 3DCG顔モデルに対する印象評価実験
第二主成分に関しては「シャープな―ぼんやりした」「重い―軽い」「立体 的な―平面的な」の得点が高いことから、「重量感」の軸とした。
第三主成分に関しては「静的な―動的な」「個性的な―一般的な」の得点が 高いことから、「パワー」の軸とした。
図
3-11・図 3-12
は、表3-4
を布置図で示したものである。図
3-11. 第一第二主成分の因子負荷量布置図
図
3-12. 第一第三主成分の因子負荷量布置図
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第3章 3DCG顔モデルに対する印象評価実験