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ウシ脂肪細胞分化関連遺伝子の検索及び機能解析に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

ウシ脂肪細胞分化関連遺伝子の検索及び機能解析に関する

研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

山嵜, 肇史

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第420号

Issue Date

2006-09-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/21352

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 山 寺 肇 史 (埼玉県) 博士(農学) 農博甲第420号 平成18年9月13日 学位規則第3条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 岐阜大学 ウシ脂肪細胞分化関連遺伝子の検索及び機能解析に 関する研究 主査 岐阜大学 教 授 伊 藤 副査 岐阜大学 助教授 村 山 副査 信州大学 教 授 佐々木 副査 静岡大学 教 授 森 一穂一誠 懐 美 晋 論 文 の 内 容 の 要 旨 本論文は、単胃動物のマウスとは異なる脂肪合成と代謝経魔を有する反勿動物であるウ シの脂肪前駆細胞を用いて、黒毛和種牛における脂肪交雑(寿降り)に関連する遺伝子や 新たな脂肪細胞分化に常連する遺伝子の検索を行うべく、ウシ脂肪前駆細胞を用いた脂肪 細胞分化関連遺伝子の検索を行ったものである。 本研究では、始めに、脂肪細胞分化関連遺伝子の検索を行った。これまで、東北大学の 麻生らにより樹立されたウシ胸最長筋由来脂肪前駆細胞匝IP細胞)株を用いて、脂肪細胞 分化初期段階に発現が誘導される遺伝子の検索を行った。釘P細胞は、脂肪細胞分化誘導後 3日目からD仙の合成が減少し、分化誘導後5日日にはDNAの合成の回復と共に、グルコー スおよび酢酸の取込み促進が確認されている事から、脂肪細胞分化誘導後4日目(S4期)を、 脂肪前駆細胞から脂肪細胞へ切り替わる初期段階と考え、本研究における解析対象とした。 S4期および、増殖期2日目(C2期)の細胞から劇を抽出し、PCRサブトラクションを行い、 S4期に特異的に発現する遺伝子を検出した。捨計621の 遺伝子断片に関してクローニ グを行い、Ge曲血登録配列との相同性検索を行ったところ、得られた遺伝子断片の約7 が既知辻伝子であり、約3割がESTもしくは新規の辻伝子断片であることが判明した。これ らの中で、弼遺伝子断片(345クローン)に対してはノーザンプロットによる発現の解析を 行い、脂肪細胞分化誘導前後における発現の変動を解析した。この遺伝子群から、顕著な 発現の増加を示す10の遺伝子断片(huJnana-2一皿aCrOglobulin(Alpha2-W),plasna glutathioneperoxidase(pGPz),StearOylCoAdesaturaSe(SCD),SeruJD皿yloidA protein3(SAA3),hu阻nFK506bindingprotein5(FKBP),huJnanfibronectin, adipophilin(AJ)PH),ESTクローン3種)に関して、RT-PCR法による脂肪細胞分化誘導時にお ける経時的な発現の解析を行った。 次に、Plas・baGlutathioneperoxidase(pGPx)の解析を行った。上記の遺伝子群の中か ら、最も多くの辻伝子断片が確認されたpGP扇こ着目し、さらに解析研究を行った。pGP又は 細胞外分泌型の蛋白質で、遭元型glutathioneを基質とする抗酸化酵素である。脂肪細胞分 化誘導前後における辻伝子の発現圭を比較したところ、分化誘導後に、釣67倍の発現の増 加が確認された。続いて、pGPxの蛋白質の発現を培養上清を用いて確認した。通常、BIP細 胞は皿岨〝1脚Sの基本培地に、分化誘導周子インスリン、デキサメサゾン、オクタン酸を 加え、脾肪細胞への分化を促すが、この培養では、蛋白質の発現は確認されなかったム pGP又は活性部位にセレノシステインを有するため、培地中にセレンを添加したところ、脂

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一8-肪細胞分化に伴う蛋白質の発現が確認された。脂肪細胞分化におけるpGPxの発現誘導を、 分化に関連する転写因子PPARg,C/EBPfamilyの発現と比較し、その結果、pGPxと同様の 経時的な発現候向がC/EBPdで確認された。また、pGPxおよびC/EBPdともに、分化誘導因子 のデキサメサゾンによって発現が誘導されていた。マウスゲノムDMLの解析からC/EBPの結 合ドメインが報告されており、また、われわれがクローニングしたpGPxの5,非翻訳額域の 配列を基に、ウシゲノム配列のデータベースで相同性検索を行ったところ、得られたゲノ ムDNA配列にも、同様のC/EBPの結合ドメインが確認された。よって、C/EBPdが発鄭こ関与 している可能性が示唆された。 続いて、脂肪細胞分化に伴うpGPxの発現の種特異性を確認するため、3T3-Ll細胞とヒト 脂肪前駆細胞での遺伝子の発現を確認した。同時に、GPx familyで細胞内型glutathione pero申dase(cGPx)の発現も確認した。その結果、BIP細胞ではpGPxが、3T3-Ll細胞では cGPxが、それぞれ優位な発現を示した。また、ヒト脂肪前駆細胞はpGPxおよぴcGPxともに 高発現が確認され、細胞株による発現の違いが明らかとなった。更に、pGPxはヒトやラッ トでの脂肪組織における発現が報告されているが、ウシにおいては脂肪組織における遺伝 子や蛋白質の発現は報告されていないため、検討を行なった。ウシでは、生体内における pGPxの主な発現組織である腎臓に披いて、各種脂肪組織(皮下、内臓、腎周囲、腸間膜) で高い遭伝子発現が確認された。蛋白質発現は、内臓脂肪にのみ、特異的に確認された。 以上の結果から、pGP又はウシやヒトの脂肪細胞分化に伴い発現し、その発現は転写因子 のC/EBPdにより調節されている可能性が示唆された。また、ウシ脂肪組織においても高い 発現が確認され、章白質は内臓脂肪において高発現が確認された事から、脂肪蓄積の新た な血中マーカーとなる可能性が示唆された。 審 査 結 果 の 要 旨 平成18年8月3日に、岐阜大学応用生吻科学鰍こおいて、審査委員全点(主査 1名、副査3名)出席のもとに、公開の学位始文発表会が開かれ、釣45分にわた

る口頭溺表と約●4.0分の才筆応答が行われた。終了後、学位■文審査委員会を醜催

し、■文等ゐ評価を行った。

山寺事史氏の学位論文は、黒毛和種の土筆な経済形質である筋肉内脂肪の事柵に

関与する新規のマーカー遺伝子の探索を目指し、胸先長筋由来脂肪前駆細胞(BIP cell)の分化時に発現増加する辻伝子の検索を行い、さらにそのうちのひとつであ るPlas払Glutathioneperoxidase(pGPェ)の機能解析を行ったものである。反偶 動物であるウシは、単■動物のマウスとは異なる脂肪合成と代鮒経路を有するため、 先行研究のあるマウスとは異なる並伝子の関与が推測される。果た、席肪組織は様 々な生理活性物質を分泌している内分泌器官であることが明らかになってきてお り、脂肪細胞に特異的な遺伝子機能が解明できれば、ヒトの脂肪の蓄積過多(肥満 など)や生活習慣病の原因究明や治療への応用も期待される。 本研究では、まず脂肪細胞分化関連遺伝子の検索を行った。PCR subtraction法 により、脂肪細胞分化初期段階に発現が誘導される遺伝子の検索を行い、総計621 の遺伝子断片をクローニングした。この中で顕著な発現の増加を示す遭伝子に関し て、RT-PCRによる鮭時的な発現の解析を行ったところ、マウスの3T3-Llとは異なる 発現様式を示す遺伝子が確課された。さらに、bovine/haDSter SOmatic cell hybrid(SCH)panelを用いてウシ染色体上の位置決定も行った。次に、上記の遺伝 子群の中から、最も多くの連伝子断片が確認されたpGPxに着目して、さらなる解析 を行った。pGP又は細胞外分泌型の蛋白質で、遭元型glutathioneを基質とする抗酸 化酵素である。脂肪細胞の分化誘導後に、約67倍の遺伝子発現の増加が権幕された。 遺伝子発現は転写因子のC/EBPdにより調節されている可能性が示唆された。また、

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-9-蛋白質の発現は内臓脂肪に特異的に確落されたことから、脂肪蓄積の新たな血中マ ーカーとなる可能性が示唆された。

以上について、審査委貞全員一致で、本論文が、岐阜大学大学院連合農学研究科 の学位論文として、十分価値あるものと認めた。

【学位論文の基礎となる学術論文】

・Yamasaki Inoりe一肌汀ayanaN,TaharaK,TakanO S,Sugiyama A,ItohT, Takasuga A,Sugimoto Y,Rose MT,Aso H,andIto S.(2005)Is。1ati。n Of genes shoYingincreased expression duringbovine adipocyte differentiation.

血血はJ助∫e〟Ceノb比和aノ76(5):479-489.

・Yamasaki Tahara K,Takano S,Inoue-NurayaJna M,Rose MT, Ninashima T,Aso H,andIto S.(2006)Nechanism ofplasma glutathione peroxidaseproductiorlin bovine adipocytes.

αノノaβd〃ぶ∫〟e飴∫戯けて妨326(1):139-147.

参照

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