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東南アジアの魚? : 魚の発酵製品の研究(5)

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東南アジアの魚? : 魚の発酵製品の研究(5)

著者 石毛 直道, ラドル ケネス

雑誌名 国立民族学博物館研究報告

巻 12

号 2

ページ 235‑314

発行年 1987‑11‑10

URL http://doi.org/10.15021/00004346

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石 毛 ・ラ ドル  東 南 ア ジア の 魚醤

東 南 ア ジ ア の 魚 醤

魚 の 発 酵 製 品 の 研 究 ( 5)

石 毛 直 道 * ケ ネ ス ・ ラ ド ル **

Gyosha in Southeast Asia

A Study of Fermented Aquatic Products (5)

Naomichi ISHIGE and Kenneth RUDDLE

A wide range of products made by the fermentation of both freshwater and marine organisms plays a fundamental role in cuisines throughout Southeast Asia (which in this article also includes Bangladesh), where they function principally as condi- mental side dishes. The fermented fish products of the region are examined here by country in terms of present-day geographical distribution, type of raw material, processing techniques and consumption patterns. Five types of product are examined : shiokara, shiokara paste, shrimp paste, fish sauce, and shrimp sauce.

The wide range of fermented fish products made in Southeast Asia can be classified strictly only by individual country or by language grouping. Thus for the comparative purposes of this article we have used a simple generic classification based on both the nature of the final product and the method used to prepare it.

The fermented product of fish and salt that preserves the original whole of partial shape of the fish raw material yields a product known as shiokara, which when comminuted by either pounding or grinding yields shiokara paste. In this case the final product has a condiment-like character, and can be easily dissolved into a liquid. The liquid resulting from the fermen-

tation process yields a fish sauce. This same system of classifi- cation is also applied, with qualification, to products prepared from shrimp and other aquatic organisms. Other items, such as

rice bran and pineapple, for example, may be added to the

*国立民族学博物館第 4研究部

* *国立民族学博物館第 5研究部

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国立民族学博物館研究報告  1 2巻 2号

fish-salt mixture either to enhance the flavor of the final product, to speed the fermentation process, or for a combination of both objectives.

This is the fifth in a series of articles that reports the results of a comprehensive field survey of fermented fish products conducted by the authors in East and Southeast Asia during the period 1982-85. The research was supported financially by the Ajinomoto Co., of Tokyo. Previous articles have surveyed the types of fermented fish products in Northeast Asia

(IsHIGE) 1986] and narezushi (fish fermented in the presence of rice or another vegetable product) (IsHIGE) 1987], and the ecological basis for the supply of raw materials from marine [RUDDLE 1986] and freshwater [RUDDLE 1987] sources. The final two papers in the series will examine, respectively, the chemistry of fermented fish products and their dietary and culinary roles, and the origins and distribution of these products.

は じ め に 1. ベ ト ナ ム

1 . マ ム ・ チ ュ ァ man chua

2 . マ ム ・ ロ ク mam ruoc (マ ム ・ ト ム ma m to 6m ) と ニ ョ ク ・マ ム ・ ト ム ・ チ

ャ ッ トnuoc mam tom chat 1) 製 法

2) 消 費

3 . ニ ョ ク ・マ ム mu oc mam 1) 製 法

2) 消 費 3) 歴 史 n . カ ン ボ ジ ア

1 . フ゜ラ ・ ホ ッ ク pr a hoc 2 。 マ ム  m am

3 . カ ビ  kapi (マ ム ・ロ ク  m am rouc)

4 . タ ク ・ ト レ イ  tuk  trey 5 . 魚 醤 類 の 消 費

頂 . タ イ

1 . プ ラ ー ・ ラ ー pla  ra ( パ ー ・デ ー ク pa daek, パ ー ・バ ー pa  ha) と ナ ム ・プ ラ ー ・ ラ ー−nam pla  ra (ナ ム ・ パ ー ・デ ー ク nam pa  daek,ナ ム ・バ ー nam ha)

1) 分 類 と 地 域 差 2) 製 法 3) 消 費

2 . タ イ ・ プ ラ ー  t ai  Pla (Pung  Pl a)

3 . プ ー ・ ケ ム  Pu khem

4 . ケ ム ・バ ク ・ ナ ッ ト khem bak  nat 5 . カ ビ kapi と ナ ム ・ カ ビ  nam kapi

1) 製 法 2) 消 費

6 . ナ ム ・ プ ラ ー  nam pla 1) 製 法

2) 消 費 3) 歴 史

7 . ブ ・ ド ウ  bu  du 8 . 魚 醤 利 用 の 民 族 地 理 I V . ラ オ ス

1 . パ ー ・ デ ー ク  pa  daek と ナ ム ・パ ー

・デ ー ク nam pa  daek 2 . ナ ム ・パ ー  nam pa V . ビ ル マ

1 . ガ ピ ・ ガ ウ ン ngapi− gaun 2 . 一 般 的 な ガ ピ  ngapi

3 . セ イ ン ザ ー ・ ガ ピ  seinza一 ngapi , バ ズ

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ アの 魚 醤

      ン ・ガ ピ  buzun− ngapi , ミ ン ・ ガ ピ     hm yi n− ngapi

  4 . ガ ン ピ ャ ー イ ェ ー  nganbyayei と バ     ズ ン ・ガ ン ピ ヤ ー イェ ー  baz un− nga−

    nbyaye i VI. バ ン グ ラ デ ィ シ ュ   1 . ナ ビ napi   1) 製 法   2) 消 費 W . マ レー シ ァ

  1 . ブ ラ チ ャ ン bel ac an   1) 製 法

  2) 消 費   2. ブ ド ゥ budu   1) 製 法

  2) 消 費 皿 X. イ ン ドネ シ ァ   1. ト ラ シ t er as i   1) 製 法   2) 消 費

  2. ケ チ ャ ッ プ ・イ カ ン ke cap i kan   3. バ カ サ ン bakas an

D( . フ ィ リ ッ ピ ン   1. バ ゴ オ ン bagoong

  2. バ ゴ オ ン ・ア ラ マ ン  bagoong  al am ang,

    デ ィ ナ イ ラ ン di nai l an, ギ ナ モ ス    ginamos

  3. パ テ ィ ス pati s   4. 魚 醤 の 分 布 と 消 費

は じ め に

  1982年 以 来 , 筆 者 ら は 「魚 醤 の 総 合 的 研 究 」 と い う研 究 課 題 で , ア ジ ア に お け る魚 介 類 の 発 酵 製 品 に 関 す る調 査 を お こ な っ て き た 。 そ の 成 果 は 石 毛 ・ ラ ドル 共 著 の 「塩 辛 ・魚 醤 油 ・ナ レ ズ シ」 [1985] が あ り , ま た 本 誌 に発 表 した も の に 石 毛 著 の 「東 ア ジ ア の 魚 醤 一 魚 の 発 酵 製 品 の 研 究 ( 1)   」 [1986], 「東 ア ジ ア ・東 南 ア ジ ア の ナ レ ズ シ    魚 の 発 酵 製 品 の 研 究 ( 2)  」 [1987],R UDDLE 著 の The   Su PPI 7 0 f . M ar i ne Fi s h  SPec i e sfor   Fe r me nt at i on  i n  Sout he ast   Asc a [1986], The  Ec ol o gi c al   Basi s   for   Fi sh Fer ment at i on i n Fγ 6 ∫伽 α彦 〃 Env i r onme nt s  o f Cont i nent al  Sout heast  Asi a: ωi t h SPe ci al Re fer e nc e  t o. Bur ma  and  K ampuc hea [1987] と して 発 表 さ れ て い る 。 東 南 ア ジ ア の 魚 醤 の 実 態 に つ い て 記 述 報 告 す る こ の 論 文 は , 本 誌 に 掲 載 す る第 5報 に あ た り , 東 ア ジ ア の 魚 醤 に つ い て 論 じ た 石 毛 [1986]論 文 と 姉 妹 篇 と して 位 置 づ け られ る も の で あ る 。   こ の 論 文 の 研 究 対 象 と して い る魚 醤 と は , 魚 介 類 , 小 エ ビ を 原 料 と して , 塩 を 加 え

る こ と に よ っ て 腐 敗 を 防 止 し な が ら保 存 し, 主 と し て 原 料 に 含 ま れ る酵 素 の 作 用 に よ っ て 筋 肉 の 一 部 が 溶 け て 構 成 要 素 の ア ミ ノ 酸 類 に分 解 した 一 群 の 食 品 の こ と で あ る 。 魚 醤 の 主 要 な 種 類 に は 塩 辛 , 塩 辛 ペ ー ス ト, 魚 醤 油 , 小 エ ビ塩 辛 ペ ー ス ト, 小 エ ビ醤 油 が あ る 。

  塩 辛 は 魚 介 類 に 塩 を 混 ぜ て 発 酵 ・熟 成 さ せ た も の で あ り , す べ て の 魚 醤 の 基 本 と な る食 品 で あ る。 こ こで は , 原 料 の 魚 介 類 の 形 状 が い く ぶ ん な り と も最 終 製 品 に 残 っ て

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国立民族学博物館研究報告  1 2巻 2号

図 1   本論文での魚醤の分類

い る も の を塩 辛 と よぶ こ とに して い る。 魚 醤 に対 応 す る食 品 で あ る豆 や 穀 物 に塩 , コ ゥジ を加 え て発 酵 させ た 「 穀 醤 」 で いえ ば,塩 辛 は モ ロ ミに あた る製 品 であ る。

  塩 辛 の 製 造 過程 で魚 体 をづ きつ ぶ した り, す りつ ぶ して ペ ース ト状 に して 発酵 ・熟 成 させ た もの を 塩辛 ペ ー ス トと命 名 す る。 塩 辛 ペ ー ス トは穀 醤 で いえ ばす り味 噌 に対 応 す る もの で ,料 理 の さ い l d溶 か しや す い ので 調 味料 と して も使 いや す い 。

  塩 辛 を 長期 間発 酵 させ る と, ど ろ ど ろ に溶 け て魚 体 が ほ とん ど分 解 して しま う。 そ の液 体部 分 だ け を と りだ して, 調 味 料 と して利 用 す る製 品 を魚 醤 油 とよぶ こ と とす る。

  魚 醤 原料 の魚 介 類 の なか で 小 エ ビは 特 定 の 時期 に大 量 に漁 獲 され ,魚 醤以 外 に は干 しエ ビ に加 工 す る く らい しか 用 途 が な く,魚 醤 に した場 合 に は濃 厚 で独 特 の風 味 を も つ 製 品 にな る。 と くに ,東 南 ア ジ アで は小 エ ビを原 料 とす る魚 醤 が発 達 して い るの で , 他 の魚 介 類 を原 料 とす る製 品 と別 に分 類 して お くほ うがつ こ うが よ い。 小 エ ビを原 料

と して い て も,基 本 的 に は魚 の 製 品 とお な じカ テ ゴ リー に分 類 して お い て よ い。 す な わ ち,小 エ ビ塩 辛 ,小 エ ビ塩 辛 ペ ース ト,小 エ ビ醤油 の 3類 で あ る ( 図 1参 照 ) 。   本 誌 に寄稿 予定 の別 論 文 で くわ し く論 証 す る予定 で あ るが ,筆 者 らの収 集 した各 地 の 魚 醤標 本 を 化学 分 析 した 結 果 ,す べ て の魚 醤 は塩 味 とア ミノ酸 類 を基 調 とす る調 味 効 果 を もつ食 品 で あ る ことが 判 明 した 。 ほ とん ど の魚 醤 にお いて ,ア ミノ酸 類 の なか で も 「うま 味」 に 関与 す る グル タ ミン酸 の含 量 が最 大 で あ り, そ の こ とは魚 醤 は鮮 魚 にな い 「うま味 」を 得 る こ とを 目 的 につ く られ る保 存 食 品で あ る こと を しめ して い る。

  穀 醤 の発 達 しな か った 東 南 ア ジア の お お くの地 域 で 魚 醤 は塩 , 香 辛料 とな らん で 重 要 な調 味料 と して利 用 され て い る し, 塩 辛 は安 価 な保 存 食 品 で もあ るの で , も っ と も 基本 的 な副 食 物 と して 日常 の 食生 活 に使 わ れ る。

  東 南 ア ジァ の食 事文 化 に お け る魚 醤 の 重要 性 に も か かわ らず ,ま とま った研 究 は な され て い な い [ 石 毛   1 986:7 −8 ]。 ほ とん ど未 開拓 な研 究 分 野 で あ る東 南 ア ジァの 魚 醤 の 実態 を通 文 化 的 に記 述 す る こ とが 本論 文 の 目的 で あ る。 東 南 ア ジァ の食 生 活 に お け る魚 醤 の 意 義 や ,魚 醤 の起 源 と伝 播 に関 す る論 考 は別 論 文 で 本 誌 に発 表 す る予定 な

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ ア の魚 醤

の で , この 論 文 で は実 態 の 報告 に 終始 し, あ えて 結 論 ら しき もの は記 され て いな い。

  この一 連 の 研 究 は味 の 素 株 式会 社 か ら国立 民 族 学 博 物 館 に寄 付 され た 研究 助成 金 に もとつ い て お こな わ れ た もの で あ る こ と を記 して ,感 謝 した い。

1 . ベ ト ナ ム

  現 在 の ベ トナ ム に は 塩 と魚 だ け で つ く る 単 純 な 塩 辛 は 見 出 せ な い 。 ベ トナ ム 語 で 魚 の 発 酵 製 品 の 総 称 を マ ム m 5m と よ ぶ 。 マ ム 類 に は 下 記 の 5種 類 が あ る 。

  ①   塩 を した 魚 に 煎 米 の 粉 , 香 辛 料 , 砂 糖 を 混 ぜ て 発 酵 ・熟 成 さ せ た マ ム ・チ ュ ア     m 嵐m chua

  ② 小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス トで あ る マ ム ・ロ ク m sm  ru6C あ る い は マ ム ・ トム m Em     t δm と よ ば れ る 食 品

  ⑧ ② を 製 造 す る さ い の 副 産 物 で あ る小 エ ビ の 塩 汁 を 発 酵 さ せ て つ く っ た 小 エ ビ醤     油 で あ る ニ ョク ・マ ム ・ トム ・チ ャ ッ ト nu 6c m 当m   t 6m  che t t

  ④   魚 醤 油 で あ る ニ ョク ・マ ム nu 6 c m Em ,ニ ョ ク ・マ ム と は マ ム の 液 体 と い う     意 味 で あ る 。

  ⑤   大 形 の エ ビ の ナ レズ シ で あ る マ ム ・ トム ・チ ュ ァ m Sm  t 6m  chua (こ れ は 一     部 の 地 方 に 限 定 さ れ た 食 品 で あ る し , ナ レ ズ シ に つ い て の べ た 前 論 文 [ 石 毛     1987] で す で に記 述 した の で 本 稿 の 対 象 か ら除 外 す る)

  仏 領 イ ン ド シ ア の 中 心 地 で あ っ た ベ トナ ム は 東 南 ア ジ ァ の な か で 第 二 次 大 戦 前 か ら 魚 の 発 酵 製 品 の 研 究 が な さ れ た 唯 一 の 場 所 で あ る 。 比 較 的 ま と ま っ た 業 績 を あ げ た 研 究 者 と して は R os 6 [1918],  Gui l l erm [1930  a,  b, 1931 ],  V i al ard−Goudou [1941 a,b,1942 a,  b,  c,1943],  Ngo  Ba  T hanh [1 953] ら が あ る。 し か し , これ らの 研 究 は す べ て , 植 民 地 体 制 下 に お い て 商 品 価 値 の 高 か っ た ニ ョ ク ・マ ム を 対 象 と した も の で , ニ ョク ・マ ム の 成 分 分 折 の 研 究 と 製 造 法 の 記 述 に 終 始 して い る 。

1.   マ ム ・ チ ュ ア mam  chua

  前 論 文 の 事 例 24, 25 [ 石 毛   1987:63・ F 635] で マ ム ・チ ュ ア の 製 法 の 具 体 的 記 述 を して い る の で , こ こで は 簡 単 に の べ る に と ど め て お く。

  小 型 の 魚 は マ ム ・チ ュ ァ の 材 料 と して は 使 用 さ れ な い が , 尾 頭 つ きで 食 卓 に 供 さ れ る 程 度 の 魚 な ら ば マ ム ・チ ュ ア に 加 工 さ れ る 。 魚 種 は 問 わ な い と い う が , 淡 水 魚 が よ く利 用 さ れ る よ うで あ る 。

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写 真 1   ホー チ ー ミン市 の 市 場 で売 るマ ム ・       チ ュ ア

      国立民族学博物館研究報告   12 巻 2号   ウ ロ コ , 内 臓 を と っ て 洗 浄 し た 魚 を 塩 で 下 漬 け を し た の ち , ウ ル チ マ イ を 煎 っ て 粉 に し た も の と 塩 を ま ぶ して カ メ に い れ , 塩 水 を そ そ い で 密 閉 し , 3 週 間 程 度 発 酵 ・熟 成 さ せ て か ら食 用 に す る の が マ ム ・チ ュ ア で あ り , こ れ は 1年 程 度 の 保 存 が 可 能 で あ る 。 本 漬 け の さ い , 塩 水 の ほ か に 砂 糖 水 , 蒸 留 酒 を 加 え る こ と も よ く お こ な わ れ る。

        も        バ

  マ ム ・ネ ム m am  nem と い う カ タ ク チ イ ワ シ の 塩 辛 ペ ー ス トに マ ム ・チ ュ ァ の 原 型 が う か が わ れ る。 洗 浄 した カ タ ク チ イ ワ シ に20% の 塩 を 加 え て カ メ に い れ , 天 日 の も と に 30日 置 い て 熟 成 し た の ち , つ き くだ い て ペ ー ス ト状 に し , 野 菜 の 漬 物 , レモ ン 汁 , 砂 糖 , ト ウ ガ ラ シ , ニ ン ニ ク を 混 ぜ て 食 べ る 食 品 で あ る [IPFC   l967:107]。 原 理 的 に は , 塩 辛 を つ ぐ っ て , ペ ー ス ト状 に し て , 食 用 の さ い , 調 味 を し た 食 品 で あ る 。

  マ ム ・ネ ム を 媒 介 項 と し で 考 え る と , 単 純 な 塩 辛 つ く り が 先 行 形 態 と し て あ り , そ れ が 発 展 して , 下 漬 け と本 漬 け , 調 味 の 過 程 な ど が と り い れ られ て , 現 在 の マ ム ・チ

ュ ア に な っ た も の と い え よ う。

  マ ム ・チ ュ ア に加 え る煎 米 粉 の 量 は 少 な い の で ナ レズ シ の よ う な 強 い 乳 酸 発 酵 に よ る 酸 味 は 舌 に 感 じな い 。 い ず れ に し て も食 用 の さ い 砂 糖 を 加 え る の で 甘 味 と 塩 辛 さ が 勝 っ た 味 で あ る 。 食 用 方 法 は 家 庭 に よ っ て こ と な る と い う が , 箸 で つ ま め る大 き さ に 切 り , 生 の ま ま ニ ン ニ ク の 薄 切 り , パ パ イ ヤ の 糸 切 り, 煎 米 粉 , 砂 糖 な ど と混 ぜ て 食 べ る 。 副 食 物 で も あ る が , 酒 の サ カ ナ と し て の 嗜 好 食 品 と な っ て い る よ う で あ る 。

2.   マ ム ・ ロ ク  ma m  ruoc (マ ム ・ ト ム ma m  to m ) と ニ ョ ク ・ マ

  ム ・ ト ム ・ チ ャ ッ ト nu oc ma m  t0 m  chat

  1)  製 法

  小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス ト は マ ム ・ ロ ク あ る い は マ ム ・ ト ム と い う 名 称 で よ ば れ る 。 原 料 の 小 エ ビ に は Spi r ont ocari s   gi bbe r osa,  A I Phae US  m ac roc i r Z t s,  Pe nae US  s em i sut c at US が 利 用

さ れ る [IPFC   1967:109]。

  ま ず , ハ イ フ ォ ン 省 ド ン ソ ン 県 D uyen H ai  2 合 作 社 で の マ ム ・ ト ム の 製 造 法 を 報

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石 毛 ・ラ ドル  東 南 ア ジ アの 魚 醤

図 2  ハ イ フ ォ ン県 ド ン ソ ン郡 Duyen H ai  2 合 作 社 で の マ ム ・ ト ム と ニ ョ ク ・マ ム ・ ト       ム ・チ ャ ッ トの 製 造 工 程

写 真 2  ホ ーチ ー ミン市 の市 場 で売 る マ ム ・        ロ ク。 カ ンボ ジ ア, タ イ , ビル マ,

      バ ン グ ラデ シュで の 小 エ ビ塩 辛 ペー        ス トは 写真 の よ う に, わ が国 の味 噌       の 計 り売 りとお な じよ う に売 られ る        こ とが お お い。 マ レー シア, イ ン ド       ネ シア で は 固形 状 に固 めて , 包 装 し       た商 品 と して販 売 す るの がふ つ うで       あ る

告 し よ う (図 2)。

  原 料 の 小 エ ビ の 漁 獲 期 は 5− 9月 で あ る 。 漁 獲 し た 小 エ ビ は 水 揚 げ 後 , す ぐ さ ま 海 水 で 洗 い , 手 で 雑 物 を 選 別 す る 。 4− 5月 の 暑 い 時 節 に は す ぐ さ ま 塩 を す る が , 7− 8月 の 涼 し い 時 節 は 4− 5時 間 水 切 り を す る 。 塩 の 量 は 鮮 度 や 気 候 に よ っ て こ と な る が , 重 量 比 で 小 エ ビ の 20− 30% で あ る 。 塩 を 混 合 し た の ち 電 動 ミ キ サ ー に か け て 挽 き つ ぶ す 。 ペ ー ス ト状 に 加 工 した 小 エ ビ を 箕 に 敷 き つ め て , 木 製 の 枠 台 上 に 置 き 2− 3 日 乾 燥 さ せ た の ち に , カ メ あ る い は コ ン ク リ ー トタ ン ク に入 れ て 発 酵

・熟 成 さ せ る 。 30日 で 小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス トで あ る マ ム ・ ト ム が 出 荷 可 能 な 状 態 に な る が , 1年 以 上 熟 成 させ た ほ う が 美 味 で あ る 。

  乾 燥 場 の コ ン ク リ ー ト床 は 傾 斜 面 を して お り , 箕 か ら し た た り落 ち る液 体 が 一 カ 所 に 集 め られ る 。  1. 6 kg の 小 エ ビ に 0・ 5kg の 塩 を 混 ぜ た さ い , 0. 5 1 の 液 体 が 採 集 さ れ る。 こ の 液 体 を カ メ に 入 れ て , 気 温 30°C 以 上 の 暑 い 時 節 な ら 7 日 間 , 気 温 の 低 い 時 期 に は 30日 間 発 酵 ・熟 成 さ せ る と 小 エ ビ 醤 油 で あ るニ ョ ク ・マ ム ・ トム ・チ ャ ッ トが で き る 。

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国立民族学博物館研究報告  1 2 巻 2号   上 記 の 製 法 は 標 準 的 な も の で あ る が , ほ か に 乾 燥 した の ち に , 風 味 づ け に 煎 米 粉 を 混 ぜ て 発 酵 ・熟 成 させ る方 法 , 乾 燥 の さ い に 得 られ た 液 体 か ら小 エ ビ醤 油 を 製 造 せ ず , 発 酵 ・熟 成 の 工 程 で 小 エ ビ を 入 れ た 容 器 に 液 体 を も ど して , 汁 気 の お お い マ ム ・ トム

を 製 造 す る方 法 も あ る 。   2)  消 費

  ベ トナ ム の 小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス トで あ るマ ム ・ トム は タ イ ,カ ン ボ ジ ア の カ ビ,ビル マ の ガ ピ ・セ イ ン ザ ー ,バ ン グ ラ デ ィ シ ュ の ナ ビ ,と お な じ 製 品 で あ る 。 こ の 種 の 製 品 は 灰 紫 色 あ る い は 紫 褐色 を し た 40− 50% の 水 分 を 含 む や わ ら か な ペ ー ス ト状 を し て お り , 水 分 を ふ くむ 液 体 に 容 易 に 溶 解 す る。 エ ビ 独 得 の 強 い 臭 気 が あ り , 乾 燥 工 程 を 経 る こ

と に よ っ て エ キ ス 分 が 濃 縮 さ れ , 魚 の 塩 辛 系 の 製 品 に 比 較 す る と 濃 厚 な 味 を し て い る。

  1983年 の ベ トナ ム 水 産 省 の 推 定 に よ れ ば マ ム ・ トム の 生 産 量 は 6, 000− ・ 7, 000  t程 度 で あ る と い う が , そ れ は 国 営 化 さ れ た 合 作 社 に お け る 生 産 量 で あ り , そ の ほ か に 公 営 の 販 売 網 に の ら な い 個 人 企 業 で 生 産 す る も の が あ る の で , 国 全 体 の 生 産 額 は 不 明 で あ る 。 魚 醤 油 ニ ョ ク ・マ ム に つ い で , マ ム ・ トム は 重 要 な 調 味 料 で あ る と さ れ る が , 仮 り に 7, 000 tの 生 産 量 を 国 民 1 1人 あ た り の 消 費 量 に 換 算 す る と 1年 に 1209 の 量 に し か な ら ず , の ち に の べ る ニ ョ ク ・マ ム の 消 費 量 と は く ら べ も の に な ら な い 。 ベ トナ ム の 家 庭 に お い て ニ ョ ク ・マ ム は 必 需 品 で あ る が , マ ム ・ トム は ふ だ ん は 台 所 に 置 い て い な い 家 庭 が お お い 。

図 3  ハ イ フ ォ ン省 ド ン ソ ン 郡 D uye n  H ai   2 合 作 社 で の ニ ョ ク ・マ ム の 製 造 工 程

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジア の 魚 醤

  ベ トナ ム 北 部 で は 独 得 の 臭 気 を 好 ま な い 者 も お お く, 中 部 お よ び 南 部 に お い て よ く 消 費 さ れ る と い う 。 10世 紀 以 後 , ト ン キ ン平 野 を 本 拠 地 とす る ベ トナ ム 人 (キ ン族 ) が 南 下 して , し だ い に 中 部 ・南 部 に 進 出 す る 以 前 は , 現 在 の マ ム ・ トム 消 費 地 帯 は 海 洋 民 的 性 格 を も つ オ ー ス ト ロ ネ シ ア 語 系 の チ ャ ム 族 の 王 国 で あ っ た 。 そ こ で , マ ム ・

トム は 元 来 チ ャ ム 族 の 食 品 で あ っ た 可 能 性 が あ る 。

  マ ム ・ トム の 主 な 使 用 法 は , 種 々 の 香 辛 料 と 混 ぜ て タ レ と して , 食 卓 に供 して 他 の 料 理 や 生 野 菜 を つ け て 食 べ る こ と で あ る 。

  小 エ ビ醤 油 で あ る ニ ョ ク ・マ ム ・ トム ・チ ャ ッ トは マ ム ・ トム の 副 産 物 と し て 製 造 さ れ る の で 産 額 は 少 量 で あ る。 ニ ョ ク ・マ ム よ り も 濃 厚 な 味 と小 エ ビ 製 品 独 自 の 香 り を 賞 味 す る嗜 好 調 味 料 で ユ ェ を 中 心 と す る ベ トナ ム 中 部 で 好 ま れ , 中 部 で の ス ー プ 料 理 の 味 つ け に 好 ま れ る 。 ニ ョ ク ・マ ム が 透 明 な 赤 褐 色 を して い る の に た い し て , ニ ョ

ク ・マ ム ・ トム ・チ ャ ッ トは 黒 褐 色 の 液 体 で あ る 。

3.  ニ ョ ク ・ マ ム nu'o'c mam

  1) 製 法

  原 料 魚 の 種 類 は 生 産 地 に よ っ て こ と な る し , ほ とん ど の 雑 魚 が ニ ョ ク ・マ ム つ く り に 利 用 可 能 で あ る と い う 。 主 な 海 産 魚 は ウル メ イ ワ シ 属 の CC t   com ( St ol e Phorus   s pp. ),

ム ロ ア ジ属 の ca nuc ( 」 De ca Pt er us  SPP. ), カ タ ク チ イ ワ シ属 の ca l ap ( Engraut i s m1st ax) で あ り , こ の う ち ca  com と ca nuc を 原 料 と した も の が 高 品 質 の ニ ョ ク ・ マ ム と さ れ る [ N Go BA THANH   l953:21−27;IPFC   l967:125,127]。 メ コ ン デ ル タ で は 淡 水 魚 製 の ニ ョ ク ・マ ム も あ り , ラ イ ギ ョ と ナ マ ズ の 稚 魚 を 原 料 と した も の が よ い 製 品 に な る と い う 。

  さ き の マ ム ・ トム と 同 じハ イ フ ォ ン省 ド ン ソ ン郡 D uyen H Si  2 合 作 社 で Ca com を 原 料 と した ニ ョ ク ・マ ム の 製 法 を 聞 き と り調 査 し た 例 を 紹 介 す る 。

  原 料 魚 の 漁 獲 は 3− 4月 と 8− 9月 の 年 2回 に 集 中 す る 。 魚 を 海 水 で 洗 浄 した の ち , 重 量 比 で 10− 15% の 塩 を 混 合 し, 屋 外 の コ ン ク リ ー トタ ン ク に 入 れ る。 毎 朝 タ ン ク の 蓋 の トタ ン を あ け て 概 伴 す る 。 最 初 に 塩 を 混 ぜ て 1週 間 後 か ら , 毎 朝 概 伴 の た び に 天 候 , 製 品 の 塩 辛 さ に よ っ て 量 を 調 節 しな が ら塩 を 追 加 し , 最 終 的 に は 魚 の 重 量 の 30%

の 塩 が 混 合 さ れ る 。 塩 を 加 え る の は 仕 込 み 後 1カ 月 の あ い だ に 完 了 す る 。 2カ 月 す ぎ た ら撹 拝 は せ ず , 天 候 に よ っ て 5− 10日 ご と に トタ ン の 蓋 を あ け て 昼 間 天 日 に さ ら す 。 雨 天 続 き の あ と は 天 日 に さ らす と 同 時 に 撹 伴 も お こ な う。 8 カ 月 発 酵 ・熟 成 を し た ら 一 番 しぼ り が 可 能 で あ る が , 12カ 月 置 い た ほ う が 美 味 の 製 品 と な る。

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国立民族学博物 館研究報告  1 2巻 2号

写 真 3  ハ イ フ ォ ン省 ド ンソ ン郡 の ニ ョク ・マ ム工 場 。 奥 の コ ンク リー ト槽 に魚 と塩 を い       れ て発 酵 させ る

  タ ン ク の 下 の 栓 を ぬ い て ニ ョ ク ・マ ム を した た ら せ , 二 重 に し た 竹 カ ゴ に 砂 と 塩 を 詰 め た フ ィ ル タ ー で 濾 過 を し て , 一 番 しぼ り が 得 られ る 。 こ の 工 場 で は ボ ト リ ン グ を せ ず , バ ル ク で 上 部 機 関 に 出 荷 す る 。

  タ ン ク に 残 っ た 魚 津 の 量 の 30% の 一 番 し ぼ り ニ ョ ク ・マ ム と 適 当 量 の 塩 水 を 加 え , 1 カ 月 間 天 日 に さ ら し て 熟 成 させ , 濾 過 して , 二 番 しぼ り の ニ ョ ク ・マ ム を 得 る 。 二 番 し ぼ り終 了 後 の 魚 津 に 塩 水 を 加 え て , 2− 3 時 間 煮 沸 して , 濾 過 した の ち , 液 体 だ け を さ ら に 2− 3時 間 煮 た もの が 三 番 しぼ り で あ る。 最 後 に 残 っ た 魚 津 は 肥 料 あ る い は 家 畜 飼 料 に 利 用 さ れ る 。

  原 料 魚 1tか ら 1, 000  1の 一 番 しぼ り , 200  9の 二 番 し ぼ り , 5001の 三 番 しぼ り が 生 産 さ れ る 。

  一 番 しぽ り の 蛋 白 質 量 (聞 き と り の さ い の こ と ば の ま ま ) は 15% , 二 番 し ぼ り が 10

% , 三 番 しぽ り が 6−−7% で ; 卸 値 価 格 で 一 番 し ぼ り 11 16 ド ン ( 約 326円), 二 番 しぼ り12ド ン ( 約 245円 ), 三 番 しぼ り 8 ド ン ( 約 163円) で あ る 。 ち な み に 同 じ工 場 で 生 産 す る小 エ ビ醤 油 で あ る ニ ョ ク ・マ ム ・ トム ・チ ャ ッ トは llあ た り20 ド ン ( 約 408円 ) で あ る 。

  こ の 工 場 で 仕 込 み 容 器 に コ ン ク リ ー トタ ン ク を 使 用 した の は 1958年 以 後 で , そ の 以 前 は 大 き な 木 桶 と カ メ を 使 用 して い た 。

  ベ トナ ム 全 土 で 数 100の ニ ョ ク ・マ ム 工 場 が あ る も の と 推 定 さ れ る ( 旧 北 ベ トナ ム よ

り も 旧 南 ベ トナ ム に 工 場 が 集 中 し, 1970年 代 前 半 に 旧 南 ベ トナ ム に 約 500の 工 場 が あ

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ アの 魚 醤

っ た と いわ れ る)。 容 量 5t以 下 の木 桶 を 数 個 そ な え た 小 さ な工 場 か ら, コ ンク リー トタ ンクで年 間数 1 , 000tの生 産 をす る工 場 ま で , さま ざま で あ り,工 場 に よ って 製 造 工 程 が す こ しず つ こ とな って い る。 Ngo   Ba  Thanh に よれ ば,一 番 しぼ りの 伝 統 的 な仕 込 み 法 は 下記 の 3タ イプ に分 類 され る とい う  [ NGo  BA THANH  1 953:40 − 43] 。

  ① 塩 を混 合 した魚 を容 器 に入 れ ,落 し蓋 で重 石 を し, 日中 は天 日 に さ らす だ け で ,     発 酵 ・熟 成 の 全 期 間 を通 じて他 に手 を 加 え る こ とを しな い 。

  ②  塩 を混 合 して 重石 を せ ず に 3 日置 いた の ち, 浸 出液 を集 め る。 浸 出液 の1/ 3を     容 器 に も ど し,魚 に落 し蓋 を し,重 しをか け る。 残 りは別 容器 に 入 れ て天 日に さ     らす 。魚 の 表面 が乾 いた ら, 別 容 器 の 浸 出 液 を か け る こ とを全 期 間 を 通 じて お こ     な う。

  ③ 魚 と塩 の混 合 物 に全 期 間 重 石 を せ ず に発 酵 ・熟 成 させ る。 仕 込 ん で か ら 4− 6     週 聞 は天 日に さ らす 。 1日 に 1− 2回撹 伴 す る こ とを仕 込 み 後 2カ月 間 は続 け る。

  南 ベ トナ ム で は 3−8カ月 で発 酵 が完 了 す るの にた い して , 気 候 の ち が い で , 北 ベ トナ ムで は 6−12カ月 間 か か る。一 番 しぼ りを と り 出す さい に も,容 器 の 栓 の 部 分 に フ ィル タ ーを も うけ て濾 過 しな が ら液 体 を 集 め る方 法 と,小 型 の桶 や カ メ の容 器 に布 袋 でお お った 細 長 い 竹 カ ゴ を入 れ , その な か に溜 ま った 液 体 を シ ャク シで くみ あげ る 方 法 が あ る。

  発 酵 途 中 で 香 り, 色 を よ くす る た め に煎 米 粉 , カ ラ メル を混ぜ る地 方 ,風 味づ けの ほか に酵 素 に よ る発 酵促 進 を も期 待 して で あ ろ う と思 わ れ る ジ ャ ック フル ー ツ を切 り

きざん だ もの や パ イ ナ ップ ル ジ ュー ス を加 え る地 方 も あ る。

写 真 4  市 販 の ニ ョク ・マ ム

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国立民族学博物館研究報告  1 2 巻 2号

図 4  塩 水 を 魚 津 の 入 っ た 桶 に 次 々 と 移 して , 最 後 に 1番 し ぼ り と 混 合 して 2番 し ぼ り     ニ ョ ク ・マ ム を つ く る 方 法 ( [ N Go BA  THANH  l 953:46 ] か ら作 図 )

  二 番 し ぼ り製 造 の さ い ,一 番 しぼ り を と っ た あ と の 魚 津 の 残 る 3−8個 の 桶 を 1 セ ッ ト と し , 塩 水 を こ れ らの 桶 の あ い だ を 次 々 と 移 す こ と に よ っ て 塩 水 に溶 け 込 ん だ エ キ ス 分 の 濃 度 を 高 め て , 最 後 に 一 番 し ぼ り と混 合 して 商 品 と す る 方 法 も あ る (図 4)。

  これ ら の 製 造 法 の 組 み 合 せ で さ ま ざ ま な バ リェ ー シ ョ ン の 製 法 が 地 方 ご と , 工 場 ご と に 適 用 さ れ て お り , そ の こ と は ニ ョク ・マ ム 製 造 の 伝 統 が 古 い も の で あ る こ と を 物 語 る もの で あ ろ う 。

  2)  消 費

  最 上 の 品 質 の ニ ョク ・マ ム の 産 地 は , ド ン ホ イ , フ ァ ン テ ィ エ ッ ト, フ ー コ ク 島 で あ る と い わ れ て い る 。 こ の う ち 旧 北 ベ トナ ム に 属 す る の は ド ンホ イ だ け で あ る 。 生 産 地 , 生 産 額 の お お く は 南 ベ トナ ム に 偏 り , 工 場 経 営 者 , 流 通 業 者 も お お くが 中 国 系 住 民 に よ っ て 占 め ら れ て い た 。 南 ベ トナ ム で は 19世 紀 に は ニ ョ ク ・マ ム の 流 通 は 中 国 系 の 商 人 に よ っ て お こ な わ れ , 生 活 必 需 品 な の で 農 民 に と っ て の 数 少 な い 現 地 購 入 の 商 品 で あ る し, 農 家 に 貸 し売 り を して 収 穫 期 に な る と米 の 現 物 で 代 金 を 受 け 取 る 商 慣 行 も あ っ た 。 こ れ らの 中 国 系 の 人 び と が ボ ー ト ピ ー プ ル と し て 国 外 脱 出 した た め , 現 在 の ベ トナ ム で は 以 前 よ り も ニ ョ ク ・マ ム の 生 産 が 減 少 し て い る よ う で あ る。

  1984年 に お け る水 産 省 の 生 産 目 標 額 は 7, 100万 t で あ る が (ベ トナ ム の 人 口 5,606 万 ), そ れ は 直 轄 の 国 営 工 場 に お け る 産 額 で あ り , そ れ よ り も は る か に 多 量 の 製 品 が 小 規 模 の 民 営 工 場 で 製 造 され た り, 家 庭 で の 自給 自足 的 製 品 が あ る も の と 思 わ れ る 。   国 家 公 務 員 に は 食 料 の 配 給 制 度 が あ る が , ニ ョ ク ・マ ム の 配 給 量 は 1人 1カ 月 あ た り 成 人 1. 5  t ,子 供 0. 5  t で あ る 。 ち な み に , 『昭 和 56年 度 食 料 需 給 表 』 か ら計 算 す る と , 1981年 度 の わ が 国 で の 1人 1 カ 月 あ た り の 醤 油 消 費 量 は 農 家 で 0. 621, 非 農 家 で 0. 361で あ る 。 わ が 国 で は 年 々 醤 油 の 消 費 量 が 減 少 し て い る こ と , 加 工 ず み 食 品 や 外 食 の 普 及 な ど の 事 情 も考 慮 に 入 れ る 必 要 は あ る が , 日本 人 に と っ て の 醤 油 に 劣 ら ず べ

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ ァの 魚 醤

トナ ム の 食 生 活 に お け る ニ ョ ク ・マ ム は 重 要 な 調 味 料 で あ る と い え よ う 。

  ニ ョ ク ・マ ム は 日本 で の 醤 油 と お な じ くベ トナ ム 料 理 の 万 能 調 味 料 で あ る が , と く に 野 菜 の 煮 物 や ス ー プ の 味 つ け , お よ び , ニ ン ニ ク , ト ウ ガ ラ シ , ラ イ ム ジ ュ ー ス , 砂 糖 ,少 量 の 水 な ど と混 ぜ て 食 卓 で つ け 汁 で あ る nu 6 c  ch5th と して 利 用 さ れ る ・ ま た , 他 の 副 食 物 が な い と き に は 米 飯 に か け て 食 べ る。 粥 に ニ ョ ク ・マ ム を か け た も の が 離 乳 食 と な る の で , 子 供 の と き か ら慣 れ 親 しん だ , も っ と も基 本 的 な 料 理 の 味 で あ

る。

  3) 歴 史

  山 岳 地 帯 に 分 布 す る 少 数 民 族 も 現 在 で は ニ ョ ク ・マ ム を 利 用 す る よ う に な っ た と い う が , 伝 統 的 に は 海 岸 部 と ト ン キ ン デ ル タ , メ コ ン デ ル タ に 分 布 す る ベ トナ ム 人 (キ ン族 ) と チ ャ ム 族 の 食 品 で あ っ た と推 定 さ れ る が , そ の 歴 史 に つ い て 物 語 る資 料 は な い 。

  A.D.1770−1790年 の 内 戦 の さ い サ イ ゴ ン ( 現 在 の ホ ー チ ミ ン市 )に 立 て こ も っ た 王 党 派 が 敵 軍 に ニ ョ ク ・マ ム 生 産 地 を 制 圧 さ れ て ニ ョ ク ・マ ム の 不 足 に な や ん だ と の 記 事 が ベ トナ ム の 文 献 に ニ ョ ク ・マ ム が 記 載 さ れ た は じ め で あ る と い う [ R os E  l   918:3]。

  ニ ョ ク ・マ ム の 起 源 に つ い て は

  ① 塩 魚 を カ メ に 入 れ た ま ま 食 べ る の を 忘 れ て 長 期 間 放 置 し た と こ ろ ニ ョ ク ・マ ム     が で き た とす る ベ トナ ム に お け る 偶 然 の 発 生 説

  ② 18世 紀 に ベ トナ ム へ や っ て き た ギ リ シ ア = ラ テ ン 系 の 航 海 者 が 古 代 n・・ 一マ の 魚     醤 油 で あ る ガ ラ ム を 伝 え た とす る 説 (① ,② は [ N Go  BA  T HANH  l953:13−20]

    に 紹 介 さ れ て い る)

  ③   料 理 に お け る利 用 法 が 似 て い る か ら , 16−17世 紀 に ベ トナ ム に 日 本 人 町 を 形 成     した 日 本 人 の も た ら した 醤 油 か ら変 化 し た もの で あ る と い う 説 [Ros E  l918:

    18]

が あ る が , い ず れ も証 拠 を 欠 き , ア ジ ア 全 体 に お け る 魚 醤 類 と の 関 連 を も た ぬ 説 で , と る に 足 り な い もの で あ る 。

  起 源 に つ い て は , 別 論 文 で 予 定 して い る ア ジ ア の 魚 醤 油 の 起 源 や 伝 播 に つ い て の 考 察 に ゆ ず る こ と と して , 18世 紀 以 前 の 文 献 に は い ま の と こ ろ 記 載 例 が な い こ と を 確 認 す る に と ど め て お く。

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耳 . カ ン ボ ジ ア

  海 岸 線 の 短 い カ ン ボ ジ ア で は , 魚 醤 類 の 大 部 分 は 淡 水 魚 を 原 料 と して い る 。 カ ン ボ ジ ァ の 食 生 活 で も っ と も 重 要 な 魚 醤 は プ ラ ・ホ ッ ク pra  hoc と い う 淡 水 魚 の 塩 辛 あ る い は 塩 辛 ペ ー ス トで あ る。 ベ トナ ム か ら伝 播 し た と考 え ら れ る マ ム m am も嗜 好 食 品 と し て 存 在 す る 。 小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス トで あ る カ ビ kapi は 南 部 海 岸 地 帯 で の 地 方 的 調 味 料 で あ る。 魚 醤 油 で あ る タ ク ・ ト レ イ t uk t rey は 淡 水 魚 製 で あ る 。

1.  プ ラ ・ ホ ッ ク  pra hoc

  国 土 の 中心 部 に位 置 す る トン レサ ップ湖 が この 国 にお け る魚 業 資 源 の最 大 の供 給 地 で あ る。 プ ラ ・ホ ック とよ ばれ る塩 辛 ・塩 辛 ペ ー ス トの原 料 の供 給 ・交 換 ・製 造 を め

ぐって トン レサ ップ湖 周 辺 に お い て興 味 あ る民族 間 の定 期 的交 渉 が存 在 す る。

  ポ ル ・ポ ト政 権 下 で虐 殺 の 対 象 とな り民族 の壊 滅 に近 い状 態 に追 い込 ま れ る以 前 , トン レサ ップ水 系 の漁 業 は主 と して19世紀 に南 ベ トナ ムか ら移 住 して きた チ ャム族 の 専 業 漁 民 と ベ トナ ム人 漁 民 に よ って営 まれ て いた 。

  乾 季 の 3倍 以 上 にふ くれ あ が った トン レサ ップ 湖 の 周 辺 の 浸 水 林 で 魚族 は雨 季 に産 卵 繁 殖 す る。 U . 月に な り減 水期 が は じま る と魚 は 水 の 後退 に と もな って 浸 水 林 か ら湖

・河 川 に も ど る。 魚 の 移 動 は 月 齢 と関係 を もち ,陰 暦 の 6 ・7日か ら14日ま で に集 中 す る。 1 2月 か ら 3月 は じめ ま で の約 3カ月 間 の 毎 月 の 魚 の 移動 期 に トン レサ ップ湖 周 辺 で ダ ィ day と よぶ 大 が か りな定 置網 漁 業 に よ って 多 量 の 漁 獲 が な さ れ る。 ダ ィ漁 業 に従 事 す るの はチ ャ ム族 が主 で あ るが一 部 はベ トナ ム漁 民 に よ って運 営 さ れ る。

  首 都 プ ノ ンペ ンの 西方 か ら南 方 にか けて 半 径 80km に お よぶ 地 帯 の農 村 に住 む ク メー ル族 農 民 は毎 年 , ダ イ漁 業 の季 節 にな る と各 村 1 0−20 0台 の牛 車 を連 ね た キ ャ ラ バ ンを編 成 して 野 営 を しな が ら,漁 場 に集 ま り, 積 ん で きた籾 米 を魚 と交 換 し, 河 岸 で 1年 分 の プ ラ ・ホ ック の半 製 品 をつ くり,村 へ 持 ち帰 って熟 成 させ るの で あ る。 こ の さ い , チ ャム族 の漁 民 とク メ ール人 の 農民 の物 々交 換 の仲 買 人 にあ た るの が ベ トナ ム人 商 人 1 )で あ る。

  近 森 [ 1 967 ],Che ve y & Le  Poul ai n [ 1 940] , お よ び筆 者 が プ ノ ンペ ンで 得 た情 報 を総 合 して ,ダ ィで 漁 獲 した 魚 を 原料 と した プ ラ ・ホ ック の製 造 法 を記 述 す る ( 図

5)。

1) こ の ク メ ー ル 人 と チ ャ ム 族 の 交 換 関 係 と プ ラ ・ホ ッ ク の 製 造 法 に つ い て は [ 近 森   1967] と

[ CHEvEy  and LE  PouLAI N  1 940] に く わ し くの べ ら れ て い る 。

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ アの 魚 醤

図 5   プ ラ ・ホ ッ ク の 製 造 工 程 ([ 近 森   1967;CHEVEY & LE  PouLAI N  1940]か ら作 図 )

  プ ラ ・ホ ッ ク の 原 料 魚 は 体 長 10cm を 越 え な い 程 度 の 小 魚 で t rey changvar と総 称 さ れ る が , そ の な か に は 20種 を 越 え る 魚 種 が ふ くま れ て い る が , す べ て コ イ 科 に 属 す る 。 そ の う ち で も , t rey  ri el( Ci r r hi nus   」ul l i eni ) と t rey l enh ( D an gi l a  si ame nsi s)

が よ く利 用 さ れ る 。

  ク メ ー ル 農 民 に よ る プ ラ ・ホ ッ ク つ く り の 前 半 は 漁 場 の 沿 堤 で , 後 半 は 村 へ 持 ち 帰 っ て お こ な わ れ る 。

  ま ず , 魚 の 頭 を 切 り落 し , 頭 は 廃 棄 す る か , 魚 油 つ く り に ま わ さ れ る。 頭 を 落 した 魚 を 竹 カ ゴ に 詰 め , そ の 上 に 男 が 乗 っ て 足 踏 み を して ウ ロ コ を 落 し , 圧 力 で 内 臓 を 抜 く。 こ れ を 河 水 に 浸 し て 洗 浄 す る。 つ い で 魚 を 詰 め た 竹 カ ゴ の 上 に バ ナ ナ の 葉 を か ぶ せ 重 石 を して 24時 間 放 置 して 水 分 を 切 っ た の ち , 魚 の 重 量 の 10% 程 度 の 塩 を 混 合 して , マ ッ トに ひ ろ げ 天 日 に さ ら し, 24時 間 放 置 す る 。 こ れ で 工 程 の 前 半 部 が 終 了 し , 竹 カ ゴ に 詰 め , 牛 車 に の せ て 村 へ 帰 る 。

  家 へ 持 ち 帰 っ た ら, 堅 杵 ・堅 臼 , あ る い は 唐 臼 で 魚 を つ き くだ き , ペ ー ス ト状 に す る。 こ の さ い , 味 見 を し な が ら さ ら に 塩 を 加 え る 。

  ペ ー ス ト状 に な っ た 魚 を 容 量 60 kg程 度 の 素 焼 の カ メ に 入 れ , 日 中 は 蓋 を と っ て 天 日 に さ らす こ と を 1ヵ 月 続 け る と プ ラ ・ホ ッ ク が で き あ が る 。 こ の 間 , カ メ の 表 面 に わ き 出 た 浸 出 液 を 毎 日 集 め る。 こ の 液 体 を タ ク ・ トレ イ t uk  t rey (魚 の 水 の 意 ) と よ び , 魚 醤 油 と し て 利 用 す る。

  上 記 の 方 法 で つ く ら れ る塩 辛 ペ ー ス トが カ ン ボ ジ ア で , い ち ば ん よ く利 用 さ れ る 魚 醤 で あ る 。

  プ ラ ・ホ ッ ク ・ユ ン pra  hoc  youn (ベ トナ ム 人 の プ ラ ・ホ ッ ク) と よ ば れ る塩 辛 ペ ー ス トは , ベ トナ ム 人 が ク メ ー ル 農 民 に 売 る た め の 低 級 品 の も の で あ り , 頭 を 落 し た 屑 魚 を 1晩 塩 水 に 浸 け , 2 日天 日 乾 燥 し た の ち , 塩 と一 緒 に つ き くだ き ( 塩 分 は 15

% 程 度 に 達 す る ), カ メ で 10日 発 酵 ・熟 成 させ た も の で あ る 。

  製 法 は 省 略 す る が , 高 級 魚 と み な さ れ る 小 魚 , あ る い は大 形 の 魚 の 切 身 を 原 料 と し

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写 真 5  プノ ンペ ン市 の市 場 で 売 るプ ラ ・ホ ック

て , つ き く だ か ず に製 造 す る塩 辛 も あ り , お な じ くプ ラ ・ホ ック と い う総 称 の カ テ ゴ リ ー に い れ られ て い る。

2.   マ ム m am

  煎 米 粉 を 加 え た 塩 辛 類 を マ ム m am と よ ぶ 。 マ ム の 語 源 は ベ トナ ム 語 に 由 来 す る も の と 考 え られ る 。

  マ ム に は コ イ 科 の 魚 の 切 身 に 重 量 比 で 10 :7 の 強 い 塩 を して か ら水 切 り を し て , 煎 米 粉 を ま ぶ し10日 程 度 熟 成 し た も の , OPhi c e Phal us  mi er o Pel et e s,0 .  st r i at us の 魚 卵 60 kg に 塩 10kg, 煎 米 粉 4kg を 混 ぜ て 2 カ 月 熟 成 さ せ た も の [ IPFC  1967:96−97]

と ベ トナ ム の マ ム ・チ ュ ア と ほ ぼ 同 類 の 塩 と 煎 米 粉 に 魚 を 漬 け た の ち , カ ラ メ ル 状 に した 砂 糖 を 混 ぜ て 漬 け な お ず 製 品 で あ る が , そ の 製 法 に つ い て は ナ レ ズ シ の 論 文 で す で に 記 述 し た の で 省 略 す る [石 毛   1987:636−637]。

  マ ム は 煎 米 粉 を 混 ぜ て 漬 け こ ん だ 塩 辛 で あ る と い う 点 で は , の ち に の べ る タ イ の パ ー ・チ ョ ム に 類 似 して い る 。 た だ し , パ ー ・チ ョ ム と こ と な る 点 は カ ン ボ ジ ア の マ ム 製 造 に は 比 較 的 多 量 の 煎 米 粉 が 使 用 さ れ る こ と で あ り, 出 来 あ が っ た 製 品 に も 乳 酸 発 酵 の 風 味 が 感 じ られ る こ と で あ る。

  カ ン ボ ジ ァ で は 塩 魚 に 蒸 した モ チ 米 に ダ ム ・べ dam be と い う ス タ ー タ ー を 加 え て つ く っ た モ チ ゴ メ の コ ゥ ジ を 混 ぜ て つ く っ た フ ァ ー ク phaak と い う イ ズ シ 系 の ナ

レ ズ シ が 存 在 す る 。

  マ ム と フ ァ ー ク は カ ン ボ ジ ア 人 に と っ て は 別 系 統 の 食 品 と して わ け られ て い る が ,

製 造 の 原 理 か ら い え ば マ ム は 塩 辛 と ナ レ ズ シの 中 間 に 位 置 す る食 品 と い え よ う 。

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ アの 魚 醤

3.   カ ビ  kapi (マ ム ・ ロ ク m am  rouc)

  小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス トは タ イ 語 と お な じ カ ビ , あ る い は ベ トナ ム語 と お な じマ ム ・ロ ク と い う名 称 で よ ば れ る 。 シ ャ ム 湾 に 面 し た 海 岸 地 方 で の 調 味 料 で あ り , 淡 水 産 小 エ ビ も使 用 さ れ る と い う が [IPFC   1967:96], 海 水 産 の 原 料 の ほ う が お お い も の と考 え られ る 。 製 造 地 は 現 在 立 入 禁 止 で あ る た め に 現 地 調 査 は で き な か っ た が , 製 品 か ら 判 断 す る と ベ トナ ム , タ イ の 同 種 製 品 と お な じ製 造 法 に よ る も の と考 え られ る 。

4.  タ ク ・ ト レ イ  tuk t rey

  第 二 次 大 戦 前 に は 魚 醤 油 で あ る タ ク ・ ト レ イ を 生 産 す る 工 場 は カ ン ボ ジ ア に な く , 南 ベ トナ ム の フ ー コ ク 島 産 の ニ ョ ク ・マ ム を 輸 入 し て 調 味 料 と して 使 用 し て い た 。 第 二 次 大 戦 中 , ベ トナ ム か らの 供 給 が とだ え た の で , カ ン ボ ジ ア に タ ク ・ ト レ イ 工 場 が つ く ら れ る よ う に な っ た [LARFONT  l 950:3−4ユ。

  プ ノ ン ペ ン郊 外 の ト ン レ サ ッ プ 川 畔 に あ る 1954年 創 業 の タ ク ・ ト レ イ 工 場 で の 製 造 工 程 の 例 を 報 告 す る 。

  原 料 魚 は ト ン レサ ップ 川 で 漁 獲 した も の を 使 用 し , 年 に 2回 仕 込 み を す る。 11月 は こ の 頃 漁 獲 さ れ る ラ イ ギ ョの 一 種 を 使 用 し た ほ う が 高 品 質 の 魚 醤 油 が で き る 。   新 鮮 な 魚 を 淡 水 に 2− 3時 間 浸 け て 魚 体 を ふ く ら ま す 。 つ い で 塩 を 混 ぜ な が ら 3 t − 一

写 真 6  プ ノ ンペ ン市 郊 外 の タ ク ・トレイ工 場 。 お お きな木 桶 で 発 酵 させ た 魚 醤 油 を, 桶       の底 ちか くに も うけ た栓 か ら,小 型 の コ ン ク リー ト槽 , あ る い は浅 い木 桶 に した       た らせ る。 こう して 集 め た一 番 しぼ りを , くみあ げ て い る と こ ろ。 くみ あ げた 液       体 を 屋 外 の コ ンク リー ト槽 に うつ し,熟 成 させ る

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国立民族学博物館研究報告  1 2 巻 2号

図 6   プ ノ ンペ ン郊 外 で の淡 水 魚 産 タ ク ・トレイ製 造 工 程

8 t の 容 量 の あ る木 桶 に 仕 込 む が , 桶 の 底 部 で は 容 量 比 で 魚 4 :塩 1, 上 半 部 で は 魚 3 :塩 1の 混 合 比 で 一 番 しぼ り の 塩 分 比 重 25°ボ ー メ に な る よ う 塩 の 全 体 量 を 加 減 す る 。

  木 桶 の 底 の フ ィ ル タ ー (陶 器 の 破 片 , 竹 を 編 ん だ も の で つ く る) で 濾 過 さ れ , 木 栓 か ら した た り落 ち る 液 体 を 毎 日小 形 の 桶 に 受 け , 12時 間 ご と に 桶 の 上 部 へ も ど す こ と を 5− 6 カ 月 く りか え して 一 番 し ぽ り が 熟 成 す る 。 一 番 しぼ り lt に た い して 30 kg の 量 の ヤ シ砂 糖 か らつ く っ た カ ラ メ ル を 混 合 し て か ら, ボ ト リ ン グ した も の が 一 級 晶 の タ ク ・ ト レ イ と な る 。 買 い 手 が つ く ま で , 一 番 しぼ り を コ ン ク リー トタ ン ク に 移 し て , 長 期 間 日 中 は 天 日 に さ ら し て お く ζ高 品 質 の も の に な る と い う・

  一 番 しぽ り を と っ た 後 の 魚 津 に 18°ボ ー メ の 塩 水 を 加 え 2 カ 月 熟 成 さ せ な が ら, し た た る 液 体 を 桶 に も ど す 作 業 を す る と二 番 しぼ り が で き る 。 二 番 しぼ り を そ の ま ま 出 荷 す る と 三 級 品 に な る が , こ の 工 場 で は 三 級 品 は 出 荷 せ ず , 一 番 しぼ り と 二 番 しぼ り を 適 量 ブ レ ン ド した 二 級 品 ま で を 市 場 に 送 る と い う 。

  タ ク ・ ト レ イ の ほ か に ト ン レ サ ッ プ 湖 周 辺 で 少 量 製 造 さ れ る ラ イ ギ ョ類 の 肝 臓 を 原 料 と す る 魚 醤 油 ニ ョ ク ・マ ム ・ク ァ ・カ nuoc m am  qua ca が あ る 。 こ れ は ベ トナ ム 語 名 称 な の で , ベ トナ ム か ら伝 え られ た も の で あ る 可 能 性 が 高 い 。

  ラ イ ギ ョ類 の 魚 の 肝 臓 の 重 量 比 で 10% の 塩 を 混 ぜ , カ メ に 入 れ , 天 日 の も と に 10日 間 さ らす 。 こ う して 得 た 肝 臓 の 浸 出 液 101 に た い して , 56 9 の 砂 糖 , 71の 水 を 加 え , 1時 間 煮 た あ と , 布 ・中 国 紙 で 二 重 に 濾 過 して つ く っ た 製 品 で あ る。

5.   魚 醤 類 の 消 費

カ ンボ ジ ァで の 魚 の発 酵製 品 を民 衆 の 日常 の 食 生 活 に お け る重 要 度順 にあ げ る と,

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジア の 魚 醤

① プ ラ ・ホ ッ ク , ② タ ク ・ ト レ イ , ⑧ マ ム と カ ビ, ④ フ ァ ー ク (ナ レ ズ シ) の 順 番 に な る。

  プ ラ ・ホ ッ ク と タ ク ・ ト レ イ は カ ン ボ ジ ァ 人 の 台 所 の 必 需 品 と な っ て い る 。 タ ク ・ ト レ イ は 都 市 で は ボ ト リ ン グ した 製 品 を 購 入 す る が , プ ラ ・ホ ッ ク は プ ノ ン ペ ン市 で も 自 家 製 造 す る家 庭 が あ る 。 農 村 部 で は 市 販 品 の タ ク ・ ト レ イ を 買 わ ず , 自 家 製 の プ ラ ・ホ ッ ク か ら得 られ る 液 体 を 利 用 す る家 庭 も あ る 。 ボ ト リ ン グ した 市 販 品 と 自 家 製 塩 辛 汁 の タ ク ・ ト レ イ の 両 方 が あ る と き は 自 家 製 の も の は ス ー プ の 味 つ け な ど に利 用

し, 市 販 品 は さ ら に 洗 練 さ れ た 味 が 要 求 さ れ る つ け 醤 油 な ど に 利 用 さ れ る 。

  プ ラ ・ホ ッ ク を 副 産 物 と して 利 用 す る 食 べ か た と して は , 生 の ま ま , あ る い は 蒸 し て , そ れ を 唯 一 の オ カ ズ と し て 食 べ る の が 貧 しい 農 民 の 日常 的 な 食 生 活 で あ る 。 こ れ に , ニ ン ニ ク , タ マ ネ ギ , ト ウ ガ ラ シ, レ モ ン グ ラ ス 等 の 香 辛 料 を 混 ぜ た り ,生 野 菜 を つ け て 飯 の オ カ ズ と も さ れ る。 ブ タ 肉 な ど の 他 の 主 材 料 と プ ラ ・ホ ッ ク を 混 ぜ て バ ナ ナ の 葉 に 包 ん で 焼 い た り , 蒸 す 料 理 も あ る 。

  調 味 料 的 な 利 用 法 と して は ス ー プ や 米 製 の ウ ド ン の 味 つ け , 煮 物 の 調 味 料 , プ ラ ・ ホ ッ ク を レ モ ン 汁 に 溶 き 香 辛 料 を 混 ぜ て 食 卓 で の つ け 汁 に す る こ と が よ く お こ な わ れ る 。 日常 使 わ れ る プ ラ ・ホ ッ ク は ほ と ん ど が ペ ー ス ト状 な の で 容 易 に 液 体 に 溶 け て コ ロ イ ド状 に な る の で , 味 噌 と 同 様 に 利 用 さ れ , カ ン ボ ジ ア 料 理 の 味 の べ 一 ス に プ ラ ・ ホ ッ ク が あ る と い っ て も過 言 で は な い 。 わ が 国 の 味 噌 の 使 用 法 に た と え れ ば , 嘗 め 味 噌 と して の 利 用 法 と調 味 料 と して の 利 用 法 お よ び 味 噌 汁 の 3種 の 利 用 法 が み と め ら れ る 。

  タ ク ・ ト レ イ を 飯 に か け て オ カ ズ な しで 食 べ る こ と も あ る が , も っ ぱ ら調 味 料 と し て の 利 用 法 で あ る 。 カ ン ボ ジ ア 料 理 の お お く は プ ラ ・ホ ッ ク と タ ク ・ ト レ イ の 互 換 性 が あ り , お な じ料 理 の 味 つ け に 食 べ る 者 の 好 み に よ り , ど ち らか が 選 択 さ れ る。

  生 産 や 消 費 に 関 す る 統 計 資 料 は 存 在 しな い が , プ ノ ン ペ ン市 に 居 住 す る10人 家 族 の 例 で は , 1 カ 月 に プ ラ ・ホ ッ ク を 約 3kg, タ ク ・ ト レ イ を 10  1 消 費 す る と い う 。 都 市 的 生 活 様 式 に な る と魚 醤 油 の 消 費 が 増 大 し , プ ラ ・ホ ッ ク の 消 費 が 減 少 す る が , 農 村 部 で は プ ラ ・ホ ッ ク の 消 費 量 の ほ う が は る か に お お い 。 近 森 に よ れ ば 農 家 で の 年 間 1戸 あ た り の プ ラ ・ホ ッ ク 消 費 量 は 70−100kg に の ぼ る と い う [ 近 森   1967:230]。

こ れ ほ ど の 消 費 量 に な る と単 な る 調 味 料 に と ど ま らず , 蛋 白 質 の 補 給 源 と して も 重 要 な 食 品 の 位 置 を 占 め る こ と に な る 。

  カ ビは 南 部 海 岸 に 限 定 さ れ た 調 味 料 で あ り , マ ム と ナ レ ズ シ で あ る フ ァ ー ク は と き た ま 食 べ る 嗜 好 食 品 で あ る。

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国立民族学博物 館研究報告  1 2巻 2号

㎜ . タ イ

  多 種類 の魚 や小 エ ビの 発 酵 製 品 が 存在 し,東 北 タ イ,北 タ イ ,中部 タ イ ,南 タイ の 4 つ の伝 統 的 文 化 圏 ご と に こ とな る魚 の発 酵 食 品 を利 用 した り, お な じ製 品で もこ とな る名称 で よ ばれ た りす るの で ,複 雑 な様 相 を しめ して い る。 そ こで ,研 究 者 の あ いだ で も混 乱 が生 じ,本 来 は塩 辛 系 の食 品 が ナ レズ シの カ テ ゴ リー に 分類 さ れ た りす る2 ) 。   タ イ 国 の食 品 研 究 者 た ち も, この 国 の魚 介 類 発 酵 製 品 を 体 系 的 に分 類 す る こ とを お

こな って い な い ので ,図 7 に主 要 な製 品 につ いて の 筆 者 の分 類 試 案 を しめ して お く。

一 見 ,塩 辛 と ナ レズ シの 中 間 に位 置す る よ うな 食 品 の あ る この国 の こ とで あ るので , ナ レズ シ を もふ くめ て ,以 下 簡 単 に図 7の説 明 を記 して お く。

  ① ナ レズ シ系 列   淡 水 魚 に塩 と米 飯 ( お お くの 場合 モチ 米 の 飯) とニ ンニ クを

図 7   タ イ国 に お け る魚 介 類 と肉 の発 酵 製 品 の分 類 ( カ ッ コ内 は標 準 タ イ語 以 外 の 名称 を しめ す ) 2 ) た とえ ば ナ レズ シの研 究者 で あ る篠 田統 は , 民 族 学者 岩 田慶 治 の情 報 に も とづ き,pl a  j ao,

pl a  haを ナ レズ シの カテ ゴ リー に含 ま せ て い る。 しか し, の ち にのべ る よ うに ,   pl a  j ao は本 来 は コウ ジを 利 用 した イ ズ シで あ る し, pl a  ha は本 来 は 塩 辛 で あ る が , そ の 製 法 のバ ラ エ テ ィー のな か に ナ レズ シ的 な 製 品 をふ くむ もので あ る。

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石 毛 ・ラ ドル   東 南 ア ジ ア の魚 醤

  混 ぜ て つ く っ た ナ レ ズ シ を プ ラ ー ・ソ ム pl a s om , こ の 種 の 製 品 が 発 達 して い る   地 方 で あ る東 北 タ イ の ラ オ 語 で は パ ー ・ソ ム pa  s om と よ ぶ ( pl a,  pa は 魚 ,  s om   は 酸 い と い う 意 味 )。 数 十 日 聞 保 存 で き る 製 品 も あ るが , た い て い は 3− 4 日で   食 用 可 能 と な り, 2週 間 く ら い の 問 に 消 費 し て し ま う 短 期 熟 成 の も の で あ る。

    ブ タ 肉 を ミ ン チ に し た も の を 材 料 と した ナ レ ズ シ を ネ ー ム naem ( 北 タ イ で は   チ ン ・ソ ム chi n s om , も し くは ム ー ・ ソ ム m u s om 酸 い ブ タ 肉 の 意 味 ) と い う 。   東 北 タ イ で は 牛 肉 と ウ シ の 肝 臓 の ミ ン チ を 材 料 と し た も の を マ ム m am と い う 。   魚 を 細 か く切 り き ざ ん で つ く っ た も の を パ ー ・マ ム pa  m am と い う。

    米 飯 (モ チ 米 の 場 合 が お お い ) に ス タ ー タ ー を 混 ぜ て つ く っ た コ ウ ジ khao   m ak と 煎 米 粉 で 塩 魚 を 漬 け た イ ズ シ を バ ン コ ク で は プ ラ ー ・ジ ャ オ pl a chao,

  東 北 タ イ で は パ ー ・チ ョム pa  chom と い う。

②   魚 醤 油     長 期 間 発 酵 さ せ 濾 過 して 透 明 な 液 体 の ふ つ う の 魚 醤 油 を ナ ム ・プ ラ   ー nam   pl a と い う が , 南 部 イ ス ラ ム 教 徒 地 帯 で は 比 較 的 短 期 間 の 発 酵 で 魚 肉 の   混 ざ っ た コ ロ イ ド状 の 液 体 の 魚 醤 油 を つ く り , ブ ・ ド ゥ bu  du と よ ぶ 。

③ 塩 辛 類   こ の 分 類 に つ い て は の ち に くわ し く の べ る が , 小 エ ビ 塩 辛 ペ ー ス ト   を カ ビ kapi, そ の 副 産 物 で あ る小 エ ビ醤 油 を ナ ム ・カ ビ nam   kapi と い う。

    汽 水 産 の カ ニ の 塩 辛 を プ ー ・ケ ム pu khem と よ ぶ 。 南 タ イ で 海 産 魚 の 内 臓 の   塩 辛 を つ く り, こ れ を タ イ ・プ ラ ー t ai  pl a あ る い は プ ン ・プ ラ ー phung Pl a と   い う。 ふ つ う 淡 水 魚 で つ く る 一 般 の 塩 辛 は 地 方 に よ っ て よ び 名 が こ と な り , プ ラ   ・ ラ ー pl a ra (中 部 タ イ ), パ ・デ ー ク pa daek ( 東 北 タ イ ), 北 タ イ で は パ ・   バ ー pa  ha あ る い は 単 に バ ー ha と い わ れ る 。 塩 辛 の 副 産 物 と し て 浸 出 液 を 集 め   て 調 味 料 と して 利 用 す る もの は , ナ ム ・プ ラ ー ・ ラ ー nam   pl a  ra (中 部 タ イ),

  ナ ム ・パ ー ・デ ー ク nam   pa daek (東 北 タ イ), ナ ム ・バ ー nam ha (北 タ イ )   と よ ば れ る。

1.  プ ラ ー ・ ラ ー pl a ra (パ ー ・ デ ー ク pa daek , パ ー ・ バ ー pa  ha)

  と ナ ム ・ プ ラ ー ・ ラ ー  nam  pl a ra (ナ ム ・ パ ー ・ デ ー ク  nam  pa   daek, ナ ム ・ パ ー nam  ha)

  1)  分 類 と 地 域 差

  魚 醤 油 と な ら ん で 淡 水 魚 の 塩 辛 で あ る プ ラ ー ・ ラ ー が タ イ 国 に お け る も っ と も 重 要 な 魚 醤 で あ る 。 プ ラ ー ・ ラ ー は バ ン コ ク を ふ くむ 中 部 タ イ で の 名 称 で , ラ オ 族 の 文 化 圏 で あ る東 北 タ イ で は パ ー ・デ ー ク の 名 称 で よ ば れ , 北 タ イ で は パ ー ・バ ー , ま た は

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表 1 0 都 市 域 ,農 村域島嶼 域 別 の バ ゴオ ンとパ テ ィス の 1人 あた り平 均 消 費 量 (   [FOOD AND NUTRITION  RESEARCH  INSTITUTE 1981:9] カ)ら ) Food G roups Subgroups C,,  1••••^ Bagoong Pads

参照

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