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竹越襄瀞 的場宗敏学

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Academic year: 2021

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(1)

心筋梗塞症における残存心筋機能の検討

※9※9

一一郎暎二

竹越襄瀞的場宗敏学 松井香坂 中藤秀明瀞

辻外幸辮 村上江本 忍溌誠※※

心筋梗塞症における残存心筋機能を検討する目 的で、安静時ならびに運動負荷時のRadionuclide Angiography(RNA)によるLVEFと2oITl-

ECTによる梗塞ならびに虚血巣の範囲(ische micareu)を計測、globalLVfunctionとische‐

micareaとの関係につき検討した。

〔対象及び方法〕

1心筋梗塞急性期における検討

急性心筋梗塞症10例、平均年齢61才、前壁梗塞 8例、下壁梗塞2例を対象に、発症後2週間以内 にRNAと2olTl-ECTを施行。RNAはmultigate 法により作成したtime-activitycurveよりLVEF

を算出した。2olTl-ECTによるischemicareaの 算出はcoronalimageを用い、background処理を施 した後、imageを極座標展開し、maxcountの50

%downを心筋edgeと認識、fittingを行い、次いで circumferentialprofilecurveを作製しmaxcount に対して50%downをcompletedefect、35--50%

downをtwilightzoneと定め、35%downをischemic areaとして心筋領域のpixel数(so)と虚血領 域のpixel数(S1)の比率を求め、同様の手技を 全coronalsliceに行い、全心筋領域に対する全虚 血領域の比率を求めた。(図-1)今回この虚血 領域を201Tl-%defectとした。

2.心筋梗塞症陳旧期における検討

陳1日性心筋梗塞症5例、平均年齢62才、前壁 梗塞3例、下壁梗塞2例を対象に臥位ergometer 負荷を施行、負荷前と負荷中にLVEFを、又`同 量の負荷を別に施行、負荷直後と3~4時間後に 20'Tl-ECTの像を得、前述の如き処理法にて201Tl-

%defectを算出、stressによる虚血巣の広さの変 化とLVEFの変化を比較検討した。

〔結果〕

1.急性心筋梗塞症10例における201Tl-%defect とLVEFとの間には良好な相関が認められた。

(g--0.79DC+51.1、r==-0.88,p<0.01)

(図-2)

2.負荷前LVEFとredistributionにおける 201Tl-%defectとの間には有意な相関は認められ

なかった。(図-3)

3.負荷中LVEFと負荷直後のzoITl-%defectと

の間には良好な相関が認められた。(g--0.54 0c+46.3,r=-0.97、p<0.05)。

4.(表-1)各症例につき検討すると、case1,68 才男'性、前壁中隔梗塞症例、201Tl-%defectはOか

ら1.2%と変化量は小さいがLVEFは67.4%から 44.2%と減少、CAGでは7番に90%狭窄を認め た。PTCR成功例であり、残存心筋が多く、かつ、負荷 にても虚血巣はそれ程拡大しないにもかかわらず、

LVEFの低下が著しく残存心筋機能は低下している ものと考えられた。case4,59才男性、下壁梗塞 症例、201Tl-%defctは22.3から27.4%と拡大する も、LVEFは31.3から32.2%と変化は認められず、

collateralを認められなかった。本例では負荷にて虚 血巣が拡大するにもかかわらず、LVEFが不変であ ったことは、残存心筋が負荷に充分対応しており、

その機能は良好と考えられた。case5,72才男性、

広範囲な下壁梗塞症例、201Tl-%defectは30.7から 32.8%と変化量は小さいがLVEFは36.2から26.6%

と減少、CAGでは1番完全閉塞で他の2枝にも90%

の強い狭窄|生病変を認め、同2枝よりcollateralの存 在が認められた。本例における残存心筋機能は低 下傾向にあると考えられた。

〔考案ならびに結語〕

心筋梗塞症における左室機能規定因子として、

梗塞巣の広さ、梗塞部位、残存心筋機能、機械的 合併症、心室壁運動異常ならびに拡張機能が挙げ られる。これら因子のうち、梗塞巣の広さ、梗塞 部位、壁運動異常、拡張能に関しては数多くの報 告がある。しかるに残存心筋機能に関してはその 評価法に確立したものはなく、未だ充分な検討が 成されていない。今回、著者らは2olTl-SPECT

を用い、残存心筋量を推定し、globalな左室機能 としてのLVEFを対比検討する事により、残存 心筋能評価を試みた。その結果、AMIにおいて 安静時201Tl-%defectとLVEFとは良好な相関 を得たことより、安静時には残存心筋は充分対応 しているものと考えられた。しかるに、OMIに おけるstressによる成績より、残存心筋機能低下 例や又良好な例が見い出された。以上の成績より 本法による残存心筋機能評価はある程度妥当性の あるものと考えられた。今後、さらに症例を積み、

残存心筋機能規定因子についても検討したいと考 えている。

※金沢医科大学循環器内科

※※同中央放射線部

-29-

(2)

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図1-a〔左図〕Baokground処理,maxoountは326.

図1-b〔右上段〕

極座標展開し、心筋edgeを決定。

図2-0〔右下段〕

Oiroumferentialprofileourveよりmax oountの35%、50%down領域を定める。

so:心筋領域 S1:虚血領域

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。2急性心筋梗塞症、安静時におけるLyEFと201Tl-%図3陳|日性心筋梗塞症における運動負荷時のLVEFと Defectとの関係。201Tl-%Defeotとの関係。

LVEF(%)2olTlDefeot(%)

NamelAgellnfarctSitebeforeSTRlduringSTRRedistributionlimmediateafterSTROAG

S08790%

Oollalcral(-)

MN. 劃目 Anterlo「 67.4 44.2 Z 1.2

Seg775%

Oollaleral(-)

SK・l541Anteriorl56.7 412 2.4 11.6

Seg7100%

Segl375%

Collateral(+)

iromh:2

HH 瓜9 Anterior 391 36.1 49 轟副2

Seg,1100%

LOXsmall

Oollatoral(-)

'-1N 59 lnferior 31.3 3田閣目 既日確] 27.4

SegllOO%

Sc9690%

Segl3gO%

CollaRem1(+)

immtRB

YF. 72 |nferio「 362 26.6 30.7 32.8

表1陳|日性心筋梗塞症における運動負荷によるl-VEF,201Tl-%Defect変化ならびに冠動脈造影所見

-30-

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参照

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