1
2
5
(
2
2
)
セイ メイ
氏名(生年月日〉
本 籍
学 位 の 種 類
学 位 授 与 の 番 号
学 位 授 与 の 日 付
学 位 授 与 の 要 件
学 位 論 文 題 目
ナカ エ
中 江
世
明
医 学 博 土
乙第624 号
昭和58 年 7 月 8 日
学 位 規 則 第5条 第2項該当(博士の学位論文提出者〉
心 筋 保 護 法 の 酵 素 学 的 効 果 判 定 法
論 文 審 査 委 員
一-MB-CPK 遊出量による定量的判定の試み一一
( 主 査 〉 教 授 高 尾 篤 良
(副査〉教授降矢 焚 , 教 授 阿 部 和 枝
論 文 内 容 の 要 旨
研究目的
開心術では,心筋を非生理学的冠潅流下に置くか,
又は,阻血としなければならないため,心筋組織およ
び代謝機能の恒常性の維持は必須の課題である.
近年,術中の心筋保護法として,oseGluc 十n+lisunI
K+ (GIK 液と略す〉を主としたecimrhtopyh -rahp
m
a
c
o
l
o
g
i
c
a
l iaglepiodarc 法が用いられている.しか
し, これまで,心筋保護応用下における心筋障害度の
定量的評価法は不充分であり,心筋保護法改良の面か
らも精度の高い評価法が望まれてきた.
そこで,本論文では, GIK 心筋保護法下の心筋障害
度を,心筋に特異性のある MB-CPK を用い,酵素学的
に定量的評価をすることを目的とした.
対象および実験方法
雑 種 成 犬13 頭の心臓をYoung 氏 液 0 -8%K( 3C6
H5
07
・
H20 ,2 .4 6%MgSO.
・
7H 20) と, GIK 液 (5 %
Glucose500ml , raulegr 01nilusni 単位,KC/10meq/L)
で冠潅流を行ない,心筋温と心阻血時間の組み合せに
より以下の条件下に心保存を行なった.
< A 群>心筋冷却保存群ー心筋温 6-8 0
C,IA 群 .
心回血06 分, IAI 群:心阻血 09 分,AIII 群 心 回 血081
分.
< B 群>心筋常温保存群:心筋温 22-25 0
C,
B
I
群 :
心阻血06 分, II B群.心阻血 09 分.
以上の条件を満足した後,保存心柿を弧立性心肺標
本モデ、ルに装着し,心蘇生を開始した.心蘇生開始直
後から, 06 分間に6回,継時的に冠静脈血および大動
脈血を採血して,電気泳動法にてMB-CPK 値を測定
し,以下の如き酵素学的心筋障害度を求めた.
① ムMB-C: 心蘇生開始後06 分間の遊出酵素量(1.
D
. /L : Simpson 法による).
② C/T: 心阻血単位時間遊出酵素量.
③ C-A/T: 心阻血単位時間冠静脈一大動脈遊出酵
素量較差.
以上の結果を求めると共に,酵素学的心筋障害度を,
心蘇生率,心機能回復時間,乳酸撰取率と比較した.
結果
酵素学的心筋障害度のうち, C/T および
C-
Aj
T
値
は,各群共に心間血時間の短い群程低値を示し,同一
阻血時間群では,冷却保存群が常温保存群よりも低値
であった.さらに冷却保存081 分群の心筋障害度は,常
温保存06 分群の値に近似していた.遊出酵素量の増加
率は,心阻血時聞が09 分以上になると顕著となり,心
保存の条件を敏感に反映した.すなわち, C/T 値は,
心阻血時聞が, 06 分から09 分に延びると,常温群は,
68% 増加したのに対し,冷却群では, 43_3% の増加に
とどまった
C-A/T 値は,冷却群と常温群の遊出酵素量をより
敏感に反映した.冷却群の心阻血時聞が 06 分から081 分
に延びても C-A/T 値は244% の増加にとどまったが,
常温群では,心阻血時聞が06 分から09 分に至ると,
288% もの増加を示した.ム MB-C 値は,同一心阻血時
間群の比較では,冷却群が低
f
直ではあるが,遊出酵素
量の継時的蓄積効果を反映した.
7
6
3 ー
1
2
6
以上の結果は,心機能回復時間と良い相関を示した.
C/T およびC-A/T 値が低値を示す程,心機能回復時
聞は短かった.
心機能回復率は,常温
0
9
分 保 存 群 が
56%
と不良で
あったが,他の
4
群はいづれも
100%
であった.乳酸摂
取率の推移も酵素学的心筋障害度の値の低い程,好気
的代謝への推移は円滑で、あった.
結 論
心筋保護法下のJ心筋障害度の定量的評価法を試案,
検討した.酵素学的心筋障害度は,心保存の条件を敏
感に反映した.臨床的にも,術後の心機能回復の過程
を予測し得,同時に,心筋保護効果の判定の指標にな
り得ると考えられる.又,心筋保護には,保存心筋温
は重要な因子であり,特に心阻血時聞が,
0
9
分以上に
なると心筋の障害度は急増した.
論 文 審 査 の 要 旨
関 心 術 に お け る 心 筋 目 血 時 の 心 筋 組 織 恒 常 性 の 維 持 は 必 須 の 課 題 で あ る . 本 研 究 は Young 氏 液 お
よび
GIK
液 の 冷 却 冠 潅 流 法 に よ る 心 筋 保 護 効 果 を
MB-CPK
の 遊 出 量 か ら 判 定 す る 方 法 を 実 験 的 に
考 案 検 討 し た も の で , 心 臓 外 科 学 に 貢 献 す る と こ ろ 大 で あ る .
主論文公表誌
心筋保護法の酵素学的効果判定法
MB-CPK
遊出量による定量的判定の試み一一
日 本 胸 部 外 科 学 会 雑 誌 第
1
3
巻 第
1
号
95-105
頁(昭和
8
5
年
1
月
0
1
日発行〉
副論文公表誌
1)三尖弁閉鎖症における機能的根治手術前後の左
室機能変化 左室容量変化からみた左室機
能一一.
日本胸部外科学会雑誌
1
3
(1)
25-31
昭(
5
8
)
2
) 心筋梗塞に合併した仮性心室癌の外科治療,手
術治験例を中心とした
8
3
例の臨床的検討.
日本胸部外科学会雑誌
6
2
(9)
0
1
1
4
0
-
1
1
3
(
昭
)
3
5
7
6
4
ー
3
) 先天性複雑心奇形に対する短絡手術法の工夫.
日本胸部外科学会雑誌
4
2
(3)
39-46
(昭
5
1
)
4
) 巨大血栓を伴う梗塞後左室癌の手術治験例
興味深い造影所見 .
日本胸部外科学会雑誌
(1)
8
2
5
3
1
4
5
-
1
昭(
5
5
)
5
) 心房中隔欠損症を伴う狭心症に対する手術治験
例.ortoa 【nyraoroc ypassb とASD 閉鎖術.
心 臓
8
1(
)
3
2
3
3
1
3
8
-
3
1
昭(
)
1
5