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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2022

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幹細胞因子、インターロイキン‑3、インターロイキ ン‑6、および臍帯血血漿による臍帯血造血幹細胞の 対外増幅に関する研究: 移植術への応用の可能性

著者 小西 道雄

著者別名 Konishi, Michio

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成6年7月

ページ 39

発行年 1994‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15140

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博甲第1131号 平成6年3月25日 小西道雄

幹細胞因子,インターロイキンー3,インターロイキンー6,および願帯ImIm 漿による贋帯血造血幹細胞の体外増幅に関する研究:移植術への応用の可能

論文審査委員 主査 副査

教授 教授 教授

谷口昂 松島綱治 松田保

内容の要旨および審査の結果の要旨

近年,造血器系悪性腫瘍をはじめ原発性免疫不全症,種々の遺伝性リソゾーム疾患に対する骨髄移植の 有効性はほぼ確立されてきたが,最大の問題点はドナーの不足である。一方,ファンコニー貧血男児に蹟 帯血幹細胞移植が行われ血液学的再構築が得られて以来,十数例の種々の血液疾患に対し贋帯血幹細胞移 植が行われ,その有用性も明らかにされた。しかし,実施にあたり最大の陸路は,贋帯血では採取量が限 られており充分量の幹細胞が得難いことである。生体外培養系による造血幹細胞の増幅が可能であれば,

このような欠点は克服される。著者は造血幹細胞を含む腐帯血中のCD34+細胞をソートし,幹細胞因子 に種々のサイトカインを組み合わせた体外培養系における造血幹細胞の分化能,増殖能の比較検討を行っ

た。

得られた結果は次の如くである。

1.本研究に用いた体外培養条件では,幹細胞因子十IL-3+IL-6の組み合わせが最も効率良く臓帯血のC D34+細胞を増加させ培養開始時の2,000倍にも達したが,その大部分は光顕的にある程度分化した細胞 であり,CD34+細胞自体の増幅はせいぜい数倍に止まり,臓帯血幹細胞移植にはなお不十分と考えられ た。また,これらの結果は,GM-CSF,IFN-γの添加により影響されない。

2.コロニー形成法による検討では,ヒト鬮帯血は年長児や成人の骨髄,末梢血に比べ,より多くの造血 幹細胞ないし血液前駆細胞の存在が示された。

3.非動化ウシ胎仔血清の代わりにヒト臓帯血血漿を用いた培養系では,ヒト臓帯血血漿はより未熟な血 液前駆細胞,とくに赤芽球系細胞の長期の維持と分化誘導に有効であることが示唆され,未知の因子の関 与を推定させる。

4.臓帯血CD34+細胞の赤芽球系細胞の分化増殖は抗c-kit抗体,SR-1,により分化段階の早期から長期 に亙り抑制されるが,穎粒球/マクロファージ系細胞への分化増殖に対する抑制は分化段階の早期にのみ

観察された。

本研究はヒト臓帯血中の血液前駆細胞の性状,分化増殖にかかわる種々のサイトカインの相互作用,さ らに,体外培養系における造血幹細胞の増幅の可能性を明らかにしたものであり,瞬帯血幹細胞移植に充 分な幹細胞の増幅は得られていないが,最も問題となる造血幹細胞の数的な制限を,体外培養系における 増幅を通じ克服しうる可能性を示したものと評価された。

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■囚題唾皀

参照

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