フレア型護岸隅角部越波処理に関する実験的研究 宮崎大学
全文
(2) II‑061. 土木学会西部支部研究発表会 (2014.3). (2)ケース2 消波ブロックの効果について. フレア. ケース 2 では,消波ブロックをいくつかの場所に設. フレア+消波ブロック. 1 0. 置して実験を行った.その中で,今回は図-4 のように. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 無次元越波流量. 0.1. 直立型護岸前面に消波ブロックを設置した条件につい て取り上げる. フレア型護岸 直立護岸. 0.01 0.001 0.0001 0.00001. 護岸1~8番. 図‐6 θ=30 度 消波ブロックの効果について フレア. フレア+消波ブロック. 1. 無次元越波流量. 0. 図‐4 消波ブロック設置状況 3.実験結果 (1)ケース1 隔壁の効果について. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 0.1 0.01. 0.001 0.0001. θ=15 度での,実験結果を図‐5 に示す.グラフの 0.00001. 護岸1~8番. 縦軸は無次元越波量,横軸は越波量の計測場所 1~8 番. 図‐7 θ=15 度 消波ブロックの効果について. となっている. 図‐5 より,フレア型護岸断面に,スリットを取り付. 4.結論. けることで,スリットなしの条件より隅角部 4 番で越. 本研究は,直立型護岸とフレア型護岸からなる隅角. 波量を減らせることが確認できた.. 部において,越波特性とその処理方法について,水理. しかし,θ=30 度では,スリットありとなしで実験. 模型実験で検討した.本研究で得られた結果を以下に. 結果に大きな変化はなかった,これは,角度が変わっ. 示す.. て,フレア型護岸前面に発生する沿い波が強くなり,. (1)フレア型護岸断面にスリットを用いることで,. スリットで消波しきれなくなったためと考えられる.. θ=15 度では隅角部において越波が抑制されるこ. フレア. とを確認した.しかし,θ=30 度では,スリット. フレア+隔壁. 1. 無次元越波流量. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. の機能が明確ではなかった.これは,フレア型護. 9. 岸前面の沿い波が強くなりスリットで消波しきれ. 0.1. なくなったためと考えられる.. 0.01. (2)消波ブロックを直立型護岸前面に設置すること. 0.001. で,θ=15 度,30 度ともに隅角部 4 番での越波量. 0.0001. を減らすことができた.このことより,フレア型. 0.00001. 護岸1~8番. 護岸隅角部の越波量を減らすためには,隅角部の. 図‐5 θ=15 度 隔壁の効果について (2)ケース 2. フレア型護岸前面に消波ブロックを設置しなくて. 消波ブロックの効果について. も,設置する場所を工夫することで越波量を減ら. θ=30 度での,実験結果を図‐6 に示す.図‐6 よ. せることが確認できた.. り,消波ブロックを直立型護岸前面に設置することで,. 参考文献. 消波ブロックなしの条件より,隅角部 4 番の越波量を. 1)井上雅夫,中川巧, (1979) ,凸 90°隅角部を有する鉛. 減らせることが確認できた.比較として,θ=15 度で. 直護岸の越波特性,海岸工学講演会論文集,pp.277‐280. の実験結果を図‐7 に示す.θ=15 度では,消波ブロ. 2)井上雅夫,土屋義人,(1971),斜め入射による鉛直堤. ックの効果がより大きくなり越波量を減らせることが. の越波に関する実験的研究,海岸工学講演会論文集,pp.. 確認できた.. 259-264. ‑242‑.
(3)
関連したドキュメント
1.はじめに 山岳トンネルでは,地質の劣化に起因する路盤隆起などの変状被害が供用中に顕在化する事例が報告されて
The main findings are as follows: 1 a statistically significant trend is not detectedat almost all stations, 2 a POT analysis yields a more proper estimate of the 50-year return
Ⅰ型はIBS症状の一部軽快後に,一時的に精神的な落ち 込みを経験しているモデルであり,背景に身体化障害など
明媚な海岸でも、離岸堤が存在するところがあるのも事 実である。このうち和歌山下津港海岸・片男波地区につ
ASRに対して無害でない砕石粉の膨張特性とその抑制に関する研究 京都大学工学部 学生員 ○宮田 佳和.. であるが,今回の規格では
In this paper, an experiment in a directional wave basin is carried out to determine the most appropriate width of permeable layer and height of its backward parapet.The
自衛隊災害派遣制度においては、派遣要請を行う主体が国 (各本部長の 地位にある内閣総理大臣)
Toshihiko NAGAI, Tetsuya HIRAISHI, Hiroyasu KAWAI, Koji KAWAGUCHI, Hiroshi YOSHINAGA and Tatsuo OHKAMA OnFebruary 24,2008,a