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と北海道産の反応性骨材(安山岩)の細骨材および砕石粉,

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月). Ⅴ‑104. ASRに対して無害でない砕石粉の膨張特性とその抑制に関する研究 京都大学工学部 学生員 ○宮田 佳和. 1. はじめに. 京都大学工学研究科 正会員. 大島 義信. 京都大学工学研究科 正会員. 服部 篤史. 京都大学工学研究科 正会員. 河野 広隆. と北海道産の反応性骨材(安山岩)の細骨材および砕石粉,. 現在コンクリート用骨材の供給は多くを砕石砕砂に頼. 長崎県産の反応性骨材(安山岩)の砕石粉を用いた.北海. っているが,砕石砕砂を製造する際に副産される粒径. 道産骨材を JIS A 1145(化学法)により試験した結果,溶解. 1). 0.15mm 以下の砕石粉は年間 1200 万トン 発生しており,. シリカ量(SC)が 592mmol/l,アルカリ濃度減少量(RC)が. その処理の問題はいまだに解決されていない.. 142mmol/l となり,ASR に「無害でない」となった.な. 砕石粉の有効利用のためにコンクリート混和材として. お,北海道産骨材をモルタルバー法で試験した結果,26. の利用が研究されており,近々JIS で標準化される予定. 週後に 0.173%の膨張を示し,ASR に「無害でない」と. であるが,今回の規格では ASR に「無害」な原石の砕. なった.また,北海道産および長崎県産骨材を X 線回折. 石粉のみ使用を認めており,ASR に「無害でない」原石. 分析した結果を表 1 に示す.. の砕石粉は使用できないことになっている.これは,砕. 表 1 使用骨材の X 線回折分析. 石粉の ASR 特性が解明されていないためである.. 置換した実験を行った.これは砕石粉がアルカリを消費. 珪酸塩鉱物 シリカ鉱物 長石 輝石 クリストバライトトリディマイト 石英 北海道産 ◎ ○ ○ ○ 長崎県産 ◎ ○ ○ ◎:多い,○:少ない. するなどの効果で,ASR 膨張抑制効果があるかどうかを. 2.2 実験方法. 骨材. そこでまず,モルタルバーの細骨材(ASR に「無害で ない」)の一部を ASR に「無害でない」原石の砕石粉で. 確認するためである.しかし,抑制効果が認められなか. 本実験に使用したモルタルの配合は,モルタルバー法. ったため,次に,ASR に「無害でない」原石の砕石粉を. に準じ水量(W)を 300g,セメント量(C)を 600g,細骨材. 用いた場合でも,セメントに高炉スラグ微粉末を加える. 量(S)を 1350g とし,等価アルカリ量(Na2Oeq)は 1.2%と. ことで十分な ASR 膨張抑制が可能かどうかを調べた.. なるよう水酸化ナトリウム(NaOH)で調整した.モルタル. 2. 実験概要. 供試体の寸法は 40mm×40mm×160mm とし,練混ぜ方. 本研究では ASR に「無害でない」原石の砕石粉を添. 法や初期養生などもモルタルバー法に従った.. 加した場合の ASR 膨張特性を調べるため,反応性骨材. 細骨材は北海道産の反応性骨材と非反応性骨材を使用. の配合率が 100%または 50%のモルタル供試体と,その. して反応性骨材の混合割合が 100%のものと 50%のもの. 細骨材のうちの 5%を原石が「無害でない」砕石粉で置. の 2 種類を打設した.細骨材の粒度分布はモルタルバー. 換したものを準備した.次に,砕石粉に加えてセメント. 法に準じて定めた.砕石粉を加えるものについては細骨. の 43%を高炉スラグ微粉末で置換したものを作った.こ. 材全体の 5%を北海道産または長崎産の砕石粉で置換し. れらに対し,JIS A 1146(モルタルバー法)と JIS A 1129-. た.その際には砕石粉以外の粒径はそれぞれ 5%ずつを. 3(ダイヤルゲージ法)に準じてそれぞれの膨張を所定の材. 差し引いた量を用いた.高炉スラグ微粉末を加えたもの. 齢時に計測した.. は 43%セメント置換とし,粉末度は 4000 と 8000 の 2 種. 2.1 使用材料. 類を用い,粉末度 8000 の高炉スラグ微粉末は反応性骨. セメントはアルカリシリカ反応性試験用普通ポルトラ ンドセメントを使用した.骨材は非反応性骨材の細骨材. 材の混合割合が 50%のもののみ打設した.打設した供試 体は次ページの表 2 の通り.. キーワード アルカリ骨材反応,ASR,高炉スラグ,モルタルバー 連絡先. 〒615-8540 京都市西京区京都大学桂 京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻複合構造デザイン工学講座 TEL 075-383-3321. ‑205‑.

(2) 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月). Ⅴ‑104. 表 2 供試体一覧. 北海道産の 反応性骨材 100%. 北海道産の 反応性骨材と 非反応性骨材 50:50. 砕石粉 北海道 × ○ ○ × × × ○ ○ ○ × × ×. 混和材 砕石粉 高炉スラグ 高炉スラグ 長崎産 粉末度4000 粉末度8000 × × × × × × × ○ × ○ × × ○ ○ × × × × × × × × ○ × × × ○ ○ × × ○ ○ × ○ × ○. 混和材なし 北海道産砕石粉のみ. 0.300. 長崎県産砕石粉のみ 北海道産砕石粉+高炉スラグ4000. 0.250. 北海道産砕石粉+高炉スラグ8000 長崎県産砕石粉+高炉スラグ4000. 0.200 膨張率(%). 細骨材. 0.350. 長崎県産砕石粉+高炉スラグ8000. 0.150 0.100 0.050 0.000 0. 貯蔵はモルタルバー法に準じ貯蔵槽は槽内温度 40℃,. 2. 4. -0.050. 6. 8. 10. 12. 14. 材齢(週). 湿度 95%以上となるように保った.供試体は立てて保存. 図 2 モルタルバー膨張量. し計測を1回するごとに上下を逆にした.. (反応性骨材 50%,高炉スラグ粉末度:4000/8000). 測定は脱型後,2,4,8,13 週後にダイヤルゲージ法. る.逆に後者は反応性骨材が比較的少なかったことから,. に準じて行った.. 砕石粉周辺でもアルカリが十分に存在したために. 3. 実験結果. SiO2/Na2O の値が小さな反応生成物が生成され,膨張が. 図 1,2 には個々のモルタル供試体のそれぞれの材齢. 小さくなったものと考えられる.しかし反応生成物の量 自体は増えたため,膨張の抑制効果は小さなものになっ. 時における膨張率を示した. 細骨材の種類によっては砕石粉を加えることによって. たと考えられる.. 膨張が増加した場合と,わずかながら膨張が抑制された. 高炉スラグ微粉末を加えたモルタルバーではいずれの. 場合があったが,これは反応生成物中の SiO2/Na2O の値. 供試体でもモルタルバー法の判定基準の範囲内に膨張を. 2). が大きいほど膨張が大きくなること 等が原因であると. 抑制することができた.. 考えられる.膨張が増加したものは反応性骨材が 100%. なお,長崎県産の砕石粉と粉末度 8000 の高炉スラグ. であり,膨張が抑制されたものは反応性骨材が 50%であ. 微粉末を加えた供試体が始め収縮しているのは,高炉ス. った.両者を比較すると,前者は反応性骨材が 100%で. ラグによる自己収縮のためと考えられる.. あったため,細骨材でアルカリが消費されたこともあり,. 4. まとめ. 比表面積が大きい砕石粉周辺ではシリカに対するアルカ. 実験の結果,無害でない砕石粉をモルタルバーに加え. リが相対的に少なくなり,SiO2/Na2O の値が大きい反応. た際は場合によっては更なる膨張を引き起す,砕石粉を. 生成物が生成され,そのため膨張が増加したと考えられ. モルタルバーに加えた場合でも,通常の「無害でない」 骨材を用いたときと同様に,高炉スラグ微粉末を加える. 0.300. 混和材なし. ことによって十分に ASR 膨張が抑制できる,ということ. 北海道産砕石粉のみ 長崎県産砕石粉のみ. 0.250. がわかった.. 北海道産砕石粉+高炉スラグ 長崎県産砕石粉+高炉スラグ. このことより,新しくできる砕石粉の JIS でも高炉ス. 膨張率(%). 0.200. ラグ微粉末を使用すれば「無害でない」ものを排除する 0.150. 必要はないと考えられる.. 0.100. 【参考文献】 0.050. 1). 日本砕石協会:JIS A 50**「コンクリート用砕石粉」解説 原案.. 0.000 0. 2. 4. 6 材齢(週) 8. 10. 12. 14. 2). 図 1 モルタルバー膨張量. 森野奎二,春野淳介:種々のアルカリ反応性物質を使用し たモルタルの膨張とひび割れ,コンクリート工学年次論文. (反応性骨材 100%,高炉スラグ粉末度:4000). 集,Vol.13,No.1,pp.735-740,1991 年.. ‑206‑.

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