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表−1 コンクリートの示方配合

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Academic year: 2022

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(1)V-197. 再生骨材コンクリートの強度および耐久性に関する研究 ○九州大学大学院 学生会員 橋本 学 九州大学大学院 正会員. 九州大学大学院 フェロー 松下博通. 鶴田浩章. 九州大学大学院 学生会員 久保野敦. 1.はじめに 現在,コンクリート塊は大部分が路盤材として再利用されているが,高度経済成長期に大量に造られた構造物 の改築が始まる今世紀初頭からコンクリート廃棄物の量も急増することが予想され,新たにコンクリート用骨材 として利用することも必要であると考えられる。そこで本研究では,再生骨材コンクリートの圧縮強度,中性化 および塩分浸透について検討を行った。 2.実験概要 2.1 使用材料および示方配合 セメントは普通ポルトランドセメント(密度 3.16g/cm3 ),粗骨材(G)は砕石(密度 2.91 g/cm3,吸水率 0.70%),再 生粗骨材(密度 2.34g/cm3,吸水率 5.50%)を共に水洗いをして用いた。細骨材(S)は,海砂(密度 2.58 g/cm3 ,吸水率 1.60%),0.15mm以下の微粉分をカットした再生細骨材(密度 2.12g/cm3 ,吸水率 8.58%)を使用した。混和剤はリ グニンスルホン酸系の AE 減水剤とアルキルアリルスルホン酸系の空気連行剤を併用した。 コンクリートの示方配合を表−1 に示す。これらの配合は,目標スランプを 8±1cm,目標空気量を 4.0±0.5% となるように試験練りによって求めた。. 表−1 コンクリートの示方配合 再生 細骨材 置換率 (%) 0 0 0 0 0 50 100. 再生 粗骨材 置換率 (%) 0 10 20 50 100 100 100. S(kg). 使用配合※ 再生 中性化 強度 粗骨材 塩分浸透 6.72 ○ ○ 0 1050 1050 6.72 ○ 93 1050 6.72 ○ 185 1050 6.72 ○ 464 6.72 ○ ○ 927 1050 20.9 ○ 931 1088 28.8 ○ 917 1125 ※ ○はその試験で用いた配合を表す。. G(kg). W/C (%). s/a (%). W (kg). C (kg). 海砂. 再生 細骨材. 砕石. 50 50 50 50 50 50 50. 45 45 45 45 45 44 44. 168 168 168 168 168 174 180. 336 336 336 336 336 348 360. 783 783 783 783 783 377 0. 0 0 0 0 0 342 674. 1097 987 878 548 0 0 0. AE 減水剤 (g). AE剤 (ml). 2.2 試験方法 (1)圧縮強度試験 打設面. JIS A1108 に従って、材齢 7 日,28 日及び 91 日で圧縮強度を測定した。 (2)促進中性化試験 試験方法として 10×10×40cm の角柱供試体を各配合 3 本作製し,打設後 24 時間で脱型した後,材齢 7 日まで水中養生し,試験を開始した。試験環境は, 温度 30℃,湿度 60%,炭酸ガス濃度 5%とし,中性化深さ測定材齢は,試験開 始後から 2,4,8 週で行った。各測定材齢で供試体を切断し,切断面にフェノ. 底面. ールフタレイン 1%アルコール溶液を噴霧して赤変した部分を中性化したもの として,写真−1 で示す測定箇所の平均値を中性化深さとした。. 測定箇所. 写真−1 促進中性化試験供試体. (3)塩水噴霧試験 試験用供試体および養生方法は促進中性化試験と同様とし,供試体を各配合 2 本作製し,塩水噴霧乾燥装置を 用いて 3%NaCl 水溶液を 12 時間噴霧後,12 時間乾燥し,これを 1 サイクルとして 10,20,30,40,55 サイクル 繰り返した。測定方法は促進中性化試験と同様とし,平均値を塩分浸透深さとした。 キーワード:再生骨材,圧縮強度,中性化深さ,塩分浸透深さ 〒812−8581 福岡市東区箱崎 6−10−1 TEL 092−641−3131 内線 8654 FAX 092−642−3271. -394-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) V-197. 55. 3.1 圧縮強度試験. 50. 図−1 より,粗骨材置換率が 10%までは,ほとんど強度低 下が見られなかった。置換率が 20〜50%にかけて強度低下が 見られ,置換率が 50%のときで普通コンクリートに比べ 12〜 16%の強度低下を示した。また,置換率が 100%の場合,既往. 圧縮強度 (N/mm 2). 3.実験結果および考察. の実験結果 1)同様に,置換率が 50%の場合と比べ,若干小さ. 7日 28日 91日. 45 40 35 30 25. い値となった。強度低下の理由として,今回使用した再生粗. 0. 20. 骨材(3 種)はモルタルが多く付着しており,その組織の一部. 深さは,普通コンクリートと比べてほぼ同様の値となってい ることが分かる。また,細骨材および粗骨材の置換率をそれ ぞれ 50%および 100%とした場合(▲),普通コンクリートと比. 中性化深さ (mm). その部分が強度の面で弱点になったものと考えられる。 図−2 より,再生粗骨材を 100%使用した場合(□) ,中性化. 較して促進日数が 8 週で 1.7 倍となっていることが分かる。細. 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0. 骨材および粗骨材の置換率を共に 100%とした場合(●) ,普. (0,0) (0,100) (50,100) (100,100) (細骨材,粗骨材). 0. 通コンクリートと比較して促進日数が 8 週で 2.0 倍となった。. 図−3 より,促進中性化試験の結果と同様に,再生粗骨材を 100%使用した場合(□)の塩分浸透深さは,普通コンクリー トと比較してほぼ同様の値となっており,塩分浸透深さは,再 生粗骨材の影響が小さいことが分かる。また,細骨材および 粗骨材の置換率をそれぞれ 50%および 100%とした場合(▲),. 塩分浸透深さ (mm). 性化深さが大きくなった理由としては,再生細骨材を用いた 3.3 塩水噴霧試験. 2. 4 6 促進期間 (週). 8. 10. 図−2 促進中性化試験結果. 以上のように再生細骨材の置換率が大きくなるに従って中 場合,透気性が大きくなり中性化が速まったと考えられる。. 100. 図−1 粗骨材置換率と強度の関係. が破砕時の衝撃によって破壊されたまま付着しているため, 3.2 促進中性化試験. 40 60 80 粗骨材置換率 (%). 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0. (0,0) (0,100) (50,100) (100,100). 0. 普通コンクリートと比較して 55 サイクルで 1.2 倍となり,ま た,再生粗骨材および再生細骨材の置換率を共に 100%とした. 20 40 サイクル (日). 60. 図−3 塩水噴霧試験結果. 場合(●) ,普通コンクリートと比較して 55 サイクルで 1.3 倍となった。以上のように塩分浸透深さは中性化深さ 同様に,再生細骨材の置換率が大きくなるに従って塩分浸透深さが大きくなった理由としては,再生細骨材. 用いた場合,透気性が大きくなり塩分浸透が速まったと考えられる。 また,普通コンクリートに対する中性化深さの割合が,塩分浸透深さのそれに比べ大きい値となっている理由 として,再生骨材コンクリートは,普通コンクリートと比較して透水性に比べ透気性の影響が大きいためである と考えられる。 4.まとめ (1)コンクリートの圧縮強度は,粗骨材置換率が 20〜50%で強度低下が著しいことが確認された。 (2)中性化深さおよび塩分浸透深さは,再生細骨材の影響により大きく増加した。また,普通コンクリートに対 する再生骨材コンクリートの中性化深さの割合が塩分浸透深さのそれに比べ大きい値となった。 参考文献 1)久保野敦ほか,再生骨材コンクリートの強度および乾燥収縮特性に関する研究,土木学会第 55 回年次学術講演会 V−143 日本建築学会:高耐久性コンクリート造設計施工指針(案)・同解説 pp.183(1991). -395-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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