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日本 沿 岸 にお け る確 率波 高 の推 定値 に及 ぼ す2004年 異常 波 高 の影 響

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(1)海 岸 工 学 論 文集,第55巻(2008) 土 木 学 会,136‑140. 日本 沿 岸 にお け る確 率波 高 の推 定値 に及 ぼ す2004年 異常 波 高 の影 響 Effect. of Unusual. Wave Height. Data in 2004 on the Estimate. around 山 口 正 隆1.大 Masataka. YAMAGUCHI,. Manabu. the Coasts. of Return. Wave. Height. of Japan. 福 学2・ 畑 田 佳 男3・ 野 中 浩 一4 OHFUKU,. Yoshio. HATADA. and Hirokazu. NONAKA. Least-squares-based extreme value analyses are conducted for annual maximum (AM) and peaks-over-threshold (POT) wave height data, extracted from measurements carried out over a period of 16 to 36 years at 37 coastal stations around Japan. The main findings are as follows: (1) a statistically significant trend is not detectedat almost all stations, (2) a POT analysis yields a more proper estimate of the 50-year return wave height (RWH) than an AM analysis, (3) the inclusion of unusual wave height data in 2004 and 2005 into the POT data increases the estimatesof both RWH and its confidence interval, (4) neither separating storm types nor censoring the data improves the efficiency of the RWH estimated in the POT analysis.. 1. 緒. で2時 間,気 象 庁 資料 で3時 間 ま た は1時 間 で あ る. 言 波 高 極 値 資 料 と して,年 2004年 と2005年 の 巨大 台 風 や 低 気 圧 に よ り生 じた 異 常. 大 波 高(POT)資. 最 大 波 高(AM)資. 料 お よ び極. 料 を全 ス トー ム と,台 風 お よ び そ れ 以 外. 波 高 は わ が 国 沿 岸 の10ヶ 所 以 上 の波 浪 観 測 地 点 で期 間 最. の ス トー ム に つ い て 合 計6種. 大 波 高 を更 新 す る値 か,あ. 2003年 まで の 資料 と2005年 ま で の 資 料 を別 個 に解 析 す る.. る い は一 層 多 くの地 点 で 期 間. 最 大 波 高 に 迫 る値 を と って い る こ と か ら,こ れ らは 日本. れぞ れ. 2004年 以 降 に そ れ まで の期 間 最 大 波 高 が更 新 され た地 点. 沿 岸 の各 地 点 で 波 高 観 測 資 料 を用 い て 推 定 さ れ て きた 確. は 太 平 洋 岸 で 八 戸,常. 率 波 高 の値 を 有 意 な程 度 に 変 化 さ せ る可 能 性 が あ る.. 室 津,志. こ こで は,わ が 国 沿 岸 の 多 数 の地 点 で 長 年 に わ た り収. 類 求 め た の ち,そ. 萌,深. 布 志,名. 浦,酒. 陸 那 珂,鹿. 瀬,中. 田,玄. 島P,石. 廊 崎,潮. 岬,. 城 の9地 点 と,日 本 海 沿 岸 で留. 界 灘 の4地 点 の 計13地 点 で あ る.更. 録 され て きた 観 測 開 始 年 か ら2003年 ま で と2005年 ま で の. 新 は鹿 島P,常. 陸 那 珂,八. 波 高 観 測 資 料 に対 す る極 値 統 計 解 析 に 基 づ い て,2004年. 気 圧 や季 節 風 時 の 波 浪,そ. 戸,深. 浦,酒. 田 の5地 点 で 低. 以 降 の異 常 波 高 が 確 率 波 高 の 推 定 値 に 及 ぼ す 影 響 を検 討. 浪 に よ る.こ れ らの ス トー ム は観 測 地 点 ご と に異 な る.. す る こ とを 主 な 目的 とす る.こ れ に先 だ ち,年 最 大 波 高. 2005年 に お け る更 新 は常 陸 那 珂,鹿. 資 料 に含 ま れ る傾 向変 動 の 分 析 や年 最 大 波 高 資 料 と極 大. 2004年 に お け る更 新 は残 りの10地 点 で生 じて い る.2003. 波 高 資 料 を 用 い た解 析 結 果 の 比 較 を行 い,併 せ て気 象 要. 年 以 前 で 期 間最 大 波 高 が 最 も多 く生 起 して い る年 と そ の. れ 以 外 の8地 点 で 台 風 時 の 波. 島P,名. 瀬 の3地 点,. 因 別 極 値 資 料 に対 す る解 析 手 法 の 有 効 性 お よ び 第1位 値. 時 の 地 点 数 は それ ぞ れ1990年 と1991年 の4で あ る の で,. を 人 為 的 に 欠 測 とす る解 析 手 法 の妥 当性 も調 べ る.. 2004年 が い か に異 常 波 高 を生 じた 年 に あ た るか が わ か る.. 2. 波 浪 観 測 資 料 お よ び 極 値 統 計 解 析 の 方 法 (1) 波 浪 観 測 資 料 と極 値 資 料 の抽 出 解 析 に は,国 土 交 通 省 港 湾 局 お よ び 気 象 庁 に よ り16年 以 上 観 測 が継 続 され て い る太 平 洋 岸 お よ び 東 シナ海 沿 岸 に位 置 す る22地 点(5地 点 が 気 象 庁)と,日 置 す る15地 点(4地. 本海沿岸 に位. 点 が 気 象 庁)の 合 計37地 点 に お け る. 2005年 ま で の 波 浪 観 測 資 料 を 用 い る.図‑1は. 各観測地 点. の 名 前 とそ こで の 波 高 計 設 置 水 深(m)を 与 え る.資 料 期 間 は16〜36年,観. 1正 会 員 2愛 3正 会 員 4正 会 員. 測 時 間 間 隔 は港 湾 局(NOWPHAS)資. 愛媛大学大学院理工学研究科教授 媛大学工学部技術専門職員 博(工)愛媛大学大学院理工学研究科講師 博(工)愛媛大学工学部契約職員. 料. 工博. 図‑1. 波浪 観測 地点 と波 高計設 置水 深.

(2) 日本沿 岸 にお け る確 率波 高 の推 定値 に及 ぼ す2004年 異 常波 高 の影 響. 137. (2) 極 値 統 計 解 析 の 方 法. に欠 測 と す る解 析 方 法 も検 討 に値 す る と考 え ら れ る.母. a) 傾 向変 動 の 解 析. 数 推 定 に最 小2乗 法 を用 い る極 値 統 計 解 析 モ デ ル の第1. 2005年 ま で のAM資. 料 の傾 向 変 動 を 調 べ る た め に,年. 時 系 列 に あ て は め た 直 線 の勾 配 値aに 対 す るt検 定(L指 標)と 鈴 木(1975)の. トレ ン ド示 数(It)検 定 を行 う.t検. で は,有 意 水 準5%(信. 頼 区 間95%)の. 的 に有 意 な 増 加 傾 向 の 場 合 をL=1と. 定. 片 側検 定で 統計 表 す.こ. れ に対応. す る ト レ ン ド示 数 はIt>1.65で あ る.. 各 種 の極 値 資 料 に対 す る解 析 に は,候 補 分 布 をGumbel. 布,2.5〜40の. シ ミュ レー シ ョン に基 づ く山 口 ら(2000)の 検 討 に よ って 確 認 さ れ て い る.最 小2乗 法 を 用 い る モ デ ル で は,第1 位 値 が 得 られ て いて も,こ れ を 空 位 と し,そ れ 以 外 の 資 料 を 第2位 以 下 の 資 料 と して解 析 を 進 め る. 3. 極 値 統 計 解 析 結 果 と そ の 特 性. b) 極 値 統 計 解 析 モ デ ル. 分 布,0.5〜10の. 位 値 欠 測 解 析 へ の 適 用 可 能 性 と そ の精 度 は モ ンテ カ ル ロ. 間 の27種 類 の形 状 母 数 を も つWeibull分 間 の20種 類 の形 状 母 数 を もっFT‑II型 分 布. (1) 傾 向 変 動 表‑1は37地. 点 に お け る2005年(温 海,喜. 屋 武 岬,志. 志 の3地 点 は欠 測 の た め2004年)ま で のAM資. 布. 料 の勾配値. の合 計48種 類 と し,各 資 料 に対 す る非 超 過 確 率 の 割 付 を. aに 対 す るt検 定(L指 標)と トレ ン ド示 数(IT)検 定 の結 果. 合 田(1990)の. の うち,統. 法,最. プ ロ ッ テ ィ ン グ公 式,母. 数 推 定 を 最 小2乗. 適 分 布 の選 択 を 相 関 係 数 最 大 基 準,確. 率 波 高 の分. 計 的 に有 意 な傾 向 変 動(L=1,IT>1.65で. 表. さ れ る増 加 傾 向)が 認 め られ る地 点 の一 覧 を与 え る.表. 散(標 準 偏 差)の 推 定 をjackknife法 に よ るYamaguchi・. 中 の △aは 有 意 水 準5%に. Hatada(1997)の. こ れ ら は 日本 海 沿 岸 の1地 点 と太 平 洋 岸 の6地 点 の 計7. モ デ ル を適 用 す る.. 対 す る勾 配 値 の 範 囲 を 表 す.. c) 気 象 要 因 別 極 値 統 計 解 析 モ デ ル. 地 点 で あ り,八 戸,中 城,名 瀬 の3地 点 で 相 対 的 に 強 い 増. 極 値 統 計 解 析 で は標 本 資 料 の 等 質 性 が要 求 され る.こ. 加 傾 向 が 検 出 さ れ る.逆. の た め,発 生 要 因 別 に抽 出 した 極 値 資 料 を解 析 し,そ れ ぞ れ の 結 果 を合 成 して 確 率 波 高 と そ の標 準 偏 差 を求 め る 気 象 要 因 別 解 析 手 法 の検 討 が 必 要 に な ろ う.気 象 要 因 別. るAM資. に言 え ば,残. り の30地 点 にお け. 料 に は 統 計 的 に有 意 な 傾 向変 動 は認 め られ な い.. 図‑2は 上 記7地 点 に お け る年 最 大 波 高Hyの. 時系列 を. 示 す.こ れ らは波 高 が 漸 増 す る地 点(八 戸,名 瀬 な ど)と,. の年 最 大 波 高 資 料 あ る い は極 大 波 高 資料 の 確 率 分 布Fj(H). あ る年 を 境 に不 連 続 的 に増 加 す る地 点 に大 別 さ れ るが,. が 推 定 さ れ た 場 合,こ. 前 者 に 属 す る地 点 で,よ. れ らを 結 合 した合 成 確 率 分 布F(H). はnを 気 象 要 因 数 と して次 式 で 求 め られ る(合 田,1990).. (2) AM資. 料 とPOT資. 図‑3は2005年. (1). り強 い増 加 傾 向 が 観 察 され る. 料 に対 す る 解 析. ま で のAM資. 料 とPOT資 料 に 対 す る解 析. か ら得 られ た相 関 係 数 ρ,50年 確 率 波 高H50と. その標準. 偏 差Hσ50お よ び資 料 年 数Kを 太 平 洋 岸 ・東 シナ海 沿 岸 の. (2). 22地 点 と 日本 海 沿 岸 の15地 点 につ い て 示 す.POT資 各 観 測 地 点 の波 高 を考 慮 に入 れ て,2.5〜6.0mの. こ こ に,Hは. 料 は, 範 囲で. 波 高 に 関 す る 確 率 変 数,λjは 気 象 要 因 別 極. 設 定 した基 準 波 高 を 上 ま わ る ス トー ム時 ピー ク波 高 と し. 大 波 高 資 料 の年 平 均 発 生 数 で あ る.再 現 期 間Rに 対 す る. て 抽 出 す る.ま た,極 値 統 計 解 析 で 使 用 す る資 料 総 数NT. 合 成 確 率 波 高HRは. に は,観. 式(1)あ る い は式(2)か ら求 め られ る.. 測 地 点 ご と に1〜2mの. 範 囲 で決 め た基準 波高. 気 象 要 因 別 確 率 波 高 の 分 散 に 対 す る理 論 合 成 式 は 泉 宮. を 上 まわ る ス トー ム時 ピー ク波 高 数 を用 い る.し た が っ. (2000)に よ り次 式 の よ う に導 か れ て お り,そ. て,POT資. 高 い こ とが 山 口 ら(2001)に. の精度 が. よ り確 認 さ れ て い る.. 料 数Nや 資 料 総 数NTは 観 測 地 点 ご と に異 な る.. 平 均 値 で み れ ば,資. 料 数Nは 資 料 年 数Kの3〜4倍,資. 料. 総 数 は10〜20倍 で あ る.. (3) こ こ に,σ2j(HR):合 分 散,fj(HR):気. 成 確 率 波 高 に対 応 す る気 象 要 因 別. 象 要 因 別 極 値 資 料 の確 率 密 度 関 数,で. あ る. d) 第1位 値 欠 測 解 析 法 極 値 資 料 に お い て 第1位 資 料 は第2位 以 下 の資 料 に比 べ て 突 出 した値 を と る こ と も少 な くな い.こ の 値 は極 値 統 計 解 析 結 果 に 大 き く影 響 す る可 能 性 を もっ の で,統 計 的 に安 定 した 解 析 結 果 を 得 る た め に,第1位. 値 を人為 的. 相 関 係 数 は太 平 洋 岸 に あ る喜 屋 武 岬,中 城,志. 表‑1 年最大波高資料の傾向変動の解析結果. 布志 の.

(3) 138. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 沖 縄 本 島 太 平 洋 岸 の 喜 屋 武 岬 で1.2m,中 が み られ る以 外,両 もた な いが,ほ. 城 で0.6mの. 差. 資 料 に基 づ く確 率 波 高 は 有 意 な差 を. とん ど の 地 点 でPOT資. 料 の場 合 に,相. 係 数 は大 き く標 準 偏 差 も小 さ い.す な わ ち,POT資. 関. 料の. 場 合 に 最 適 分 布 の適 合 度 が 高 く確 率 波 高 が よ り有 効 な推 定 値 に な って い る. POT資 料 に基 づ く50年 確 率 波 高 とそ の 標 準 偏 差 は室 津 で14.59±2.16mを. と り,確 率 波 高 は37地 点 の 中 で 最 も. 大 き い が,標 準 偏 差 も大 き く,変 動 係 数 は 約15%と. なっ. て 信 頼 度 が 低 い.こ. 波高. 13.55mが. れ は 台 風0423号 に 伴 う第1位. 突 出 した 第1位 波 高(第2位. と る た め で あ る.50年 太 平 洋 岸 で 室 津,潮 崎 の6地 点,日. 波 高 は10.02m)を. 確 率 波 高 が10mを. 越 え る地 点 は. 岬,喜 屋 武 岬,中 城,志 布 志,石. 廊. 本 海 沿 岸 で 酒 田 の1地 点 で あ るが,室. 津. を除 い て 変 動 係 数 は3.8〜6.5%で. あ り,室 津 ほ ど大 き い. 値 を と らな い.こ れ か ら,わ が 国沿 岸 で は沖 縄 本 島 か ら 紀 伊 半 島 沖 に お い て確 率 波 高 が大 きい こ とが わ か る.ま た,日 本 海 沿 岸 で も東 北 地 方 の北 部 で は50年 確 率 波 高 が 10mに 図‑2. 年最 大波 高の 時系列. ま り,極 値 資 料 に対 す る適 合 度 は. 資 料 数 が 多 いPOT資 料 の 場 合 に 高 い.POT資. 確 率 波 高 が9mを. 越える. 地 点 は太 平 洋 岸 ・東 シナ 海 沿 岸 で11地 点,日 本 海 沿 岸 で. 3地 点 と 日本 海 沿 岸 の 金 沢 の 合 計4地 点 を 除 い て,POT資 料 の場 合 に大 き い.つ. 達 す る ほ ど 大 き い.50年. 料 の場合 の. 4地 点 で あ る. (3) 気 象 要 因 別 解 析 図‑4は 全 ス トー ム時POT資. 料 と気 象 要 因 別POT資. 料に. 相 関 係 数 の 値 は最 も小 さ い伊 王 島 で の0.974を 除 い て,. 基 づ く50年 確 率 波 高 とそ の 標 準 偏 差 を 太 平 洋 岸 ・東 シ ナ. 0.984(名 瀬)〜0.997(温 海)の 範 囲 に 分 布 し,0.995以. 海 沿 岸 の22地 点 と 日本 海 沿 岸 の15地 点 で 表 す.後 者 は台. 地 点 が18ヶ 所,0.990〜0.995の. 上の. 地 点 が8ヶ 所,0.980〜0.990. 風 時POT資. 料 とそ れ 以 外 の ス トー ム 時POT資. 料 に対 す る. の地 点 が10ヶ 所 とな って い る.こ れ らの 数 値 は 全 般 的 に. 極 値 統 計 解 析 結 果 を式(2)お よ び 式(3)に 従 っ て結 合 す る. POT資 料 に対 す る最 適 分 布 の 適 合 度 が か な り高 い こ と を. こ と に よ り合 成 値(POT. 表 す.両. 極 値 資 料 を 用 い た 確 率 波 高 推 定 値 を比 べ る と,. 図‑3. c.)と して 求 め て い る.. 両 資 料 に基 づ く確 率 波 高 は有 意 な差 を ほ とん ど与 え な. 年最 大波 高 資料 と極大 波高 資料 に基 づ く極 値統 計解 析 の結果.

(4) 日本沿 岸 にお け る確 率波 高 の推定値 に及 ぼ す2004年 異常 波高 の影 響 い が,標 準 偏 差 は気 象 要 因別POT資. 料 の 場 合 に大 き い.. と くに,日 本 海 沿 岸 の 観 測 地 点 で は北 方 に位 置 す る観 測. 深 浦 で0.6m,瀬. 棚 で0.5m,那. 139 覇 で0.4m小. さ い.. 適 合 度 を 表 す 相 関係 数 につ い て は,第1位. 値 欠測解析. 地 点 に お いて こ の傾 向 が 著 しい し,太 平 洋 岸 で も同 様 の. が 全 資 料 解 析 に 比 べ て や や小 さい 値 を与 え るか,あ. 傾 向 が うか が わ れ る.こ れ らの観 測 地 点 で は西 側 に 位 置. は 有 意 な程 度 に 大 き い値 を与 え る地 点 が多 い.後 者 に 関. す る観 測 地 点 に比 べ て 台 風 に伴 う高 波 高 の 影 響 が 少 な い. して は,石 廊 崎,名 瀬,深 浦,浜. の で,台 風 時POT資. 料 に基 づ く確 率 波 高 の 標 準 偏 差 が 大. る.す な わ ち,第1位. るい. 田,瀬 棚 な どが 該 当 す. 値 の人 為 的 削 除 に伴 う資 料 数 の減. き くな り,し か もそ の 確 率 波 高 も有 意 な 値 を と る の で,. 少 に よ って適 合 度 が や や 低 下 す るが,突. こ れ が 合 成 標 準 偏 差 に 反 映 され る と考 え られ る.以 上 の. 資 料 の 場 合 に は 最 適 分 布 の適 合 度 が 向 上 す る傾 向 に あ る.. 事 例 で は,気 象 要 因別 極 値 統 計 解 析 手 法 は確 率 波 高 推 定. た だ し,伊 王 島 の よ う に相 関係 数 の 値 が か な り小 さ くな. 値 の有 効 性 の 改 善 に ほ とん ど寄 与 しな い と言 わ ざ るを 得. る地 点 もあ る.確 率 波 高 の 標 準 偏 差 につ い て は,第1位. な い.. 値 欠 測 解 析 は大 部 分 の観 測 地 点 で 全 資 料 解 析 に 比 べ て 同. (4) 第1位 値 欠 測 解 析. 程 度 の 値 か,あ. 図‑5は2005年. で 小 さ い値 を生 じ る にす ぎ な い.し. ま で のPOT資 料 に お い て全 資 料 を用 い た. 場 合(全 資 料 解 析,complete た場 合(第1位. data)と 第1位 値 を 欠 測 と し. 値 欠 測 解 析,censored. data)の 解 析 か ら得. た相 関 係 数 お よ び50年 確 率 波 高 と そ の 標 準 偏 差 を 日本 沿 岸 全 域 の37地 点 で 示 す.確. 率 波 高 に つ い て は,第1位. 値. る い は大 き い値 を 与 え,限. 出 す る第1位 値. られ た 数 地 点. たが って,よ. り有 効. な 確 率 波 高 推 定 値 を得 る と い う観 点 か らみ て,第1位. 値. 欠 測 解 析 は有 用 な 結 果 を生 じて い な い. (5) 確 率波 高 推 定 値 に 及 ぼ す 資 料 期 間 の 影 響 図‑6は2005年. まで と2003年 ま で のPOT資 料 に 対 す る解. 欠 測 解 析 が 全 資 料 解 析 と同 程 度 か あ るい は大 き め の 値 を. 析 か ら得 た相 関 係 数 お よ び50年 確 率 波 高 と そ の 標 準 偏 差. 与 え る地 点 が 大 部 分 で あ る.と. くに,石 廊 崎 で1.3m,. を 日本 沿 岸 の37地 点 で 与 え る.2003年. 名 瀬 で0.9m,志. 界 灘 で0.7m,佐. く相 関 係 数 は2005年 まで の もの に 比 べ て名 瀬,深. 浦,中. 城 の 順 で 有 意 な程 度 に大 き く,伊 王 島,那 覇,常. 陸 那 珂,. 0.6m,浜. 布 志 で0.8m,玄. 田 と藍 島 で0.5m,波. 図‑4. 浮 で0.4m大. 多 岬で. き い.逆 に,. ま で の 資 料 に基 づ. 全 ス トーム時 極大 波高資 料 と気象 要 因別極大 波 高資料 に基 づ く確率 波高 お よび標準 偏差. 図‑5. 極 大波 高資料 に対す る全資 料解 析 と第1位値 欠測 解析 に基 づ く極 値統 計解 析 の結果.

(5) 140. 海. 図‑6 金 沢,温. 海,玄. 界 灘,福. 岸. 工. 学. 論. 江 島 の7地 点 で や や 大 きい け れ. つ ま り,大 部 分 の 観 測 地 点 で は資 料 年 数 と資 料 数 の増 大 料 へ の 最 適 分 布 の 適 合 度 が 向 上 す る.. た だ し,2003年. ま で の 第1位. 集. 第55巻(2008). 2003年 まで と2005年 まで の極大 波高 資料 に対 す る極値統 計解 析 の結果. ど も,他 の28地 点 で は,ほ ぼ 同 程 度 か あ るい は小 さ い.. に 伴 って,POT資. 文. 合 成 手 法 や 第1位 値 欠 測 解 析 手 法 は統 計 的 有 効 性(確 率 波 高 の標 準 偏 差 の減 少)を ほ と ん ど 向上 させ な い. (4)2004年 以 降 に期 間 最 大 波 高 が 大 幅 に更 新 され た 地 点 で は,2003年. ま で の 資 料 に基 づ く結 果 と比 べ て,確 率 波. 値 を 上 ま わ る異 常 波 高 が. 高 の み な らず 標 準 偏 差 の 有 意 な増 加 が み られ る.確 率 波. 2004年 以 降 に生 じた 観 測 地 点 で は,資 料 数 の 増 大 に よ っ. 高 の増 加 が 大 き くな い 地 点 で は,標 準 偏 差 は ほぼ 不 変 か. て か え っ て相 関 係 数 の値 が小 さ くな る こ と も あ る.. あ る い はや や 小 さ くな る.期 間最 大 波 高 が 同 じ値 を 保 っ. 確 率 波 高 を み る と,太 平 洋 岸 ・東 シナ海 沿 岸 に お い て は2004年 以 降 に そ れ ま で の期 間 最 大 波 高 を4m以 し た 室 津 で 確 率 波 高 が4.2m増. 加 す る が,標. 上更新. 準偏差 も. 地 点 で は,確 率 波 高 は ほ と ん ど変 化 せ ず,標 準 偏 差 は や や 小 さ くな る. (5)要す る に,で. き るだ け長 い期 間 の 極 大 波 高 資 料 を標. 1.1m増 加 し,両 者 の比 の%値 で 与 え られ る変 動 係 数 は. 準 的 な方 法 で 解 析 す る場 合 に,最. 10.7%か. 推 定 値 が 得 られ る.. ら14.8%に. 1.3m更 新),名. 急 増 す る.中. 城(期 間 最 大 波 高 を. 瀬(期 間 最 大 波 高 を0.7m更. (期 間 最 大 波 高 を0.7m更 0.6m,1.1m,0.5m増 ほ ど大 き くな い.他. 新),志. 布志. 新)で も 確 率 波 高 が そ れ ぞ れ. 加 す る が,標 準 偏 差 の 変 化 は そ れ. 岸 で も深 浦(期 間 最 大 波 高 を2.3m更 新)で0.7mお. とそ れ ぞ れ0.2mの 4. 結. 新)と 酒 田(期 間 最 大. よ び1.0mの. 確 率 波 高 の増 加. 標 準 偏 差 の増 加 が み られ る.. 語. 本 研 究 の結 果 はつ ぎ の よ う に要 約 さ れ る. (1)年最 大 波 高 資 料 に は,統 計 的 に有 意 な 傾 向 変 動 は ほ とん ど見 出 さ れ な い. (2)年最 大 波 高 資 料 と極 大 波 高 資 料 に よ る確 率 波 高 の推 定 値 に有 意 な差 は生 じな い が,標 準 偏 差 に 関 して 後 者 が 小 さ い値 を と り,よ. 最 期 に,本 研 究 で は波 浪 観 測 資 料 と してNOWPHAS資 料 お よ び 気 象 庁 資 料 を 全 面 的 に利 用 して い る こ とを 記 し て,謝 意 を 表 す る.. の地 点 で は確 率 波 高 は ほ とん ど有 意. な 変 化 を示 さ ず,標 準 偏 差 は少 し小 さ くな る.日 本 海 沿. 波 高 を0.8m更. も高 い精 度 の確 率 波 高. り有 効 な 推 定 値 を与 え る.. (3)気象 要 因別 極 大 波 高 資 料 に対 す る解 析 結 果 の 確 率 的. 参. 考. 文. 献. 泉 宮尊 司 (2000): 設 計 波 の合理 的設 計 法, 2000年 (第36回)水 工 学 に関 す る夏 期研 修 会講 義集, Bコ ース, 土 木学 会 海 岸工 学委 員会 ・水 理委 員会, pp.B‑3‑1‑B‑3‑20. 合 田良實 (1990): 港湾構造 物 の耐 波設計‑波 浪工 学へ の序 説‑, 鹿 島出版 会, 333p. 鈴木 栄一 (1975): 気象 統計 学 (第5版), 地人 書館, 314p. 山 口正 隆 ・畑 田佳 男 ・大福 学 ・野 中浩一 (2000): 最 小2乗 法 を 用 い た極値 統 計解 析 モデ ルのcensored dataに対 す る精 度 の検討, 海 岸工 学論 文集, 第47巻, pp.211‑215. 山 口正 隆 ・畑 田佳 男 ・野 中 浩一 ・大 福 学 (2001): 極 値 統 計 解析 にお け る層 別化 手 法 の適用 性 の検 討, 海岸 工学 論 文 集, 第48巻, pp.181‑185. Yamaguchi, M. and Y. Hatada (1997): An extremal analysis system and its application to the estimation of extremes of meteorological and oceanographic elements around the coasts of Japan, Proc. WAVES97, Vol.2, pp.932-946..

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