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ヒトメラノサイト系譜細胞におけるエンドセリンB型受容体遺伝子の発現調節機構の解析

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Academic year: 2021

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(1)

ヒトメラノサイト系譜細胞におけるエンドセリンB

型受容体遺伝子の発現調節機構の解析

著者

横山 悟

2366

発行年

2006

URL

http://hdl.handle.net/10097/22982

(2)

、“…一、…、…一…「iーーー:“ーー'…ξ…、…『一一…』…;一}言、一見…}三一……一『叩、…オ雪……一『…ーーミー;一一 …、ーー重書ダー7、}…一多§……ーーーーーー、ーーー…---一-‡}多多…-一--…=ーーー…ーーミーーーーーー{ーーーーー ーー--{ーー・t“}一}-目.轟司,・垂雪一肩}串ーーξきマ,.、,..∼㎞}.才,寺.異一-i-.博盤

氏名(本籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与年月日

学位授与の条件

研究科専攻

学位論文題目

論文審査委員

幅山

叔横

甫寸 イ さとる

悟(東京都)

十(医学)

医博第2366号

平成18年3月24日

学位規則第4条第1項該当

東北大学大学院医学系研究科

(博士課程)医科学専攻

SOX10regulatesthetwoaltemative

promotersofthe6n401hεlin昭6ゆ107卯ε8

geneinhumanmelanocytelineagecells

(ヒトメラノサイト系譜細胞におけるエンドセリ

ンB型受容体遺伝子の発現調節機構の解析)

(主査)

教授柴原茂樹

教授五十嵐和彦

教授田村眞理

(3)

論文内容要旨

我々は細胞分化に関わる遺伝子制御機構の解析を目的に,神経堤細胞から色素細胞への分化異 常に起因するワーデンブルグ症候群(WS)の原因遺伝子について研究を進めている。WSは, 白髪,虹彩色素異常,および先天性感音性難聴を3主徴とする常染色体優性遺伝疾患である。さ らに随伴症状の有無,種類により4つの型に分類される。1型は顔面形態形成の異常,すなわち 内眼角側方偏位を合併する。2型は上記3主徴のみで合併症状はない。3型は上肢の形成不全,4 型は先天性巨大結腸症を示すヒルシュシュプルング病を合併する。1型と3型は転写因子Pん¥3, 2型は転写因子MIT17,SLUGが原因遺伝子として知られている。4型の原因遺伝子は転写因子 SO氏ノ0,エンドセリンB型受容体(E」D亙RB),及びそのリガンドであるεη40117ε1〃1-3が報告され ている。またWS4型は同じ家系内においても表現型が異なるという不完全な浸透度を示す。こ のことから,WS4型の表現型へ影響を及ぼすmodifier遺伝子の存在が示唆されている。 WS原因遺伝子間には,遺伝子制御ネットワークが報告されており,MITF遺伝子はSOX10, PAX3により転写活性化され,S五Uσ遺伝子はMITFにより転写活性化される。そこで,同じ4 型の原因遺伝子であるSO叉ノ0とEDノ〉1昭について,SO呪10がED駅βの上位遺伝子であると考え, 検討を行なった。 まず,soxloに対するsiRNA(siSOxlo)を用いて,ヒトメラノーマ細胞株HMv-IIにおい て,E研〉1∼8mRNAの発現が抑制されるかどうかを調べた。siSOX10がSOX10mRNAの 発現を抑制することを確認した。さらにsisOX10がEDNRBmRNAの発現を抑制することが示 された。このことより,SOX10がEDNRBの発現を調節していることが示された。またEDNRB mRNAには転写開始点の異なる少なくとも4つのアイソフォーム,convelltionalEDノ〉昭, EON1∼8△1,△2,及び△3が知られている。これら4つのアイソフォームの発現を検討するため, SIuucleasemappinganalysisを行った。その結果,ヒトメラノサイト系譜細胞において, conventiona工EDNRB,ED亙R8△2mRNAが主に発現していることを示した。レポーターアッ セイにおいて,これらconven七ionalEDκ詔,EO/VRβ△2遺伝子プロモーターがメラノサイト系 譜細胞特異性を示した。SOX10がconventiollalEZ)ノV詔遺伝子プロモーターを2コピーの CA-rich配列と1コピーのGC-boxを介して転写活性化した。さらには転写因子Sp1がSOX10 によるconventiOnalEO〈`Rβ遺伝子プロモーターの転写活性化に協調的に作用することを示し た。またSOX10がもう一つのメラノサイト特異的プロモーターであるEDN詔△2遺伝子プロモー ターを転写活性化することが示された。クロマチン免疫沈降法において,SOX10抗体,Sp1抗 体を用いることにより,conventiollalE」DM昭遺伝子プロモーター領域へのSOX10,Sp1の相 互作用を認めた。またEDノ〉1詔△2遺伝子プロモーター領域にSOX10が相互作用することを明ら

(4)

かにした。レポーターアッセイにおいて,DNA結合能がないSOXlOS135Tmutantprotein がEDN1招△2遺伝子プロモーターを転写活性化することが言忍められた。この結果より,SOX10 がDNAへ結合せずに転写活性化していることが示唆された。E∠)ノVRB△2遺伝子プロモーター領 域にはSOX10の認識配列が存在しないことから,SOX10が他の転写因子と相互作用する coactivatorとして機能し,EONRβ△2遺'伝子プロモーターを転写活性化している可能性が示唆 された。 以上の結果より,SOX10はconventionalED醗B,E∠)〈rRB△2遺伝子フ。ロモ一夕ーを介して, EO〈5Rβ遺伝子を転写活性化することが示された。SOX10によるconven七ionalE∠)NR8遺伝子プ ロモーターの転写活性化には,Sp1が協調的に作用することが示された。またレポーターアッ セイにより,Sp1がSOXIOmutantpro七einの低下した転写活性化能を補償することが認めら れた。この結果より,Sp1がWS4型の表現型へ影響を及ぼすmodifier遺伝子である可能性が 示唆された。SOX10によるEO/VRBの発現調節機構は,ヒトメラノサイトの発生,分化におい て重要な役割を果たしていると考えられる。 …一…『ミ!…奪多多…一…、県……5三旨ーーーー…一…一“一…多多ζ“ーコき才………填『ξ:一重…旺}一、-…一・、ーー多多-“モ書一-…・・ーー…一……一一一-一『一・一喜『一、一一一・卦蓋

(5)

審査結果の要旨

申請者・横山悟は,神経堤細胞の分化異常に起因するワーデンブルグ症候群(WS)の原因遺 伝子に着目し,メラノサイト特異的な転写制御ネットワークの一端を明らかにした。WSは,白 髪,虹彩色素異常,および先天性感音性難聴を3主徴とする常染色体優性遺伝疾患であり,随伴 症状の有無,種類により4つの型に分類される。特に,本研究で着目するWS4型は先天性巨大 結腸症(ヒルシュシュプルング病)を合併し,その原因遺伝子として転写因子SO呪ノ0,エンド セリンB型受容体(EP亙Rβ),及びそのリガンドであるθ17401h召1i17-3の三者が知られている。こ のような遺伝的異質性に加え,WS4型は同じ家系内においても不完全な浸透度を示すことから, WS4型の表現型へ影響を及ぼすmodifier遺伝子の存在も示唆されている。そこで,WS4型の 原因遺伝子であるSα¥ノ0がED/V瑠の上位遺伝子である可能性を検討した。 E、D/V詔mRNAには転写開始点の異なる4つのアイ'ノフォーム,collve1/七iollalEZWRB,EZ)〈{Rβ △1,△2,及び△3が存在する。S!nucleasemapping&nalysisの結果,ヒトメラノサイト系 譜細胞において,conventiollalEO亙詔とE∠)〈11詔△2mRNAが主に発現していることを明らか にした。また,SOX/0に対するsiRNA(siSOXlO)を用いて,SOX10がEDNRβmRNAの発 現に関与することを確認した。事実,レポーターアッセイでは,これらcOllventionalEDNR8 とEDノ〉尺8△2遺f云子プロモーターがメラノサイト系譜細胞特異性を示した。SOX10は conventiolla1E∠)NR8プロモーターの転写開始点の約100bp上流に位置するCA-rich配列と GC-boxを介して転写を活性化した。さらに,転写因子Sp1がSOX10と協調的に作用して conventionalEDノ〉RBプロモーター機能を活性化することを明らかにした。事実,クロマチン免 疫沈降法により,conventionalED亙Rβプロモーター領域へのSOX10とSplの結合を確認した。 一方,SOXlOはDNAへ直接結合することなくE∠)ノ〉榴△2プロモーターの転写を活性化するこ とを示唆した。 よって,SOX10は異なる機構によりconvelltiona1ED亙Rβ及びEDNRB△2プロモーターに作 用し,EZ)駅B遺伝子の発現を維持することを明らかにした。また,SplがWS4型の表現型へ 影響を及ぼすmodifier遺伝子である可能性を示唆した。SOX10によるED亙Rβ遺伝子の発現調 節機構は,ヒトメラノサイトの発生,分化において重要な役割を果たしていると考えられる。 以上のように,横山悟の研究は学術的に極めて重要であり,本論文を博士(医学)の学位論文 に値すると認める。

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