• 検索結果がありません。

アスファルト混合物の施工時のレジリエントモデュラスの推定

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "アスファルト混合物の施工時のレジリエントモデュラスの推定"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

アスファルト混合物の施工時のレジリエントモデュラスの推定

大林道路 技術研究所 正会員 ○小関裕二 大林道路 技術研究所 牛袋昭宣 大林道路 総合評価対策室 高倉 拡 大林組 生産技術本部 正会員 古屋 弘

1.はじめに

振動ローラで地盤の締固めを行った場合,地盤の剛性の増加にともない,振動ローラの加速度波形が乱れ,

その周波数を分析することで締固め度の変化を計測することが可能となる 1).この加速度応答法を舗装工事 に適用した結果,路床,路盤,アスファルト混合物(以下,アスコン)層とも転圧回数の増加に伴い剛性が 高まり,地盤と同様な評価ができた.また,路床,下層路盤,上層路盤の順に剛性が高まるが,アスコン層 の施工時(60℃以上)の剛性は,上層路盤より小さい値となり,アスコンの温度が60℃以下になると,急激 に剛性が高まるという結果が得られた 2).そこで,アスファルトの代わりにエンジンオイルやグリセリンを バインダとした混合物で三軸繰返し圧縮試験を行い,レジリエントモデュラス(以下,Mr)を求め,施工時 のアスコンの性状を確認した 3).しかし,試験可能な温度が制限されること,エンジンオイルやグリセリン はアスファルトのような粘着性がないこと,グリセリンは石油製品ではないなどの課題があった.

そこで,今回はアスファルトに軟化剤を入れることで粘度を施工時にものに合わせ(以下,軟化剤入りの アスファルトをソフトアスと称す),試験温度を一定(40℃)にしてMr試験を行った.施工時のアスコンの 性状がわかれば,加速度応答法による剛性評価をアスコン層にも適用できると考えられる.

2.実験概要

ストレートアスファルト 60-80(以下,ストアス)に軟化剤を加えて粘度を調整した.ストアスの粘度と ソフトアス(40℃)の粘度の関係を図-1に示す.実験に使用したアスコンは,密粒度アスコン(13)の配合と した.ただし,常温でストアスとソフトアス

の比重は異なるので,バインダ量は施工時の 混合物のアスファルト容積と同じになるよう に配合し,各温度(40~140℃,図-1 参照)

に相当するアスコンのMrを求めた.

Mr試験は,「舗装調査・試験法便覧」の路 盤の条件で行った.ただし,通常実施する予 備載荷(1000回)は行わず,供試体は締固め 度(100%,95%,90%)を変えて作製し,締 固め度の影響を調べた.供試体(サイズφ

10cm,高さ20cm)の作製は,所定の締固め度になるようにボシュタンパにて3層に分けて締固めた.

実験に使用したMr試験機は,拘束圧をかける内側の水槽に入れる脱気水と外側の水槽の水の温度を制御 することができるので,それらによって試験温度(40℃)を制御し,一定の温度で実施した.

3.試験結果

図-2に60℃と140℃時に相当するMr試験結果を示す.同じ偏差応力では,締固め度の大きい方が,Mr

が大きい結果になった.この傾向は他の温度も同様である.図-3に締固め度90%と100%のMr試験結果を まとめたものを示す.同じ偏差応力では,温度の低い方が,Mrが大きい結果になった.

キーワード:加速度応答,振動ローラ,舗装工事,品質管理

連絡先:〒204-0011 清瀬市下清戸4-640 大林道路㈱技術研究所 TEL042-495-6800 FAX042-495-6801

100 1,000 10,000 100,000 1,000,000 10,000,000 100,000,000

0 50 100 150 200 250 300 350

温度(℃)       添加量(%)

粘度(P)

ストアス粘度 ソフトアス粘度(40℃)

 0 50 100 150 40℃相当

60℃相当 80℃相当

110℃相当 140℃相当

図-1 ストアスの粘度と軟化剤添加量と粘度の関係 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑13‑

Ⅴ‑007

(2)

振動ローラによってアスコン層内に発生する偏差応力を27kN/m2と仮定した場合,この偏差応力における アスコンのMrと温度の関係は図-4のようになる.

図-4によって,温度と締固め度から,Mrを推定 することができる.

一方,試験施工 2)で得られた振動ローラによる 地盤変形係数(以下,Eroller)と表面温度の関係を 図-5に示す.図-5は温度だけでなく,締固め度や 路盤・路床の影響を含めた路面の弾性係数なので,

図-4と単純に比較できるものではない.また,図 -4 とは混合物温度と表面温度という違いもある が,温度低下に伴って弾性係数(ErollerおよびMr)

が増加していく傾向は同じである.両者の関係を 導くことでMrからErollerの基準値を算出し,そ れを品質管理に利用できると考えられる.

4.おわりに

舗装工事おいて, Erollerを品質管理に用いるた めのアスコンの弾性係数を推定する方法を示した.

今後,さらに検討を進める予定である.最後に試

験施工等で多大な協力をいただいた関係各社の皆様に感謝の意を表するとともに,試験施工および室内試験 が国土交通省の建設技術開発助成制度の適用によるものであることを付記する.

参考文献

1) 藤山哲雄,古屋弘:振動ローラ加速度応答を利用した地盤剛性評価装置の開発,平成16年度管内技術研究発表会(近畿地方整備局),2004.

2) 小関裕二,高倉拡,古屋弘:振動ローラの加速度応答を利用した舗装工事の剛性評価,土木学会年次学術講演会,講演概要集,第Ⅴ部門,2009.

3) 小関裕二,高倉拡,古屋弘:アスファルト混合物の施工時におけるレジリエントモデュラス,第28回日本道路会議論文集,2009.

60℃相当

100%

95%

90%

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

偏差応力σd(kN/m2)

MrMN/m2

140℃相当

100%

95%

90%

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

偏差応力σd(kN/m2)

Mr(MN/m2

図-2 実験結果(温度別)

締固め度 90%

40℃

60℃

80℃

110℃ 140℃

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

偏差応力σd(kN/m2)

MrMN/m2

締固め度 100%

40℃

60℃

80℃

110℃ 140℃

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03

偏差応力σd(kN/m2)

MrMN/m2

図-3 実験結果(締固め度別)

σd=27kN/m2のときのMr

0 50 100 150 200 250 300

0 20 40 60 80 100 120 140 160

温度(℃)

Mr(MN/m2)

100%

95%

90%

図-4 温度とMrの関係(偏差応力一定)

図-5 表面温度とErollerの関係

0 10 20 30 40 50 60

0 20 40 60 80 100 120 140 160

表面温度(℃)

Eroller(MPa)

上層路盤のEroller

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑14‑

Ⅴ‑007

参照

関連したドキュメント

慮した測定結果の振動数と振動モー ド図を示す.表−2 に固有振動数をま とめて示す.表−3 にモード減衰比の 結果を示す.解析結果から, 7 次まで

つぎに,各ゾーンの活動人口の時間変化の特徴を分 析し,立地特性の関係について考察する.ゾーンごと の活動者数の時間変化を図−5

図-4 は,透気試験から得られたL値(測定深さ)までの透 過線変化量の合計値と透気係数との関係を表したものであ

よれば一般以上であり、概ね良好な結果が得られた(図

を用いたコンクリートの表層透気係数とスケーリン グ量の関係性を図-3 に示す。これらの結果より、表

(根入れ基面)の決定方法を図示する。図-5 には L-10 断面の 音響トモグラフィによる速度分布、および図-4 に従い特定した

図‑2 は、各解析ケースおよび実験(L=7m)で得られた杭頭の水平荷重〜杭頭変位関係を示す。図‑2 に示すよ うに、L=7.0m 時の FEM

山岳トンネル トンネル トンネルの トンネル の の の施工時 施工時 施工時 施工時における における における における地表面沈下対策工 地表面沈下対策工