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研究では,実験において板厚方向に貫通した疲労き裂

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑559. ひずみゲージによる板厚方向に進展する疲労き裂のセンシング 東京都市大学大学院 学生会員 ○岡本翔太 東京都市大学 フェロー 東京都市大学 正会員. 三木千壽. 関屋英彦. 横山 薫. 1.はじめに 近年,鋼橋において高経年化による疲労き裂等の劣 化損傷が問題となっている.従って,効率的な維持管 理を行うことが必要であり,劣化損傷に関するセンシ ング技術が重要である. ひずみゲージによる疲労き裂のセンシング技術とし て,疲労き裂の評価パラメータである応力拡大係数値. Y. (以下,K 値と表記)に着目した研究がなされている.. X. 研究では,実験において板厚方向に貫通した疲労き裂. Z. 1). が対象 であり,解析において FEM で直接計算された. 図-1 解析モデル. 2). K 値 に対する検討がなされている.. 2a. そこで,き裂深さを変化させた非貫通き裂を対象と した,FE モデルによる引張解析のひずみ値から算出し. b. た K 値を用いて,ひずみゲージによる板厚方向に進展. Z. き裂領域. する疲労き裂の検知の可能性について検討した.また,. X. き裂近傍部でのひずみ値の変化から,板厚方向に進展. 図-2 き裂形状. する疲労き裂の検知方法を考案し,その検討を行った.. 表-1 各ひずみゲージにおけるK値の算出手法 ゲージ 種類. 2.解析概要 図-1に解析モデルを示す.解析モデルは中央部にき 裂のある平板であり,三次元要素の8節点立体要素を使 用した.図-2にき裂形状を示す.モデル化したき裂は 表面長さ2aを12.0mmとし,き裂深さbを2.0mm~6.0mm を1.0mm間隔で変化させた.ここで,b=2.0mm~5.0mm では半楕円き裂,b=6.0mmでは半円き裂となる.解析に. ゲージ 形状. K値 算出. 単軸 ゲージ. 一軸 ひずみ. 2軸 ゲージ. 一軸応力. 3軸 ゲージ K値 ゲージ. 計測 計測 点. 計測位置. き裂先端からの距離 r (mm) 方向. Y. 1.8~4.5. X. 2.3~6.0. Y. 主応力差. 2.3~6.0. Y. 3. 円周 ひずみ. 2.0,4.0. θ. 40. 単軸ゲージ 2軸ゲージ Y K値ゲージ. 2軸ゲージ X 3軸ゲージ 理論解. おけるき裂先端部の特異性は,き裂の開口を模擬する 0.25. K [MPa√m). ためにき裂線上にある節点に重複節点を設定し,き裂 断面においてき裂半径方向に仮想き裂進展方向を指定 すること3)で表現した.材料特性は縦弾性係数を210GPa, ポアソン比を0.3とした.境界条件は平板の一辺を完全. 0.20 0.15. 1. 2.3~6.0. 3. 点線 誤差±10%. 0.10 0.05 0.00. 固定とし,対辺に面外方向の一様引張応力(1.0MPa)を与. 2.0. えた.. 3.0. 4.0. 5.0. 6.0. き裂深さ (mm). 図-3 き裂深さにおける K 値の推移. 3.ひずみゲージによるき裂深さの検知について. (1) 応力拡大係数. 表-1 に各ひずみゲージにおける K 値の算出手法. 4)~7). と,解析において設定したひずみの抽出条件(き裂先. キーワード. ひずみゲージ,疲労き裂,センシング,応力拡大係数,ひずみ分布. 連絡先. 〒158-0082 東京都世田谷区等々力 8-15-1 東京都市大学 総合研究所. ‑1117‑. TEL:03-5706-3119.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑559. 端からの距離・方向・計測点)を示す.図-3 に各ひず. ● εx 抽出点 ● εy 抽出点. みゲージから算出した K 値と応力拡大係数ハンドブッ 8). クによる K 値の理論解 を示す.図-3 より,K 値とき. C. B 2.0. A. 3.0. 裂深さの関係として,き裂線方向(X 方向)による 2 軸ゲージと K 値ゲージによる算出方法では,き裂深さ. D. が大きくなることで K 値は増加した.3 軸ゲージによる. Y. 6.5. 算出方法では,理論解に最も近似する K 値が算出され. X. た.しかしながら,単軸ゲージ,引張応力方向(Y 方 向)による 2 軸ゲージと 3 軸ゲージにおける算出方法. き裂 板厚方向へ進展. 9.0. 単位:mm. では,き裂深さ 6.0mm での K 値は,き裂深さ 5.0mm で の K 値よりも減少した.. 図-4 領域A~Dとき裂の位置関係. これより,2 軸ゲージと K 値ゲージでの K 値の算出. 0 ひずみ ε (μ). 方法において,き裂深さが大きくなることで K 値は増 加することから,応力拡大係数によって板厚方向に進 展する疲労き裂を検知できる可能性を示した.. (2) き裂近傍部におけるひずみ値. ○:領域 A ◇:領域 B △:領域 C □:領域 D. -2 -4. -6 -8. 図-4 に示すようなき裂先端からの位置関係が異なる. 2.0. 3.0. ひずみ領域 A~D において,き裂深さにおけるひずみ値 の変化を検討した.ひずみの抽出方法は単軸 5 連ゲー. 4.0 5.0 き裂深さ (mm). 6.0. (a) εx 合計値. ジを想定し,直径 9.0mm の円形であるひずみ領域にお. 30 ひずみ ε (μ). いて,円の中心から 2.0mm 間隔に各方向に対する 5 点 のひずみ値を算出した.図-5(a)(b)において,き裂深 さにおける領域 A~D での 5 点のひずみ合計値を示す. 図-5(a)(b)において,領域 B~D ではひずみ合計値に変. 20 10. ○:領域 A ◇:領域 B △:領域 C □:領域 D. 0. 化が見られなかったが,領域 A ではき裂深さが大きく. 2.0. 3.0. 4.0. 5.0. 6.0. き裂深さ (mm). なることでひずみ合計値に変化が見られた.き裂深さ 2.0mm とき裂深さ 6.0mm でのひずみ合計値を絶対値で. (b)εy 合計値. 比較すると,εx では約 70%減少し,εy では約 40%減少. 図-5 き裂深さにおけるひずみ値の推移. した.これらは,き裂線方向(X 方向)の圧縮ひずみ の減少し,引張応力方向(Y 方向)の引張ひずみが減. 4.まとめ. 少していることを示している.各方向のひずみ値の減. 板厚方向に進展する疲労き裂の検知を目的とし,. 少は,き裂深さが大きくなることでき裂の開口幅は拡. FEM 解析を用いてひずみゲージによるき裂のセンシン. 大し,これに伴いき裂内部に生じる応力が解放された. グ手法の検討を行った.その結果,応力拡大係数とき. ことが考えられる.. 裂開口近傍部のひずみ値の変化から,ひずみゲージに. これより,領域 A のようなき裂開口近傍部における ひずみ値の変化から,板厚方向の進展する疲労き裂を. よる板厚方向に進展する疲労き裂を検知できる可能性 を示した.. 検知できる可能性を示した. 参考文献 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7). 8). 近藤良之:構造物に発生したき裂の K 値計測用ゲージの開発,日本機械学会論文集(A 編)53 巻 495 号,pp.1977-1982,1977.11. 宮田寛,楠本韶:三次元表面き裂の応力拡大係数について,日本機械学會論文集(A 編)45 巻 391 号,pp.252-259,1979.3. ABAQUS /Standard User’s Manual,Ver6.12 黒崎茂,野崎秀雄,福田収一:ひずみゲージによるモードⅠ応力拡大係数の測定,日本機械学会論文集(A 編)56 巻 524 号,pp.196-202.1990.4. 三木千壽:橋梁の疲労と破壊 事例から学ぶ ,初版 第 1 刷,p.146,2011.10. 國尾武・中沢一・林郁夫・岡村弘之:破壊力学実験法,p.41,朝倉書店,1988.3. 黒崎茂,山地周作,小針遼,兼平光隆,施村偉,志村穣:き裂の応力拡大係数用ひずみゲージの開発,日本機械学会論文集 早期公開,2015.3. Y. Murakami :Stress Intensity Factors Handbook Vol. 2,pp.712-722,Pergamon Press,1987.. ‑1118‑.

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