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ス ピ ン角度 制 御 型 ボ ー ル 研 磨(第1報)*

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Academic year: 2022

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(1)論文. ス ピ ン角度 制 御 型 ボ ー ル 研 磨(第1報)* 研 磨機構 の理論 的解析 黒. 部. 利. 次**. 角. Spin Angle Control Theoretical Toshiji Ceramic balls conventional machining. are expected. ball time.. this. method,. able. to rotate. lapping. 田. 久. Analysis. it is designed. efficient. that. independently.. (1st. of Lapping. outer. spin angle. 0,. V-groove. for tougher. lapping. V-groove. In this. and inner. because. increase with it. Key words: spin. relative. angle control. 1. 緒 鋼 球 の研 磨 は,図1に. Report). Mechanism. paper. lapping. bearings. of flat. V-groove slide. method of silicon plate. lapping. lapping,. ceramic. plates.. ball,. into. analysis. silicon. However, the needs so long. has been proposed.. two parts. and three. motion. In. plates. are. mechanism for the. (1)In the case with separated V-groove by changing the revolutionary speeds surface. nitride,. 言. ones. plates,. balls. of the ball. (2)The stock. in the contact. lapping. nitride. is separated. the theoretical. distance. than conventional. and V-groove. proposed method is provided. The results obtained are as follows. lapping plates, the spin angle 0 of ball is able to be controlled of flat,. 誠†. KUROBE,Hisaya KAKUTAand Makoto Onoda. to become useful. paper,. 小 野 田. Lapping of Balls. method which uses a couple. In present. 也***. 2.. removal. rate. is increased. between. ball. and lapping. stock. removal. with plate. rate. ス ピ ン角度 制 御 ポー ル研磨 法 の概 要. 示 す よ うな立型 ラ ップ盤 を用 い て行 わ. V溝 ラ ップ盤 を用 いて ボー ル をラ ッピ ングす る場 合,最 も重. れ,こ れ によ って,(1)直 径 の縮 小,(2)真 球 度 の 向上,(3)表 面粗. 要 な点 はボ ー ル に 自転 軸 の変化 を一 様 に与 え,真 球面(理 想 球. さの低 減 を図 って い る.一 般 に,上 下 の ラ ップ盤 の 回転速 度 を. 面)か ら隔 た って い る突 出 した被加 工 部 を選 択 的 に研 磨 し除 去. 大 き くす る と,研 磨 速度 は増 大 す る.ま た,ラ ップ 盤 に非 対称. す る こ とで あ る.ラ ッピ ング条 件 を選 定 して,直 径の 縮小,真. なV溝 を円 周方 向 に彫 る こと も効果 が あるD.し. 球度 の 向上,表 面粗 さの低 減 な どを図 る.. か し,ラ ップ. 盤の 回転 速 度 をあ ま り大 き くす る と,ラ ップ 液 が遠 心 力 によ っ. ボール の ラ ッピ ン グ機 構 と して は,大 き く分け て3つ あ る と. て飛 散す る ので それ に はおの ず と限 界が あ る.ま た,溝 の 形状. 考 え られ て い る.そ れ らは,(1)ボ ー ル とラ ップ が相 対 的 にす べ. を極 端 に変 え るこ と もで き ない.. り,砥 粒 が 球面 を引 っかい て被 加工 部 を除去 す る,(2)ボ ー ル と. 最 近,窒 化 け い素等 のセ ラ ミ ックス球 を組 み込 ん だ ボール ベ. ラ ップが 相 対的 にす べ り,そ れ らの 間 で砥粒 が 転動 して被加 工. ア リングが各 方面 で必 要 とな って きてい る.し か し,セ ラ ミ ッ. 部 を除去 す る,(3)砥 粒 の切 れ刃 がボ ール に押 し込 まれ被 加工 部. クス は一 般 に難加工 材 であ り,図1に. を除去 す る,等 であ る2)。. 示す 方 法で は 加工 に長 時. 間を 要す る こ とにな る.こ の ため,セ ラ ミッ クス 製 のベ ア リン グは 必然 高価 な もの とな り,普 及が あ ま り進 まな い要 因 と もな って い る 。窒 化け い素球 の 高能 率 ・高精 度研 磨 を 目的 とす る場 合,従 来 の球(以 下 ボ ール とい う)研 磨 法 を再 検討 す る必 要 が あ る と思 われ る. 本報 で は,ラ ッピ ング中 のボ ール の 回転機 構 に留 意 し,ス ピ ン角度 制御 型 ボール 研磨 法 を新 し く創案 し,ボ ール の運 動 に及 ぼす 各 ラ ップ盤 の回 転速 度 の影 響 を明 らか に して,そ の研磨 機 構 につ い て理論 的 な検 討 を行 った.. * 原稿 受 付 ** 正 会 員. 平 成8年4月24日 金 沢 大 学 工 学 部(金. *** 金 沢 大 学 大 学 院(現,(殊)ワ ウ 部1番. 沢 市 小 立 野2‑40‑20) ク ラ 電 子 製 作 所;七. 地). † NTN(殊)(磐. 尾市 石 崎町 Fig.1. 田 市 東 貝 塚1578). Schematic lapping. diagram. of. conventional. ball. method. 精密工学会誌 Vol. 62, No. 12, 1996. 1773.

(2) 黒部 ・角 田 ・小 野田:ス ピン角度制御 型ボール研磨(第1報). Fig.2. Kinematics. of a ball. in. lapping. Fig.4. Kinematics. 凝 ら し,V溝. of. a ball. in developed. を 構 成 す る ラ ップ 盤 を,外. ップ 盤Cに. 分 離 独 立 さ せ,そ. method. 側 ラ ップ 盤Bと. 内側 ラ. れ らが 単 独 で 自 由 に 回 転 で き る構. 造 に な っ て い る. この よ う な 構 造 に した 目的 は 次 の 理 由 に よ る.先 う に,V溝. 一 体 型(在. 来 法)の. の 自転 軸 角 度 θはV溝. 場 合 はV溝. に記 したよ. 中 を 転 動 す る ボー ル. ラ ップ 盤 の 形 状 で 決 定 さ れ,θ. の 採 り得. る 値 も制 限 さ れ る.そ れ に 比 してV溝 を 分 割 した 場 合 で は,ボ ー ル の 自 転 軸 角 度 θの 値 は ,平 面 ラ ップ 盤A,V溝 外 側 ラ ップ 盤B,V溝. 内 側 ラ ップ 盤Cの. 変 え る こ と が で き,加 ま た,本. 回 転 速 度 の 配 分 の 仕 方 で,自. 工 量 の 増 加 が 期 待 で き る た め で あ る.. 研 磨 法 の 場 合 に は,A,B,Cの3つ. の ラ ップ 盤 の. 回 転 速 度 の 値 を 徐 々 に変 化 さ せ る こ と に よ って,ボ 軸 を 強 制 的 に 移 動 さ せ,ボ. Comparison between conventional and developed. method. method (upper). ー ル の 自転. ー ル の 表 面 全 面 を 速 や か に 一 様 に研. 磨 す る こ と が 可 能 に な る.す. Fig.3. 由に. な わ ち,真. 球 度 の 向 上 が 図 られ る. こ と に な る.. (lower) 3.. ボ ール の回 転機 構. こ こで は,ボ ー ル とラ ップ の相 対 的 な運動 に注 目 し,直 径 の 縮 小 と真 球度 の 向上 につ いて 検討 す る こ とにす る.解 析 にあた. ス ピ ン 角 度 制 御 型 研 磨 装 置 を 用 い た 場 合 の ボ ー ル の 回 転機 構. って,ラ ップ 剤 を介 在す るボ ー ル とラ ップ間 の 接触 状態 につ い. に つ い て 考 え る.説. ては 考 えない こと にす る.. の 模 式 図 を 示 す.図4は,実. 図2に,研. 磨 中の ボー ルの 回転 の 様子 を示 す.ボ ー ルは,水. 平 軸 に対 して 角度 θ(自 転 軸 角度 とい う)を な して ス ピ ン しな が ら絶 えずそ の 向 きを変 えて い る.そ の 際,ラ ップ とボー ルの 間で 相対 すべ りが 起 こり,研 磨が な され る.相 対 す べ りは,線. て い る の で,V溝. 明 を 容 易 にす る た め に,図4に. 際 に 製 作 した 装 置 に 基 づ い て描 い. に 相 当 す る 部 分 は 上 側 に あ る.加 工 中,ボ ー. ル は 平 面 下 側 ラ ップ 盤A,上 プ 盤Cに. ボ ー ル 回転. 外 側 ラ ップ 盤Bお. よび上 内側ラッ. は さ ま れ な が ら 転 動 す る.. こ こで,上. 外 側 ラ ップ 盤Bと. す べ りと旋回 すべ りか ら成 り,研 磨 は旋 回す べ りによ って ほぼ. れ ぞ れ 鉛 直 方 向 と 角 度 α,β. 行わ れ る と言 われ て い る.ま た,① 自転 軸 角度 θが 増 える にっ. Rcは,半. 径rの. 上 内 側 ラ ップ 盤Cの. 傾 斜 面は そ. を な して い る と す る 。RA,. B8,. ボ ー ル の 各 ラ ップ 盤 と の 接 触 点 と ラ ップ盤 回. れて,加 工量 は増 加す る傾 向が 見 られ る, ② ボ ール の 自転軸 の. 転 軸 との 距 離 で あ る.い. ま,ラ. 移 動 は,ボ ー ル とラ ップ 間の 摩擦 力 に左 右 され る,等 の 知 見が. 転 速 度 ωA,ω8,ωcで. 回 転 させ た と き,ボ. 得 られて い る.し か しなが ら,ラ ップ の構 造 を考 え る と θの値. θで 転 動 す る と仮 定 す る.こ. をむや み に増や す ことは で きず,ま た,ラ ップ の回 転速 度 もあ. 触 点 に お け る ボ ー ル の 回 転 半 径 は,rA,rB,rcと. ップ 盤A,B,Cを. の と き,ボ. そ れぞ れ 回 ー ル が 自転 軸 角 度. ー ル と ラ ップ 盤 の各 接 なる。. ま り上 げ られ な い. そ こで,加 工能率 の一層 の 向上 を 図 るため,以 下 に示 す よ う. の 自転 速 度 ω 碁 お よ び 公 転 速 度 ωpの 関 係 を 考 え る.し か しな が. なス ピ ン角度制 御 型 ボー ル研 磨法 を新 し く考 案 した.在 来法 と. ら,そ. 以 下 に,3つ. れ ら を 同 時 に 考 え る こ と は 困 難 で あ る た め,こ. 新 研磨 法 の構 造上 の違 い を図3に 示す.在 来 の研 磨 装置 は,平. (ωA,ω. 面 ラ ップ盤AとV溝. (ωb,ωp)の. ラ ップ 盤Bの2っ. の ラ ップ盤 を 相対 置す る. 形 で構 成 され てい る.し か し,新 研磨 装 置は ラ ップ盤 に工夫 を. 1774. 精 密 工学 会誌 Vol. 62,. No.. 12,. 1996. の ラ ップ 盤 の 回 転 速 度 ωA,ω8,ωcと. の. と(ωb,ωp)の. ボー ル. こで は,. 関 係 とお よ び(ωA,ωC). と. 関 係 に そ れ ぞ れ 分 け て 考 え る こ と に す る.ま ず,. (ωA,ωB)と(ωb,ωp)の. 関 係 に つ い て 考 え る.ボ ー ル は.

(3) 黒部 ・角田 ・小 野田:ス ピ ン角 度制御型ボ ール研磨(第1報). Table. 1. Relation speed. ラ ップ 盤A,Bに. of. between. spin. lapping. plate. angle. 0. and. rotating. (1)COco COA,_B,C. 挟 ま れ な が ら転 動 す る の で,そ. れ らの 関 係 は. 機 構 学 の 差 動 運 動 に 関 す る 理 論 か ら求 め る こ とが で き る.た し,こ. こで は ωcに. 関 して は,ボ. だ. Fig.5. Linear. slide. and. rotary. slide. of a ball. ール の運 動 に何 ら影響 を及 ぼ. さ な い も の と 仮 定 して い る. は じ め に,ラ. ップ 盤Bを. 固 定 し て ラ ップ 盤Aを. ωAで. 回転 し. た と き の ボ ー ル の 自 転 速 度 ωbと 公 転 速 度 ω,を 求 め る.次 ラ ップ 盤Aを. 固 定 し,ラ. ップ 盤Bを. ωBで. (7). に,. 回 転 し た と きの ボ ー. ル の 自 転 速 度 ωbと 公 転 速 度 ω,を 求 め る.そ. して,各. 々 を加 え. こ こ で,. 合 わ せ れ ば ボ ー ル の 自転 速 度 ω 、と公 転 速 度 ω,が 得 ら れ る.. (8) (1) (2) こ こ で,ωb1.ω,1の. 添 え 字 の1は. ラ ップ 盤Bを. 式(8)を 式(7)に 代 入 し整 理 す る と,. 固 定 した 場 合. を表 す. 同 様 の 計 算 方 法 で,定. 盤A,Cを. ωa,ωcで. 回 転 させ た と き. の ボ ー ル の 自 転 速 度 ω 、と 公 転 速 度 ω,を 求 め る と,. (9) (3) と な る.い. (4). ま,ω8=ωcと. す る と,式(9)は. 以 上 の 理 論 式 を も と に,自 と な る.こ. こ で,ωb2,ωp2の. 添 え 字 の2は. ラ ップ 盤Aを. 固定. 在 来 型 のV溝. ラ ッ. プ 盤 に お け る ボ ー ル の 回 転 式 に一 致 す る.. 係 に つ い て 計 算 した.そ. 転 軸 角 度 θ と ωA,ωB,ωCの. の 結 果 を 表1に. 関. 示 す.. し た 場 合 を 表 す. 解 析 に 当 た っ て,ボ. ー ル の 自転 速 度 ωbは. 運 動 を 考 え て い る の で,計 が っ て,ボ. 算 式 に は 公 転 分 も 含 ん で い る.し. ボ ー ル の 回 転 運 動 と研 磨. た ボ ー ル を 効 率 よ く研 磨 す る に は,研. ー ル の 自転 軸 周 り の 自転 速 度 ωbOは,式(1),(3)で. 求 め た 自転 速 度 か ら,式(2),(4)で. 4.. 空 間 に対 す る 自転. 求 め た 公 転 速 度 を 差 し引 い. く 必 要 が あ る.先. に 述 べ た よ う に,ボ. 磨 の 素 過 程 を 把 握 して お ー ル の 研 磨 は,砥. 粒 を介. して ラ ップ と ボ ー ル が 接 触 界 面 で 相 対 す べ り を起 こす こ と に よ. た も の で あ る.. っ て 行 わ れ る.. (5). この 相 対 す べ りは,図5に 分 け ら れ,水. (6). 平 成 分 は 線 す べ り に 相 当 し,垂 直 成 分 は 旋 回 す べ. り に 対 応 す る.線. す べ り は ラ ップ 平 面 に平 行 で あ り,旋. り は そ れ に 垂 直 で あ る.線 次 に,自 転 軸 角 度 θ と ωA,ωB,ωcの 式(5),(6)は,同. 関 係 に つ い て 考 え る.. 一 の ボ ー ル の 自転 速 度 な の で,こ. 等 し くな け れ ば な ら な い.し. た が っ て,. れ らの式 は. 示す よ うに水平 成 分 と垂直成 分 に. 回す べ. す べ り成 分 は 旋 回 す べ り成 分 に 比 し. て 研 磨 に 寄 与 す る 割 合 が 著 し く小 さ い と 言 わ れ て い る3).し が っ て,何. た. らか の 方 法 で 旋 回 す べ り成 分 を 大 き く で き れ ば,研. 磨 効 率 を 向 上 で き る こ と に な る.. 精密工学会誌 Vol. 62, No. 12, 1996. 1775.

(4) 黒部 ・角 田 ・小野 田:ス ピン角度制 御型ボ‑ル 研磨(第1報). (12) 相 対 旋 回 す べ り距 離qAは,. (13) と な る.た. だ し,ωYAは. ボ ー ル の 相 対 旋 回 速 度 で あ る.ρ. は次. 式 で 表 され る.. (14) B点 に つ い て も 同 じよ う に 考 え る と,接 触 面 内 の(X,Y) の 位 置 に お け る ボ ー ル の 線 速 度vbは, Fig.6. Schematic contact. diagram. of. slide. in. (15). surface ま た,上. 外 ラ ップ 盤 の(X,Y)に. お け る 線 速 度v8は,. そ こで,旋 回す べ りはボ ー ルの 自転 軸 角度 θの値 が増 え る に っれ て増 加す るので は な いか との推 論 の も と に,次 の よ うな仮. (16). 定 をお いて,相 対 す べ り距離 を求 め る こと にす る. ① ボ ール は真球 で あ る.. し た が っ て,単. ② 各接 触面 内 の砥 粒 は一様 に分布 す る.. 位 時 間 当 た り の 相 対 線 す べ り距 離18は,. ③ ボー ル に作用 す る遠 心 力 は無視 す る. ④ 接触 面 内の圧 力 中心 で はす べ りは 起 こ らな い. ⑤ 各接 触面 のす べ り摩 擦係 数 は等 しく一 定 であ る.. (17). ⑥ 研磨 はボ ール とラ ップ の相 対す べ りに起 因す る砥 粒 の微 小 切削 作用 によ って営 まれ る. ボ ール の回 転 は,ラ ップ盤A,B,Cの. 相 対 運動 によ って起. ま た,単. 位 時 間 当 た りの 相 対 旋 回 す べ り距 離qBは,. こる ので,ボ ール の 自転 速度,自 転 軸 角度が 同 じ場 合 で も,ラ ップ盤A,B,Cの. 回転速 度 の設 定 の仕 方次 第 で,ボ ー ルの 公. 転 が起 こる場 合 と起 こ らな い場 合が 生 じる.ボ ー ル の公転 運 動 は,ラ ップ 盤 間の 相対 運 動 によ って ボ ール を 自転 させ る と きに. (18) C点 の 接 触 面 内 の(X,Y)で. の ボ ー ル の 線 速 度vcは,. 付随 して起 こる もの であ り,遠 心 力 等 の作用 を除 けば ボ ール の 研磨 に対 して は何 ら影 響 を及 ぼ さな い と考 え られ る.そ こで, 議 論 を簡単 にす るた め にボー ルが 公 転 しな い場 合 につ い て解析 を進 め る こ とにす る.. (19) ま た,上. 内 ラ ップ 盤 の こ の 位 置 に お け る 線 速 度Vcは,. ボー ルが ラ ップ盤 上 の 円形 の くぼ み に弾性 接 触 して い る とき の接 触 面 内の様 子 を図6に 示 す.ボ ール は圧 力 中心Oで す べ り. (20). な く転 が り,そ の方 向はY軸 方 向で あ る.以 下 に,接 触 面 内 の (X,Y)の. 位 置 にあ る砥 粒 の相 対す べ り距 離 を求 め る.相 対. し た が って,単. 位 時 間 当 た り の 相 対 線 す べ り距 離1cは,. すべ りは,相 対 線す べ りと相 対旋 回す べ りに分 け られ,そ れ ら の値 をA,B,Cの 各 点 にっ いて そ れぞ れ求 め る. A点 の接触 面 内 の(X,Y)で. の ボー ルの 線速 度Vaは, (21) (10). た だ し,ωb.は. ボ ー ル の 自 転 速 度 の ラ ップ 盤 の 円 周 方 向 の 成 分. 単位 時 間当 た りの相 対 旋 回すべ り距 離qcは,. で あ る. ま た,下. ラ ップ 盤 の こ の 位 置 に お け る 線 速 度vAは,. (22) 以 上,A,B,C各. (11). け る,単. 離 を,図6に した が っ て,単. 1776. 位 時 間 当 た りの 相 対 線 す べ り距 離1Aは,. 精密 工 学会 誌 Vol. 62,. No.. 12,. 1996. 点 で の 接 触 面 内 の(X,Y)の. 位 置 にお. 位 時 間 当 た り の 相 対 線 す べ り距 離 と 相 対 旋 回 す べ り距 示 す よ う に 合 成 す る と,単. べ り距 離L、 が 求 ま る.そ. 位 時 間 あ た りの 相 対 す. れ は 次 式 の よ う に な る..

(5) 黒部 ・角田 ・小 野田:ス ピン角度制御 型ボール研磨(第1報). 計 算 は 有 限 個 の 砥 粒 に つ い て 行 っ た.そ 図 中 の 縦 軸 は,ボ. 距 離 を 基 準 に し て,そ る.図7か. ら,自. の 結 果 を 図7に. の と き の 相 対 す べ り距 離 の 比 を 表 して い. 転 軸 角 度 θの 増 加 に 伴 っ て,ボ. ー ル と ラ ップ. の 接 触 面 内 の 相 対 す べ り 距 離 が 増 え る こ とが わ か る.し て,相. 示す 。. ー ル の 自転 軸 角 度 θ=0゜ の と きの 相 対 す べ り. たが っ. 対 す べ り に 起 因 す る 加 工 量 は 増 加 す る と考 え られ る.こ. の 解 析 結 果 は,別. 報 の 実 験 結 果 と も よ く 対 応 し て い る5)。. 5.. 結. 論. 窒 化 け い 素 球 等 の 高 能 率 ・高 精 度 研 磨 を 目 的 と し て,ス Fig.7. Effect slide. of. spin. angle. て 理 論 的 検 討 を 行 っ た.そ. distance. (1) V溝. (23) あ る.ま. の よ う な 結 論 を 得 た.. 面 ラ ップ 盤,V溝. 自転 軸 角 度 θ の 増 大 に 伴 っ て,ボ. 参. と こ ろ で,式(23)は. 砥 粒1個. 由に変 え る こ と. ー ル と ラ ップ の 接 触 面 の 結 果,相. 対 すべ りに. 起 因 す る 加 工 量 は 増 加 す る と 考 え られ る.. で あ る.. した が っ て,各. 内. が で き る.. 内 の 相 対 す べ り距 離 が 増 加 す る.そ. (24). ー ル の 自転 軸 角 度. 外 側 ラ ップ 盤 お よ びV溝. 側 ラ ップ 盤 の 回 転 速 度 の 配 分 の 仕 方 で,自. (2). た,. の 結 果,次. ラ ップ 盤 を 分 割 した 場 合 で は,ボ. θの 値 は,平. た だ し,i=A,B,Cで. ピン. 角 度 制 御 型 ボ ー ル 研 磨 法 を 新 し く創 案 し,そ の 研 磨 機 構 に つ い. on relative. 考. 文. 献. 当 た り の 相 対 す べ り距 離 で あ る.. 接 触 面 内 に散 在 す る 各 々 の 砥 粒 の 相 対 す べ り距. 離 を 式(23)を 用 い て 算 出 し,そ. れ ら を 合 計 した もの が トー タル. と し て の 相 対 す べ り距 離 と な る.す. な わ ち,. 1) 曽 田 範 宗:軸. 受,岩. 2) 井 戸. 地. 社,. L=ΣLA(X,y)+ΣL8(X,y)+ΣLc(X,Y). (25). 守,羽 (1961). 波 全 書, 務:ミ. (1975). 92.. ニ ア チ ュ ア 玉 軸 受,日. 刊 工業新 聞. 147.. 3) 軸 受 ・潤 滑 便 覧 編 集 委 員 会 編:軸. 受 便 覧,日. 刊 工 業 新 聞 社,. (1961) 以 上 の 計 算 式 を も と に,ボ. ー ル の 自 転 軸 角 度 と 相 対 す べ り距. 離 の 関 係 を 概 算 して み た.計. 算 に 使 用 し た 各 パ ラ メ ー タの 数 値. を 以 下 に 示 す.各 RA=50mm,. 接 触 面 と ラ ップ 盤 回 転 軸 の 距 離 は そ れ ぞ れ. BB=52.5mm, Rc=47.5mm,ボ. ボ ー ル の 自転 速 度 ωb=4000rpm,ラ 60゜,ボ. ー ル の 半 径 r=5mm, ップ 盤 のV溝. 角 は α=β=. ー ル と ラ ップ の 接 触 面 の 長 短 径 はa=0.3mm,b=0.2mm. と し た.こ. れ ら の 値 は,製. 作 した 加 工 装 置 か ら求 め た も の で あ. 4) 黒 部 利 次,角. 田 久 也,小. 磨 法 の 開 発(第1報)−. 野田. 誠:回. 転 ス ピ ン制 御 形 球 研. 加 工 原 理 と研 磨 装 置 −, 1990年 度. 精 密 工 学 会 春 季 大 会 学 術 講 演 会 講 演 論 文 集, 5) 黒 部 利 次,角. 田 久 也,小. 磨 法 の 開 発(第2報)−. 野田. 誠:回. (1990). 257.. 転 スピ ン制御 形球 研. 窒 化 ケ イ 素 球 の ラ ッ ピ ン グ ー,. 1990年 度 精 密 工 学 会 春 季 大 会 学 術 講 演 会 講 演 論 文 集, (1990). 259.. る4).. 精密工学会誌 Vol. 62, No. 12, 1996. 1777.

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