論文
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(2) 黒部 ・板 垣 ・森 本:ス ピン角度制御 法による鋼球の精 密研磨. Fig.2. Kinematics. of a ball. in developed. method. θ〓(1) 本 研 磨 法 の 場 合,各. ラ ッ プ 盤 の 回 転 数 ωA'ωB'ωcの. 値 を. Fig。3Schematic. view. of. lapping machine. 適 当 に 選 定 す る こ と に よ っ て,θ の 値 を 任 意 に制 御 し得 る こ と を 式(1)は 示 して い る.こ れ に 対 し,在 来 法 に お け るθ の 値 は ラ ッ プ 盤 の 形 状 で 決 定 さ れ る の で,任 意 に制 御 す る こ と は で き な い. 図3に,回. 転 ス ピ ン 制 御 型 研 磨 装 置 の 概 略 図 を 示 す.本 装 置. は,前 報4}で 用 い た 実 験 装 置 とは 異 な り,V溝. 部分 を下 方 に設. 定 し,ボ ー ル へ の 荷 重 負 荷 を デ ッ ドウ エ イ トを置 く方 法 に変 更 し,新 し く設 計 し直 し て 作 製 し た.こ れ に よ り,ボ ー ル の 配 置 が 容 易 に な り,常 に安 定 し て 研 磨 荷 重 の 負 荷 が 行 わ れ る.装 置 は,下 内 外 ラ ッ プ 盤(1),(2)と 上 部 ラ ッ プ 盤(3)の各 ラ ッ プ 盤,そ れ を 駆 動 ・制 御 す る 回 転 駆 動 シ ス テ ム,定 盤,等 か ら構 成 さ れ て い る.V溝. は,(1),(2)の 下 定 盤 を 互 い に 向 か い 合 わ せ て 構 成. さ れ る, 2.2実 験 条 件 本 実 験 は,下 定 盤 と し て 形 状 の 異 な る2つ の ラ ッ プ 盤 を 使 用 して 行 っ た.一 つ は 研 磨 部 が 平 面 で あ る ラ ッ プ 盤,も う 一 つ は 研 磨 部 をR形. 状(R:8mm)に. 形 状 に し た 理 由 は,(1)平. した ラ ッ プ 盤 で あ る.ラ ッ プ 盤 をR. の 穴 が8個. 面 ラ ッ プ 盤 で ボ ー ル を 研 磨 す る と,. 2.3評. ボ ー ル と ラ ッ プ 盤 の 接 触 部 分 が 減 耗 して い き,自 然 にRの. 曲率. 等 間 隔 を 保 っ て あ け ら れ て い る. 価方法. ボ ー ル の 加 工 状 態 の 評 価 は,'次 の 方 法 で 行 っ た.加. 工 後,. を 持 っ た ラ ッ プ 盤 に な る こ と,(2)Rの 曲 率 を 持 っ た ラ ッ プ盤 の. ボ ー ル を 十 分 洗 浄 し精 密 直 示 天 秤 で そ の 重 量(8個)を. 場 合,研. そ して,加 工 前 の 重 さ と 比 較 し,加 工 に よ る ボ ー ル1個 当 りの. 磨 距 離 が 増 え る(加 工 量 が 増 加 す る)と 予 想 さ れ る,. 等 の た め で あ る.ラ ッ プ 盤 は 鋳 鉄(FC20)で 盤 の 形 状 寸 法 は,下 側 の 外 ラ ッ プ 盤Bの ラ ッ プ 盤Cの. 外 径 寸 法 が68mmで. 盤 と も に25mmで. 定 し た.被. つ 各 ラ ップ盤 に均 一 に塗. 験 中 は,15min"1に0.5×103mm3を 当 り1.124Nと. 研 磨 球 は,高. (直 径:3/8inch)で,1回. 京 精 密 製:サ ー フ コ ム1400A)を. 補 給 し た.研. 測 定 し,都 合12個. のボ ール にっ いて方. のデ ー タの 平均値 を求. め て 表 面 粗 さ と し て い る.そ の 後,ボ ー ル の 仕 上 面 状 態 を 詳 し く見 る た め に,光. 学 顕 微 鏡 を 用 い て 表 面 の 観 察 を 行 っ た,. ボ ー ル の 真 球 度 の 測 定 は,図4に. 示 す 装 置 を 用 い て 行 っ た.. 磨. 真 球 度 測 定 装 置 は,ボ ー ル 載 置 台,精 密 回 転 テ ー プ ル,電 気 マ. 設. イ ク ロ メ ー タ,定 盤,等 か ら成 っ て い る.本 測 定 装 置 の 特 徴 は,. の素球. ボ ー ル の 真 下 に 埋 め 込 ん で あ る 永 久 磁 石 で 測 定 中鋼 球 が 動 か な. し,自 転 速 度 は1600rpmに. 炭 素 ク ロ ム 軸 受 鋼(S田2)製. 用 い て 行 っ た.加 工. 済 み の ボ ー ル を 無 作 為 に4個 抽 出 し,1個 向 を 適 宜 変 え て3回. 割 合 で 混 練 し た ラ ッ プ剤 を 用 い て 行 っ た ご 実. 荷 重 は ボ ー ル1個. 質 量 減 を 求 め 加 工 量 と した.表 面 粗 さ の測 定 は,触 針 式 表 面 粗 さ 計(東. ラップ. 示 す.実 験 は,菜 種 油 に ア ル ミ ナ(Al203). 験 に 際 し,ラ ッ プ 剤 を1.5×103mm3ず 布 し た.実. さ はB,Cの. あ る.. 実 験 条 件 を表1に 砥 粒 を25wt%の. あ る.厚. 作 製 し た.ラ ッ プ. 外 径 寸 法 が130mm,内. 量 る.. の 実 験 に8個 供 した.研 磨 中 は,ボ ー. ル が 互 い に ぶ っ か ら な い よ う に,ま た,ボ ー ル が 等 間 隔 を 保 っ. い よ う に 磁 力 で 引 き 付 け る 工 夫 を 施 し て い る こ とで あ る.プ ロ ー プ か ら の 出 力 信 号 は,ア. ナ ロ グ 式 指 示 計 で 読 み 取 りコ ン. て 転 動 す る よ う に,ア ク リル 樹 脂 製 の リテ ー ナ を作 っ て そ の 穴. ピ ュ ー タ 上 で 真 球 度 曲 線 を描 画 さ せ た.真 球 度 の 測 定 は,次 の. の 中 に ボ ー ル を 挿 入 した.リ テ ー ナ の 形 状 ・寸 法 は,外 径84mm. 手 順 で 行 っ た.(1)加 工 後8個. × 内 径56mm×. ル を 抽 出 す る,(2)被 測 定 球 の 赤 道 部 分 に 測 定 子 を 当 て が い,精. 厚 さ2mmの. 円 環 で,半 径35mmの. 位 置 に 直 径llmm. の ボ ー ル か ら無 作 為 に3個. 精 密 工 学 会 誌Vol.67,No.10,2001. のボー. 1699.
(3) 黒部 ・板垣 ・森本:ス ピン角度制御 法による鋼球の精 密研磨. F1g.4. Sphericity measuring setup. Fig.7 Optical. micrographs (90°V‑groove. and. profiles. of. ball. surface. type). 報 の 理 論 解 析2)に 照 応 す る 結 果 で あ る と いえ る.し か し,θ の Fig.5. Relation. between. stock. renoval. and. spin. angleθ. 値 が80。 以 降 に な る と加 工 量 の 値 は 減 少 も し くは 一 定 と な る. 加 工 量 の 絶 対 値 は,90° れ は,加 工 量 にV溝. の 方 が120° の 場 合 よ り も大 き い.こ. 角 度 依 存 性 が あ る こ と を 示 し て い る.V溝. 角 度 が 大 き くな る と,ラ ッ プ 盤B,Cか. らボ ー ル に 負 荷 さ れ る. 荷 重(反 力)が 小 さ くな る た め,加 工 量 が 小 さ く な っ た も の と 考 え られ る. 図5か ら,θ の 値 が 大 き く な る につ れ て 加 工 量 が 増 加 し た の は,ボ ー ル と ラ ッ プ盤 の 接 触 部 位 にお け る 相 対 す べ り距 離 が, θの 値 に 比 例 し増 加 した こ とが 原 因 で あ る と 考 え られ る.し か しな が ら,θ の 値 が80° 〜90° の と こ ろ で 加 工 量 が 減 少 傾 向 を 示 す の は,次. の 理 由 に よ る と 思 わ れ る.θ の 値 が80°. 〜90. °の と こ ろ で は 自 転 軸 が 水 平 面 に 対 し 垂 直 に 近 く な る の で, ボ ー ル の 各 ラ ッ プ 盤 との 接 触 状 態 が 不 安 定 と な り,ボ ー ル が 部 Fig.6. Relation and. spin. between. surface. roughness. 分 的 に しか 研 磨 さ れ な い 状 態 が で き る.こ の た め,見 掛 け の 相. angleθ. 対 す べ り距 離 が 減 少 し て 加 工 量 の 低 下 が 生 じ た もの と推 察 され 密 回 転 テ ー ブ ル を 回 転(36Qa)さ. せ て10。 毎 に 変 位 量 を ア ナ. ロ グ 式 指 示 計 で 読 み 取 る.得 られ た 値 に 関 し て 偏 心 量 補 正9を. る. 図6に,Bと. 表 面 粗 さの 関 係 を 示 す.図6か. ら,い ず れ のV. 行 い,真 球 度 曲 線 と 真 球 度 を 求 め る.測 定 は,抽 出 さ れ た3個. 溝 角 度 の 場 合 もB角 が 増 す に つ れ て 表 面 粗 さが 低 減 す る様 子 が. の ボ ー ル に つ い て(1個. わ か る.こ れ は,θ の 値 が 増 加 す る こ と に よ り相 対 滑 り距 離 が. る)行 っ た.そ. の ボ ー ル に つ い て 方 向 を適 宜3回. して,都 合9個. 変え. のデ ー タの 平均 値 を求め て真 球. 度 と した.真 球 度 は,真 球 度 曲 線 を2つ. の 同心 円で 挟ん だ とき. 増 え る こ と が 原 因 して い る と考 え ら れ る.図6か 0° ≦ θ ≦60°. の 範 囲 に お い て は,120°. ら,θ の 値 が. の ラ ッ プ盤 よ り. の,こ れ らの 円 の 間 隔 が 最 小 に な る と き の 半 径 の 差 で 定 義 さ れ 、. も90° の ラ ッ プ 盤 の 方 が 表 面 粗 さ の 絶 対 値 が 小 さ い こ と が わ. る.. か る. 3.実. 3.1平. 図7に,研 験結 果 お よび 考察. 7か ら,Bの. 面 ラ ップ盤 に よる研磨. 本 節 で は,平 面 ラ ッ プ 盤 を 使 用 して 研 磨 を 行 っ た 場 合 の 実 験 結 果 を 示 す.平 面 ラ ッ プ盤 のV溝. 角 度 は,90°. 対 称 型 の ラ ッ プ 盤 を 用 い た.図5は,θ 当 り)の 関 係 を 表 す.図5か. と120° の 左 右. と 加 工 量(ボ ー ル1個. ら,い ず れ の 溝 角 の 場 合 も θの 値. が 増 加 す る に つ れ て 加 工 量 が 増 え る こ と が わ か る.こ れ は,別. 1700精. 密 工 学 会 誌Vol.67,No.10,2001. 磨 した ボ ー ル の 光 学 顕 微 鏡 写 真 を 示 す.図7に. は,. 触 針 式 粗 さ 計 で 測 定 し た 粗 さ の プ ロ フ ィ ー ル も示 して い る.図 値が 増加 す る につれ て表 面 の微細 な 凹凸 が次第 に. 除 去 さ れ,滑 らか に な っ て い く様 子 が わ か る.こ れ は,粗 さ プ ロ フ ィー ル の 測 定 結 果 と も 照 応 して い る. 図8,図9に,真. 球 度 と 真 球 度 曲 線 の 測 定 結 果 を 示 す.比 較. の た め に,研 磨 前 の 素 球 の 測 定 結 果 に つ い て も 示 して い る.図 8,図9か. ら,θ の 値 が 異 な る と 真 球 度 曲 線 や 真 球 度 の 値 が 大.
(4) 黒 部 ・板垣 ・森本:ス ピン角度制御 法による鋼 球の精密研磨. Fig.8. Relation. between. sphericity. and. spin. angleθ. Fig.9. き く 異 な る こ と が わ か る.い ず れ のV溝. 角 度 の 場 合 も,Bの. Curves. of. sphericity. 値. を40。 〜60。 付 近 に 設 定 した 場 合 が 最 も真 球 度 が 良 い.ま た, V溝 角 度 が120。 の 方 が90。 に した ラ ッ プ 盤 の 場 合 よ り も真 球 度 が 良 い. 図8を 仔 細 に見 る と,い ず れ のV溝 と90。 付 近,す. な わ ち 自 転 軸 がV溝. の 場 合 も θの 値 が が0。 に 対 して 水 平 ま た は 鉛 直. 状 態 に な る 場 合 は,真 球 度 の 向 上 は 図 れ な い こ とが わ か る.特 に,V溝. 角 度 が120。. で,θ. の 値 を80。 に 設 定 した 場 合 に は,. 素 球 の 値 よ り も 真 球 度 は 悪 く な る.こ れ は,自 転 軸 が 水 平 や 垂 直 と い っ た 特 殊 な 状 態 の 下 で は,自 転 軸 の 移 動 が 円滑 に 行 わ れ ず,ボ ー ル を 部 分 的 に しか 研 磨 し得 な い た め で は な い か と 考 え られ る. 一方 ,θ の 値 を 等 し く し た 場 合 で も,V溝. Fig.10. and. 角 度 が 異 な る と真. 球 度 の 値 が 変 わ る こ とが 図8か ら わ か る.こ れ は,V溝. Geametrical. relationship. inclination. of. between lapping. spin. angle. θ. plate. 角 度が. 異 な る と 自転 軸 と ラ ッ プ盤 と の成 す 角 が 変 化 す る こ とが 原 因 と 考 え られ る.図10に,各 示 す.図10で. ラップ盤 と自転軸 が 成す 角 につ いて. は,自 転 軸 と ラ ッ プ 盤A,B,Cが. れ ぞ れrA,rB,γ,と. して い る.図10か. 磨 面 は 水 平 で あ る の で,V溝. ら,ラ. 成す 角 をそ ッ プ 盤Aの. 研. 角 度 の大 き さ の に 関 係 な く,研 磨. 面 と 自転 軸 が 成 す 角 γAの 値 は θに 等 し く な る.し か し,ラ ッ プ 盤B,Cの. 研 磨 面 と 自転 軸 が 成 す 角rB'γCは,θ. 定 で あ っ て も,V溝. の値 が一. 角 度 に よ っ て そ の 値 は 変 化 す る.γ の 各 値. が 変 化 す る と,ボ ー ル と ラ ッ プ 盤 の 接 触 点 に お け る ボ ー ル の 回 転 半 径(図2に た め,真 3.2曲. 示 すrA .B,お よ び 相 対 す べ り距 離 が 変 化 す る 球 度 に 違 い が 現 れ た もの と推 察 さ れ る.. Fig.ll. Kinematics. of R‑lapping. plate. 面 ラ ップ盤 によ る研磨. 図11に,曲. 面 ラ ッ プ 盤 を 使 用 した 場 合 の 研 磨 部 の 様 子 に つ. 図12に,θ. と 加 工 量(ボ. ー ル1個. 当 り)の 関 係 を 示 す.図. い て 示 す.ポ ー ル と各 ラ ッ プ 盤 と の 接 触 部 位 に は,断 面 が 円 弧. 12に は,平. 面 ラ ッ プ 盤 と の 比 較 の た め,V溝. 状 で 曲 率 半 径 がrCで. あ る 曲 面 溝 が 設 け られ て い る.本 実 験 で. 験 結 果(平. 面 ラ ッ プ 盤)も. は,溝. 値 が8mmの. 増 加 す る と共 に 加 工 量 が 増 す こ とが わ か る.そ し て,Bの. 曲 率 半 径rCの. ラ ッ プ 盤(V溝. 角 度:90。)に. 曲 面 ラ ッ プ 盤 を 用 いた.平. 面. 関 す る 実 験 結 果 と比 較 検 討 す る. 角 度 が90。 の 実. 示 して い る.図12か. 70。 付 近 に 至 る と極 大 に 達 し,そ の 後90。. ら,θ の 値 が 値が. に 近 づ く につ れ て. た め,水 平 線 とポ ー ル 中 心 か ら接 触 中心 に 向 か う線 と が 成 す 角. 逆 に 加 工 量 は 減 少 して い く.こ れ は,平 面 ラ ッ プ盤 で 研 磨 した. (図1]のa,β)を. 場 合 に も見 られ る.先 に も 述 べ た よ う に,自 転 軸 が 溝 に 対 して. そ れ ぞ れ45。. と し た.. 精 密 工 学 会 誌Vol.67,No.70,2001. 1701.
(5) 黒部 ・板 垣 ・森 本:ス ピン角度 制御法による鋼球 の精密研磨. Fig. 14 Relation betweetn sphericity and spin angle θ Fig .12. Relation. between. stock. reaoval. and. spin. angleθ. Fig.l5. Fig.13 Opical micrographs. (1)平. f ball surface垂 直 に近づ くと,自 転軸 の移動 が 起 こ り難く なる ため に,加 工. 面 ラップ盤 の場 合,自転 軸角 度θ の値 が増す に伴 い,. 加工 量は 増 加 し表 面籾 さは低減 す る.真 球 度 は,θ の値. 量 が減 少 した もの と考 え られ る.. を ω 〜60。 付近 に設定 した場合 が最 も良 い.. ここで,平 面 ラップ盤 と曲画 ラップ盤 の研虜 特性 につ いて比 較 ・検 討 してみ る.Bの. Curves of sphericity. 値 が,0° と90° 近 くで は ほぼ両 ラッ. (2)平. プ盤 と も同 じ加 工 量で あ る.し か し,それ 以外 の 範 囲にお いて は,曲面 ラップ盤 を使用 した方 が研 磨能 率が優 れて い る と言 え る.こ れ は,曲 面 ラ ップ盤 を使用 した場合 の方 が ポー ル との接. 酉 ラップ盤 の 場合,ボ ー ルの 加 工量や表 面組 さ,真. 球 度 の値 は,ラ ップ盤 のV溝 角 度が 異 なる と変化 す る, これ は,〓 の値 や研 磨荷 重 が変 化す る ためで あ る. (3)Rの. 櫨 が8皿 の曲 面 ラ ップ盤 を用 いた 研磨 の 場合,加. 触 面積が 大 き くな り,そのた め各 ラ ップ盤 にお ける研 磨量 が増. 工 能率 は平 面 ラップ盤 よ り優れ て い る.し か し,真球 度. 加 した ことが を示 して い ると考 え られ る.. に関 して は平面 ラ ップ盤 と同程度 の 値 で あった.. 図13に,研 磨 面 の光 学口微 鏡 写真 と表 面粗 さプ ロ フィール を示す.図13か ら,θ の値 が20。 よ りも60° の方が 表面 性状 が 良 い こ とがわ か る.図14お よ び図15に,真 球度 と真球 度 曲. 謝. 辞. 線 の測 定結 果 を示す.比 較 のた め に素球 の 結果 も示 して い る.. 新 しく設 計 ・ 開発 したボ ール研 磨装 置並 び に真球 度 測定 装口 は,金 沢大 学工 学部 工作 セ ンター で製作 され た もの であ り,記. 図14お よび 図15か ら,曲 面 ラ ップ盤 の 場合 も研 磨 によ り真球. して 謝意 を表 す.,.. 度 が 向上す る ことがわ か る.Bの. 値 が20。 よ りも60° の方 が. 幾 分真 球度 が よ い.こ こで,図8に た平 面 ラ ップ盤(θ の値 が60°)の 盤 の それ(Bの. 値が60°)と. 実験 結果 と,曲 面 ラップ. を 比較 す る と,両 者 は ほぼ 同 じ. 値 で ある ことがわ か る. 4.結. 言. 回転 ス ピン研磨 法 を用 いて銅球 の研 磨 を行 い,ラ ップ盤形 状 が研磨特 性 に及 ぼす影 響 につい て実験 的検 討 を行 った.そ の結 果,以 下 の結論 が 得 られ た.. 1702精密工学会誌Vol.67,No.10,2001. 参. 示 すV溝 角度 を90° と し. 毒'文. 献'. 1)井. 戸 守,羽 地 務:ミ ニ ア チ ュ ア 玉 軸 受,日 刊 工業新 聞 社,(1961) 147. 2)黒部 利 次,角 田 久 也,小 野 田誠:ス ピ ン 角度制型 ボー ル 研磨(第 1報)― 研 磨機 構 の理 論 的 解 析―,精密 工 学 会 誌,62,12(1996) 1773. 3)黒. 部 利 次,角 田 久 也,小野 田誠:ス 2報)―窒 化 け い 素 球 の 研磨―.精 4)黒部利 次,久保智,板垣卓:鋼球の回転. ピ ン角 度制 御 型 ポ ー ル 研磨(第 密 工 学 会誌,63,5(1997)726. ピ ン制御研磨―θ. 角強制回 転 の 効 果―,精 密 工 学 会誌,65,9(1999)1345. 5)中央 計 量 検定 所 監 修:計 測器 総 覧,小 峰 工 業技術株. 式 会社,(1959)113..
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