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学位論文審査結果の報告書

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Academic year: 2022

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全文

(1)

生年

学位論文審査結果の報告書

U套玉昼盲兪ヲミ

本籍(国籍) 月 日

学位の種類

学位記番号 医第12鮨号

学位授与の条件

学位規程第5条該当 け専士の学位)

文題目

T790M‑selective EGFR‑TU C0曲ined Mth dasatinib aS 釦 OptiⅢal strategy tor overcom血g EGFR‑TKl resist釦Ce in T790M‑positive non‑sma11 CeH lung cancer

昭和能年1月7日

大阪府

ご叉'、、

(医学)

(T79側陽性郡肌一TK1耐性肺癌細胞株における第三世代郡凪一TNと SrC阻害薬ダサチニブの併用効果の検言寸)

学位論文受理日 学位論文審査終了日

乏誓丕雪1 1牙盲匠ミ

2017年 加W年

(主査)

(副主査)

(副主査)

(副査)

指導教員

Ⅱ月 1月

え、aP人侵)

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(2)

畑的】

EpidermalgroW血factorreceptor(ΞGFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者における EGFR wrosine kinase 血hibitors (EGFR・TKIS)への耐性獲得機序の約半数は T790M変異によるものである。この T790M変異を伴う EGFR、TK1耐性を獲得した患者にはT790M遺伝子変異特異的EGFR・TK1が効果を示 す。しかしその効果は限定的であり、それにはおそらくアポトーシス耐性が関与している。我々は以前に T790M存在下における CO‑oncogenic driver として SrC ファミリーキナーゼが重要であり、 srC 阻害薬で あるダサチニブはT790M陽性肺癌細胞株において非可逆的EGFR、TK1および前臨床で使用されている T790M選択的EGFR、TK1の効果を増強させることを見出した。本研究では我々はダサチニブと臨床応用さ れているT790M選択的EGFR、TK1の併用効果についてT790M陽性、陰性肺癌細胞株を用いて評価した。

【方法】

五GFR遺伝子変異陽性T790M陰性非小細胞肺癌細胞株PC9および、 PC9に第一世代EGFR・TK1であ るゲフィチニブを恒常的に暴露させることにより樹立された五GFR遺伝子変異陽性T790M陽性非小細 胞肪癌細胞株PC9GR、五GFR遺伝子変異陽性T790M陽性非小細胞肺癌細胞株(de加卯耐性) H1975を 用いて CeⅡViabi1辻y アッセイ、ウェスタンブロット、アネキシンを用いたフローサイトメトリーを行い、

臨床応用されているT790M選択的EGFR、TK1とダサチニブの併用効果について評価した。また、国内 において既に保険承認を得ているT790M選択的EGFR、TK1であるオシメルチニブとダサチニブの併用 効果についてはH1975Xenograftモデルを用いて伽υiu0 における抗腫傷効果も評価した。

【結剥

CeⅡViabilityアッセイではT790M 陽性細胞株において T790M選択的EGFR・TK1とダサチニブの間 に相乗効果を認めることが確認された。ウェスタンブロットではT790M選択的EGFR、TKI、ダサチニ ブそれぞれ単剤ではSrc、 Akt、 Erkのいずれかの活性化が維持されていたのに対し、 T790M選択的 EGFR、TK1とダサチニブの併用においてはすべてが同時に阻害されていた。ダサチニブはさらにT790M 陽性細胞株においてT790M選択的EGFR、TK1によるアポトーシスを増強させることがアネキシンを 用いたフローサイトメトリーにより確認された。この事象は抗アポトーシス BCI‑2 ファミリーである BCI、XLの発現低下と関連していた。さらに既に保険承認を得ている T790M選択的EGFR、TKI、オシメル チニブとダサチニブの併用はH1975 を用いた T790M陽性XenograftマウスモデルにおいてBd・XLの発 現低下とアポトーシスの増加を伴って腫傷増殖を抑制することが確認された。

【考察】

T790M選択的EGFR、TK1とダサチニブの併用は伽υiケ0、伽υi卯において相乗効果をもたらした。こ の併用療法におけるアポトーシスの促進およびBd、XLの発現低下は、 T790M陽性細胞株に本来備わるア ポトーシス耐性の存在を示唆している。 T790M選択的EGFR、TK1による Akt、 Erk経路の遮断に加え、

ダサチニブによるSrC経路の遮断を行うことがBCI、XLの発現を抑制しアポトーシスを促進していること が考えられた。

【結論】

本研究はT790M陽性非小細胞肺癌細胞株におけるアポトーシス耐性にBd・XLが重要な役割を担って おり、臨床開発されている T790M選択的EGFR、TK1とダサチニブの併用はT790M陽性ΞGFR遺伝子 変異陽性非小細胞肺癌患者において第一世代EGFR、TK1に対する耐性克服ヘの戦略となる可能性を示唆

している。

論文内容の要

(3)

ノ弌、

2017年8月24日公 表 (D01:10.1158/1535‑7163.MCT、17‑035D

T790M・selective EGFR、TKl combined with dasatinib as a110ptimal strategy for overcoming EGFR・TKl resistance in T790M、positive non、

SmaⅡ Ce111Ung C飢Cer

年 月

ノ、

出版物の種類及び名称

博士学位論文

Molecular cancer therapeutics

2017年8月24日 OnⅡne掲載

愽士論文の印刷公表

(4)

1 ミ冊文谷の要旨

【目的】:Epidermal growth factor receptor 促GFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者にお けるEGFR wrosine kinase inhibitorS 促GFR‑T磁S)への耐性獲得機序の約半数はT790M変異に よるものである。このT790M変異を伴うEGR‑TK1耐性を獲得した患者にはT790Mアミノ酸レベル なので変異特異的EG殴一TK1が効果を示す。しかしその効果は限定的であり、それにはおそらく

アポトーシス耐性が関与している。申請者らは以前にT790M存在下におけるCO‑oncog印ic

driverとしてSrCファミリーキナーゼが重要であり、 srC阻害薬であるダサチニブはT790M陽性肺

癌細胞株において非可逆的EG眼一TK1および前臨床で使用されているT790M選択的EGR‑TK1の効果

を増強させることを見出した。本研究で申請者らはダサチニブと臨床応用されているT790M選択 的EGFR‑TK1の併用効果についてT790M陽性、陰性肺癌細胞株を用いて評価した。

【方法】:ι伊π遺伝子変異陽性T790M陰性非小細胞肺癌細胞株PC9および、 PC9に第一世代EGFR‑

TK1であるゲフィチニブを恒常的に暴露させることにより樹立された万伊π遺伝子変異陽性T790M 陽性非小細胞肺癌細胞株PC9GR、万6アⅧ遺伝子変異陽性T790M陽性非小細胞肺癌細胞株(denov0耐 性)H1975を用いてCe11Viabilityアッセイ、ウェスタンブロット、アネキシンを用いたフロー サイトメトリーを行い、臨床応用されているT790M選択的郡R‑TK1とダサチニブの併用効果につ いて評価した。また、国内において既に保険承認を得ているT790M選択的郡R‑TK1であるオシメ

ルチニブとダサチニブの併用効果についてはH1975X印ograftモデルを用いて血 Viv0における

抗腫傷効果も評価した。

【結果】:ce11ViabiliWアッセイではT790M陽性細胞株においてT790M選択的EG殿一T蹴とダサ チニブの間に相乗効果を認めることが確認された。ウェスタンブロットではT790M選択的EGFR‑

TKI、ダサチニブそれぞれ単剤ではSrc、 Akt、 Erkのいずれかの活性化が維持されたのに対し、

T790M選択的EGFR‑TK1とダサチニブの併用においてはすべてが同時に阻害されていた。ダサチニ

ブはさらにT790M陽性細胞株においてT790M選択的EGFR‑TK1によるアポトーシスを増強させるこ

とがアネキシンを用いたフローサイトメトリーにより確認された。この事象は抗アポトーシス 因子BCI‑2ファミリーであるBC卜XLの発現低下と関連していた。さらに既に保険承認を得ている T790M選択的EGR‑TKI、オシメルチニブとダサチニブの併用はH1975を用いたT790M陽性

XenograftマウスモデルにおいてBC卜Xιの発現低下とアポトーシスの増加を伴って腫傷増殖を抑

制することが確認された。

【考察】:T790M選択的EG眼一T鞭とダサチニブの併用はinvitro, inviv0において相乗効果を

もたらした。この併用療法におけるアポトーシスの促進およびBC卜Xιの発現低下は、 T790M陽性

細胞株に本来備わるアポトーシス耐性の存在を示唆している。 T790M選択的EG肌・TK1によるAkt,

Erk経路の遮断に加え、ダサチニブによるSrC経路の遮断を行うことがBC卜XLの発現を抑制しア ポトーシスを促進していることが考えられた。

【結論】:本研究はT790M陽性非小細胞肺癌細胞株におけるアポトーシス耐性にBC卜Xιが重要な

役割を担っており、臨床開発されているT790M選択的郡殿一TK1とダサチニブの併用はT790M陽性 EG殿遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者において第一世代EGR‑TK1に対する耐性克服ヘの戦略と なる可能性を示唆している。

本研究はT790M陽性EG殿遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者に対して T790M選択的 EGFRチロシ ンキナーゼ阻害薬の効果が限定的であるという背景にT790M陽性肺癌細胞のアポトーシス耐性が

存在すること、またダサチニブと T790M選択的 EG殿チロシンキナーゼ阻害薬の併用が臨床にお

いても患者の生存期間延長に寄与する可能性があることを示唆するものである。本研究はよっ て今後臨床開発につながる重要な知見であり、学位論文として価値のあるものと考える。

2)審査結果の要旨

本論文に対する最終試験は、平成29年12月27日午後5時から研究棟6階会議室で実施された。

申請者は臨床で多忙である中で少しずつ研究成果を積み上げ、臨床的に有意義な研究を行っ た。計画立案から方法の確立、実際の実験、実験結果の解釈などを自ら行い論文作成したもの である。T790M陽性となった万伊π遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者に対しては有効な治療が限ら れている。その中でT790M選択的EGR‑TK1とDasatinibの併用はより高い抗腫癌効果を期待でき る治療法であり、今後の肺癌治療の向上に寄与すると考えられ本研究を行った申請者に敬意を 表したい。

最終試験では発表者が本研究を行うに至った背景、対象と方法、結果と考察を口頭にて発表

した。それに対して私、西尾の司会進行により副主査である高橋、松村両教授と共に学位審査 を行った。

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(5)

局授からは'の質問があった。 1Ce11Viability assayで示されている薬 1の Si師oidcuNeは急峻でありこのような場合は臨床で使用する際毒性が懸念されるがそれ についてどぅ考えるべきか、②OsiⅢertinibとDasatinibを併用することによって耐性を防 ぐことができるのか。また松村教授からは次の質問があった。①これまでDasatinibは GefitinibやErlotinibとの併用での臨床試験では芳しい結果を出せていないが、

Osi鵬rtinibとDasatinibの併用は本当に臨床において効果が期待できるのか、②肺癌領域 でもRASやBRAFの皿tationがあると思うがそのような下流シグナルの変異がある場合には 上流を抑制しても効果がないだろうと考えられる。今回の研究ではそのような可能性はな いか、③実験で使用しているDasatinibの使用濃度は実際に臨床で使用する際の血中濃度 と整合性は取れているのか。次いで私から次のような質問をした。①Dasatinibのmajorな 毒性は何か、また薬剤がSynergistiCであった場合毒性もSynergistiCになることがあるが その点での懸念はないか②アポトーシスでP腿PのCleavageが見られているがその上流で抑 制が起こっているのか③メカニズムの詳細は不明ということであるが何か推察するところ はあるか。最後に傍聴席よりOsiⅢertinibは現在一次治療として使用されるようになった がこの研究の立ち位置はどのように考えればよいかと質問があった。

申請者はこれらの質問に対して既知の報告をふまえ、具体的な例を挙げながら適切に答 えた。論文の内容、質疑応答からEGF即昜性非小細胞肺癌に対する知識、実験手技の技量に

ついても卓越したものを持つことが確認された。

したがって、主査・副主査が合議の上、提出された学位論文が確かに渡邉諭美氏の研究 成果であること、同氏が腫傷内科医としての技量と当該分野の研究を指導する能力をもっ

ことを確認し、最終試験を合格とした。

3)最終試験の結果:

合格

4)学位授与の可否:

^

J

ヒ二

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