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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名:局所リンパ節アッセイの結果における溶媒の違いと動物系統差 の背景値に基づく総合的評価

掲載雑誌名:昭和学士会雑誌 第 76 巻 第 5 号 平成 29 年掲載予定 昭和大学大学院医学研究科社会医学系法医学専攻 上西将路

内容要旨:

OECD テストガイドライン 429 として採択された局所リンパ節アッセイ (Local Lymph Node Assay: LLNA)は,従来の皮膚感作性試験と比べて,よ り客観性の高い定量データが得られるだけではなく,その使用動物数の少 なさから動物福祉の観点において望ましい評価法として世界各国で採用 されている.しかし,その実用化において動物の系統あるいは溶媒の影響 と考えられる検査結果の違いが現れるようになった.本研究では,溶媒の 違いによる試験結果への影響を検討すると共に 6 種類のマウス系統にお ける β 線量の背景値を検証材料に加えることで,系統差による溶媒への 反応の影響を新たに総合的に評価した.本試験条件下において得られた欧 州で入手可能なマウスの背景値には,3H-methylthymidine (3HTdR)の取り 込み量の最も低い系統(CBA/CaOlaHsd)と最も高い系統(NMRI)で 3HTdR の 取り込み量(dpm/LN 値)に約 5 倍の開きが認められた.この結果から,感作 性物質のアレルギー活性の指標となる刺激性指数(Stimulation Index:

SI)が系統間で異なる可能性が示唆された.また,同じマウスの系統 CBA/CaHsdRcc (SPF)マウスにおいて,6 種類の溶媒,アセトン/オリーブ油 (4/1, v/v)(AOO),エタノール/水(70% EtOH),ジメチルホルムアミド(DMF),

2-ブタノン(BN),プロピレングリコール(PG),DMSO,の dpm/LN 値におい て,70% EtOH 群で最低値,DMSO 群で最高値が認められた.更に,感作性 物質 alpha-hexylcinnamaldehyde (HCA)を用いた溶媒間の比較において,

感作性指標 EC3 に基づく場合,BN,DMF, 70% EtOH 及び PG を用いた場合 は Moderate sensitizer に,AOO 及び DMSO を用いた場合は Weak sensitizer に分類された.以上の結果から,閾値に近い感作性物質においては,用い る溶媒の違いにより皮膚感作性の判定が異なる可能性が示唆された.本研 究で用いられた動物の系統及び溶媒以外にも数多くの試験材料が存在す るため,試験材料の違いによる結果への影響を継続的に検証することは精 度の高い試験法の確立に不可欠であると考えられる.従って,今回のマウ

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スの系統及び溶媒による結果の違いを予め認識しておくことは LLNA の試 験データの精度評価に有益であると考えられる.

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