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IRUCAA@TDC : 臼後部に発生した腫瘤を腺様嚢胞癌と診断した一例

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

臼後部に発生した腫瘤を腺様嚢胞癌と診断した一例

Author(s)

中島, 啓; 矢野, 尚; 明石, 良彦; 鷲見, 正美; 國分,

克寿; 橋本, 和彦; 関根, 理予; 柴原, 孝彦; 松坂, 賢

一; 橋本, 貞充; 井上, 孝

Journal

歯科学報, 117(3): 261-261

URL

http://hdl.handle.net/10130/4263

Right

Description

(2)

目的:リンパ腫は,リンパ系組織から発生する悪性 腫瘍であり,細胞の形態や性質により多数の分類が 存在する。本実験では,リンパ腫の形成過程を明ら かにし今後の治療に役立てるため,ヒトリンパ腫モ デルマウスの作製を行った。 方法:細胞は,ヒトホジキンリンパ腫患者由来の T-cell-derived lymphoma 株である HD-Mar2(RCB 1981,RIKEN BRC)を用いた。培養は,RPMI 1640 (Gibco)に10% FBS(Biosera)を添加した培地を 使用し,37℃,5% CO2環境下にて行った。皮下移 植モデルとして,培養細胞1.0×107 をマトリゲル (Corning)に混じて Scid マウスの背側皮下に注入 した。腎臓被膜下移植モデルとして,培養細胞1.0 ×107 をコラーゲンゲル(新田ゼラチン)中に,凝 集塊を作製し,Scid マウスに移植した。形成した 腫瘍は切除の上,組織学的および免疫組織化学的に 検討した。 結果:皮下移植モデルでは,移植7週から肉眼的に 皮下に腫瘤の形成がみられ,経時的な増大を認め た。移 植8週 に は,腫 瘍 は21.2×16.5mm 大 と な り,切除を行った。腎臓被膜下移植モデルでは,移 植後14週で,肉眼的に明らかな腫瘤の形成を認めた ため,切除を行った。両モデルともに,腫瘍の明ら かなリンパ節転移および他臓器転移は観察されな かった。腫瘍は,弾性軟で内部は白色充実性を呈し ていた。組織学的には,比較的小型の細胞が,濾胞 形成を伴わずにびまん性に増殖しており,多数の核 分裂像が認められた。免疫染色では,腫瘍細胞は CD3にびまん性に陽性を示し,T 細胞リンパ腫を 考える所見であった。 考察:本研究から,HD-Mar2を Scid マウスの皮下 および腎臓被膜下に移植した場合,肉眼的にも確認 可能な T 細胞リンパ腫を形成することが明らかと なった。本リンパ腫モデルを,リンパ腫形成のメカ ニズムおよび新規治療法の判定に利用することが期 待される。 目的:腺様嚢胞癌は,導管上皮様細胞と筋上皮様細 胞からなる悪性腫瘍で,腺管状構造を伴う篩状構造 が特徴的である。今回,臼後部に発生し,典型的な 篩状構造を伴わない腺様嚢胞癌の症例を経験したの で,報告する。 症例(事例):50歳台の女性。下顎右側臼後部の腫 脹を主訴として,東京歯科大学水道橋病院口腔外科 を受診した。臨床的に唾液腺腫瘍が疑われたため, 腫瘍切除術が施行された。切除物は通法に従い,20 %中性緩衝ホルマリンにて固定後,パラフィン切片 を作製し,H-E 染色および免疫組織化学的染色を 行った。 結果および考察:切除物は拇指頭大で,肉眼的に白 色充実性の比較的境界明瞭な腫瘤を呈していた。組 織学的には,ヘマトキシリンに好染性を示す小型∼ 中型の腫瘍細胞が大小さまざまな胞巣を形成する部 と索状,小島状に増殖している部とが観察された。 腫瘍細胞は,類円形,多角形や紡錘形を示すことか ら,筋上皮系細胞や基底細胞の増殖を思わせた。腫 瘍胞巣内には,腺管用構造がみられたが,明らかな 篩状構造をとる部は認められなかった。腫瘍実質中 心部では,壊死を思わせる部も観察された。腫瘍内 には,明確な神経周囲への浸潤が認められた。これ らのことから H-E 染色標本では,腺様嚢胞癌,多 型腺癌,唾液腺導管癌を始めとする悪性唾液腺腫瘍 が疑われた。免疫組織化学的染色では,S-100が部 分的に陽性,a-SMA に陰性,GFAP が部分的に陽 性であり,僅かではあるが筋上皮系細胞の関与が考 えられた。GCDFP15は陰性を示し,Her2は一部 腫瘍細胞の細胞膜に陽性(1+)であることから, 唾液腺導管癌の所見ではないと考えられた。PAS 染色や D-PAS 染色陽性細胞を腫瘍胞巣内に認めな いことから,粘表皮癌は否定的であった。また,周 囲の筋組織内浸潤や神経線維浸潤がみられたことか ら,低悪性度の多型腺癌の所見ではないと考えた。 以上より,筋上皮細胞への分化が軽度な充実型の腺 様嚢胞癌と診断した。

№13:ヒトリンパ腫モデルマウスの作製

橋本菜央1) ,髙橋由子1) ,山田玲菜1) ,山本 圭1) ,徳山彰秀1) ,明石良彦2) ,鷲見正美2) , 中島 啓2)3) ,國分克寿2)3) ,村上 聡2)3) ,松坂賢一2)3) ,井上 孝2)3) (東歯大・学生(第5学年))1) (東歯大・臨検病理)2) (東歯大・口科研)3)

№14:臼後部に発生した腫瘤を腺様嚢胞癌と診断した一例

中島 啓1) ,矢野 尚1) ,明石良彦1) ,鷲見正美1) ,國分克寿1) ,橋本和彦2) ,関根理予3) , 柴原孝彦3) ,松坂賢一1) ,橋本貞充4) ,井上 孝1) (東歯大・臨検病理)1) (東歯大・市病・臨検)2) (東歯大・口腔顎顔面外科)3) (東歯大・生物)4) 歯科学報 Vol.117,No.3(2017) 261 ― 83 ―

参照

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