粘性材料の注入に伴う乾燥砂の割裂現象について ○早稲田大学
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(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅲ-B281. 3.実験結果及び考察 今回行った 3 種類の注入材A・B・Cにおける実験結果として,注入時間と注入圧との関係をグラフに示 したものを図2に,注入圧の最大値をもって定義する割裂発生圧と発生前後における平均注入速度をまとめ たものを表3に示す. これより,注入材の粘性が高いほど割裂発生圧は高くなることが分かる.これは粘性が大きいほど割裂発 生前に生じる亀裂先端部の圧力低下が大きいことにより,注入圧が急激に増大しないと割裂が発生しにくく なるためと考えられる. また,注入材の粘性が高いほど割裂発生前の注入 1 200. 速度が遅くなっているが,これは浸透量が少なくな ることで注入が進まなくなるためとみられる.この. 注入材A. 1 000. 注入材B. ことは割裂形状の観察によっても,注入口付近の固. 一方割裂発生後の注入速度は発生前に比べて粘性 による注入速度の違いによって差はみられない.こ れは割裂の進展状況が,割裂脈の幅と厚さの増大に 支配されているためと考えられる.. 注入材C. 注 入 圧 (kPa). 結部分の塊が小さいことから理解できる.. 800. 600. 400. 次に 3 種類の実験で生じた割裂形状について図3 〜5に示す.いずれも厚さ約1(cm)ほどの2次元 的な平板上の形を形成し,総じて1面的なものであ. 200. 0 0. るが,その方向は注入材Aは上向きに,注入材Cは. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 70. 注 入 時 間 ( se c). 水平(横)向きに,Bはその中間である.今回の実 験では拘束圧も一定で,試料も 1 種類であったので, これは注入速度の違いによるものが大きいとみられ. 図2. 各実験における注入時間と注入圧力との関係. 表3. 各実験における割裂発生圧・注入速度. る.注入速度が大きい場合,注入材の注入方向に沿 って注入材が進みやすく,速度が小さい場合は注入. 割裂発生圧 (kPa). 材の注入方向への浸透が食い止められ,その方向に 垂直な方向へ進みやすくなる.したがって,割裂発. 割裂発生前の 割裂発生後の 平均注入速度 平均注入速度 (l/min) (l/min). 生前に生じる亀裂がその方向に生じやすくなるため. 注入材A. 659. 2.79. 3.13. とみられる.. 注入材B. 823. 1.70. 2.54. 注入材C. 1145. 1.10. 2.84. 図3〜5: 各注入材の実験 による割裂発生 状況 (デジタルカメ ラにて撮影) 図3:注入材A. 図4:注入材B. 図 5:注入材C. 参考文献 1)森,田村,千:砂質地盤における割裂発生機構,土木学会論文集 388 号Ⅲ-8,PP61~70,1987 年 2)印東,野見山,赤木:飽和砂の目詰まりに基づく割裂現象について,第 34 回地盤工学研究発表会,地盤工学会 1999 年 3)伊藤,高林,赤木,田村:飽和砂の高粘性材料注入に伴う割裂現象について,第 35 回地盤工学研究発表会(投稿中).
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