貯水池の滞砂に関する水理学的研究
良 八 郎 吉
HydraulicalStudies on the Sedimentationin Reservoirs
HachirG KIRA
(LaboratorIy Of AgriculturalEngineer・ing)
(With English R6sum昌)
弟1尊 緒 1 2 2 9 9 9 10 12 15 16 16 16 16 16 17 18 19 21 第2章 わが国における貯水池の埋没ならびに滞砂防除対策の現況および将来の問題点‥ 弟1節 わが国貯水池の埋没現況および諸列国における著例との 第2節 貯水池の滞砂調節防炊対策の現況と Ⅰ貯水池建設位置の選定とdamの規模,構造など設計上の問題 Ⅱ 流域の保全管掛こ関する問題 Ⅲ 流入土砂の調節防止に関する問題 Ⅳ 沈殿瀾蘭土砂の調節排除ならびに.利用に関する問題 第3節 摘 第3章 貯水池の滞妙による埋投機 第1節 貯水池の滞砂を支配する Ⅰ貯水池滞砂の起源面からみた支配田子 1流域面積の広狭 流域の地質,土壌の特性 渓流河川
7 人為的諸作用 Ⅱ 貯水池築造の面からみた支配因子 8 貯水池の環境立地条件 2 2 3 4 4 4 ︵∠ 2 2 つ山 \ へ∠ ︵∠ 9 貯水容畳の大小 0 貯水池形態 1貯水池の水理学的特性 貯水位の季節的変動 貯水池流入土砂の特性 貯水池の滞砂防除施設の看無効果 14 第2節 貯水池滞砂の運搬機構 5 5 6 7▲ 8 つ山 2 つ山 2 つ︼ Ⅰ流域表土の崩壊,土壌浸食作用 Ⅱ 渓流河川による土砂の運搬作用 Ⅲ 池岸浸食作用 第3節 貯水池の滞砂機 第4節 摘 要 第4章 滞砂率による貯水池寿命の推定
3 3 3 3 つJ 3 3 3 3
0 0 1 1 つ︼ 3 5 6 7▲ 第1節 概 説 第2節 全滞砂率からみた貯水池の寿命 第3節 滞砂率年変化曲線からみた貯水池埋没型 第4節 地域別ならびに水系河川別滞砂率 第5節 棚池的貯水池群の滞砂率 第6節 貯水池におけるC/F比と平均年滞砂率の関係 筋7節 貯水池におけるC/′比と平均年滞砂率の関嘩 第8節 C/F比とC/′比の関係 第9節 滞砂関数¢*,野*と平均年滞砂率の関係 第10節 貯水池寿命の推定 第11節 摘 要 第5章 貯水池の滞砂分布 1 2 2 3 3 3 3 3 5 7 ﹁ノ 8 8 8 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 第1節 概 説 第2節 貯水池の滞砂分 Ⅰ概 Ⅱ 大荒沢貯水池を対象とした澤砂分布予知法の適用吟味 1大荒沢貯水池の滞秒間題 2 滞砂分禰予知法の適用 3 吟 味 Ⅲ 満濃他に.関する滞砂分布の推定 ユ 満濃他の滞秒間題 2 Ar・ea・increment methodによる将来の滞砂分布予知 第3節 貯水池の滞砂分布に影響をおよぼす諸因子 Ⅰ概 Ⅰ 貯水池形態と滞砂分布 Ⅲ 貯水位変化と滞砂分布 1 3 4 4 FJ 5 5 5 5 5 Ⅳ 貯水池流入土砂の特性と滞砂分布 V 貯水池滞砂率と滞砂分布 Ⅵ C/ダ比またはC/′比と滞砂分布Ⅶ 貯水池肢節と滞砂分布 ︻〇 5 6 6 6 6 9 ︵∠ 2 3 4 5 7 7・ 7一 7‘ 7▲ 8 8 9 0 0 0 ︻〇 6 7■ つん つム 3 4 5 5 5 5 5 5 5 6 6 ︵0 6 6 6 ︵0 6 6 6 6 6 6 7⊥ 7▲ 7 7 ﹁ノ 7 8 8 8 8 Ⅶ 貯水池の水理学的特性と 籍4節 かんがい用貯水池に見出された滞砂層理 Ⅰ概 Ⅱ 神内上他における滞砂層理 1貯水池の滞砂支配因子からみ.た神内上他の概要 2 神内上池に見出された滞砂層理 Ⅲ 奥の蛍池における滞砂層理 1貯水池の滞砂支配因子からみた 2 奥の堂池に見出された滞砂層理 Ⅳ 滞砂層理の発 第5節 摘 要 第6章 貯水池の滞砂機構に.関する実験,解析 第1節 概 説 第2節 貯水池の滞砂機構に関する実験 f 概 要 Ⅱ 実験装置および実験方法 Ⅲ 実験結果および一・
1概
況 2 滞 砂 状 況 3 水 面 形 状 Ⅳ 水理学的考察 1砂滞段丘における流砂 2 流砂晶と掃流カの関係 3 滞砂面勾配 Ⅴ 分段機構に関する解析 第3節 特性曲線法による滞砂機 Ⅰ概 Ⅱ 二膵砂支配圏子からみ.た千頭 Ⅳ 特性曲線法による滞砂解析1基 礎
8 0U 8 ︵0 8 9 9 9 9 9 9 9 9 9 94 6 ﹁ノ 9 9 0 つ︼ 4 4 4 4 4 5 6 8
2 解析のための諸条件 Ⅳ 解析結果と実測値との比較吟味 第4節 現存貯水池における滞砂面勾配 Ⅰ概 要 Ⅰ 滞砂面勾配 Ⅲ 段丘斜面 第5節 砂礫粒子の形状因子と沈降速度に関する実験 Ⅰ概 要 Ⅱ 実 験 男 法 Ⅲ 実験結果および考察 粒形田子と沈降速度の相閑々 1 2 3 摘 節 6 第 理論的考察 実験式の算出および吟味第7章 貯水池の水理学特性(主として密度流)と 100 100 100 104 104 104 105 105 106 106 106 109 109 111 114 116 第1節 概 説 第2節 貯水池における密度流の問題 第3節 神内上池に関する実測 Ⅰ調査の概要 1神内上他の概要 2 調査研究の項目および方法 貯水池内水質調査 a b 流域表土と浮遊沈殿物調査 c 流域ならびに.貯水池の水文,水理調査 d 密度分布,鉛直安定度などによる池水流動状態の吟味 調査結果の概要および考察 l Ⅱ 第1回(1957年4月30日) 第2回(1957年6月4日)調査結果の概要 第3回(1957年7月1日)調査結果の概要 2 3 4 ︻〇 6 7 8 9 第4回(1957年8月7日) 第5回(1957年8月24日) 9 2 5 8 2 4 4 6 9 1 3 5 フ 9 1 4 4 4 5 5 7 9 9 1 2 2 6 0 8 1 ︵∠ つ山 つ] 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 5 ︻〇 5 5 ︻〇 5 5 ︻〇 5 6 6 6 6 フ [ノ l l l l l l l l l l ﹁⊥ l l l l l ﹁⊥ l l l l l 1 1山 l l l l l 第6回(1957年9月24日)調査結果の概要 第7回(1957年11月1日)調査結果の概要 第8回(1958年2月3日)調査結果の概要 第9回(1958年3月31日)調査結果の概要 調査結果の総括 1水 文 事 m 2 水 温 分 布 3 濁度および透明度分布 4 pHおよびアルカリ度分・布 5 密度,鉛垣安定度および限界速度勾配分布 6 池水の流動状態 7 沈殿阻止 8 貯水池流入水慮と流入土砂鼻の関係 9 流域表土と 第4節 内場池に関する実測 Ⅰ概 要 Ⅱ 調査の事項および方法 Ⅲ 調査結果および考察 1水 温 分 布 2 濁 度 分 布 3 pHおよびアルカリ度分布 4 硫酸イオ・ン,塩素イオツ,カルシウムイオン,鉄,ケイ酸などの各水質分布 6 池水の流動と水質分頑 第5節 摘 要 第8章 総 括 結 論 参 考 文 R占sumさ
第1賓 緒
水文学的にほ湖沼も貯水池も陸水形態として姉妹関係にあり,いわゆる治水,利水を目的とする広義の貯水池でほ
Naturallakeを・利用するものと,河川をdamで締切って造るArtificialreservoirとが考えられる。後者,す なわち人工的貯水池を築造する目的には, Flood control,Water supply,Power generation,Irrigation,
Br・eedirlgなどの別があり,従来それぞれ単独目的に応じて各分野で築造されてきたが仁近年に.至っては,水資源の 総合的な開発利用の面から,いわゆる多目的damの計画が行なわれるようになってきた。 これら治水,利水を目的とするdam計画において,その維持管理の面から最も重要と考えられることほ,流域か らの流入土砂滞積による貯水池寿命の短縮という troubleである。すなわち,わが国でほ降水義が平均約1,700mm と欧米の2∼3倍近くもたらされ,地勢も急峻なために利水面からみて有利とされてきたが,その降水の大部分ほ表 日本でほ主として台風によるものであり,表日本でほ主として季節風による降雪である。したがって表日本では台風 期に洪水をもたらし,表日本では融雪期に雪代となってきわめて短期間に降水の大部分が流出するから,その利用可 能水量が制限され,この際の洪水流は土砂運搬の営力となる。さらにわが国ほ狭長な形状をなし,地勢が急峻で大部 分の河川は全流域の約80%以上を山地流域が占めている関係上急流河川が多い。これら流域地形や河川勾配の急峻性 ほ地盤運動がほげしく,しかも降水鼠の多いことと相まって山地の崩壊,土壌浸食を助長して多産の土砂を生産し, さらに.その運搬を容易にして貯水池の滞妙に.よる埋没を促進している。 たとえ.ほ,わが国では従来貯水池計画にあたって埋没年数を約100年と推定してきたが,主要貯水池群256個を対象 にしてみると,平均年澤砂率がプs=1.887%となり,すでに貯水容品の80%以上が埋没して,その本来の機能を失っ ている貯水池数が約10%にも達し,実際には、その推定埋没年数をはるかに下まわっている現状である。これに対して: 欧米諸外国では数年間で埋没した著例もあるが,−・般に貯水池機能を消失するに要する年限を数百年と評価しており 1例としてU小SA.の主要貯水池群93個を対象にしてみると,平均砂年滞率が0…729%となりわが国のそれより,埋 没危険性が低い傾向を示している。またわが国の貯水池群は,欧米の主要貯水池群に比較して,貯水能が低く経済効 果の面できわめて不利であるとされている。 貯水池の滞砂に・よる容量減少損失を考えてこみると,わが国発電用damでほ土砂滞和こもとづく年間電力損失盈は 約11億3千万KW‘Hとされているくらいで,その他かんがい,上水源を目的としたdamでほ,直接無効放流を余儀 なくされ,また防災damでは洪水調節能力の減少という,それぞれ莫大な損失となるはずであり,「莫大な資金を 投じて築造した貯水池が,流域からの土砂滞積によってみすみす埋没していくことは,国家的な大損失だ」といわね ばならない。 さらに,滞砂による貯水容毘の減少は,単に貯水池の寿命を短縮して,それぞれその目的機能を喪失するはかりで なく,dam築造後,その上流側に・おいては河床上昇,下流側においてほ河床低下という河床変動に・よって水害発生 の原因ともなり,国民生活をおびやかすこともあることで,社会問題としてとりあげられているくらいである。すな わち,danl築造による障害としては,上流側河床上床によって起こる農耕地や家屋の浸水,排水不良化による農作 物収量の減少,delta進展に伴なう農耕地の埋没,さらに異常洪水時における河川堤防やdamの欠潰.などがあり,ま た下流側河床低下によるかんがい用取入口の上流移転や,地下水面低下による井戸水の欠乏なとの詔例があげられて いる。 このように,自然粂件が極度に劣っているわが国で,水資切創解保のためdamを築造することは,必然的に貯水池 の埋没を短期間に招来する結果となり,今後行われるdam築造による水資源開発地域は,自然条件がさらに劣って いる山地か,社会条件の複雑な土地が残っているだけで,dam建設による貯水地埋没問題の根本的な検討や,その 合理的な対策が必要となってくる。さらにdam建設の技術的な面からみても,貯水容是の評価決定,dam安定計 算における滞砂ぽの考慮なとのノよカゝら,滞砂問題の究明が必要となってくる。 このような意味から,各国において,いわゆるsilt pr・Oblemsとしてこの種の諸問題がとりあげられ,最近世界大 dam会議や国際水理学会においても,貯水池の埋没問題が盛んに論議されるに至っている。この点わが国では,主 として発電用貯水池群において,滞砂による貯水容量減小量の実測が年々行われており,その滞砂の防除対策につい ては,建設省や農林省において一応こうじているとほいうものの,貯水池滞砂の根本的な諸問題を学術的に検討して −1−
その性格を・明らかにした業績ほ数少なく,まだ具体的な研究成果がえられておらなく,とくにかんがい用貯水池を対 象にした業節はほとんど見当らない。 著者は,弘前大学在任中から流域の土壌保全(主として農地保全)に関する研究を続けてきたが,香川大学に赴任 後ほ,古来から数多く分布しているかんがい用貯水池群を観察して,流域の土壌浸食の結果もたらされる貯水池の滞 秒間題解決の必要性を痛感し,主として滞砂に.関する基礎的諸問題を検討してきた。 本論文は,これまで行った貯水池の滞秒間題に関する割合広範閉な調査や実験,解析結果を,…応水理学的な面か ら総合的かつ系統的にとりまとめたものであるが,このような調査や実験的研究には,多くの手数,研究費または年 数がかかることであり,さらにこの種問題はきわめて複雑多岐であることで,その総合的で完壁な成果は容易にえら れないことが痛感された。今後ほ,これら基礎的諸問題をもとに.して貯水池の滞砂防除法に関する技術的な面の研究 を続行し,貯水池の討画,設計ならびに管理の改善,とくにその埋没防止対策の樹立に寄与したいと考えている。 本研究をまとめるにあたり,終始悪罵な御指導,御激励をたまわった東京大学農学部の福田仁志博士,山崎不二夫 博士,荻原貞雄博士,恩師牧隆泰博士,香川大学農学部の前川忠夫博士,さらに斎重な文献や資料を提供していただ き,葡益な御助言をたまわった香川大学農学部の壬置麿彦博士,上原勝樹博士,斉藤実博士,電力中央研究所の田中 治雌博士,東京都水道局の小島貞夫博士,京都大学工学部の合田健博士,徳島大学工学部の杉尾拾三郎博士,U.S.A. 開拓局のHILMES博士,その他全国都道府県の土木部,香川県土地改良課当局者や電源開発会社,全国各電力会社 の土木部関係の諸掛こ深甚なる謝意を表するとともに.,直接に調査や実験ならびにそ・の整理匿協力された,大阪市立 大学工学部の玉井佐山氏,徳島大学工学部の横瀬広司氏,香川大学農学部の中西弘氏,静岡県別地課の三好敬一底, 新潟県耕地課の石本辰夫氏,香川児土地改良課の脇谷武氏,太田輝彦氏,藤沢武氏またほ主として資料整理に協力さ れた筒井徳子,森宗紀美子,住友博子,さらに図の作掛こ協力された松原智恵子の諸氏に厚く感謝の意を表する。 この研究は,1954年より1959年にわたって,主として香川大学農学部およびその前身校である香川県立農科大学に おいて行ったもので,現在もなお続行中であるが,本論又はこの問題に閲しですでに発表した約20の報告を中心とな し,既往の考察に多少の改訂を行ない,さらに未発表のものを加えて,その概要を総括的かつ系統的にとりまとめた ものである。したがって,すでに印刷ずみの成果については,詳細な記載を省略したものも多いから,それらについ ては原論文の出所を明らかにしておいた。 なお,本研究に.関しては,1957年(各個研究費),1958,1959年(試験研究費,分担研究)の3年度にわたって, 文部省科学研究費の補助を仰いだことを付記し,関係当局に感謝の意を表する。
第2著 わが国における貯水池の埋没ならびに/滞砂防
除対贋の現況および将来の問題点
第1節 わが国貯水池の埋没現況および諸外国における著例との比較く123) Damとほ,貯水,導水,水位の上昇または砂防なとを目的として,河川,渓谷,凹地なと∴を締切るため築造され る工作物であり,かんがい,発電 ,上水道,砂防,洪水調節,養殖またはこれらを含めた多目的の用に供される。し たがって,その使用目的に.よって,取水堰提,貯水池堰堤,調整池堰堤,洪水調節池堰堤,砂防堰堤,養殖堰堤また は多目的堰堤などに分類され,これらdamで締切り造成されるいわゆる人工的貯水池を,前川は(4)立地環境の面か ら山地*,麓池**および野池***に分類している。したがって,人ユ貯水池はその使用目的,立地瀾虜によって埋没の 様相が異なってくる。さらに流域の規模や水文,地形地栗,地被状態,貯水池の規模,形億や排砂施設の有無効率, その他築造後の経過年数などもそれぞれ異なっているので,埋没の現状を一・般的に把握することは困難である。 この際,わが国で相当長期にわたって実測された,比較的大規模なmountain reservoirに相当する全国の発電 用貯水池群(調整池や多目的貯水池なとを含む)256個,(35¢7)および貯水池年令が約160∼450年と推定される中, *:Mountain reservoir(河川の本流または主要支川を山間瑛谷において締切った貯水池) **:Hill・Side reser・VOir(山猿の小渓流または丘陵の窪地を締切った貯水池) ***:Field r・eSerVOir(平野他の窪地とか僅かの高低差を利用して締切った貯水池) − 2 −小規模な香川県内かんがい用貯水池群16個(17)*に.関する滞砂資料を示したのがTable2−1,2h2 である。また 比較のため集めた諸外国(U.Sl.A,France,Taiwan,Turkey)における主要貯水池群105個に(8910111213141616) 関する滞砂資料を示したのがTable2−3 である。さらに全滞砂率階級別貯水池の頻度分布を比較表示したのが Table2−4 となる。ただし,*:前川研究室において’boring methodを用いて過去の滞砂義を実測した資料で
ある。 Table2,1 わが国貯水池の滞砂調査表(発電用)
0‖0149!0.0122lo.0
41(a) 42(〝) 43(〝) 44(〝) 45(〝) 46(〝) 47(〝) 48(〝) 49(〝) 50(〝) 51(〝) 52(〝) 53(〝) 54(〝) 55(〝) 56(〃) 57(〝) 58(〝) 59(〝) 60(〝) 61(〝) 62(〝) 63(〝) 64(〝) 65(〝) 66(〝) 67(〝) 68(〝) 69(〝) 70(〝) 71(〝) 72(〝) 73(〝) 74(〝) フ5(〝) フ6(〝) 77(〝) 78(〝) 79(b) 80(d) 女 沼 風 兼 蓬 釆 入 川 信 夫 荒 川 古 道 川 谷 室 沢 木戸川第 3 小玉ノ‖弟 2戯常雨雨古野千千贋 柵 班雄藻相 仙 沖焼滝大赤外大大石夏大神谷鷲長嶋伊八水四新港梵
松川12川南34泊沢演武岩内渡浦山淵池石山沢沢根瀬潟代沢川沼子沢和瀞沼合合川
1(c) 2(b) 3(〝 4(〝) − 竜 第 竜 第 5(〝) 6(〝) 7(a) 8(〝) 9(〝) 10(b) 11(〝) 12(a) 13(c) 14(b) 15(a) 16(〝) 17(〝) 18(〝) 19(〝) 20(〝) 21(〝一) 22(〝) 23(〝) 24(〝) 25(〝) 26(〝) 27(〝) 28(〝) 29(〝) 30(〝) 31(〝) 32(〝) 33(〝) 34(〝) 35(〝) 36(〝) 37(〝) 38(〝) 39(〝) 40(〝) 歳 第 歳 第 ノ 小 四 第第 − ノ ノ 玉時 ■ l − − − 古 道 川 大 岐 本 名 上 田 宮 下 柳 津 片 門 新 郷 山 郷 笹 ケ 峰 湯 ノ 谷 黒 又 薮 神 官 ノ 原 灰 雨 馬 ノ 瀬 梅 津 小 荒 沼 ノ 荒羽 地 ケ 老1面田実瀬川川山原中
第 豆;限 猿 豊 鹿 大 鶴 高 浅 官0い1一325 0..0031 0.0026
0り0001 0.0007 0.0005 0.0001 0.0001 沼野河3∴呂呂冒…∼。小。。完
O 8 立谷沢川第1 − 3 −3二3冒喜≡l諾㍑23芦≡:喜…j 81(b) 82(a) 83(b) 84(d)
中黒∵逆細符戸大自鍛其丸大川須相棒大与頭上保柿大川英美助仙小成小袖大小利本其武芸七水巻岩平
3 3 l つム し し 〃 〃 1− ∼− 1 1姫広泥笹小田奥千大大寸境西下細川西高落大笠今神久浅朝秋東兼双黒越阿志世由川九高八糸尾柳甲五越高船峰草
第 2【0‖0015l −】13こ3‖20ill=10 品 川 平 切 代 泉 頭 間 川 川 川 村 原 谷 辺 平 谷 ム. 月 井 置 渡 岳 ︶ ︶ ︶ \−ノ ︶ ︶ ヽノ ︶ ︶ ︶ ︶ 〃 a 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 ︵ ︵ ′.\ ︵ ︵ ︵ ′√\ ︵ ′l\ ︵ ′■\ 3 4 5 6 ﹁ノ OU 9 0 1 2 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 1 1 1 1 1⊥ l l l l l l 8 8 8 8 8 9 9 9 9 9 9 9 ‖ ︶ ︶ ヽ一ノ \.ノ \、ノ \、ノ ︶ \ノ 〃 〃 b d 〃 〃 a 〃 ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ′−\ ︵ 9 0 1 2 3 4 5 6 井又こ、  ̄・.●、
\−ノ ︶ ︶ 〃 〃 〃 /l\ ′.\ ︵ 4 5 6 4 4 4 1 1 1 尾 橋 久 井 又 沢 瀬 佐 沢 釆 沢 利 沢 ︶ \.ノ ︶ 〃 d a し 一\ し 7 8 9 9 9 9 ﹁⊥ l 4 4 ﹁ノ 8 し \ 〃 〃 ︶ ︶ ∵ 霊 ︶ ︶ \lノ ヽノ \−ノ ︶ ︶ \−ノ b 〃 〃 〃 a 〃 b a ′し\ ︵ ︵ ′′.\ ′■\ ︵ ︵ ′.1\ 9 0 1 つ︼ 3 4 5 6 4 5 5 5 5 5 5 5 1 1 1 1 ﹁⊥ ﹁⊥ l l ︶ ︶ ︶ ︶ ︶ ︶ \、ノ ︶ \−ノ \−/ ︶ ︶ ︶ ︶ 〃 〃 b a d b 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ O l ︵∠ 3 4 5 ︵b 7 8 9 0 1 2 ︵J O O O O O O O O O O l ﹁⊥ l 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ﹁⊥ l l l l l フC 野 茂 川 立 延 谷 平 出 原 山 牧 牧 賀 防 弓 湖 川 谷 内 卓 倉 岡 浦 川 盤 沢 ケ 井 上渾 良
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官栂池川谷立川川川原島川碁級原岩溜泊山披梨原
\−ノ ヽノ ︶ \−ノ ︶ ︶ ︶ a 〃 〃 〃 d 〃 〃 ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ 1 2 3 4 5 6 ﹁ノ 8 8 8 8 8 8 8 1 1 1 1⊥ l l l大三鵜阿南乙斐探豊浜釆帝高二沓立鰭王飯玖拇恩旭湯木著明校長坂面七吉永長大森初陣伊
、、 −  ̄二・ ̄∴.
︵0 5 つん 0 ∩︶ 9 ﹁⊥ 5 5 8 1ん つ山 l 1 0 井 伊野 整号室号 調 詞 1312 第 第 畑第畑第 7丁 り丁 女池女池 1、 1、・ 〃 〃 ′\、 /.、\ 8 9 2 つ山 へ∠ 2 a 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 d a 〃 ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ /′l\ ︵ ︵ ︵ ︵ ′.\ ︵ ︵ ︵ O 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ∩︶ l つ山 3 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 0 0 0 0 1 1 1 1 ﹁⊥ 1⊥ l l l l つム 2 つん つム 芹 川 山 下 篠 原 白 水 滝 黒 川 第1 五.老 ケ 滝 芋 洗 谷 星 山 岩 屋 戸 塚 原 山 須 原 西 郷 戸 崎 川 原 岩瀬川第 2 高 岡 大淀川第 2 松 尾 大淀川第1 松 山 高 山 本 流 高 山 支 流 塩 役 お ほ ん 川 大 田 中 村 川 内 川 230(a) 2二31(d) 232(〝) 233(〝) 234(〝) 235(〝) 236(b) 2二37(〝) 238(〝) 239(〝) 240(〝) 241(b) 242(〝) 243(〝) 244(〝) 245(〝) 246(〝) 247(〝) 248(c) 249(d) 250(〃) 251(〝) 252(〝) 253(〝) 254(〝) 255(〝) 256(〝) ケ 0 0 0 0 0 0 ∩︶ O l 1 1⊥ l l l つん つ︼ 2 2 つ︼ 2 ︵∠ つ︼ 2 ︵∠ 2 2 つ山 ︵∠ 0 川 第 1 原 弟L l 屋 川 宮 谷 谷 尾 川 安 口 州 4(〝 ︵ ︵ ︵ ︵ /−\ /\ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ ︵ 5 6 7J 8 9 0 1 つ] 3 4 ︻〇 6 7 8 0 0 0 ∩︶ O l 1 1⊥ l l 1 1山 l 1 2 2 2 ︵∠ 2 2 ︵∠ 2 2 つ山 ︵∠ ︵∠ つ山 つ︼ d a 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 \1川野瀬沢橋谷瀬賀木
第 l し 9 0 1 2 2 つ] 0、、0010t −131.7017、、92*C/F=Capacity・WaterShedarearatiot妄… Water・Shed area(m)2 Capacity(m8)
備考
(与…
Capacity(m8)
Aver・age annualinflow(m8)
**C/Z:Capacity・inflow ratio
***rs:Average annualrate of sedimentation(%),Rs:Totalsilt depositionI・ate これらの滞砂資料は (a):144資料は著老が全国の各電力会社,電源開発会社その他各民間,褒招搾,各都道府県関係の貯水池に 関する滞砂資料を依検して集めたもので19S7年度現在のもの。 (b):60資料は1952年度現在の通商産業省調(5)によるもの。 (c):6資料は日本発送電株式会社滞砂委員会調(6)による1950年度現在のもの。 (d):46個ほ建設省河川局利水課調(7)による1949年度現在のもの。 −・5 −
Table2p2 香川県内かんがい用貯水池の滞砂調査表* 環境別貯水池名 *:前川研究室において boring methodによ り実測した資料 貯水容長平均は 山地でC=403,123m8 蔑池でC=173,541m$ 野池でC=217,673m8 亀 越 池 新 地 石 神 池 0.0804 0り1155 0.1668 (0‖1209) 0.3768 0..2480 0‖1017 (0.2422) 山 山 地 平 均 池池池 間 野皿菅 4 5 6 7 ︵=0
乎 1
池池均池池池
地塩 新川土先田上
井 9 0 1 ︵∠ 3 4 5 6 1 1 1 ﹁⊥ l l l 之 代村 新 地 法憧寺上池野 地 平 均
全 平 均 Table2−3 諸外国における貯水池滞砂調査表 貯 水 池 名 貯 水 池 名 No 1(a′) 2(〝) 3(〝) 4(〝) 5(〃) 6(〝) 7(〝) 8(〃) 9(〝) 10(〝) 21(〝) 22(〝) 23(〝) 24(〝) 25(〝) 26(〝) 27(〝) 28(〝) 29(〝) 30(〝) 31(b′) 32(c′) 33(〝) 34(〝) 35(〝) 36(〝) 37(〝) 38(〝) Lake Waco Little Rock Mc Millan Pathfinder Roosevelt San CaT・10S Santa Abita Seminoe Strong Gorge Tongue River Keokuk Lake Bailey Lake Winona Wilson Lorir】g Lake − −− 1.63 0.62 0..91 0.08 0い18 0.15 1′′50 0い06 0.05 0。.23 1い00 2.12 0,.04 0‖11 0.26 1。.41 1.27 0..77 0.38 1い91 Alamogold Altus ArrowTOCk Belle FourChe Buffalo Bill Bullards Bar Cold Springs Combie Conchas Cucharas Elephant Butte Exchequer Fort Supply Great Sal.t Plains Guernsey John Martin Lake CheesmanlLake Corpus Chr・isti
こ‥、∴l
0.061:3 0小0222 0.0148 0.0375 0小178 0り466 00295 5 0ル0418 0.031 二:: 11(〝 12(〃 13(〃 】0∴3158一﹁﹁﹁十↓↓﹂
14(〝) 15(〝) 16(〝) 17(〝) 18(〝) Lake Cr・inton 10,0910 Lake Guthrie BrOWn Lake Wetumka Lake 0 0U 5 3 7 3 1 1 5 1 1 2 0 0 00い0015ミ0.074 0.0887J2け368
1 19(〝)Lake Mead20(〝)Lake Texoma 0,.07291.176 岳 2‖4 40(〝)t Baker Lake
0..0386i
76(〝) 77(〝) 78(〝) 79(〝) 80(〝) 81(f′) 82(〝) 8二3(〝) 41(c′) 42(〝) 43(〝) 44(〝) 45(〝) 46(〝) 47(〝) 48(d′) 49(〝) 50(〝) 51(〃) 52(〝) 53(〝) 54(〝) 55(〝) 56(〝) 57(〝) 58(〝) 59(〝) 60(〝) 61(〝) 62(〝) 63(董′) 64(〝) 65(〝)  ̄ 一 、 光 Cottonwood Lake FrYer Lake Dallas Eagle Mt.Lake Medina Lake Variety ClhLake White Rock Lake Pittsfield Baker MissionI.,ake Barcroft Lake HarTis High Point Lake Hur1ey Bayview East Park Mor ena Senecaville Tygart Lake Spavinaw Lake Decatur Black Canyon Lake Apex Franklinton L.ake Brandt Sanford City Burlington Municipal Walnut Cove Cannon Lake Lake ConcoI・d E.ury Pee Dee Mfg. Co Norwood Lake Cheoab Chatuge
0。.0863 00037
0=0738 0.24フニ3 0‖2258 0.0524 0…0891 0、、0982 0い0692 0.0774 0い0607 0い0」384 0..0330 0.0083 0.0782 0日2481 Fontana Lancaster Spartanburg Municipal Nottely Sequoyah White Manganese No6 Lay Lake PuTdy Guntersville Wilson Ar kabuLla Pickwick Landing Cherokee Douglas Norris Ocoee No 3 0coee No.1 Hales Bar Elmali Chambon Petite Phue Sautet Chib Oued Fodda Cheurfas ) Ksob 烏 山 頭 尖 山 岬 ) 84(〝) 85(〝) 86(〝) 87(〝) 88(〝) 89(〝) 90(〝) 91(〝) 92(〝) 93(〝) 94(b′) 95(〝) 96(e′) 97(〝) 98(b′) 99(〝) 100(〝) 101(〝 102(〝) 103(官′) 104(g′) 105(g′ 0、2908 0.3665 O 1168 0.0377 0.0104 0..0071 0.0126 0‖0146 0い0184 66(〝) 67(〝) 68(〝) 69(〝) 70(〝) 71(〝) 72(〝) 73(〝) 74(〝) 75(〝) 0.0686 0い1219 O 0019 0小0013 0.0143 0い0128 0.6244備考 *C/F:Capacity−WaterShedarearatio針恕悪霊。a(m2)
**C/I‥Capacity・inilowratio(㌣訟霊霊霊alinfl。W(m8)
***Yg:Aver・age annualrate oIsedimentation(%),Rs:Totalsilt deposition rate
これらの滞砂資料のうち No.1∼93U“SA,No。94…Turkey,No,95∼102France(Algeria含),No.103∼105Taiwan またこのうち ︶ ヽノ ︶ l りl nO 料科料 資資資 15231 ︶︶ヽ、ノ d ef .\ −1 −\ ︶ ︶ ︶ 西田 1 粟1栗1某・ 資資資 08 316 ヽl +、■ 、 a b C \ しし (g′)3資料(141516) はそれぞれ別の文献資料を著者が 引用換箕lしたものである。 これらの獅少資料によると,わが国の主要発馬用貯水池群は,ほとんと河川の本流または主要支川を山間渓谷にお いて締切ったmountain reservoirに相当するものであるから,一舶に滞砂が著るしく,貯水池年令がそれぞれ異 なるとはいえ,全滞砂率月sが50%に達している貯水池が256桝]約22%(56個),80%以上に達して本来の機能を − 7 −
表失しているものが約10%(26個)に・もおよんでいる。またこのうちにほ,金澤砂率が100%以上で埋没完了を示す もの約2%(5個),逆に点ざが負値を示すものも約2%(5個)あるが,前者ほ上流側において滞砂面が満水面上 に・上月し,ただdam付近のみ最低取水位以上に湛水しているにすぎない現状であり,後者は放水による排砂が完全 に行われて,dam上流側のoriginalriver bedsが洗掘されて,建設当時の貯水容盈より増加している現状を示 すものといえる。
これらに対し,US・A・主要貯水池群の例をみると,その資料ま約で少なく,貯水池年令も多少異なるが,その
頻度分布が大いに異なり,滞妙による墟没危険性が,わが国主要貯水池群より低い傾向を示して:いる。 以上ほ貯水池の経過年数を考慮しない場合の大観的にみた検討であるが,Eq。2−1で康められた平均年滞砂率 γg(%)で比較すると,貯水池相互の埋没速度が比較できる。 γg=尺ざ/y, 尺ざ=100(5/C) (2−ユ Table2−4 全滞砂率階級別 貯水池の頻度分布 Table2−5 平均年滞砂率階級別 貯水池の頻度分布 日 本 貯水池数き雪冤苧 0 0 0 0 0 0 1 0 1 1 4 6 12 37 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1.1 0 0 0 1.1 0 3.2 ユ7.2 フ7.4 0 100 15∼16 14′\■15 13∼14 ユ2′−13 11′・−12 10′‘−11 130∼140 120′〉130 110∼120 100∼110 90′−100 80′■} 90 70∼ 80 60∼ 70 50∼ 60 40∼ 50 30′)4020∼ 30
10へノ 20 0/〉10 −10一、ノ 0 −20∼ −10 −30∼ −20 計 1り6 9∼10 0 8∼9 1..6 7′∼8 1.6 6/∼フ 6.5 5一〉6 9リブ 4′\ノ 5 ユ9.3 3/∼4 59.7 2∼3 62100 ここに.Rsは全滞砂率(%),yは経過年数(年),5ほ全滞砂盈(m8),Cは原貯水容盈(m8)である。いまわ が国255個,U”S‖A93個の主要貯水池を対象にして,グs階級別貯水池の頻度分布を示したのが,Table.2−5とな り,これから埋没年数頻度分布が推定できる。さらにysの総括平均値は,Table2−6に示すごとく,一般にわが 国主要貯水池群の埋没速度ほきわめて高いものといえる。 このように,わが国の大規模な発電用主要貯水池群は,年々平均約2%近くが埋没する結果となり,このための電 力損失遍として,1947年調査結果では,122個の貯水池(またほ調整池)で年間668,694,180KWH,さらに1950年に おける216個の貯水池(またほ調整池)の調査によると,約703,640,000KWHなる寛大な値を示している。これらに. 対し,香川県下に古来から数多く分布しているかんがい用貯水池群*ては,流域面潰その他の関係で案外滞秒速度が 低く,Table.2−2に示す前ノIlの.調査(17)では,山地γs=0.092%,麓地γざ=0.074%,野池邦=0い051%となっており, 1,200窮余年の貯水池年令を示す満濃他のごときは,寿命の長い代表的な貯水池といえよう。 US,A,.の他に示したFranceやTaiwanなどの貯水池例は,資料が少なく一L概にはいえないが,供試箪閣内で *:香川県1この総貯水池個数調査班二によると1フ,フ88佃(5カ分の1地形図では1,986個)といわれている。 − 8 −は,uSA…のys=0”729%に対して,Franceでほys=1一673%,Taiwanでys=1。785%のごとく,わが国の平均 に近似して大さい。この点,台湾などでは,濁水漠なる河川名もあるくらいで,地勢や降雨の関係から,わが国以上 に埋没危険性が高いものと推察される。 第2節 貯水池の滞砂調節防除対策の現況と将来の問題点 人工的貯水池は,自然河川にdamを設けてその平衡を破るわけであるから,dam完成後貯水開始の瞬間から, 背水区域の河川では,その運搬力と運搬土砂是との釣合が破れて,「流速あるいは水温の減ずるところでは,それに 応じて−多少の沈殿をみる」という澤楕の原則にしたが、つて土砂の沈殿滞積が開始される。そして流域からの土砂供給 が続くと年々滞積が行なわれ,damで締切って湛水した貯水池の容義が失われる宿命にある。 このような,貯水池の滞砂を調節防除し,その埋没速度を軽減する方法として,一般に.,(1)貯水池建設位置の選定 とdamの規模構造など設計上の問題,(2)流域の保全管理,(3)流入土砂の調節防」L,(4)沈殿滞積土砂の調節,排除な らびに利用などに関する諸問題がとりあげられる(18)。 Ⅰ貯水池建設位置の選定とdamの規模,構造など設計上の問題
貯水池計画に・あたり,dam siteの選定やdam planningの面からみると,後述の貯水池滞砂の各支配因子を考 慮のうえ,なるべく埋没危険性の低い位置を選定する必要がある。この際,滞砂現象を支配する諸因子は,貯水dam の主目的である貯水能と関連づけて総合的な検討をしなけれはならない。すなわち,通常はdam siteの選定条件と
しての,基礎岩盤の性質,地形ならびに表土,築造羽料の性質,量,dam築造に要する河川処理,交通輸送機関, 工事施工設備の難易,またほ構造物の安全性なと■を含めたところの経済的でしかも安全な位置の選定が問題となって
くるが,さらに貯水池の滞秒間題を加味したdam siteの選定が必要となってくる。
滞秒間題の面のみからみると,後述のごとく capacity−WaterShed area ratio C/Fやcapacity・inflow ratio C/Zなどの,いわゆる貯水能を表現するreservoir,sindexがあげられる。これらのparameterほ,一般に流
域単位両横あたりの年間滞砂量qs,trap efficiency ETまたは埋没年数Ysなどとは順相関をなすが,平均年滞
砂率γざとほ逆相関をなすものであるから,貯水池群の滞妙による容量損失の絶対温からすると,C/ダr・atioやC/∫ ratioが小さく,また貯水池個々の埋没速度や寿命なとの面からみると,逆にC/FratioやC/Zratioが大きくな るようなdam siteの選定が必要となってくるだろう。 その他,流域の地形,地質,地被因子の面からみれば,起伏鼠や高度が低く,岩錐,地ヒ,山崩れまたは土壌浸食 などが発達しがたく,森林面積率が大きくて地被密度の大きい流域を選定することが有利となってくる。 さらに設計上の問題としては,damに作用する外力としてのSedimentarypressureがあげられ,この滞砂圧計 算式とししてEq.2−2が用いられている。ここに」㌔はdamの単位幅に作用する総滞砂圧,CeはRANKIN公式 Ps=Cβαsゐざ2 (2−2) Cβ=1−.SZ乃甲/1十S吉岬に.よる土圧係数で0い4∼0..6ト毎は滞砂探,ぴsは滞砂の水中単位産品である。この際のゐざは, 係数plの基準に.(19)より,一応Eqh2−3から推定できるが,この滞砂深の適正評価は,dam築造における経済的で (2−3) ゐ5=〃1」打 安全な面からのdam site選定問題に関連してくる。ここに・Hはdamの高さ(設計水深)てある。 Ⅰ 流域の保全管理に関する問題 貯水池の滞砂を直接防止するための先捗問題と考えられるのほ,流域の保全管理と次項でのべる流入土砂の調節防 止である。一般に.,わが国での流域地目別浸食状況をみると,傾斜150以上で平均年浸食深さほ,荒廃地が102∼101
mm,裸地が101∼100mm,農地が100∼10−1mm,草地が10−1∼10−2mm,林地が10,1∼10F2mmのOrder・であ
り,また流域からの年流出土砂品は,m3/km2単位で,荒廃地104,裸地108,農耕地102,草地101,林地101なる 。T・derとみられている(20)。この際貯水池滞砂防止の目的で流域保全管理を考えると,まず渓流に流入する地表流去 水および渓流から河川に流入する流水の速度を減少し,流亡,流入土砂晶を軽減防止することでなければならない0 そのためには,密な植生被覆の造成,深根性樹木の導入など流域山地の植林,土壌有機物保持のための過度の火入, 放牧禁止,流域表土を閲結し,水食,崩壊作用を防止するための各種山腹工事,または農耕地における各種の土壌浸 食防止農,工法の実施ほ,土壌浸食,山地の崩壊を防止して貯水池滞砂軽減に役立つものである。 − 9 −この際,流域管理の目的には,土地利用や,水利用を単一・目的または資源に適合させるのでなく,すべての資源は 相互に依存するものであるという観点から総合的に適合させる必要がある。すなわち,流域管理の主目的が利水の面 から水の供給増加なら,蒸発,蒸散に.よる水の損失を削、限に止めることに努力すべきで,また林業,農業,畜産, 観光など流域内の土地利用が優先する場合には,水の運動を調節するあらゆる要素が,比率の上で変化しないように 維持されることに努力が払われるべきで,浸食,洪水防止せ目的とした場合と多少矛眉も生じてくるわけである。 わが国では,従来治山,治水面に関しての業績は多々あげられ,また戦後にほ農耕地を対象とした土壌保全問題が 討議されるようになったが,貯水池の埋没防止のための流域水土保全総合対称こ関する業筋や計画例が見当らない0 この点に関し,Taiwan(1621)やUShA(22)などでは,貯水池流域を単位とした水土保全事業が実施されて,顕著な 効果をあげている。 Ⅲ 流入土砂の調節防止に関する問題 流域の保全管理についで,渓流や河川における調節防止が必要となってくるが,貯水池規模に関係なく,流域内の 気象条件,地形,地層またほ流域の規模によって,それぞれ一定の流入土砂が供給されるから,小規模な貯水池では tr・apeHici。nCyが相対的に小さくてもC,/FratioやC/Zratioの関係で短期間に埋没してしまう。また相当大 規模な貯水池でも,流入土砂の調節防止法を行なわなければ,わが国の渓流河川のように土砂生産の著るしいところ では,貯水池の埋没速度が促進されてくる。したがって,荒巻(23)やHARTUNG(9)がのべているように,流入土砂調 節ほ慎重に.考慮す−る必要がある。 流入土砂の調節,防止対策としてまずあげられるのほ渓流工事であり,このうち縦ユ事としての護岸工ほ,水勢が 矧防や漠岸を洗掘する場合において堤脚や渓岸の保護またほ両岸の山腹工作物を維持するに役立ち,横工事としての 砂防damや谷止ユは,流出砂礫を貯溜し漠床勾配を緩にし,また床園工は漠床の浸食防止に役立ち,それぞれ貯水 池流入土砂を調節する効果がある。これら渓流工事のうち主体をなすものは砂防damの築造であり,これは(1償床 の洗掘と漠岸の浸食防止,(2)渓床上昇による両岸山脚の固定,山腹の崩壊防止,(3)流出土砂の貯溜,調敵性)渓席勾 配の援和ならびに乱流の整治,(5)洪水の調節なとの諸目的を・有しているが,その築造位置と方法はこれらdam築造 の主目的によって異なってくる。 たとえ.ほ,貯水池流入土砂防止用として貯砂を主月的とする場合には,上流側が綬で,上流川幅が広がって袋状を なす幅の狭いdam siteになるべく高いdamを\築造することが望ましいが,多額の建設費を要することになる。 しかし流出土砂の割合に規模の小さい場合には,大井川水系 1954 ̄ち ㌫−志===群 における千戸別‘i亡水油上流例の砂l彷damのごとく,(Fig。2 −1参照)すく∴埋没しつくされて砂防効果少なく,嵩上げを 数回行っている現状である。また香川県土器川上流の砂防 dam(23)の場合のごとく急勾配で乱れ易い渓流では,dam上 流部の漢岸が浸食を受けて ,か.え.って以前より供給土砂ぶが 多くなる傾向がある。また土砂生産の旺盛な富山県憫麒利Il のごときでも,本宮dam(28)の場合のよトうに,比較的援勾配 な位置に大規模な砂肋damを築造することは,貯秒後も土 砂の細粒化という質的な分級作用に役立つこともあるが,他 方,官奴児江合川(23)でほ,砂防damを築造することによっ て,上流側に砂岩や花崗岩が多いため,SOrtingが行われて かえって短時日のうちに多義の土砂が下流に運ばれ河床上昇 が起った例もあること、である。したがって貯水池流入土砂防 止用の砂防damでも,単一月的や一l呼的効果にとらわれず Lて
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r) Ln t♪ ト 寸 ヒ 設 − ・ご ヾ− =二二二 二 Fig2−1貯水池背水付近砂防damの嵩上例 (干頭貯水池) に,合理的な砂防dam計画の必要性が望まれてくる。 以上のごとき,砂防工事による掃流土砂故の防止程度ほ,HARIUNG(9)によると,10∼20%の単なる部分的効果しか ないとのべており,長期間にわたって効果があるように多くの掃韓土砂を阻止しようとするときは,流れが新らしい 均合の回復を助けることを同時に研究しなければならない。したがって,掃流力とその掃流土砂品の必要品を小さく するため,_上流漢慄勾配を床同工や落差工によって不連続にするか,最上流の土砂汗止:‖用貯水池規模を大きくして, −10−少くとも洪水のpeak dischargeを減少させ,土砂を含まぬ最大流還以下で流Pfさせることも考えられる。 つぎに小出(24)が指摘しているごとく,dam建設を上流側から行うことも,その最上流側に立地する上池が,一応 砂防da叩の役目を・果たして,その下流側に立地する中池,下地の埋没速度を軽減する意味からみて有意義な方法と 考えられる。すなわち,後述(第4茸第5節)のごとく,圧川,神通川,黒部川,常願寺川,木曽川,大井川水系河 川など比較的棚池的貯水池の多い場合の滞砂傾向をみると,同一水系河川内で流域面積の小さい上流側貯水池ほど平 均年滞砂率が大きく,埋没速度が早くなっている。したがって,貯水池機能を永続させ,経済的効果をあげるにほ, 過去の工事方法とは逆に上流側からdamを建設し,その上池をある程度犠牲にして流出土砂を阻止する方法が考え られるわけである。 また貯水池背水付近において,上流からの流入土砂を阻止する方法として,(1)上流から流送されてくる土砂を,そ の背水始点で適当な方法,たとえ.は植樹や本堤とは別の砂防damなどで阻止する方法,(2)上流から流送されてこくる 土砂を・,背水付近で適切な排砂装置やbypassに.より貯水池外に放出する方法が考えられる。 前者の場合,背水始点付近に植樹をすれは,掃流土砂の滞積場所を与えて,よくその機能を果たすが,滞積の結果 としてさらに上流側水面の上昇をきたすから,未開発他に.利用される(9)。また貯水のための貯水damと,流入土砂 阻止のための砂防damとの二塵堰堤式を採用する場合には,副damとしての砂防damほ工費の節減が必要とな ってくる。このような砂防目的のdamを貯水池内に設置する場合には,貯砂量だけの有効貯水是が減少することに なるが,少なくとも塵設当初において−ほ,副dam分の宥効貯水量を大きくすることができる。その著例として,香 川県湊川の五名防災dam(25)があげられる。 後者の場合,その背水付近において適当な方法で貯水池外に排出する方法の採用にあたって−は,捌砂機構の性能と その工費が問題となってくる。すなわち,地形的にみて不適当なる場合にほ工費がかさみ,設封不良なる場合にほ排 砂効果が低下してくる。合田(26)ほ,貯水池型式を水質管理と貯水池管理の面から3分類している。このうちf塑ほ 河川本流からその一・部を取入水路に.より導いて,各種damにより貯水し,余水を本流に落すもので山口貯水池(上 水源)などがこれに相当する(Fig.2−200参照)。Ⅱ型は本流を直接堰止めたもので,河水を四季を通じて全部貯 水するという炉型で,多くのかんがい,発電,上水源貯水池がこれに属する。Ⅲ型は平時にほ本流を全部貯水するが 洪水時にほbypassに・よって旅屋の一部または全部を下流へ抜くものである(Fig”2−2伍),03)参照)。以上3型式 の選定は,地形的条件にもよることであるが,貯水池の滞秒間題の面から考え.ると,Ⅱ型が最も劣ってい るものとい えよう。Ⅲ型ほ,bypassの建設や分岐部越旅装置その他に多頒の経費を要するから,地形地質が適当でない場合に・ ほ実現困難かも知れないが,洪水時に・おける浮流ならびに掃流土砂の流入を防止して,貯水池の埋没速度を低下させ その寿命を助長するとともに,本流の流義 を有効に貯えることができ,貯水池埋没防 止の点カゝらみて巌も優れているものといえ よう。この際bypassを有する垣接湛水式 では,地形や工費の関係からみると,Fig 2−2に示す立地条件によるbypass排砂 法話例では,bypass距離の短縮される㈱, の塑が優れているものといえる。またこの (A〉 (8】 (C) OH ノ Fig.2−2 立地条件によるbypass排砂の話形式 ようなbypassを用いた直接湛水式貯水池で,上流からの掃流土砂をその上流側背水付近でcatchして貯水池外に 排除する方法濫・関してほ,最近USA.で検討されつつあるvortex tube sand trap(29)やわが国において研究さ れてきたslit conduit(252728)による排砂法が注目にあたいするものと考えられる。 従来の排砂管では,滞積土砂の排砂区域が局限されるという点排砂法であるのに対して,わが国土木研究所で考案 されたslit conduitは,Slit幅を適当に設計することにより,管入口部まで管内に転石を流送するに足る相当大き な流速を保たせるとともにり 転石,砂疎をこの slitを通じて管内に吸引し,管水路流れにのせて管外に排出すると いう線排妙法である。この種slit conduitの水理に関してほ,荒木(2728)による一L様slit管および変化slit管の理 論的解析,一・様slit管の−実験が示されているが,Eq.2−4に示されるslit conduitの基礎方程式の中
孟(£+g+環)十昔+芸=0
−11・− (2−4)に含まれる摩擦抵抗係数入がREYNOLDS number,Slit 幅と管径との比などのいかなる関数であるかについては まだ解明されて−おらなく,今後の実験的研究が期待さ れ,著名(42)も若干実験を進めている。 ここに,yは断 面平均流速,尺は動水半径,Aほ管断面積,すは管の単 位長さあたりslitからの流入量,♪は中心軸における圧 力,抑ほ流体の単位重畳である。 その他slit conduit排砂の実施例としては,Fig”2 −3のような茨城県那珂川支流藤井川における藤井川防 災damが(25)があげられ,排砂効果をあげているが,問 題となるのは,転石などによるconcrete内壁面の摩耗 破壊現象といえよう。
またslit conduit と同様な原題効果をもつVOrteX tubeは,当初PARSHALLが提案し,RoHWEL,KOO NSMAN,RoBINSONなとにより検討されつつあるが, RoBINSON(29)に.よると,この種渦動管排妙法では,管 長エ=15ft…以内ではエ/β=20(β:管の開口幅で0.5∼1.O ftの範囲),流れ方向に対する管の角度β=450,管断 面積はAr=0.06ヱⅩぶg乃∂,砂粒径dβ>・0.5mm範囲で排 砂効率E=80%,FROUDE numbeTダγ=0.8が適切で あるという。 (A)S8nd−droin of poin††ype Sedlmen†beds
Fig\2−3 Slit conduitによる排砂例
(茨城県藤井川防災bam) Ⅳ 沈殿滞積土砂の調節排除ならびに利用に関する問題 つぎは,貯水池流入後の滞砂除去の問題であるが,一山 般に,damには,排砂の目的をもった土砂吐門扉や排 砂管が設置されている場合が多い。しかし,発電用の bighdamなどの場合には,巨大な枕木,玉石などの流 下により排砂門操作に危険を伴なう場合があり,実際に・ 腺勤しているものは数少ない現状で,たとえかかる排砂 管を利用したとして−も,Fig.2−4伍)に示すごとく,貯 水池流入土砂の滞琶ほ蘭水末端より進行し,dam位置 まで達した後ほ,流仙コから僅かに離れただけでも,流 速が著るしく減少して掃流力がそこまで及ばなく,した がってdam付近の滞砂が一部cutされて排砂可能土 砂部分が小範囲に止まるので,実質的に排砂効果が少な いという現状である。 香川県内に約2万個分布している中,小規模のかんが い貯水池群は,ほとんどearth damであるが,通常 fJig.2−5(神内上池)のように取水用の斜樋管と底樋 管の連結した内法尻付近に土砂吐門扉が付設されてあり, 主として非かんがい期の採魚をかねた落水時に排砂を行 っている。この場合も,fJig.2−4仏)に示す点排砂法で あるから,洪水時などを利用して相当長期間排砂を続行 すれはある程度の効果が認められるが,1∼2年ごと行 なう一・時的な放水では,dam付近の滞砂地泥をcutす る程度でその排砂効果も少ないようである。 Sく;Ouring Slulce W(】ter Surfoce (C)Sec=0n Of sll†conduiI Figい 2−4 貯水池における点排砂法と線排妙法の比較 ー12−
に滞積させないで,そのまま流下させるためには,貯水位 を下げるかまた大きな排砂管を使用しなけれはならない。 しかし,香川県のごとく水の乏しい地方で,排砂のために・ 貴重な水資源を消費することは貯水池築造の目的に反し, また排砂口には高圧がかかるため大型にして工費がかさむ ことになってくる。 以上のごとき点排砂法に対して,Fig..2−4(B),のに示
すごとく,前述のslit conduitやvor・teX tubeを縦方
向や斜力向に延長させる線排砂法を採用すれは,排砂効果 があがるものと考えられ,この点に関してほ,著名も実験 HoriヱOnt(‖ W(】!er_COn(,吊t \」寧聖二子聖二1竺− 。 2 さ 4 5 Sco【eこ爪m
Fig”2−5 Ear・th damの排砂装置例
(香川県神内上池) 的研究を続行中である。 貯水池の過半が埋没後,必要に迫られて排砂工事を実施して効果をあげている例としては,Taiwanの尖山坤貯水 池(工業用水源)(ユ5),わが国では静岡県大井川水系寸又川の千頭貯水池(発電用)(31),またはAlger・iaのOued− Fodda Dam(かんがい用)(30)などがあげられる。 たとえば,TaiwanのGen・San−Pee Damでは,1938年築造後 19年間に貯水容量の55.2%が失われたため,Fig..2−6に示すような
排砂用のsluice tunnelやgate wellを新設し,放水急に対して
平均3..26%の排砂効果をあげている。またわが国の千頭貯水池ほ, 1935年築造後22年間に貯水容義の86..2%が失われ,取水口が埋没した ため,堤体の一部をcutして排砂門を新設して秦効水深をまし,新取 水口を設ける工事を行った。この千頭damでの改良工事ほ,渇水期 に.水位低下を討って施工しているが,これに対して湛水中のdamに
Fig。2N6 Earth damの排砂 装置例(台湾尖山坪貯水池) おける排砂管新設工事例としてOued−Fodda Damがあげられる。このdamほ,1932年築造後,年間250万m8の流 送土砂により,すでに5,000万m$の有効貯水量を失って, さらに排砂管を設置していなかったことと相まって,取水 口も埋没の危機に頻していた。さらに年間800万mさのか んがい用水供給のため,排砂管新設工事に際して貯水位 を下げることが許されなかった。したがって,湛水中の dam 本体に満水面下60mの滞砂層に達する直径700 mmの排砂管5本を新設するため,Fig.2−7にその概 要を示す画期的な新工法が採用されたわけである。 −L般に,頭首エiこ.おけるdam排砂門の大きさと形状 の決定について,慣例によると平水盈をも、つて流下しう ることを標準とし,また排砂門の敷居塙ほ,取水口の敷 居から1い2m位下げるのが普通であり,さらに通念とし て洪水のような折畳の多い時に緋砂すると排砂畳が多い ものと考えられていた。この点に関して桑野ほ道前道後 平野農業水利事業の面河第1承水堰の排砂実験く32)を行 、つた際,排砂門一杯の流量に比べて流盈が少ない場合の 方が緋砂盗も多く排砂状態がよいことを知り,さらに理 論的考察を加えて最大排砂晶を求めているく33)。すなわち, 排砂に割当てられる勢力が最大となるように排砂門の流 星をEq…2−5のごとく誘導している。 (a)最大排砂流量:Ql=0.79Cβ月■3ノ2;(m8/sec) (b)最大排砂勢力:E,=0.32CBH5・2;(ton−m/sec) (c)排砂門の最大流盈:Q2=]。7CBH8P;(m8/sec) ‥(2−5) Fig.2−7 湛水中のdamにおける排砂管新設工事例 (Algeria,Oued−Fodda Dam) 塔 部 亀艶監腰欝監査 凡例(DlOOtクレー・ソ ②昇降 設置するため渡決した ⑦凍結法による水密部 書籍薫董を 廊 ⑲掘削機 ㊥下流側ゲーート室 ⑱200mm径抗 ⑭上流側ゲ・−ト室 ⑯既設監査廊 ⑯男降塔内のエレベー・タ− −13−
これから,最大排砂流量は,排砂門の最大流鼠の約46%であり,従来のようにEq.2−5−Cを使って排砂門の断 面を決めると断面が過小に.なること,またEq.2−5−bからわかるように,排砂は幅を広くするより敷居高を下ぼ た力がほるかに有利であることがうかがえ.,この結果は排砂門の設計上大きな示唆を与えるものといえよう。
他方GROVER and HowARD(34)がHoover Damの随追出ロから放出される混濁水に関する報告をなしてから,
貯水池埋没を軽減する−・方法として,density underflow∵を利用する効果が注目されるようになり,Franceの Iril−Emda Dam(35)や中国の山門峡dam(36)などに混濁底層密度流の放出法が採用されるに至っており,将来わが国 でも大いに期待できる方法と考えられる。 その他,掃流土砂ほ背水の影響の始まる delta表面に多く滞積し,かんがい,発電の必要から水面をしばしば低 下させるので,露出したdeltaには容易に行くことができ,この点から機械的な除去搬出が当然考えられる。こ.の 方法ほ技術的にほ可能であり,砂,砂利採集の意味で行なえは排砂兼利用の面から一石二島の効果がもたらされるこ とになるが,経費がかかり過ぎるので,立地条件がよい場合まれにしか利用できない。 つぎに,沈殿滞積物の排除法としで竣深があり,従来わが国でも山部大規模貯水池の滞砂排除法として行われた例 もあるが,この方法ほ排砂目的のみでは土砂の処理場所や経費の点から必らずしも経済的な手段とほいえない。しか るに,古くから数多くのかんがい用貯水池を築造して:きた瀬戸内地帯では,主としてfield reservoir・に沈殿滞積 している肥効質に富んだ他派を,非かんがい期に放水して漠沫を行い,これを乾土効果彼農耕地に客人する方法が農 家で従来から行われてきた。最近ほこれを能率化するため,底干し後scraperで汲決する方法(香川県川西地区の 八丈地,適地など),底干t.後直接手車,荷馬車,オー・ト三輪などで汝沫運搬する方法(香川県豊田地区の仁池),ま た簡易索道で液沫搬出する方法(香川県粟井地区)や波深搬出後の乾土を固定索道で傾斜地に運搬客土する方法(香 川大学農学部憤斜地農場を対象にした国下地)などに.より,それぞれ客土効果をあげている(37)。 この問題に関しては,最近北海道や新潟県などで農業土木事業の−L端として計画されつつある pump送泥客土 法(き8)を適用すれは,経膚の節約と工期の短縮が可能であり,経済効果の早期発揮を具現できるものと考えられる。 この点,当学農学部傾斜地農場ならびに国下地を対象として行っているsilt pump(池泥汝深客土用の潜水式吸泥 客土pump)(37394041)を用いた滞砂排除法は,池泥の渡沫と客土を兼ねた劇石二鳥(池泥水の場合にはさらにかん がいを兼ねて一石三鳥)の効果があるものとして,将来浮流形式の滞砂地泥排除法の技術的な面できわめて毛意義な 方法と考えられる。 R8‖ ・I・’J:r・さ! rl001 / ./ノーーー この種pumpによる液漂客土法として1一応 pump船式,吊下げ式および潜水式などが考え.ら れるが,本装置は東京教育大学農学部および当香 川大学農学部関係者協力をもとに,荏原製作所で 研究,製作されたもので,潜水式を採用して−あ る。すなわちFig‖2−8,2一白,2−10に示す ように,(1)潜水pump,(2)吸泥装置,(3)索引装 置,住)除藻装置,(5)水上送泥管,(6)加圧送泥pump ・・−・二 ‥ − \s‖一別川叩 Kunl¢hi†8 Restィvoir C8pQCiIy(‖=沌Ornさ) Wo†e†surfoce or¢0(6印00m2)
Fig2p8 Silt pumpによる溜池池泥の俊深客 (香川県国下地,香川大学農学部傾斜地農場)
F−ig..2−9 Silt Pumpの吸泥装 Fig.2plO 国下地に設置されたSilt Pump
(7)沈泥槽,(8)陸上送泥管からなっており,吸泥用の潜水pumpを橋を有する吸泥装置上に取付け,別に設置した索 引装置に.より水中を移動させながら池泥を渡課し,水上送泥管により池岸まで送泥,さらに送泥膿度を高め,貴重な 上澄水を貯水池に還元する目的で池岸に設けた沈泥槽で一息濃縮させ,これを加圧装置により所定の傾斜地果樹園ま で陸上送泥管を通じて送泥客入するsystemとなっている。日下送泥能力,客入法または客入効果などについて考 究中であるが,現在までの結果でほ,沈泥槽までの揚泥率ほ遠心分離沈降で,maX45%,mean21.4%程度であり 泥水濃度25%の場合の管内流速3.2m/secとして揚泥遥ほ0り323m8/min(19小4m8/hγ)程度となっているが,これ を・さらに沈泥槽で濃縮して送泥客入効果をあげようとしている現状である。またこの装置の仕様概要を示すと,潜水 pumpは泥土を吸揚げるに適した口径100mm,全揚程22mで15fP潜水型3相誘導電動機付の潜水式特殊渦巻pump である。吸泥装置ほ前面開放箱形で,数個の刃型鉄板製泥かき板,安部にほ噴射nozzleを設け,取付上部にほ pumpえの連絡管を萌し,両端に鋼板製槙を設け地底を走行する際安定を助けるようになって−いる。穏は上下池泥 屑の厚さに応じ自由に調節可能で, また吸泥装置内部にほ自動切換装置があり,吸泥装置の往復移動が可能となって いる。その他にpump上部にほ深度調節用のfloatを付し,索引装置は,pumpおよび吸泥装置を索引するため 池内の適当な個所に.設けた2個の筏と電動winchおよびendlessropeよりなっている。電動winchを乗せた筏 と滑車つけた筏ほそれぞれ対岸にropeで結びつけられ,その位置ほ手動winchで移動でき,また電動wはchは endlessropeを索引するもので正転逆掛こより pumpおよび吸泥装置を二つの筏の間を往復させるようにしてあ る。国下地は夏季藻の生長著るしいので,吸泥装置を移動する前に2mの横棒に鎖をつけた藻取器を垂腰で沈め,索引 装置であらかじ藻を除く除藻装置も用意してある。pump吐出口から池岸の沈泥槽まではpumpが移動するため 11exibleな配管を必要とするので,水上送泥管としては軟質vinyl管を使用し,hose・Cup ringで接続配管し, なお潜水pump motor用のcaptirepcor・dをも併せてvinyl管に数個の中間floatにて抱き合わせ,水面に・浮べ てある。加圧装置ほ陸上まで送潤された池泥を所定地区まで加圧送泥するもので,本学の場合ほ沈泥槽のつぎに設置 し,口径100mm,全揚程42m,30H)3相交流誘導電動機何のboosterPumpを用いてある。沈泥槽は池岸まで送 された泥水濃度せ高め,また蓑重な上澄水はかんがい用水として貯水池に還元する目的で設置したが一応concrete 造りの約30m8水槽2個に沈降剤滴下装眉1個,吸泥装置2個,透視装置2個および余水放流装置2個を付設してあ る。この場合凝集沈殿促進剤として界面描性剤(パン■フロック210)を用い,吸泥装置としては特殊slit管を使用す ることにしてある。最後に陸上送泥管はエ・タニット埋設管やvinyl管を使用して−ある。 他方,池泥の給源である国下地(水面積66,600m2,容盈111,500m8)の池泥成層ほ,玉置〈d4)によると,上層より 浮泥屑(3。0∼125cm),沈降泥層(13.5∼29,.Ocm),池底泥層(1‖0∼5.Ocm)程度とされ,表層泥土の灼熱減急 が11.93∼2L7.78%,全窒素が0“49∼1.41%,炭素が5い01∼13.42%,腐相が8、64∼2こ3.13%,炭素率が8.65∼10い22, 粒径5/ノ以下の泥土中のFeが100g微細蔵土あたり32い02∼49…67mg程度とされている。また液深客土対象とされる 香川県内貯水池群の池泥平均値をみると(43),灼熱減是(9.54%),全窒素是(0.38%),炭素盈(2.77%),腐植 還(4=65%)なとは,客入対象となる香川県下のガラク(米作低収蓮田)やマッチ(良田)水田表土より一・般に多く 炭素率は低い憤向を\示し,このことから池泥の肥料的効果として有機物(腐植)の窒素還が多いことがあげられてい る。また前川(45)による香川県内の池泥肥効質の環境別検討によると,有機物,炭素,窒素などについては山赴く麓 池<野他の順序で漸増する傾向が認められており,他方,大型自動式のsilt pumpによる溜池波深客土討画を,香 川県当局が土地改良事業の劇端として1采用せんとしており,従来のような溜池からの客土法平均単価(約400円/m8 以上)より安価(約300円′/m8前後)に客土できる自信をえている現状である。 その他,泥水中に噴潮水や圧搾墨気を噴出させ,庶鴬を攫押して㌧混濁水を底地管を通じて−排除し,いわゆる濁水か んがい法として利用する力法も興味ある排砂兼客土法と考えられる。 以上のごとく,水田,畑地とくに哺滞な傾斜地を対象とした耕土培養のための池泥客入法は,土層改良や作物生育 収故の面でかなりの効果が期待されることであり,多大の労費を要するという淡漢客土実施上の制約問題などは,波 洪送泥客入の機械化により,ひとり土地生産力のみならず労働生産力,さらに貯水能力の増強にも寄与できるものと 考えられる。 第3節 摘 要 わが国における貯水池の埋没現況を発電用255個,かんがい用16個について調査し,これと諸外国105個(U巾SいA..93 −15−