明日からの診療に役立つ
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甲状腺診療のノウハウ
甲状腺診療のノウハウ
すみれ甲状腺グループ すみれ甲状腺グループ すみれクリニック すみれクリニック 院長院長 岡本泰之 岡本泰之 www.thyroid.jp一般外来に潜む、治療の必要な
一般外来に潜む、治療の必要な
甲状腺疾患の頻度は
一般内科外来で遭遇する
一般内科外来で遭遇する
甲状腺疾患の頻度を調査
甲状腺疾患の頻度を調査
► ►すみれ病院内科外来すみれ病院内科外来(ごく普通の地域の一般(ごく普通の地域の一般 内科外来) 内科外来)を受診した患者を受診した患者のうちのうち 甲状腺疾患として紹介されてきた患者甲状腺疾患として紹介されてきた患者 自覚症状から甲状腺疾患を自分で疑自覚症状から甲状腺疾患を自分で疑ってって受受 診した患者 診した患者 上記を除外した一般内科患者上記を除外した一般内科患者14891489名名 ► ►病歴、理学所見で甲状腺疾患の存在が疑われ病歴、理学所見で甲状腺疾患の存在が疑われ た患者に甲状腺関連の検査を実施 た患者に甲状腺関連の検査を実施 → →除外除外 → →除外除外196名(13%)に甲状腺疾患を認めた
甲状腺中 毒症 4% 甲状腺機 能低下症 (潜在性含 む) 15% 甲状腺機 能正常 81% 甲状腺機能別にみた内訳(n=1489)甲状腺疾患患者
甲状腺疾患患者
196
196
名の疾患別内訳
名の疾患別内訳
► ►治療の必要な疾患治療の必要な疾患 1919名名 バセドウ病バセドウ病 44名名 甲状腺機能低下症甲状腺機能低下症 99名名 甲状腺乳頭癌甲状腺乳頭癌 66名名 ► ►ケースにより治療の必要な疾患ケースにより治療の必要な疾患 2222名名 潜在性甲状腺機能低下症潜在性甲状腺機能低下症 ► ►直ちには治療の必要のない疾患直ちには治療の必要のない疾患 155155名名 甲状腺機能正常の橋本病甲状腺機能正常の橋本病 良性甲状腺結節良性甲状腺結節 → → 8080人に一人人に一人 合わせると 合わせると 40 40人に一人人に一人甲状腺疾患を疑う
甲状腺疾患を疑う
3
3
つのパターン
つのパターン
► ►甲状腺腫を触れたとき甲状腺腫を触れたとき 頚動脈エコーで偶然発見 頚動脈エコーで偶然発見したときしたとき ► ►甲状腺機能異常を疑う甲状腺機能異常を疑うときとき ► ►前頚部の痛み、発熱を訴えるとき前頚部の痛み、発熱を訴えるとき甲状腺腫を触れたとき
甲状腺腫を触れたとき
甲状腺腫 結節性 びまん性 甲状腺機能 自己抗体 超音波検査 穿刺吸引 細胞診 超音波検査 ► ► 触診の判断に自信はあ触診の判断に自信はあ りますか りますか ► ► びまんびまん性甲状腺腫に結性甲状腺腫に結 節性が合併していること 節性が合併していること もある もある ► ► 結節性甲状腺腫でも機結節性甲状腺腫でも機 能異常を伴うことがある 能異常を伴うことがある 触診びまん びまん性、結節性にかかわらず、性、結節性にかかわらず、甲状腺腫を甲状腺腫を 触れた 触れた時、エコーで発見した時に時、エコーで発見した時に必要な検査必要な検査 ► ►血液検査血液検査 FT4FT4、、TSHTSH サイログロブリン抗体サイログロブリン抗体 ► ►どうしてこの抗体を測定するのか?どうしてこの抗体を測定するのか? ► ►病名として「橋本病疑い」をつけてください病名として「橋本病疑い」をつけてください ► ►超音波検査超音波検査 体表検査体表検査用の高周波用の高周波プロープローブブ 超音波検査が出来ないときどうするか?超音波検査が出来ないときどうするか? ► ►CTCT、、MRIMRIででびまんびまん性か結節性かの区別は可能。ただし、性か結節性かの区別は可能。ただし、 質的診断には役立たない 質的診断には役立たない
甲状腺機能正常の結節性
甲状腺機能正常の結節性
甲状腺腫の場合のアプローチ
甲状腺腫の場合のアプローチ
専門医に紹介したほうがいい結節と 専門医に紹介したほうがいい結節と そうでない結節の見分け方 そうでない結節の見分け方超音波検査による
超音波検査による
結節性甲状腺腫の発見頻度
結節性甲状腺腫の発見頻度
► ►男性:男性:7.97.9~~19.5%19.5% ► ►女性:女性:20.620.6~~72.0%72.0% ► ►最も多いのは腺腫様甲状腺腫最も多いのは腺腫様甲状腺腫(過形成)(過形成) 全体の約全体の約80%80% ► ►甲状腺乳頭癌甲状腺乳頭癌の頻度の頻度 超音波検査で検診をすると、超音波検査で検診をすると、3030歳以上の女歳以上の女 性の 性の3.5%3.5%に発見される。その多くはに発見される。その多くは 1 1 cmcm以以 下 下の微小乳頭癌の微小乳頭癌腺腫様
腺腫様
結節・
結節・
腺腫様甲状腺腫
腺腫様甲状腺腫
► ► 頚動脈エコーで引っかかってくる腫瘤で最も多い頚動脈エコーで引っかかってくる腫瘤で最も多い ► ► 結節が多発し、のう胞性結節や充実性結節が混在し結節が多発し、のう胞性結節や充実性結節が混在し 多彩な超音波所見 多彩な超音波所見 ► ► 組織学的には過形成組織学的には過形成 ► ► 手術適応手術適応 癌を合併あるいは、否定できないとき癌を合併あるいは、否定できないとき 甲状腺ホルモンの分泌が過剰になったとき甲状腺ホルモンの分泌が過剰になったとき 縦郭内まで進展しているとき縦郭内まで進展しているとき 巨大になって気管や食道などの周囲組織への圧迫巨大になって気管や食道などの周囲組織への圧迫 症状が強いとき 症状が強いとき濾胞腺腫
濾胞腺腫
、
、
濾胞癌
濾胞癌
► ►超音波検査と細胞診を行っても超音波検査と細胞診を行っても濾胞腺腫濾胞腺腫とと濾濾 胞癌の鑑別は困難 胞癌の鑑別は困難 ► ►さらにさらに濾胞腺腫濾胞腺腫とと腺腫様腺腫様結節結節の鑑別の鑑別もも困難困難なな ことが多い ことが多い ► ►腺腫様腺腫様結節、結節、濾胞腺腫濾胞腺腫、、濾胞癌濾胞癌のの33つを合わせつを合わせ て て濾胞濾胞性腫瘍(結節)と一まとめにしている性腫瘍(結節)と一まとめにしている濾胞
濾胞腺腫
(
adenoma)
腺腫様甲状腺腫
(過形成)
濾胞性腫瘍の診断
濾胞性腫瘍の診断
► ►確定診断は手術しないとつかない確定診断は手術しないとつかない ► ►濾胞癌の可能性が否定できないとすると、では濾胞癌の可能性が否定できないとすると、では 濾胞性腫瘍は全例手術するのか? 濾胞性腫瘍は全例手術するのか? 女性の女性の2020~~70%70%もの頻度の腫瘍を全例手術するもの頻度の腫瘍を全例手術する わけにゆかない わけにゆかない ではどうするか?ではどうするか?濾胞性腫瘍
濾胞性腫瘍
現在の取り扱い方針
現在の取り扱い方針
4 cm 4 cm以上(増大傾向あれば特に)以上(増大傾向あれば特に) 単発性 単発性 US class US class ⅢⅢ(=(= 充実性腫瘤)以上充実性腫瘤)以上 穿刺吸引細胞診 穿刺吸引細胞診 class class ⅢⅢ以上以上 ► ► 以上が揃っていたら手術を勧める以上が揃っていたら手術を勧める ► ► これらの所見が揃っていてもこれらの所見が揃っていても70%70%は腺腫様甲は腺腫様甲 状腺腫、残りが濾胞腺腫。濾胞癌は少ない 状腺腫、残りが濾胞腺腫。濾胞癌は少ない甲状腺乳頭癌の超音波診断
甲状腺乳頭癌の超音波診断
形状 形状 境界 境界 境界部 境界部 低エコー 低エコー 内部エコー 内部エコー 明瞭性 明瞭性 性状性状 輝度輝度 性状性状 石灰化石灰化 良性 整 明瞭 平滑 整 高~低 均一 粗大・ 単発 悪性 不整 不明瞭 粗雑 不整 低 不均一 微細・ 多発 → 乳頭癌診断 感度 93%、特異度 92%乳頭癌の治療方針
乳頭癌の治療方針
► ►当然手術当然手術 ► ►ただし、ただし、1 cm以下の乳頭癌(女性の1 cm以下の乳頭癌(女性の3030人に一人に一 人が持っている)については経過観察の選択も 人が持っている)については経過観察の選択も ある ある微小乳頭癌
微小乳頭癌
(
(
1 cm
1 cm
以下の乳頭癌)
以下の乳頭癌)
► ► ハイリスク所見を伴わない微小癌は手術をせず経過ハイリスク所見を伴わない微小癌は手術をせず経過 観察も選択肢 観察も選択肢 ► ► ハイリスク所見ハイリスク所見 気管に接している気管に接している 反回神経に浸潤する可能性のある背側表面にある反回神経に浸潤する可能性のある背側表面にある もの もの 所属リンパ節に転移所見のあるもの、遠隔転移の所属リンパ節に転移所見のあるもの、遠隔転移の あるもの(まれ) あるもの(まれ) 甲状腺内に多発しているもの甲状腺内に多発しているもの 経過観察中に大きくなるもの経過観察中に大きくなるものA therapeutic strategy for incidentally detected papillary microcarcinoma of the thyroid. Yasuhiro Ito and Akira Miyauchi; NATURE CLINICAL PRACTICE ENDOCRINOLOGY &
専門医に紹介したほうが良い結節
専門医に紹介したほうが良い結節
► ► 5 5 mm以下mm以下 経過観察経過観察 ► ► 6 6 –– 10 mm10 mm 乳頭癌を疑う形状不整、境界粗雑、低エコー結節は専門医へ乳頭癌を疑う形状不整、境界粗雑、低エコー結節は専門医へ ► ► ハイリスク所見のない場合は経過観察でも良い。特に高齢者ハイリスク所見のない場合は経過観察でも良い。特に高齢者 乳頭癌を疑う所見なしは経過観察乳頭癌を疑う所見なしは経過観察 ► ► 11 11 –– 20 mm20 mm 乳頭癌を疑う場合、および濾胞腺腫が疑われる充実性結節は専門医へ乳頭癌を疑う場合、および濾胞腺腫が疑われる充実性結節は専門医へ のう胞および明らかな腺腫様結節は経過観察のう胞および明らかな腺腫様結節は経過観察 ► ► 21 mm21 mm以上以上 専門医へ専門医へびまん
びまん
性甲状腺腫を
性甲状腺腫を
見つけたときのアプローチ
見つけたときのアプローチ
バセドウ病や橋本病など、甲状腺機能異常 バセドウ病や橋本病など、甲状腺機能異常 を伴う疾患をチェック を伴う疾患をチェックここで、甲状腺機能の
ここで、甲状腺機能の
評価について
評価について
TSH(μU/mL) FT4(ng/dL) TSH基準値内 TSH測定感度以下 0.4~0.6 3.5~5.0 0.7~1.0 1.5~1.9 FT4基準値内 10 100 1,000 1 0.1 0.01
FT4
FT4
と
と
TSH
TSH
の関係
の関係
甲状腺機能評価の
甲状腺機能評価の
ポイント
ポイント
► ►TSHTSH値が正常なら甲状腺機能は正常→スク値が正常なら甲状腺機能は正常→スク リーニング目的なら リーニング目的ならTSHTSHだけで十分だけで十分 ► ►FT3FT3、、FT4FT4値は機能異常の重症度の評価のた値は機能異常の重症度の評価のた めに測定 めに測定 ► ►ただし、中枢性(視床下部性あるいは下垂体ただし、中枢性(視床下部性あるいは下垂体 性)は 性)はTSHTSHでは評価できないでは評価できない ► ►甲状腺機能が変動する疾患では合わないとき甲状腺機能が変動する疾患では合わないとき があるが、その頻度はごくわずか があるが、その頻度はごくわずかTgAb
TgAb
vs
vs
サイロイドテスト
サイロイドテスト
TPOAb
TPOAb
vs
vs
マイクロゾームテスト
マイクロゾームテスト
► ►サイログロブリンサイログロブリン 高感度ラジオアッセイ:高感度ラジオアッセイ: サイログロブリン抗サイログロブリン抗 体( 体(TgAbTgAb)) 間接凝集法:間接凝集法: サイロイドテストサイロイドテスト ► ►甲状腺ペルオキダーゼ甲状腺ペルオキダーゼ 高感度ラジオアッセイ:高感度ラジオアッセイ: 甲状腺ペルオキダー甲状腺ペルオキダー ゼ抗体( ゼ抗体(TPOAbTPOAb)) 間接凝集法:間接凝集法: マイクロゾームテストマイクロゾームテスト橋本病診断における
橋本病診断における
感度、特異度、正診率
感度、特異度、正診率
感度 感度 ( (%)%) 特異度 特異度 (%) (%) 正診率 正診率 ( (%)%) サイロイドテスト サイロイドテスト 44.044.0 97.097.0 60.260.2 TgAb TgAb 97.397.3 93.993.9 96.396.3 マイクロゾームテスト マイクロゾームテスト 67.767.7 97.097.0 73.173.1 TPOA TPOAbb 74.774.7 93.993.9 80.680.6抗体測定の
抗体測定の
ポイント
ポイント
►
►自己抗体は自己抗体はまずまずTgAbTgAbを測定するを測定する ►
びまん
びまん
性甲状腺腫
性甲状腺腫
TSH
TSH
正常,
正常,
FT4
FT4
正常(甲状腺機能正常)
正常(甲状腺機能正常)
超音波検査 TgAb or TPOAb (+) (-) 橋本病 低エコ-、不均一 腺腫様甲状腺腫 多発結節 のう胞性・充実性 多彩 単純性甲状腺腫 内部エコー正常 正常甲状腺 甲状腺腫なし甲状腺疾患を疑う
甲状腺疾患を疑う
3
3
つのパターン
つのパターン
► ►甲状腺腫を触れたとき甲状腺腫を触れたとき 頚動脈エコーで偶然発見したとき 頚動脈エコーで偶然発見したとき ► ►甲状腺機能異常を疑うとき甲状腺機能異常を疑うとき ► ►前頚部の痛み、発熱を訴えるとき前頚部の痛み、発熱を訴えるとき甲状腺機能異常を疑う症状を訴える
甲状腺機能異常を疑う症状を訴える
患者における甲状腺疾患の頻度
患者における甲状腺疾患の頻度
► ►近年、インターネット、マスコミ等を通じて一般近年、インターネット、マスコミ等を通じて一般 市民が甲状腺疾患に関する情報を容易に得ら 市民が甲状腺疾患に関する情報を容易に得ら れるようになり、自覚症状から甲状腺専門外来 れるようになり、自覚症状から甲状腺専門外来 を直接受診する者が増えている。 を直接受診する者が増えている。 ► ►このような患者における実際の甲状腺疾患のこのような患者における実際の甲状腺疾患の 頻度を調べた。 頻度を調べた。対象と方法
対象と方法
► ►平成平成2020年年22月から月から66月に当院の甲状腺専門外月に当院の甲状腺専門外 来を初めて受診した 来を初めて受診した566566人の内、自分自身で甲人の内、自分自身で甲 状腺疾患を疑い、直接受診した 状腺疾患を疑い、直接受診した7373人人 1515~~7979歳の女性歳の女性5858人、人、2121~~6666歳の男性歳の男性1515人人 ► ►全例に甲状腺機能検査、自己抗体検査、超音全例に甲状腺機能検査、自己抗体検査、超音 波検査を行い、主訴と甲状腺機能、診断との関 波検査を行い、主訴と甲状腺機能、診断との関 係について分析した。 係について分析した。主訴
主訴
全身倦怠感, 16 発汗過多, 7 手指振戦, 3 動悸・頻脈, 3 浮腫, 2 体重増・減, 2 その他, 8 頚部の違和感, 11 前頚部腫瘤・ 腫脹, 11 家族歴, 5 前頚部疼痛, 2 前頚部以外の 腫瘤, 3 機能異常症状, 41機能異常症状を主訴とした患者
機能異常症状を主訴とした患者
41
41
人
人
(女性
(女性
28
28
人)の診断
人)の診断
► ► 症状と診断が関連して症状と診断が関連して いたのは、バセドウ病の いたのは、バセドウ病の 2 2人人 →→ 全体の全体の4.9%4.9% 男性、筋力低下男性、筋力低下 甲状腺 甲状腺26 g26 g 女性、頻脈、甲状腺女性、頻脈、甲状腺 52 g52 g ► ► 機能低下症の橋本病機能低下症の橋本病2 2 人の主訴と甲状腺機能 人の主訴と甲状腺機能 手指振戦手指振戦 発汗過多発汗過多 正常甲状腺( 正常甲状腺(2323)) 機能正常橋本病( 機能正常橋本病(77)) 潜在性機能低下( 潜在性機能低下(33)) 機能低下を伴う橋本病( 機能低下を伴う橋本病(22)) バセドウ病( バセドウ病(22)) 良性結節( 良性結節(22)) 単純性甲状腺腫( 単純性甲状腺腫(22))甲状腺機能異常症に見られる症状を
甲状腺機能異常症に見られる症状を
主訴とする患者では
主訴とする患者では
► ►甲状腺疾患の頻度は高くない(甲状腺疾患の頻度は高くない(5%5%)) ► ►実際に甲状腺疾患のある患者では、甲状腺腫実際に甲状腺疾患のある患者では、甲状腺腫 が必ずある が必ずある 触診で全く甲状腺腫が触れない場合は、甲状腺機触診で全く甲状腺腫が触れない場合は、甲状腺機 能異常症の可能性は非常に低い 能異常症の可能性は非常に低い甲状腺中毒症を疑うときのアプローチ
甲状腺中毒症を疑うときのアプローチ
► ►疑う疾患疑う疾患 バセドウ病バセドウ病 無痛性甲状腺炎無痛性甲状腺炎 妊娠期一過性甲状腺機能亢進症妊娠期一過性甲状腺機能亢進症 機能性結節性甲状腺腫機能性結節性甲状腺腫 ► ►行うべき検査行うべき検査 FT3FT3、、FT4FT4、、TSHTSH TSHTSHレセプター抗体(レセプター抗体(TRAbTRAb)) 超音波検査超音波検査甲状腺中毒症
甲状腺中毒症
病歴・理学所見 検査所見 診断 妊娠中 下記の所見認めず 甲状腺眼症 結節性甲状腺腫 USで結節 シンチでhot nodule 機能性結節性甲状腺腫 妊娠期一過性 甲状腺機能亢進症 TRAb(+) バセドウ病 無痛性甲状腺炎 TRAb(+) TRAb(-) TRAb(+) TRAb(-), hCG高値 > 60,000 IU/L甲状腺中毒症で一番重要なのは
甲状腺中毒症で一番重要なのは
バセドウ病と無痛性甲状腺炎
バセドウ病と無痛性甲状腺炎
の鑑別
の鑑別
► ►バセドウ病バセドウ病 甲状腺ホルモンの合成・分泌が亢進し(甲状腺機甲状腺ホルモンの合成・分泌が亢進し(甲状腺機 能亢進症)、甲状腺中毒症をきたす 能亢進症)、甲状腺中毒症をきたす TSHTSHレセプター抗体によるレセプター抗体による ► ►無痛性甲状腺炎無痛性甲状腺炎 甲状腺破壊のため甲状腺ホルモンが血中に流出し、甲状腺破壊のため甲状腺ホルモンが血中に流出し、 甲状腺中毒症をきたす(破壊性甲状腺中毒症) 甲状腺中毒症をきたす(破壊性甲状腺中毒症)。。 多くのケースは 多くのケースは33ヶ月以内ヶ月以内に自然経過で正常化するに自然経過で正常化する リンパ球性甲状腺炎を基礎として生じる一過性のリンパ球性甲状腺炎を基礎として生じる一過性の 甲状腺破壊 甲状腺破壊無痛性甲状腺炎の経過
無痛性甲状腺炎の経過
経過月数 FT4、FT3 TSH 放射性ヨード摂取率 正常 高値 低値 ↑発症 2 3 4 5 中毒症期 正常低下症期 回復期無痛性甲状腺炎をバセドウ病と判断して、
無痛性甲状腺炎をバセドウ病と判断して、
重症の機能低下症となった
重症の機能低下症となった
43
43
歳の女性
歳の女性
► ► 99月ごろから急激に体重が減少し、動悸を強く感じるよ月ごろから急激に体重が減少し、動悸を強く感じるよ うになった。 うになった。1212月末に近医受診し、甲状腺ホルモン高月末に近医受診し、甲状腺ホルモン高 値を指摘。バセドウ病の診断にてメルカゾール 値を指摘。バセドウ病の診断にてメルカゾール11錠を錠を 開始された。 開始された。 ► ► 翌年翌年22月の検査では甲状腺機能は正常になっていた。月の検査では甲状腺機能は正常になっていた。 その後もメルカゾール その後もメルカゾール11錠を継続していた。錠を継続していた。33月ごろか月ごろか ら顔のむくみ、頚部の圧迫感が出現し、主治医に相談 ら顔のむくみ、頚部の圧迫感が出現し、主治医に相談 したが、メルカゾールの継続を指示された。 したが、メルカゾールの継続を指示された。 ► ► 55月になり、さらに症状が増強し、すみれクリニックを月になり、さらに症状が増強し、すみれクリニックを 受診。 受診。すみれクリニック受診までの治療経過
すみれクリニック受診までの治療経過
FT3 FT3 ( (2.02.0~~4.94.9)) FT4 FT4 ( (0.820.82~~1.631.63)) TSH TSH ( (0.410.41~~4.014.01)) メルカゾール メルカゾール 12/24 12/24 21.3021.30↑↑ 7.597.59↑↑ <0.010<0.010↓↓ 11錠開始錠開始 1/11 1/11 4.694.69↑↑ 1.52 1.52 <0.010<0.010↓↓ 11錠錠 2/18 2/18 22.69.69 1.1.0022 <0.010<0.010↓↓ 11錠錠 5/21 5/21 1.191.19↓↓ <0.10<0.10↓↓ 87.22587.225↑↑ すみれ受診すみれ受診 TRAbTRAb <1.0 IU/L, <1.0 IU/L, TgAb TgAb 540.78 IU/540.78 IU/mLmL↑↑ 超音波検査