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43 歳の女性 歳の女性

ドキュメント内 甲状腺疾患の診療 (ページ 41-61)

重症の機能低下症となった 43 43 歳の女性 歳の女性

9月ごろから急激に体重が減少し、動悸を強く感じるよ9月ごろから急激に体重が減少し、動悸を強く感じるよ うになった。

うになった。1212月末に近医受診し、甲状腺ホルモン高月末に近医受診し、甲状腺ホルモン高 値を指摘。バセドウ病の診断にてメルカゾール

値を指摘。バセドウ病の診断にてメルカゾール1錠を1錠を 開始された。

開始された。

翌年翌年2月の検査では甲状腺機能は正常になっていた。2月の検査では甲状腺機能は正常になっていた。

その後もメルカゾール

その後もメルカゾール11錠を継続していた。錠を継続していた。33月ごろか月ごろか ら顔のむくみ、頚部の圧迫感が出現し、主治医に相談 ら顔のむくみ、頚部の圧迫感が出現し、主治医に相談

したが、メルカゾールの継続を指示された。

したが、メルカゾールの継続を指示された。

55月になり、さらに症状が増強し、すみれクリニックを月になり、さらに症状が増強し、すみれクリニックを 受診。受診。

すみれクリニック受診までの治療経過 すみれクリニック受診までの治療経過

FT3FT3

2.0~2.04.9)4.9

FT4FT4

0.82~0.821.63)1.63

TSHTSH

0.41~0.414.01)4.01

メルカゾール メルカゾール 12/24

12/24 21.3021.30↑ 7.597.59↑ <0.010<0.010↓ 11錠開始錠開始 1/111/11 4.694.69↑ 1.52 1.52 <0.010<0.010↓ 1錠1

2/182/18 22.69.69 1.1.0022 <0.010<0.010↓ 1錠1

5/215/21 1.191.19↓ <0.10<0.10↓ 87.22587.225↑ すみれ受診すみれ受診 TRAb TRAb <1.0 IU/L, <1.0 IU/L, TgAb TgAb 540.78 IU/540.78 IU/mLmL↑

超音波検査

超音波検査 びまんびまん性腫大性腫大 70mL70mL↑

すみれクリニック受診後の経過 すみれクリニック受診後の経過

未治療時の機能亢進の程度が強いわりに、メ未治療時の機能亢進の程度が強いわりに、メ ルカゾール

ルカゾール

1 1

錠約錠約

2 2

ヶ月で正常化。バセドウ病にヶ月で正常化。バセドウ病に しては改善が早すぎる

しては改善が早すぎる

TRAb TRAb

陰性陰性

無痛性甲状腺炎の可能性が高い無痛性甲状腺炎の可能性が高い

医原性甲状腺機能低下症の状態に対してメル医原性甲状腺機能低下症の状態に対してメル カゾール中止し、チラーヂン

カゾール中止し、チラーヂン

S S

補充を開始補充を開始

その後投薬なしで機能正常その後投薬なしで機能正常

バセドウ病と無痛性甲状腺炎の鑑別 バセドウ病と無痛性甲状腺炎の鑑別

バセドウ病に特徴的なバセドウ病に特徴的な 理学所見理学所見

 眼球突出や眼瞼浮腫、眼球突出や眼瞼浮腫、

眼球運動障害による複 眼球運動障害による複

視などのバセドウ病眼 視などのバセドウ病眼 症の所見症の所見

 甲状腺の血管雑音甲状腺の血管雑音

TSH TSH

レセプター抗体レセプター抗体

((

TRAb TRAb

)で鑑別する)で鑑別する

甲状腺中毒症を呈する疾患における 甲状腺中毒症を呈する疾患における

TRAb TRAb 値 値

-20 0 20 40 60 80 100

機能性結節 無痛性甲状腺 亜急性甲状腺 バセドウ病

(%)

妊娠期一過性甲状腺機能亢進症 妊娠期一過性甲状腺機能亢進症

胎盤由来の胎盤由来の

hCG hCG

による甲状腺刺激作用のためによる甲状腺刺激作用のため に起こる甲状腺機能亢進症

に起こる甲状腺機能亢進症

妊娠妊娠

8 8

~~

13 13

週にみられる週にみられる

TRAb TRAb

は陰性は陰性

治療は不要、自然経過で正常に戻る治療は不要、自然経過で正常に戻る

甲状腺ホルモン高値の場合の

甲状腺ホルモン高値の場合の ポイント ポイント

甲状腺中毒症甲状腺中毒症

= =

バセドウ病バセドウ病 ではないではない

必ず必ず

TRAb TRAb

測定測定

 

陽性陽性 →→ バセドウ病バセドウ病

 

陰性陰性 →→ 無痛性甲状腺炎無痛性甲状腺炎

((

or or

妊娠期一過性妊娠期一過性

or or

機能性結節)機能性結節)

 

ただし、ただし、弱陽性弱陽性(カットオフ値(カットオフ値

+10% +10% or or +1.0 IU/L

+1.0 IU/L

))のときはのときはバセドウ病とバセドウ病と無痛性甲無痛性甲 状腺炎状腺炎の両方の可能性の両方の可能性

バセドウ病か無痛性甲状腺炎か迷った バセドウ病か無痛性甲状腺炎か迷った

らどうするか らどうするか

確実に診断するには、放射性ヨード摂取率を測確実に診断するには、放射性ヨード摂取率を測 定定。テクネシウムシンチグラムでも良い。テクネシウムシンチグラムでも良い

シンチグラムができないときシンチグラムができないとき

 症状が軽いときは症状が軽いときは、投薬無しまたは、投薬無しまたはββブロッカーだブロッカーだ け出して、

け出して、44週間後に甲状腺機能を再検。週間後に甲状腺機能を再検。FT4 が低FT4 が低 下傾向にあれば無痛性甲状腺炎の可能性が高い。

下傾向にあれば無痛性甲状腺炎の可能性が高い。

通常は通常は3ヶ月以内3ヶ月以内で機能は正常化するで機能は正常化する

 症状が強い場合や病歴で中毒症の期間が症状が強い場合や病歴で中毒症の期間が2233 月を超えていると推測される場合は治療を開始。そ 月を超えていると推測される場合は治療を開始。そ の後は慎重にフォロー

の後は慎重にフォロー

甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症

医原性を除くと成人の甲状腺機能低下症のほ医原性を除くと成人の甲状腺機能低下症のほ とんどは橋本病である

とんどは橋本病である

行うべき検査は、機能低下症の確認と橋本病行うべき検査は、機能低下症の確認と橋本病 の有無の確認のための検査

の有無の確認のための検査

 FT4FT4TSHTSH

 TgAbTgAb

 超音波検査超音波検査

ヨードの過剰摂取が無いかどうか必ず聴取ヨードの過剰摂取が無いかどうか必ず聴取

昆布により甲状腺機能低下症を 昆布により甲状腺機能低下症を

来たした 来たした 62 62 歳女性 歳女性

3 3

年前から高脂血症の治療を受けている年前から高脂血症の治療を受けている

先月、友人から首が腫れているといわれたので、先月、友人から首が腫れているといわれたので、

主治医に相談した 主治医に相談した

主治医が甲状腺機能を調べたところ、主治医が甲状腺機能を調べたところ、

FT4 0.8 FT4 0.8 ng/dL

ng/dL

(基準値(基準値

0.9 0.9

~~

1.8 1.8

)、)、

TSH 32.01 TSH 32.01

μμ

U/mL U/mL

(基準値(基準値

0.4 0.4

~~

4.0 4.0

)と、機能低下症を認めたた)と、機能低下症を認めたた め、すみれクリニックに紹介

め、すみれクリニックに紹介

当院初診時 当院初診時

びまんびまん性甲状腺腫を認めた性甲状腺腫を認めた

便秘予防のため便秘予防のため

10 10

年前から昆布、年前から昆布、めかぶをめかぶを毎毎 日大量に摂取しているとの情報

日大量に摂取しているとの情報

方針:方針: 昆布などの過剰ヨード摂取を制限して経昆布などの過剰ヨード摂取を制限して経 過観察とした

過観察とした

ヨード制限後の甲状腺機能の経過 ヨード制限後の甲状腺機能の経過

0 5 10 15 20 25 30 35

TSHμU/mL

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

FT4(ng/dL)

TSH 32.01 7.688 3.037

FT4 0.8 1.1 1.06

初診時 1ヵ月後 3ヵ月後

甲状腺機能低下症における

甲状腺機能低下症における ポイント ポイント

ヨード制限だけで正常に戻る甲状腺機能低下ヨード制限だけで正常に戻る甲状腺機能低下 症がある症がある

根昆布、イソジンガーグルには要注意根昆布、イソジンガーグルには要注意

甲状腺疾患を疑う

甲状腺疾患を疑う 3 3 つのパターン つのパターン

甲状腺腫を触れたとき甲状腺腫を触れたとき

頚動脈エコーで偶然発見

頚動脈エコーで偶然発見したした

甲状腺機能異常を疑う甲状腺機能異常を疑うときとき

前頚部の痛み、発熱を訴えるとき前頚部の痛み、発熱を訴えるとき

前頚部の痛み、発熱を訴える

前頚部の痛み、発熱を訴える 39 39 歳女性 歳女性

病歴病歴 1週間前から1週間前から軽いの軽いのどの痛みと微熱が出現。かどの痛みと微熱が出現。か ぜと思い経過を見ていた。その後前頚部右寄りに強 ぜと思い経過を見ていた。その後前頚部右寄りに強

い痛みが出現するとともに、発熱は

い痛みが出現するとともに、発熱は38.538.5℃まで上昇。℃まで上昇。

全身倦怠感が強い。今朝から前頚部の痛みは左寄り 全身倦怠感が強い。今朝から前頚部の痛みは左寄り

に移動してきた。咳は無い。

に移動してきた。咳は無い。

咽頭、扁桃には目立った炎症、感染所見なし。頚部リ咽頭、扁桃には目立った炎症、感染所見なし。頚部リ ンパ節腫大は目立たず。

ンパ節腫大は目立たず。

前頚部に癌を思わせる硬い前頚部に癌を思わせる硬い平坦な平坦なしこりを触れ、圧痛しこりを触れ、圧痛 が著明。同部位の皮膚には発赤なし

が著明。同部位の皮膚には発赤なし

この段階で診断は、亜急性甲 この段階で診断は、亜急性甲

状腺炎でほとんど間違いない

状腺炎でほとんど間違いない

診断の確定に必要な検査 診断の確定に必要な検査

血液検査所見血液検査所見

 白血球数白血球数 正常正常(~軽度高値)(~軽度高値)

 CRP CRP 高値高値

 FT3 高値、FT3 高値、FT4 高値FT4 高値TSH TSH 測定感度以下測定感度以下

超音波検査超音波検査

 圧痛部位に一致した甲状腺圧痛部位に一致した甲状腺に低エコー域に低エコー域

追加検査追加検査

 TSHTSHレセプター抗体レセプター抗体 陰性陰性

微妙なケース微妙なケース

 甲状腺シンチグラム(めったに行うことはない)甲状腺シンチグラム(めったに行うことはない)

ドキュメント内 甲状腺疾患の診療 (ページ 41-61)

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