九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
ライフスタイルの違いが家庭用燃料電池の省エネル ギー効果に与える影響
山本, 高広
https://doi.org/10.15017/1931681
出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(工学), 課程博士 バージョン:
権利関係:
博 士 論 文
ライフスタイルの違いが家庭用燃料電池の 省エネルギー効果に与える影響
2018 年 1 月
山 本 高 広
目次
1. 序論 ...1
1.1. 研究の背景 ...1
1.1.1. 要旨 ...1
1.1.2. 我が国の世帯属性・住宅属性の推移 ...2
1.1.3. ライフステージ別の世帯属性の推移 ...4
1.1.4. 家庭用燃料電池の普及 ...6
1.2. 家庭用燃料電池に関する基礎的研究 ...7
1.2.1. 家庭用燃料電池開発の流れ ...7
1.2.2. 今後について ...9
1.3. 建築環境工学分野のFCCGSに関する既往研究の状況 ... 10
1.3.1. 全体像 ... 10
1.3.2. 項目別の状況 ... 10
1.4. 研究の目的 ... 13
1.5. 本論文の構成 ... 13
1.6. 本論文中の用語・計算に関する注記 ... 15
1.6.1. 評価指標の定義 ... 15
1.6.2. 用語 ... 17
1.6.3. 略号に関する定義 ... 21
1.6.4. 物性値 ... 21
2. 実住宅におけるFCCGS運転実態に関する分析 ... 22
2.1. はじめに ... 22
2.2. 計測システム・計測対象 ... 23
2.2.1. 計測の概要 ... 23
2.2.2. 機器の構成・接続方法・計測点 ... 25
2.2.3. 世帯属性... 26
2.2.4. PEFC機器仕様 ... 27
2.3. HEMSデータ基本集計 ... 29
2.3.1. 通年積算... 29
2.3.2. 月別値 ... 32
2.3.3. 日別値 ... 35
2.3.4. 代表月の月時別値 ... 37
2.4. FC発電に関する分析 ... 38
2.4.1. FC導入効果の推計 ... 38
2.4.2. 稼動時負荷率と発電効率推計 ... 41
2.5. 詳細計測 ... 42
2.5.1. 概要 ... 42
2.5.2. 集計対象世帯の属性 ... 44
2.5.3. 基本集計... 48
2.5.4. 発電部分負荷率とユニット効率の関係 ... 51
2.6. おわりに ... 52
3. 家庭内電力・給湯需要に関するアンケート調査 ... 53
3.1. はじめに ... 53
3.2. アンケート調査 ... 53
3.2.1. 概要 ... 53
3.2.2. 世帯類型... 54
3.3. 調査結果 ... 55
3.3.1. 回答件数... 55
3.3.2. 世帯属性... 55
3.3.3. 住宅属性... 58
3.3.4. 家電製品の使用状況 ... 60
3.3.5. 冷房 ... 62
3.3.6. 暖房 ... 64
3.3.7. 湯の使用に関する生活習慣 ... 69
3.3.8. 年齢階級別生活スケジュール ... 73
3.4. 仮想負荷の推計 ... 78
3.4.1. 概要 ... 78
3.4.2. アンケート調査結果をベースとする負荷推計プログラム ... 78
3.5. アンケートからの主要反映項目 ... 80
3.6. 推計負荷 ... 81
3.6.1. 年積算値... 81
3.6.2. 月別電気使用量・湯使用量の推移 ... 85
3.6.3. 代表月の時刻別平均 ... 87
3.7. おわりに ... 90
4. 家庭用燃料電池プログラムの開発 ... 91
4.1. はじめに ... 91
4.2. シミュレーション概要 ... 91
4.3. 入出力関係 ... 92
4.4. 入力側... 93
4.5. プログラムの内部仕様 ... 93
4.5.1. プログラムを構成するモデル ... 93
4.5.2. 単体計算時の内部クラス接続 ... 95
4.5.3. 個別モデルの構成 ... 95
4.6. シミュレーション試算例 ... 117
4.6.1. 試算例の計算条件 ... 117
4.6.2. 計算結果... 120
4.7. おわりに ... 130
5. 家庭用燃料電池導入効果の推計 ... 131
5.1. はじめに ... 131
5.2. 対象世帯 ... 131
5.3. 計算結果集計 ... 132
5.3.2. HEMS計測データとの比較 ... 135
5.3.3. 一次エネルギー削減効果 ... 136
5.3.4. エネルギー変換効率 ... 137
5.3.5. 発電時部分負荷率の分布 ... 138
5.4. おわりに ... 140
6. 2世帯でのSOFC共有に関する分析 ... 141
6.1. はじめに ... 141
6.2. 概要 ... 141
6.3. 検討ケース ... 142
6.3.1. 2世帯共有の方法 ... 142
6.3.2. 計算対象世帯の負荷想定 ... 144
6.3.3. 組み合わせケース一覧 ... 147
6.4. 計算結果 ... 148
6.4.1. 基本集計... 148
6.4.2. 分析 ... 152
6.5. おわりに ... 166
7. 総括 ... 167
7.1. 本研究のまとめ ... 167
参考文献 ... 169
参考資料 ... 170
1. 2世帯共有計算バックデータ及び追加集計 ... 170
1.1. 概要 ... 170
1.2. 世帯類型組み合わせ別の集計 ... 170
1.3. 項目別分析 ... 173
1.3.1. 世帯類型の組み合わせ方が省エネルギー率に与える影響 ... 173
1.3.2. 電気使用量・給湯負荷発生時間帯の影響... 186
1.3.3. 朝入浴世帯と他の世帯の組み合わせ効果... 191
1.4. SOFCタンクモジュール仕様変更の影響 ... 192
1.4.1. 概要 ... 192
1.4.2. 試算結果... 192
2. HEMSデータ中のPV発電・系統売電に関する分析 ... 194
2.1. 通年発電量・売電量 ... 194
2.2. 月別発電量・売電量 ... 195
2.3. 日別発電量・売電量・売電ピーク値 ... 195
2.4. 季節別の日照条件・PV発電量 ... 197
3. シミュレーション用負荷データ(61世帯) ... 198
4. 代表18世帯の代表日別負荷想定 ... 206
4.1. 少消費世帯 ... 206
4.2. 標準消費グループ ... 207
4.3. 多消費グループ ... 208
5. 家庭用燃料電池システムシミュレーションプログラム仕様 ... 209
5.1. 開発状況 ... 209
5.2. 入出力項目一覧 ... 210
5.2.1. 入出力関係 ... 210
5.2.2. データマップ(入力・出力ファイルの列項目一覧) ... 210
5.2.3. 入出力(シミュレーション計算)に伴うファイルの動き ... 212
5.3. オブジェクト ... 213
5.4. 計算フロー ... 214
5.4.1. 単体計算(SOFC, PEFC共通) ... 214
6. 生活スケジュール・ライフスタイル調査関連資料... 218
6.1. 添付資料 ... 218
6.2. 調査票... 219
1
1. 序論
1.1. 研究の背景
本項では研究の背景を「我が国の世帯属性別世帯数」、「住宅所有世帯のライフステージ」、
「家庭用燃料電池(FCCGS)の開発の経緯と既往研究の状況」の3点に注目して示す。
以下、要旨を示す。
1.1.1. 要旨
東日本大震災以降の電力需給問題のひっ迫から、分散型電源の開発・普及が進められて いる。特に天候に左右されず、任意のタイミングで発電を開始できる家庭用燃料電池コー ジェネレーションシステム(FCCGS)は研究が活発に行われ、都市ガスから電力、温熱へ のエネルギー変換に関するモデルの確立、シミュレーションプログラム開発、実測実験に よる機器特性の把握、個体制御、住戸間のエネルギー融通等の手法が検討され、実証住宅 の検討が進められている。
FCCGSは現在も活発に開発、機器仕様、制御手法の更新が進められているが、実際に居
住者が生活する住宅における実測調査(フィールド調査)は2009年のNEFによる大規模 実証事業1)以降件数が少なく、最新の機器仕様で、世帯別の家族の属性、住宅の属性がどの
ように FCCGS の発電実態(発電量、発電効率、排熱効率、寄与率など)に影響を与えて
いるかは明らかでない。
また、我が国の全世帯の 6 割以上を単身、二人世帯が占め、比較的世帯人数が少ない世 帯が全体の大半を占める。また、建て方に注目すると、住宅戸数は年々集合住宅が占める 割合が増加している。今後もこの傾向は継続するものと考えられる。このように比較的規 模の小さい集合住宅居住世帯が我が国の民生家庭部門のエネルギー消費の中心となるもの と考えられるが、一般的にFCCGSは3~5人程度の戸建て住宅に居住する世帯、住宅取得 直後の最も負荷の高まるタイミング、を想定しての検討が多く、それ以外の世帯属性への 導入については十分な検討がなされているとは言い難い。
新築住宅、または分譲住宅の取得は世帯主年齢40代前後に集中する。40代頃は親子世帯 の占める割合が大きく、世帯人数は一般的に多い。しかし入居直後は人数も多いが、一方 で築後年数(居住後年数)10年以降は夫婦のみ(子供が独立)になる割合が20ポイント増 加するなど、世帯属性が大きく変化するため、親子世帯を想定して設備を導入した場合、
需給のバランスから考えて供給過多の状態が建物、世帯のライフステージの大半を占める。
住宅の電力、給湯需要が最も高まる時期に対応できるよう導入機器の種類、仕様を検討す ることは自然なことといえるが、その後長期間を占める世帯規模縮小時の状況や、今後普 及が望まれる賃貸物件等の比較的小規模な世帯が占める市場への導入を企図する際には、
小規模な世帯への導入効果の検討が必要と考えられる。
FCCGSは2009年の固体高分子形燃料電池(PEFC)の販売開始から市場への普及が始
まり、現在は固体酸化物形燃料電池(SOFC)の販売も開始されている。FCCGSは都市ガ
2
スから改質して得た水素燃料ガスを用いた燃料電池システムを基幹としており、住宅内の 交流電源に変換するインバーター、排熱を一次留保する貯湯タンク、対応する温熱負荷に 対し発電ユニット、貯湯タンクからの排熱が足りない場合に対応する補助ボイラーなどの 要素から構成される。導入は戸建て住宅を中心に広がっているが、集合住宅についてはま だ一般に広く普及しているとは言い難い。また、研究の動向としては、かつては排熱の有 効利用を企図し、温水床暖房等の連続的かつ大きな温熱負荷と接続する例が見られたが、
一部のメーカーを除き給湯温熱のみに対応する仕様となるなど、総合効率に大きな影響を 与える機器仕様の変更がなされている。
1.1.2. 我が国の世帯属性・住宅属性の推移
【世帯人数のボリュームゾーン】
図 1.1は国勢調査より引用した世帯人数別世帯数の構成比である。全国平均で、全体の6
割以上を単身、二人世帯が占める。世帯人数の減少は今後も継続するものと考えられる。
住宅の設備に関する検討を行う際、単身、2人等少人数の世帯を対象とした例は少ない。
これはJISなどで用いられる仮想負荷データの設定が、世帯のライフステージで最も負荷 が高まるステージ、夫婦と子供による世帯、を対象としていることが要因と考えられる。
図 1.1 世帯人数別の構成比(2015年値, 国勢調査)
出所)「平成27年国勢調査結果」(総務省統計局)2)
(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID=00000107 7438&cycleCode=0&requestSender=estat)(平成29年1月1日に利用)
35%
37%
50%
44%
28%
27%
22%
24%
18%
17%
14%
16%
13%
12%
10%
12%
7%
6%
4%
5%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全国(5,333万世帯)
福岡県(220万世帯)
福岡市(76万世帯)
福岡市 東区(14万世帯)
単身世帯 2人世帯 3人世帯 4人世帯 5人以上世帯
3
【建て方別住宅戸数の推移】
建て方別の住宅戸数の経年変化を図 1.2に示す。全体的な戸数では戸建て住宅の方が集 合住宅・長屋建てより多いが、年々集合住宅の占める割合が増加している。比較重点化政 策など、効率的な社会インフラ構築の為に、今後は特定地域への人口の集中が企図される ことが予想され、集合住宅の占める割合は今後も増加するものと考えられる。
図 1.2 建て方別住宅戸数の年別推移(全国, 住宅土地統計調査)
出所)「平成25年住宅土地統計調査」(総務省統計局)3)
(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001068458)(平成29年1月1日に利用)
2,992 2,903 2,842 2,733
2,219 2,057 1,844 1,659
5,210 4,960 4,686 4,392
0 2,000 4,000 6,000 8,000
平成25年 平成20年 平成15年 平成10年
住宅戸数[万戸]
戸建住宅 集合住宅・
長屋建て
4
1.1.3. ライフステージ別の世帯属性の推移
年齢と所属する世帯の世帯類型の構成比の関係を図 1.3、図 1.4に、住宅取得時の世帯 主年齢の分布を図 1.5に示す。男女別の若干の違いがあり、世帯主が30~40代にかけて親 子世帯の占める割合が増加し、その後は単身、夫婦世帯が占める割合が増える流れである。
従って世帯主が30代から40代にかけては世帯人数が3~4人となる世帯が多いが、その後 は世帯人数が減少する。住宅の取得時期は40代が最も多く、住宅取得直後は世帯人数が比 較的多いが、その後年を経るごとに世帯人数が減っており、築後の居住年数を30年間とす ると、半分以上の時期では単身、二人世帯となることが分かる。戸建て住宅において築後 年数の経過とともに空き部屋が増加するように、入居直後は世帯人数も多く、電気使用量、
給湯負荷とも大きいが、その後の減少により、機器はその寿命、利用年数の大半を低い部 分負荷の下で過ごすことになるものと予想できる。
図 1.3 男性の年齢別所属世帯の属性(全国, 平成27年国勢調査)
出所)総務省「国勢調査2015 ライフステージでみる日本の人口・世帯」4) http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/pdf/life_revised.pdf
5
図 1.4 女性の年齢別所属世帯の属性(全国, 平成27年国勢調査)
出所)総務省「国勢調査2015 ライフステージでみる日本の人口・世帯」4) http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/pdf/life_revised.pdf
新築住宅取得のタイミングは、40代が最も多い。ただし、世帯規模は下り坂、縮小傾向に入って おり、新築時の世帯属性を狙って平面計画、設備導入のプランを立てると、過大設計となる時期 が長くなる可能性が高い。
図 1.5 住宅種類別の調達時の世帯主年齢(平成29年3月, 国土交通省住宅局)
出所)住宅市場動向調査報告書(国土交通省住宅局)5) http://www.mlit.go.jp/common/001178016.pdf
6
1.1.4. 家庭用燃料電池の普及
家庭用燃料電池の年代別、世帯人数別の導入件数を以下に示す。年齢階級別にみると、
30 歳以上の各年齢階級に広範に分布しているが、30代、40代での導入では4人世帯の導 入が最も多く、60代、70代では2人世帯の導入が占める割合が大きい。導入世帯の世帯人 数は3人、4人の占める割合が大きい。導入直後で考えると、比較的世帯人数が大きく、電 力、給湯に関する負荷が大きい世帯(前者)と、退職後日中在宅率が高く、負荷パターン が平準化されている世帯に導入される形となっており、機器の能力を発揮する上で望まし い選択がなされているといえる。なお、建て方別の導入件数では戸建て住宅が全体の 97%
を占める等、集合住宅への普及は進んでいない。
図 1.6 家庭用燃料電池導入世帯の世帯人数
出所)民生用燃料電池導入支援補助金交付実績(2009年4月~2013年12月)
表 1.1 世帯主年齢別・世帯人数別累積導入件数(※図 1.6から推計)
図 1.7 家庭用燃料電池の建て方別導入件数構成比
出所)民生用燃料電池導入支援補助金交付実績(2009年4月~2013年12月)
n 1人 2人 3人 4人 5人 6人以上
30代以下 1894 9 344 684 560 174 123 40代 1517 28 173 351 631 253 81 50代 1624 29 298 435 479 254 129 60代 1985 50 704 600 344 133 154 70代 1389 76 665 353 148 77 70
80代以上 16 1 8 4 2 1 1
全体 8425 194 2,192 2,426 2,164 891 558
7
1.2. 家庭用燃料電池に関する基礎的研究
1.2.1. 家庭用燃料電池開発の流れ
① エコウィル
住宅を対象とした世帯単位に導入されるコージェネレーションシステムは、2003年のガ スエンジンコージェネレーションシステム(エコウィル)の販売開始から始まる。販売開 始時点の機器仕様は、定格発電能力1.0kW、定格発電時の発電効率はHHVで約20%、排 熱効率は約 45%であった。当初は排熱の利用先に暖房、浴槽追い焚きなども含まれていた ため、住宅との接続には専用の補助熱源との接続が必須であり、貯湯槽容量も 200 リット ルと大きいものの、基本的な機器の構成、個別ユニットの接続方法は、現在のPEFC/SOFC と同様である。太陽光発電のような逆潮流(電力会社への売電)は一般的でなく、各家庭 の電気使用量、または温熱需要(風呂の湯張り)複雑な機構を有さず、ユニットコストが 50 万円前後と安価なことや、後発の燃料電池のような長時間のセットアップ、スタンバイ 時間を必要とせず、需要に応じて瞬発できる等、各種のメリットがあったが、内燃機関に よる発電の為、発電効率の向上には限界があり、2017年に入り、主要なメーカーである本 田技研工業から製造停止がアナウンスされるなど、現在では新規製品の導入は殆ど行われ ていない。
8
② 固体高分子形燃料電池(PEFC)
2009 年からは固体高分子形燃料電池(PEFC)の販売が開始された。PEFC はエコウィ ルに比べ、発電開始、停止に20~30分程度の時間が発生するが、発電効率は定格発電時の 約20%から36%と大幅に向上し、特に発電時部分負荷率40%まで定格発電時と同様の発電 効率を発揮できるなど、優れた特徴を有している。ただし発電ユニットの劣化防止の観点 から、一日の発電開始回数は最大 2 回に制限されている。また、PEFC は学習機能により 過去のエネルギー使用量に基づいて発電開始、停止時間を決定する仕様である。
図 1.8 固体高分子形燃料電池(PEFC)の概要
40 ℃
125 ~ 200L
補助ボイラ 貯湯タンク
発電ユニット
水道水
都市ガス 都市ガス
最高 60 ℃ 750W
HHV 35%
HHV 45%
ボイラ 入口温度 タンク貯湯
温度 定格
発電能力
発電効率
発電効率 温水床暖房、風
呂の追い焚き など、往還経路 はタンクとは 別経路とする 風呂の湯張り、
シャワー、キッ チン等往きのみ の回路と接続
HHV 90%
補助ボイラ 排熱効率 PEFC
最大 20 時間
連続 運転時間
給湯器 設定温度
40 ℃
排熱回収回路と 発電の発停制御 はメーカーごとの 差異が大きい点に 留意されたい※
一部のモデルでは 貯湯タンクと温水 床暖房、風呂追焚用 の回路とHEXを介して 接続
9
③ 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
2013年からは SOFC の販売が開始された。同システムはPEFC より発電に関する能力 が大幅に向上しており、定格発電時の発電効率がPEFC HHV36%からSOFC HHV45%。 連続発電可能時間がPEFCの連続20時間からSOFCの連続28日、家庭内の電気使用量変 動への追従速度がPEFCの2W/秒からSOFCの15W/秒と、能力の大幅な向上が見られる。
一方で、貯湯タンク容量は先行モデルでは80リットル、最新モデルでは28 リットルと小 型化しており、モノジェネに近い仕様となっている。
また、既存住宅への改修工事においても導入できるよう、専用のガスボイラーを必要と せず、既存のガスボイラーを補助ボイラーとして使用することが可能である。一方で、ガ スボイラー入口温度の制限から、貯湯タンク出口温度が 40℃以上であっても、補助ボイラ ー直前の三方弁によって 33℃に混合される仕様となっている。従って貯湯タンクから予熱 された冷温水を利用でき、消費エネルギーは削減されるものの、タンクに十分な蓄熱があ る場合でも補助ボイラーの燃焼、加熱が発生する。
図 1.9 固体酸化物形燃料電池(SOFC)の概要
1.2.2. 今後について
最新のSOFCにはIoT(Internet of things)の概念が導入され、Ethernet通信機能が追
加されており、系統全体の需給状態に応じて発電量をコントロールする VPP(仮想発電所
Virtual Power Plant)などの概念が提案される等、制御方法に関する様々な検討が進めら
れている。
33 ℃
28L
補助ボイラ 貯湯タンク
発電ユニット
水道水
都市ガス 都市ガス
最高 65 ℃ 700W
HHV 47%
HHV 31%
ボイラ 入口温度 タンク貯湯
温度 定格
発電能力
発電効率
発電効率
HHV 90%
補助ボイラ 排熱効率 SOFC
34 ℃ 以下
ラジエーター 出口温度
最大 26 日
連続 運転時間
ラジエーター ユニット
給湯器 設定温度
40 ℃
温水床暖房、風 呂の追い焚き など、往還経路 はタンクとは 別経路とする 風呂の湯張り、
シャワー、キッ チン等往きのみ の回路と接続
10
1.3. 建築環境工学分野のFCCGSに関する既往研究の状況
1.3.1. 全体像
本項では家庭用のFCCGSの既往研究を、「①シミュレーションモデルの構築」、「②実験 室での仮想負荷を用いた実測調査」、「③実住宅を対象とした実測調査」、「④導入方法の提 案」の4項目に分類して説明する。
1.3.2. 項目別の状況
① シミュレーションモデルの構築
住宅におけるFCCGSシミュレーションには、黒木7)、住吉8)、湯浅9)らの例がある。い ずれも燃料電池の基礎構成に基づき、仮想負荷データを元に発電量、排熱量、主機、また は補機のエネルギー使用量を計算するものである。基本的には貯湯タンクを中心とした冷 温水搬送系及び熱源の構成を再現したものであり、FCCGSシステムのシステム・シミュレ ーションの物理的な指標に関する処理についてフローチャートが構築されている。
一方で制御系はメーカー、モデルごとの差異が大きいことからモデル構築者ごとの差異 が大きい。特にPEFCの発停時間制御や、SOFCのラジエーター放熱に関する制御、補助 ボイラー直前の三方弁の混合に関する制御は計算結果に大きな影響を与える一方で、具体 的な知見は殆ど公開されていない。
② 実験室での仮想負荷を用いた実測調査
FCCGS の実測調査については、赤林ら10)、濱田ら 11)による実測調査の報告がある。こ
れらの世帯属性はいずれも 4 人の親子世帯であり、保守状況(築後年数と経年劣化)に関 する言及はなく入居直後の状況を想定したものといえる。また、2009 年のNEF大規模実 証調査(平成21年度定置用燃料電池大規模実証事業報告書 平成22年3月)が標本件数も 多く、燃料電池に関する研究では多く引用されている。2007年から2010年にかけて、全 国で数百件の実際の住宅に設置された燃料電池の計測を行い、電力・給湯負荷と発電量、
一次エネルギー削減効果の関係を分析したものである。計測対象は世帯人数2 人から5人 と幅広い範囲から抽出されている。ただし、PEFC の販売開始前後の時期に実施された調 査であるため、現在と機器仕様が異なるものが多い。特に貯湯タンクが大きく、排熱利用 先に暖房、風呂追い焚き(保温)が含まれている標本が大半を占めるなど、PEFC の発電 ユニット稼働にとって現在より有利な条件下の検討といえる。また、計測対象は全て戸建 て住宅であり、全国の世帯構成の平均的な構成と比較すると、親子世帯の占める割合が大 きい。
③ 導入方法の提案
上述の研究の進捗に伴い、より機器の導入効果を高めるため、様々な手法が提案されて きた。類型別に大別すると以下の3つに分類できる。
11
【FCCGS事態の機器仕様の改善を図るもの】
FCCGSの定格発電能力、貯湯タンク容量、蓄電池の設置等により、機器の導入効果の向
上を狙ったものである。住吉8)らの検討が該当する。SOFCについて、貯湯タンク容量を拡 大しつつ、浴槽を排熱留保のバッファとして用いる検討が行われており、現在の機器仕様 より大きな貯湯タンク、並びに浴槽に排熱を一次留保することで、排熱利用効率を高め、
総合エネルギー効率を高めることが可能であることが示されている。
【居住者行動変容を図るもの】
FCCGSは機器仕様上、電力負荷も給湯負荷も特定の時間に限定されず、広い時間帯に均
等に分散している方が有利である。そのため夜間に稼働する機器のタイマー設定や、湯の 使い方について意図的に行動を変容し、可能な範囲で行動を変容して負荷を平準化するこ とで省エネルギー効果を期待できる。このような行動変容に関する事例として、河野ら12) の報告が挙げられる。この中で、家電製品の使用時間帯を変容することで、どの程度燃料 電池による一次エネルギー削減効果を検討しうるかを検討したものである。ただし、これ らの検討は電力パターンの変容のみ行ったものであり、行動に付帯する波及的な影響(例 えばエアコンを使うのをやめた代わりに入浴の回数が増える、等)については検討されて おらず、居住者の快適感への影響は考慮されていない。
など、近年省エネルギー手法、電力需給問題の解決策としての行動変容(Behavior Change) が注目されており、我が国においてもBECC JAPANなどの研究団体が存在する。
12
【一括受電事業者による電力のローカルネットワークの構築】
複数世帯の需要を統合し、FCCGSに入力される負荷を平準化することで、発電時の部分 負荷率向上による発電効率の上昇、並びに寄与率向上に伴う発電量自体の増加を狙ったも のである。学術的な報告は少ないが、ガス供給事業者運営の実証住宅における検討がある。
この実証は実際の住宅での実現可能性を保証するものであり、今後の対策立案への重要な 知見を提供するものであるが、基本的に世帯規模が大きい世帯を対象とするとともに、系 統一次側に太陽熱温水システム、またはマイクロガスコージェネレーションが接続されて いるなど全体的にリッチな仕様であり、システムとしての実現可能性に重点を置いた実証 事例といえる。
以上の通り、先行事例により各種の知見が得られており、FCCGSの機器仕様の理解、モ デル構築、実測調査に基づく機器特性の把握、導入方法の提案などが行われているが、最 新の機器仕様については情報の更新が停止している状況である。また、導入方法の提案に ついても比較的規模大きい世帯を対象としており、小規模世帯が検討から抜け落ちている 点や、スマートグリッドを活用した電力負荷の平準化による検討は様々な可能性(VPP等)
を含めて検討されているが、オンサイトの総合効率の向上については提案がほとんど行わ れていない。
13
1.4. 研究の目的
前節で述べたように、FCCGS の普及、および導入効果の向上には、いくつかの課題が ある。中でも、実住宅における FCCGS の導入効果の分析と、分析結果に基づくシミュレ ーションモデルの構築はこれらの課題、および対応策の検討に必須である。また、これま での既往研究や先進的な実証事例において提案がなされてきた内容も、我が国の世帯構成 の大半を占める小規模世帯への導入効果については殆ど検討されておらず、定量的な分析 に基づいて「どのような世帯にどのような設計をするべきか」については十分な知見が得 られているとは言い難い。
本研究の目的は、従来の既往研究において十分に検討されてこなかった、単身、夫婦世 帯など、多様なライフスタイルにおける FCCGS の導入効果を明らかにすることである。
また、導入による省エネルギー効果をより高める方法として、二世帯による FCCGS の共 有を提案し、その効果をシミュレーションにより明らかにする。
本研究では、まず福岡市内のアイランドシティ内のスマートタウンを対象に、HEMSデ ータ、および詳細計測調査に基づき FCCGS の運転実態を分析し、シミュレーションモデ ル構築に必須の基礎データ(発電効率、補機エネルギー使用量、負荷追従速度)の取得を 行うとともに、実住宅におけるFCCGSの導入効果を明らかにする。
続いて福岡市内の県住宅供給公社営の集合住宅を対象に、世帯属性と電力・給湯需要に 関するアンケート調査を行い、世帯属性別のエネルギー使用量に関連する指標、特に給湯
(洗面、食器洗い、シャワー・風呂の使用)に関する頻度と発生時間帯を明らかにして、
FCCGSシステム・シミュレーションに必要な集合住宅居住世帯の実態を踏まえた需要デー
タを作成する。
最後にそれまでの作業成果を踏まえ、FCCGS 単体及び付帯する要素(需要側と FC の 間を取り持つ制御系、蓄電池など)のシミュレーションプログラムの開発を行い、世帯別 の導入効果を明らかにしたうえで、各種の省エネルギー効果向上に向けた取り組み・手法 の定量評価を行う。
1.5. 本論文の構成
本論文は FCCGS モデル構築に関する前半部と、シミュレーションに基づく世帯別導入
効果の分析と設計手法別の効用評価に関する後半部、および本論を補強する参考資料集に よって構成される。
第一章では FCCGS に関する研究背景、研究目的について述べ、本報一般に適用される 物性値、評価指標・用語の定義を行う。
第二章では福岡市内のスマートタウン内のHEMSデータ、および詳細計測調査の結果を 集計・分析し、シミュレーションモデル開発に必要な基礎データを得る。
第三章では福岡県営の集合住宅を対象にアンケート調査を行い、シミュレーション入力 値に用いる各家庭の電力、給湯需要データを作成する。
14
第四章ではVisualBasicによるシステム・シミュレーションの開発を行い、既往文献及び 実測データに基づく計算精度の検討を行う。
第五章では第三章で作成した需要データに基づき世帯別の PEFC、SOFC の導入効果の 検討を行い、最新版の機器仕様に基づく世帯別のFCCGS導入効果を明らかにする。
第六章では集合住宅における複数世帯間の需要融通、および FCCGS 共有に関する検討 を行う。PEFC による電熱共有についてシミュレーションを行い、世帯間による需要共有 による負荷平準化が FCCGS の導入効果にどのような影響を与えるか、シミュレーション によって検討するとともに、二世帯による FCCGS の共有に関する試算を行い、二世帯に よる一台の FC 共有による省エネルギー効果と世帯ペアの作り方が省エネルギー効果に与 える影響を分析する。
第七章では前項で示した手法と既存提案手法や他のシステム構成との比較を通して、手 法の意義、発展可能性について検討したうえで、本研究の総括を示す。
図 1.10 本論文の構成
第一章 研究背景・目的
第二章 アイランドシティ
スマートタウン HEMSデータ分析
第三章 ライフスタイル アンケート調査
第四章 シミュレーション
モデル構築 第五章
世帯類型別 FCCGS導入効果
第六章 FCCGS二世帯共有
効果の推計
第七章 総括 シミュレーション
モデル構築に 使用する特性データ
61世帯分の 負荷データ
18世帯×18世帯 153ペアの負荷データ VB.NETによるFCCGS
シミュレーションプログラム
第八章-1 SOFC二世帯 共有追加計算
61世帯×61世帯 1830ペアの負荷データ
第八章-2 SOFC貯湯タンク
容量変更 28L から80Lへ
第八章-3 SOFC二世帯共有 貯湯タンク容量変更
61世帯分の 負荷データ 給湯M1モー
ド設定 SCHEDULE
VER2 内パラメー
ター
国民生活 実態調査
(NHK)
THERB, HASP等 空調負荷 計算ソフト
【既往研究】
【本論】
【参考集計】
第八章-4 HEMSデータ 他計測項目報告
(PV, SBなど)
15
1.6. 本論文中の用語・計算に関する注記
1.6.1. 評価指標の定義
① エネルギーフロー
本プログラム中の変数、及び評価指標の関係をサンキーダイアグラム上に整理する。本 研究では、給湯需要(Hwdemand)と電力需要(Eldemand)を補助ボイラー、FCCGS、 系統からの買電により賄うエネルギーの流れをシミュレーションにより再現する。実際の 住宅ではこれ以外に、追い焚き負荷(以下、保温負荷)、温水床暖房、パネル暖房等の温水 暖房負荷(以下、暖房負荷)が発生する可能性があるが、直近のモデルでは暖房、追焚に
FCCGSの排熱を利用する機能がオミットされる例が多いため、初期条件では計算に含めな
い仕様としている。負荷と供給は最終的にバランスするものとし、供給能力不足による需 要の変動は考慮しない。
図 1.11 本プログラム対象のエネルギー変換に関するサンキーダイアグラム
補助ボイラー 供給熱量
FCCGS タンク供給熱量
電力需要
補助ボイラー損失
①補助ボイラー ガス使用量
FCCGS タンク回収熱量
FCCGS発電量
系統からの買電量
(二次エネルギー量)
④系統からの 買電量を生産する ために要する エネルギー
(発電、送電、変電 時のロスを含めた値 , 一次エネルギー量)
③FCCGSガス使用量
②FCCGS補機電気使用量
FCCGS 損失
給湯温熱需要 基準ボイラーガス使用量基準電気使用量(一次エネルギー使用量)
評価ケース一次エネルギー使用量 基準ケース一次エネルギー使用量
評価ケース 一次エネルギー 使用量
①補助ボイラーガス使用量[kWh]
②FCCGS電気使用量(一次エネルギー換算)[kWh]
③FCCGSガス使用量[kWh]
④系統からの購入電力(買電量・一次エネルギー換算)[kWh]
+ + +
基準ボイラーガス使用量[kWh] = 給湯温熱需要[kWh] / 0.92 基準電気使用量[kWh] = 電力需要[kWh]×9.6 / 3.6 基準ケース
一次エネルギー
使用量 +
差分から省エネルギー量、省エネルギー率を計算
16
② 省エネルギー量
𝑬𝑬𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷= (𝑬𝑬𝟏𝟏+𝑬𝑬𝟐𝟐+𝑬𝑬𝟑𝟑) ×𝟗𝟗.𝟖𝟖+ (𝑮𝑮𝟏𝟏+𝑮𝑮𝟐𝟐) ×𝟑𝟑.𝟔𝟔
EPri : 一次エネルギー使用量[MJ]
E1 : 電気購入量[kWh]
E2 : 補機電気使用量[kWh]
E3 : 主機電気使用量[kWh]
G1 : 主機ガス使用量[kWh]
G2 : 補助熱源ガス使用量[kWh]
③ 省エネルギー率
𝑅𝑅𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠= 1− �𝐸𝐸𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝,𝐶𝐶𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠÷𝐸𝐸𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵� 𝑑𝑑𝐸𝐸𝐶𝐶𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠=𝐸𝐸𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵− 𝐸𝐸𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝,𝐶𝐶𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠
𝐸𝐸𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵 =𝐸𝐸𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑑𝑑× 9.8 +���𝑇𝑇𝑇𝑇𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑑𝑑− 𝑇𝑇𝑇𝑇𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝�×𝑉𝑉𝑇𝑇𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑑𝑑×𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶÷ 0.92�
Rsave : 省エネルギー率(基準ケース比一次エネルギー量)
dECase : 省エネルギー量(評価ケースの一次エネルギー削減量)[MJ]
EBAU : 基準ケースの一次エネルギー使用量[MJ]
Epri,Case : 評価ケースの一次エネルギー使用量[MJ]
Edemand : 電力需要[kWh]
Twdemand : 給湯需要温度[℃]
Twpublic : 市水温度(水道水給水温度)[℃]
Vwdemand : 給湯需要水量[℃]
CpW : 水の定積比熱[MJ/リットル*℃]
④ 発電寄与率・通年負荷率
𝐶𝐶𝑅𝑅𝑓𝑓𝑝𝑝 =𝐸𝐸𝑠𝑠𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑠𝑠,𝑓𝑓𝑝𝑝÷𝐸𝐸𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑠𝑠𝑑𝑑𝑑𝑑
𝐿𝐿𝐿𝐿𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑝𝑝 =𝐸𝐸𝑠𝑠𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑝𝑠𝑠,𝑓𝑓𝑝𝑝÷�𝑇𝑇𝐹𝐹𝐶𝐶𝐶𝐶𝐹𝐹𝑆𝑆𝑀𝑀𝑀𝑀𝑀𝑀×𝑅𝑅𝐸𝐸𝑙𝑙𝑆𝑆𝑝𝑝𝑝𝑝𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹
103 �
CRfc : 燃料電池寄与率 Lyear : 通年負荷率
Esupply,fc : FCCGS年積算発電量[kWh]
TFCCGSMAX : FCCGS年積算最大発電可能時間[h]
RElSupFCCGS : FCCGS定格発電能力[W]
17 1.6.2. 用語
本論文中の文言の注記を以下にまとめる。
表 1.2 本論文中の用語・計算に関する注記一覧
項目 内容・設定 参考文献・他
発電効率 特に断りが無い場合は、本論文中の発電・
排熱効率は高位発熱量(HHV)換算であ る。
FCCGSのカタログには一般的にLHV換
算の効率が記載されるため、それより数値 が小さくなることに留意されたい。
発電部分負荷率によって変動する。
機器自体の補機電気使用量や、インバータ ーによる変換(交流変換・変圧)によって 失われた量に対する比であり、排熱のよう にユニット端、利用端の区別は行わない。
(実質的に利用端と見なせる)
https://www.eccj.or.jp/qanda/ter m/kana_ko.html#06
「省エネルギー」 Vol.56 / No.8, 2004 JULY, 17Page
排熱回収 効率
発電ユニットから貯湯タンクへ回収でき た排熱量とFCCGSガス使用量の比であ る。
一般的なカタログ記載の排熱効率である が、発電効率と同じく発電部分負荷率によ って変動する。
排熱利用 効率
貯湯タンクへ回収した熱の内、ラジエー ターによる強制排熱や、タンク表面からの 自然放熱による損失を除き、実際に家庭内 で利用できた排熱量とFCCGSガス使用量 の比である。
SOFCはラジエーターにより放熱する ことや、発電追従性能が一般的に向上する ことから、排熱利用効率は低い値となる。
総合効率 発電効率と排熱効率を合計したもの。
発電ユニットに注目した、機器自体の効率
(ユニット端効率)と、システム全体の効 率(利用端効率)がある。
一般的なカタログ記載の効率は定格発電 時のユニット端効率である。
負荷率 機器の負担できる最も大きい負荷(需要)
に対する、現在の出力の割合。
例:定格発電能力700Wの機器が600Wで 発電している場合は 600/700≒86%とな る。
Load Factor
通年負荷 上記の負荷率が瞬時値に対する評価であ
18
率 るのに対し、通年(または通月、通日)負 荷率は、その機器が最大限発電、または排 熱可能な量に対し、実際に出力された量の 積算値の割合である。
例えばPEFCは一日最大20時間、定格 出力750Wであるため、一年間では最大
5,475kWh(20時間×365日×750W)発
電可能である。これに対し、実際に発電し
た量が3,000kWhとすると、発電寄与率は
3000/5,475=55%となる。
この値が100%に近いと機器を最大限活 用(または設備容量が不足気味)と言え、
0%に近づくと容量が過大(または十分な 余裕がある)と評価できる。
寄与率 ある需要量に対する設備の供給量が占め る割合。寄与率が高いほど外部の系統電力 に与える影響が小さく、電力供給事業者に とって有利な世帯条件となる。
例:家庭内の月積算電気使用量が500kWh であるのに対し、FCCGSが200kWh発電 した場合は 200/500 = 40%となる。
定格発電 能力
機器が安定して発揮できる最大出力。
PEFCでは750W、SOFCでは700Wであ
る。
部分負荷 運転
機器の最大発揮可能な能力より小さい出 力での運転。定格出力での運転に比べ、一 般的に機器の効率は低下する。
家庭の電力、給湯負荷は間欠的かつ変動が 大きいため、部分負荷運転の占める割合が 大きい。
準定格状 態
部分負荷運転ではあるが、前後の電気使用 量の変動が小さく、機器の出力がほとんど 変化しない状態。
一次エネ ルギー使 用量
一次エネルギー使用量の計算では、
電力の一次エネルギー換算係数を
9.8MJ/kWhとしている。特に注記が無い
(単にエネルギー使用量)と記述されてい る場合は、3.6MJ/kWhで計算されている。
年ごとの電源構成によって電力の一次エ ネルギー換算係数は変化することに留意 されたい。(図 1.12)
https://www.eccj.or.jp/qanda/ter m/kana_i.html
19 なお、本文中の一次エネルギー使用量は
FCCGSが関連する項目のみに限定してお
り、厨房用ガス使用量(コンロなど)や、
暖房用ガス使用量(ガスファンヒーター、
ガス式温水床暖房)、ガスを主機燃料とし て使用する浴室暖房乾燥機等の使用分は 含まれないことに留意されたい。
省エネル ギー率
本報では、住宅の一次エネルギー使用量 を、燃料電池が関連する指標に限定して算 出している。特に住宅の設備の省エネルギ ー率を求める場合、住宅全体の一次エネル ギー使用量を用いて計算する事例もある が、その場合に比べると同じ省エネルギー 量(一次エネルギー削減量)でも数値が大 きくなる点に留意されたい。
http://www.jsrae.or.jp/annai/you go/153.html
省エネルギー率(%)={1-(ガ ス消費量/冷凍能力)比較する冷温 水機/(ガス消費量/冷凍能力)基 準となる冷温水機}× 100
ユニット 端・利用端
FCCGSは都市ガスから給湯温熱、家庭内
の交流電源へのエネルギー変換を行う設 備である。
このエネルギー変換は、都市ガスから水素 燃料ガス、発電ユニット直流発電量、発電 ユニット排熱量、燃料電池専用子ブレーカ ー交流発電量、貯湯タンク排熱量、と複数 のステップに分けて行われる。一般的にカ タログに記載される、発電ユニットから出 た瞬間の効率をユニット効率、排熱に関し ては貯湯タンク自然放熱、ラジエーター強 制排熱、起動・停止時補機エネルギー使用 量を加味した最終的な効率を利用端効率 とする。以降、本報の総合効率は利用端効 率で記載される点に留意されたい。
※一般的なカタログ記載の効率は定格発 電時のユニット効率がLHVで記載される ため、本報の集計結果よりかなり高い数値 となる。
本文中の 需要・負 荷・需要の 使い分け
本稿では、シミュレーションプログラム等 において所与の条件、つまり不変の入力値 を「需要」、シミュレーション中に実機に 入力される要求の割り当てを「負荷」、最 終的なエネルギー使用量を「消費量」とす る。
20
図 1.12 主要10電力供給事業者の電源構成比の経年変化13) 出所)九州電力データブック2014より引用
2010年以降原子力発電所の停止により火力発電の占める割合が増加している。
電源構成の変化で電力の一次エネルギー変換係数が変化することに留意されたい。
21
1.6.3. 略号に関する定義
本文中の略号・用語一覧を以下に示す。プログラム中の変数名及び命名規則は巻末の参 考資料を参照されたい。
表 1.3略号・用語一覧表
略号・用語 内容
PV Photo Voltaics 太陽光発電
FCCGS Fuel Cell Cogeneration System
家庭用燃料電池コージェネレーションシステム
PEFC polymer electrolyte
fuel cell 固体高分子形燃料電池
SOFC Solid Oxide Fuel
Cell 固体酸化物形燃料電池
SB Storage Battery 蓄電池
BB Backup Boiler 補助ボイラー
HEMS Home Energy Management System
ホーム・エネルギー・マネジメント・システム
1.6.4. 物性値
本文中の計算、集計で用いる物性値、燃料発熱量の一覧を以下に示す。
表 1.4 物性値・燃料発熱量
項目・設置値 備考
電力の一次エネルギ ー換算係数
9.8MJ/kWh 本文中の電力の一次エネルギー換算は
以下の式による。
Elpri = Elsec * (9.8/3.6)
Elpri :一次エネルギー換算電気使用量 [kWh]
Elsec:二次エネルギー換算(一般に最 終・利用端とも)電気使用量
都市ガス排熱量 45MJ/N㎥ 13A
水の比熱 0.0042MJ/リットル
*℃
温度変化に伴う冷温水の体積変化は考 慮しない。
22 2. 実住宅におけるFCCGS運転実態に関する分析 2.1. はじめに
第四章では FCCGS モデルのプログラム開発を行い、第五章以降では世帯別の導入効果 をシミュレーションによって明らかにする。本章はその基礎資料、比較対象の基礎データ をまとめるとともに、実住宅におけるFCCGSの稼働実態を分析したものである。
全章で示した通り、家庭用燃料電池にはその発電方式(セルスタックの仕様)からSOFC、 PEFCの二種に分類できる。現在住宅に広く普及しているのはPEFCである。
さらにPEFC は都市ガス供給事業者の管轄範囲ごとに異なる2種のメーカーの製品が導 入されている。ここでは関東、北部九州圏に普及している製品を A 社製、関西圏に普及し ている製品をB 社製とする。以降本研究では A 社製の仕様を有する機器を対象とする。A とBの製品の差異を以下に整理する。
制御方法:
A社製品は過去のエネルギー使用データの記録に基づいて、電気使用量が集中する時間 に発電が集中するよう発電開始、停止が制御されるが、B社製品は24時間連続で発電 する。
タンク過加熱時の対処:
A社製品はタンク冷温水温度が上昇し、最下層部の温度が一定値を超えた時点で、発電 を強制停止する仕様である。一方B 社製品は排熱回収回路(貯湯タンクと発電ユニッ トを繋ぐ冷温水回路)上に放熱用のラジエーターを有し、余剰排熱を外部へ放出しな がら発電を継続する仕様となっている。A社製品は排熱を効率的に利用できるが、発電 時間がタンクの蓄熱状況、および湯の使用時間帯によって制限される仕様と言える。
一方 B 社製品はラジエーターによる強制排熱で過加熱を防止するため、発電時間を長 くすることが可能だが、一方で排熱の一部を外部に放出するため、総合効率は低下す る仕様である。
※A 社に近い機器仕様の製品を生産したC 社が存在するが、現在は同種の製品の生産 を停止している。
両社とも販売開始以降、仕様の変更が継続的に行われており、発停制御(学習に基づく 発電開始時間、発電停止時間の制御)や、一日の起動開始、停止回数の上限などは販売時 期により大きく異なる。
本章では、福岡市内のアイランドシティに立地する「照葉スマートタウン」に関して HEMSデータの集計・分析を行い、PEFCの稼働状況を分析し、家庭側の世帯属性、電力 負荷と PEFC 発電の関係を明らかにするとともに、全戸に導入された太陽光発電装置、並 びに蓄電池の稼働実態(制御方法、系統売電の決定方法、FCCGSへの影響)を明らかにす る。
23
2.2. 計測システム・計測対象
2.2.1. 計測の概要
計測の概要を以下に示す。計測データはHEMSから取得したデータであり、Cルートデ ータである。(HEMSデータのA,B,Cルートの分類は図 2.2を参照されたい)第三者経由 で取得したデータであり、実際のHEMS内計測データ、並びに計測時間間隔を整理したデ ータを用いており、1時間間隔のデータを取得している。ガス使用量はFCCGS以外の分も 含む、また、FCCGSの補機電気使用量などについては不明であるなど、エネルギー変換の 詳細なフローは確認できないが、家庭側の電力需要と FCCGS の発電量の応答は確認可能 であり、電力負荷の発生パターンに対して PEFC がどのように発停時間を決定するか、一 日に何回起動、停止するか、等、カタログ上には記載がないものの、計算結果に重要な影 響を与える指標を確認できる。
なお、HEMS対象世帯は全戸PVを設置しており、設備容量も平均4.5~5.0kW 程度と 大きいが、発電中のPEFCの制御には影響を与えない。また、うち4件に蓄電池導入世帯 を含むが、こちらも同様にPEFCの制御には影響を与えていない。
一部の住宅は電気自動車急速充電装置を有するが、ほとんどの住宅で使用されておらず、
(2世帯で過去4回/3年程度の使用が確認されただけ)であり、電気自動車の影響はないも のと考えられる。
対象地域は福岡市であり、省エネルギー基準の地域区分ではⅣbに該当する。設計時点の 事前確認により、全戸次世代省エネルギー基準の断熱基準を満たしている。周辺に高層建 物は無い。夜間に習慣的に電力を大量消費している世帯が確認され、確認したところ衣類 乾燥機の使用であるなど、海浜部で風が強いこと、黄砂の影響、末子年齢が全体的に低い 点などから特徴的なエネルギー使用の特徴がみられる。
なお、全戸ガス併用住宅であり、2017年11月時点では暖房等の用途に灯油を使用して いる世帯は見られない。
図 2.1 照葉CO2ゼロ街区のイメージ
24
表 2.1 計測の概要一覧
図 2.2 HEMSデータ処理の流れ
出所:経済産業省 スマートハウス標準化検討委員会 資料より引用
項目 内容
計測対象 照葉CO2ゼロ街区居住のエネルギー使用量把握世帯 計測期間 2013年11月~2017年11月※継続中
計測件数 39件/178件※うち3件は転売後の入居者 計測システム HEMS
データ間隔 1時間間隔
計測項目 電気使用量 kWh/h 家庭内の電気使用量:蓄電池充電量、FC 電気使用量は含まない。
発電量、買電・売電量などから得られる 計算値
PV発電量 kWh/h 太陽光発電量(売電分・自家消費分)
FC発電量 kWh/h 燃料電池発電量
※発電量のみ:スタンバイ時の電気使用、
タンクの待機時電気使用量は含まない。
蓄電池充電量 kWh/h 蓄電池の充電量
(充電時の熱ロス分も含む)
蓄電池放電量 kWh/h 蓄電池の放電量
買電量 kWh/h 買電量※実計測値
売電量 kWh/h 売電量※実計測値
ガス使用量 ㎥/h 家庭内・FC分のガス使用量の合計 車両充電量 kWh/h 車両充電量
25
2.2.2. 機器の構成・接続方法・計測点
HEMSデータ計測項目及び機器の接続状況を図 2.3に示す。
FCCGS、PVが設置されている。FCCGSは家庭内の電力需要を追従して制御される。導
入直後は給湯需要、暖房温熱需要を追従する熱需要追従制御も検討されたが, 現在は電主運 転が一般的である。
前述のとおり、FCCGSの発電時の負荷率に、PV発電量の多寡は影響を与えない。
データ観察の結果、発電量の決定は以下の手順で行われているものと考えられる。
【ステップ1】 家庭内の電気使用量を計測
【ステップ2】PEFCが家庭内の負荷に追従して発電量を決定
【ステップ3】蓄電池があれば蓄電池の状況をチェック、出力可能であり、深夜23時から 翌7時以外であれば放電。
【ステップ4】PV発電量を住宅で自家消費する分と系統へ売電する分に分類
【ステップ5】収支計算 -> 次の時刻へ
HEMSデータに見られた蓄電池保有世帯を見る限り、PEFC発電を直接蓄電池に充電す る制御は確認できない。対象システムは主幹ブレーカーを起点に一次側(系統側)、二次側
(需要側)に分類できるが、二次側から一次側への逆潮流は発生しない。
図 2.3 HEMSデータ計測項目一覧
■ガス暖房
■ガスコンロ
■家電製品
■照明
■電気暖房 等
■浴槽
■シャワー
■温水床暖房
■電気自動車
家庭用燃料電池
※エネファーム 補助ガス
ボイラ 分電盤
買電量 売電量
太陽光
発電量 燃料電池
発電量
蓄電池 充電量 蓄電池
放電量
電気 自動車 充電量
ガス 購入量
FC ガス 使用量 FC以外 ガス 使用量 家庭内
電気 使用量
蓄電池
26 2.2.3. 世帯属性
街区と全国、福岡・北九州の戸建て住宅居住世帯の世帯人数構成比を以下に示す。
街区は全体的に世帯人数が多く、末子年齢が小学生以下の世帯が大半を占める等、ライフ ステージから見てエネルギー使用量が大きくなる時期の世帯が多い。世帯人数は 3 人が最 も多い。
末子年齢が低いことは衣類乾燥機などの使用頻度の向上、日中の在宅率の向上に繋がる 要因であり、電気使用量、給湯負荷が一般的な傾向に比べ増える可能性が高い。
図 2.4 照葉スマートタウン居住世帯の世帯類型
27 2.2.4. PEFC機器仕様
同街区に設置された PEFCの機器仕様を以下に示す。カタログデータ、並びに後述する 詳細計測の結果から、以下の機器仕様が確認されている。各戸の入居のタイミングによっ て 1~2年程度の差異はあるが、概ね 2013~2015年頃のモデルである。2009年頃のモデ ルに比べ、発電ユニット排熱を給湯用途のみに利用すること、一日最大20時間の発電時間 となるよう、発電開始、停止時間を過去のエネルギー消費データの記録を元に自動的に決 定することが特徴である。
表 2.2 燃料電池機器仕様
燃料電池ユニット
定格発電出力[W] 750 最低発電出力[W] 100 起動時間[分] 50 起動時平均消費電力[W] 396 起動時平均ガス消費量[W] 345 停止時間[分] 26 停止時時平均消費電力[W] 23.1 停止時時平均ガス消費量[W] 202 待機時消費電力[W] 5.0 最大運転継続時間[分] 1200 最低停止継続時間[分] 160
タンクユニット
タンク容量[L] 150 タンク底面積[m2] 0.1018 タンク熱貫流率[W/m2/K] 1.0 給湯温度設定値[℃] 40 貯湯温度設定値[℃] 60 バックアップボイラー
機器効率(給湯)[-] (HHV基準) 0.92
機器効率(暖房)[-] (HHV基準) 0.82
出湯温度設定[℃] 40
図 2.5 PEFCの外観
28
図 2.6 PEFCと住宅の接続方法
注)後述する詳細計測調査の際の現地確認時に作成。HEMS導入世帯は基本的にすべてこのシステムと同様の機器が導入されているが、タンクユニ ットと補助ボイラー間の接続は同一メーカー、同一型番の機器であっても若干の違いが見られる。システムの制御、効率には大きな影響は与えない。
暖房回路
浴槽往き 浴槽還り
補助ボイラ給湯口
補助ボイラ給水口
補助ボイラガス口
出湯口
浴槽
浴槽還り口
浴槽往き口
給湯往き口
暖房往き熱動弁
三方弁
ガスボイラ 補助ボイラ
タンクユニット 発電ユニット
発電ユニット 発電ユニット HEX 貯湯タンク(150リットル)
暖房還りヘッダ
暖房還り口
給湯往き
冷却往き口(低温)
冷却還り口(高温)
タンク出湯口
※型番にない回路
タンク給水口 発電ユニットガス口
市水 ガス
住宅内配電盤
FC内 配電盤