• 検索結果がありません。

計測システム・計測対象

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 30-36)

2. 実住宅における FCCGS 運転実態に関する分析

2.2. 計測システム・計測対象

2.2.1. 計測の概要

計測の概要を以下に示す。計測データはHEMSから取得したデータであり、Cルートデ ータである。(HEMSデータのA,B,Cルートの分類は図 2.2を参照されたい)第三者経由 で取得したデータであり、実際のHEMS内計測データ、並びに計測時間間隔を整理したデ ータを用いており、1時間間隔のデータを取得している。ガス使用量はFCCGS以外の分も 含む、また、FCCGSの補機電気使用量などについては不明であるなど、エネルギー変換の 詳細なフローは確認できないが、家庭側の電力需要と FCCGS の発電量の応答は確認可能 であり、電力負荷の発生パターンに対して PEFC がどのように発停時間を決定するか、一 日に何回起動、停止するか、等、カタログ上には記載がないものの、計算結果に重要な影 響を与える指標を確認できる。

なお、HEMS対象世帯は全戸PVを設置しており、設備容量も平均4.5~5.0kW 程度と 大きいが、発電中のPEFCの制御には影響を与えない。また、うち4件に蓄電池導入世帯 を含むが、こちらも同様にPEFCの制御には影響を与えていない。

一部の住宅は電気自動車急速充電装置を有するが、ほとんどの住宅で使用されておらず、

(2世帯で過去4回/3年程度の使用が確認されただけ)であり、電気自動車の影響はないも のと考えられる。

対象地域は福岡市であり、省エネルギー基準の地域区分ではⅣbに該当する。設計時点の 事前確認により、全戸次世代省エネルギー基準の断熱基準を満たしている。周辺に高層建 物は無い。夜間に習慣的に電力を大量消費している世帯が確認され、確認したところ衣類 乾燥機の使用であるなど、海浜部で風が強いこと、黄砂の影響、末子年齢が全体的に低い 点などから特徴的なエネルギー使用の特徴がみられる。

なお、全戸ガス併用住宅であり、2017年11月時点では暖房等の用途に灯油を使用して いる世帯は見られない。

図 2.1 照葉CO2ゼロ街区のイメージ

24

表 2.1 計測の概要一覧

図 2.2 HEMSデータ処理の流れ

出所:経済産業省 スマートハウス標準化検討委員会 資料より引用

項目 内容

計測対象 照葉CO2ゼロ街区居住のエネルギー使用量把握世帯 計測期間 2013年11月~2017年11月※継続中

計測件数 39件/178件※うち3件は転売後の入居者 計測システム HEMS

データ間隔 1時間間隔

計測項目 電気使用量 kWh/h 家庭内の電気使用量:蓄電池充電量、FC 電気使用量は含まない。

発電量、買電・売電量などから得られる 計算値

PV発電量 kWh/h 太陽光発電量(売電分・自家消費分)

FC発電量 kWh/h 燃料電池発電量

※発電量のみ:スタンバイ時の電気使用、

タンクの待機時電気使用量は含まない。

蓄電池充電量 kWh/h 蓄電池の充電量

(充電時の熱ロス分も含む)

蓄電池放電量 kWh/h 蓄電池の放電量

買電量 kWh/h 買電量※実計測値

売電量 kWh/h 売電量※実計測値

ガス使用量 ㎥/h 家庭内・FC分のガス使用量の合計 車両充電量 kWh/h 車両充電量

25

2.2.2. 機器の構成・接続方法・計測点

HEMSデータ計測項目及び機器の接続状況を図 2.3に示す。

FCCGS、PVが設置されている。FCCGSは家庭内の電力需要を追従して制御される。導

入直後は給湯需要、暖房温熱需要を追従する熱需要追従制御も検討されたが, 現在は電主運 転が一般的である。

前述のとおり、FCCGSの発電時の負荷率に、PV発電量の多寡は影響を与えない。

データ観察の結果、発電量の決定は以下の手順で行われているものと考えられる。

【ステップ1】 家庭内の電気使用量を計測

【ステップ2】PEFCが家庭内の負荷に追従して発電量を決定

【ステップ3】蓄電池があれば蓄電池の状況をチェック、出力可能であり、深夜23時から 翌7時以外であれば放電。

【ステップ4】PV発電量を住宅で自家消費する分と系統へ売電する分に分類

【ステップ5】収支計算 -> 次の時刻へ

HEMSデータに見られた蓄電池保有世帯を見る限り、PEFC発電を直接蓄電池に充電す る制御は確認できない。対象システムは主幹ブレーカーを起点に一次側(系統側)、二次側

(需要側)に分類できるが、二次側から一次側への逆潮流は発生しない。

図 2.3 HEMSデータ計測項目一覧

■ガス暖房

■ガスコンロ

■家電製品

■照明

■電気暖房 等

■浴槽

■シャワー

■温水床暖房

■電気自動車

家庭用燃料電池

※エネファーム 補助ガス

ボイラ 分電盤

買電量 売電量

太陽光

発電量 燃料電池

発電量

蓄電池 充電量 蓄電池

放電量

電気 自動車 充電量

ガス 購入量

FC ガス 使用量 FC以外 ガス 使用量 家庭内

電気 使用量

蓄電池

26 2.2.3. 世帯属性

街区と全国、福岡・北九州の戸建て住宅居住世帯の世帯人数構成比を以下に示す。

街区は全体的に世帯人数が多く、末子年齢が小学生以下の世帯が大半を占める等、ライフ ステージから見てエネルギー使用量が大きくなる時期の世帯が多い。世帯人数は 3 人が最 も多い。

末子年齢が低いことは衣類乾燥機などの使用頻度の向上、日中の在宅率の向上に繋がる 要因であり、電気使用量、給湯負荷が一般的な傾向に比べ増える可能性が高い。

図 2.4 照葉スマートタウン居住世帯の世帯類型

27 2.2.4. PEFC機器仕様

同街区に設置された PEFCの機器仕様を以下に示す。カタログデータ、並びに後述する 詳細計測の結果から、以下の機器仕様が確認されている。各戸の入居のタイミングによっ て 1~2年程度の差異はあるが、概ね 2013~2015年頃のモデルである。2009年頃のモデ ルに比べ、発電ユニット排熱を給湯用途のみに利用すること、一日最大20時間の発電時間 となるよう、発電開始、停止時間を過去のエネルギー消費データの記録を元に自動的に決 定することが特徴である。

表 2.2 燃料電池機器仕様

燃料電池ユニット

定格発電出力[W] 750 最低発電出力[W] 100 起動時間[分] 50 起動時平均消費電力[W] 396 起動時平均ガス消費量[W] 345 停止時間[分] 26 停止時時平均消費電力[W] 23.1 停止時時平均ガス消費量[W] 202 待機時消費電力[W] 5.0 最大運転継続時間[分] 1200 最低停止継続時間[分] 160

タンクユニット

タンク容量[L] 150 タンク底面積[m2] 0.1018 タンク熱貫流率[W/m2/K] 1.0 給湯温度設定値[℃] 40 貯湯温度設定値[℃] 60 バックアップボイラー

機器効率(給湯)[-] (HHV基準) 0.92

機器効率(暖房)[-] (HHV基準) 0.82

出湯温度設定[℃] 40

図 2.5 PEFCの外観

28

図 2.6 PEFCと住宅の接続方法

注)後述する詳細計測調査の際の現地確認時に作成。HEMS導入世帯は基本的にすべてこのシステムと同様の機器が導入されているが、タンクユニ ットと補助ボイラー間の接続は同一メーカー、同一型番の機器であっても若干の違いが見られる。システムの制御、効率には大きな影響は与えない。

暖房回路

浴槽往き 浴槽還り

補助給湯口

補助給水口

補助

出湯口

浴槽

浴槽還り

浴槽往き口

給湯往き口

暖房往き熱動

三方弁

ガスボイラ 補助ボイラ

タンクユニット 発電ユニット

発電ユニット 発電ユニット HEX 貯湯タンク(150リットル)

暖房還りヘッダ

暖房還り

給湯往き

冷却往き口(低温)

冷却還り口(高温)

タンク出湯口

※型番にない回路

タンク給水口 発電ユ

市水 ガス

住宅内配電盤

FC 配電盤

29

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 30-36)