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ト ヨ タ の ホ ワ イ ト カ ラ ー の 業 務 管 理

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(1)

︹ 論 文 ︺

ト ヨ タ の ホ ワ イ ト カ ラ ー の 業 務 管 理

石 田 光 男

目次

1課題

1︱1はじめに

1︱2課題の設定と観点

︵1︶課題

︵2︶着目する観点

︵3︶研究の位置

2業務革新︱模索の歴史︱

2︱1意識改革運動

︵1︶大企業病と対策

︵2︶JIプログラム

︵3︶NOW212︱2中長期収益対策プロジェクト

︵1︶背景と合意形成

︵2︶考え方

︵3︶課題と対策

― 1 ―

(2)

2︱3BR︵ビジネス・リフォーム︶

︵1︶BRの位置

︵2︶施策の内容

︵3︶BR︱その前とその後︱

2︱4人事改革

︵1︶資格制度︑賃金制度の展開

︵2︶評価制度の展開

︵3︶人事制度改革の意義

3管理と労働

3︱1管理から労働へ

3︱2収益管理

︵1︶年次の予算管理

︵2︶原価改善

︵3︶原価企画

︵4︶簡単なまとめ

3︱3採用・要員・異動の管理

︵1︶採用数と﹁要員調整﹂

︵2︶﹁要員調整﹂と異動調整

︵3︶まとめと論点

4方針管理︱結論にかえて︱

4︱1方針管理の重要性

4︱2方針管理の不明瞭の意味

4︱3方針管理の制度と改革 トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 2 ―

(3)

1 課 題

1︱1はじめに

この事例の研究目的は︑ホワイトカラーの業務効率をいかなる様式で管理しているかを明確に記述することにある︒

ホワイトカラーとは︑さしあたり︑生産部門以外の従業員を念頭に置かれたい︒

この簡明なねらいは︑次のような話を聞けば︑実はなかなか困難な作業であることが直ちに判明する︒トヨタの生産

部門の要員管理の明晰さはつとに有名である︒それに比べ︑ホワイトカラーの要員は管理できないという悩みに企画担

当者自身が業務の中で直面しているからである︒例えば︑人事部門のホワイトカラーの要員管理について担当している

人物が漏らした悩みはこうである︒﹁私は︑以前︑生産管理部で技能系の要員管理に直結する部分を担当していたんで

す︒ところが︑今の仕事はこんなに差があるのかと︒一言で言えば︑当社の場合︑各職場ともどこも人が足らないとい

うことになってます︒新技術とか︑環境対応とかで新しい仕事がふえてきている︒じゃ︑その足らないのにどういうふ

うに対応していこうかっていうのを各職場とやりとりするなかで︑残念ながら私どものほうに人の必要数といいます

か︑そのへんを査定する根拠になるツールがないんですね︒そのことが最大の悩みです︒﹂そのような事情であるか

ら︑結局の所﹁人事対職場の戦いになって︑めちゃくちゃ消耗戦なんですね︒﹂︵笑い︶

続けて︑他方﹁現場の方の要員管理なんですけど︑悩みといったことの裏返しで︑ここでは物差しははっきりしてい

る︒何かと言いますと︑当社の場合︑生産性の評価制度と言いますか︑能率制度というものを現場の技能員の人に対し

ては適用してまして︑車を溶接するにせよ︑色を塗るにせよ︑部品を組み付けるにせよ︑それぞれの作業に対して︑

我々基準時間と言ってますけれど︑それをもっています︒ですから︑毎月毎月の車の生産台数が決まれば︑自然に仕事

― 3 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(4)

量もはかることができる︑こういうシステムが毎月まわっている︒ですから︑それを反映させることによって︑今月は

何人の人が︑どれだけの残業時間で仕事をやるべきか︑さらに︑それに今月の生産性向上分を反映させることによっ

て︑何人でやるべしというのが非常にはっきりと出るわけですね︒ですから︑職場の方からすれば人をくれというより

も︑こんなに人をもらっては生産性向上の目標を達成できないという逆の力が働く仕組みになっているんですよ︒﹂

この話は︑表面的にはホワイトカラーにはその要員管理を支える要員設定のための手法がないということをつたえて

いる話であるが︑調査研究に対して示唆することは多い︒︵ア︶この説明の限りではトヨタに限らずどの企業でもホワ

イトカラーの要員管理は存在しないことになる︒聞き取りを要員管理に限定すると︑事実発見を心がける調査はそれに

対応する事実がないのであるから失敗に終わる︒︵イ︶要員管理が狭いということになれば︑もう少し広く働き方の効

率性を問題にする場合でも︑それはインプットに対するアウトプットの効率性であり︑このインプットとアウトプット

の性格を生産部門とそれ以外の部門についてその違いを考察して︑それに応じた聞き取りを行わないと調査は進まな

い︒︵ウ︶それでも調査の手がかりは上の話に潜んでいる︒つまり︑問題は二層になっており︑一つは要員設定の手法

の有無であり︑もう一つは生産部門の場合﹁こんなに人をもらっては生産性向上の目標を達成できないという力が働く

仕組み﹂が存在するが︑そうした﹁仕組み﹂の有無の問題である︒後者の﹁仕組み﹂は︑上の話では要員設定の手法の

有無と表裏の関係でとらえられているきらいがあるが︑いったん切り離して考える必要がありそうだ︒というのも︑要

員設定の手法がなくても︑また︑敢えて効率性とは言わずに仕事の実効性を促す﹁仕組み﹂もないとなれば︑これは経

営でなくなってしまうからである︒これを手がかりにする以外にない︒︵エ︶このように︑この調査はあらかじめ困難

が予想されるが︑生産部門の労働の効率性については世界的にも定評のあるこの企業で︑ホワイトカラーについていか

なる試みを重ねてきたのかを考えることは︑広く日本企業一般の経営のあり方や将来を考える上で欠かせない作業であ

ろう︒ トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 4 ―

(5)

1︱2課題の設定と観点

︵1︶課題

冒頭に述べた簡明な課題︑すなわち︑ホワイトカラーの業務効率をいかなる様式で管理しているかを記述するという

課題は︑このような事情からそのままでは︑事実に肉迫できまい︒

そこでまず︑第一に︑ホワイトカラーの業務の効率や実効性の向上に関連して︑どのような施策が展開されてきたの

かを概観する︒上記の簡明な課題に対する予備的接近である︒

第二に︑その上で︑﹁仕組み﹂に着目して﹁業務効率や実効性を向上させる仕組み﹂を追いかけてみる︒その追いか

け方が問題となる︒それには特定の観点を必要とする︒我々が留意した観点は以下の通りである︒

︵2︶着目する観点

第一はマネタリーな管理の理解である︒これには次のような視点からの接近が必要である︒

︵ア︶原価管理の視点︒我々はこれまでの研究で生産部門の能率管理については一九九〇年代前半期の﹁仕組み﹂に

関する明瞭な認識をもっている︒石田︵19971章3節︶をみられたい︒そこでは原価維持・改善の﹁仕組み﹂が能率管

理の主柱になっている︒原価維持・改善とは︑会社の定義によれば﹁号口段階における製造原価︑経費等の水準を維持

し︑さらに低減をはかる活動﹂である︒この原価改善活動の重要な一部に工数低減︵労務費の低減︶があり︑工数低減

の目標値は生産能率として管理される﹁仕組み﹂が定着している︒この﹁仕組み﹂を正確に記述できれば︑生産部門の

技能員の非定常業務を総合的に把握することができる︒

ここを認識の起点にして︑次のように観察の視界を広げる必要がある︒生産部門の原価維持・改善は原価管理全体の

― 5 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(6)

一部を構成するに過ぎない︒トヨタの原価管理は三つの分野にまたがっている︒

漓=階新るけおに発段原開﹁画企価製

品・新機構︵車両・エンジン・4WD等︶の原価のつくり込みを主体とした収益確保活動﹂︑

滷=設備投資企画﹁プロジ

ェクト別管理と年度別管理とからなる︒プロジェクト別管理は新製品を中心に目標投資額内に収めるための管理であ

り︑年度別管理は年度︵1〜

12月︶ごとの総額管理﹂︑

澆のるあで野分三︑原善改・持維価︒

この三分野からなる原価管理の﹁仕組み﹂とホワイトカラー業務の効率性との関係を考える必要がある︒少なくと

も︑ホワイトカラーの大部分を占めるエンジニアーの労働とその効率性を考える際に原価企画の活動の意味が探られな

くてはならないだろう︒

︵イ︶予算管理の視点︒詳細は後述するが︑上記観点︵ア︶の原価管理は企業全体の原価を構成していない︒例え

ば︑管理間接部門︵渉外・広報部門︑総務・人事部門︑経理・財務部門等︶の人件費やその他経費は上記三種の原価管

理活動の対象にはならない︒さらに︑原価企画に従事する技術部門のエンジニアの人件費やその他経費も対象ではな

い︒そうすると︑企業が支払う年度毎の予算計画とその執行という観点での﹁仕組み﹂を抑えないと︑原価管理活動の

対象外の経費管理が見えてこないことになる︒

︵ウ︶人件費管理の視点︒生産部門の技能員の雇用経費は労務費︵賃金︑給料︑賞与︑退職給与引当金︑法定福利費

等︶として扱われ︑それ以外の事務・技術員の雇用経費は労務費として扱われない︒例えば︑技術部門の技術員︵エン

ジニア︶の人件費は研究開発部門費︵開発︑デザイン︑試作︑実験等で発生する費用︶にくくられ︑生産技術部門や生

産・物流部門に属する生産管理部や工務部に属する事務・技術員の人件費は補助部門費にくくられる︒また︑渉外・広

報部門︑総務・人事部門︑経理・財務部門︑並びに営業部門の事務員の人件費は販売費及び一般管理費にくくられる︒

三分野にまたがる原価管理活動は原価維持・改善活動のみ労務費に関与しているだけで︑その他の人件費は予算管理の

範疇でのみかかわる︒ トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 6 ―

(7)

第一の観点は︑︵ア︶︑︵イ︶︑︵ウ︶と分けて説明したが︑企業活動にとって

不可欠と目されるこのようなマネタリーな管理︵利益計画︑原価企画︑設備投

資企画︑原価維持・改善︑予算管理︶がホワイトカラーの業務効率や実効性の

向上をどのように規制・統御しているかを探ることである︒

第二の観点は︑通常の観点で︑要員管理︑方針管理がどのようなものであ

り︑これらがホワイトカラーの業務をどのように規制・統御しているかを探る

ことである︒

第三の観点はいわゆる人事・賃金管理がどのようにこの問題に関与している

かである︒

こうして︑一ことで言えば︑﹁仕掛け﹂=管理に執着して課題に接近しようと

いうのである︒

︵3︶研究の位置

この場合︑注意すべきは︑この研究の位置である︒下の図表1を参照された

い︒生産部門︵工場︶についてはおびただしい文献が蓄積されている︒その代

表格は大野︵1978︶︑門田︵1985︶である︒これらはジャスト・イン・タイム

︵JIT︶や改善の実例等︑工場労働の実体を概念化したものであり生産シス

テムと呼ばれる研究である︒しかし︑その生産システムは自動的に運行するわ

けではない︒生産システムは生産計画に基づいているのみならず︑原価改善に

図表1 研究の位置

経 営 工場経営

cf.石田他(1997)

開発経営(?)

MOT(?)

オフィス経営

? 管 理

生産計画 原価改善

cf.石田他(1997)

開発進行管理(?)

原価企画(?)

方針管理(?)

? 労働実体

生産システム

(改善事例、JIT)

cf.大野(1978)

門田(1985)

開発システム

(プラットフォームの 共通化、試作の縮小)

cf.藤本(1997)

− 工場

開発

間接

― 7 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(8)

規制されている︒確かに︑JITには欠陥や問題を表面化させ︑欠陥や問題を未然に防ぐ工夫を重ねる力が働くような

仕組みが組み込まれているが︑工数低減を含む原価低減に向けての努力を促す仕組みは組み込まれていない︒そうした

仕組みは原価改善という管理によって用意される︒生産計画と原価改善は︑それを実施するための組織と人が配置され

てはじめて工場経営となる︒非常に粗いスケッチであるが︑工場をこのように︑労働実体︑管理︑経営という三つの次

元で観察することができる︒生産部門はそれらが一応明確になっている︒

問題は技術部門︵開発︶であり︑その他の管理間接部門である︒技術部門については︑藤本︵1997︶の研究がその開 発という労働システムの本格的な研究の代表作であろう︒そこでの知見は生産部門のちょうど大野︵1978︶や門田

︵1985︶の位置に匹敵するのではないか︒しかし︑そのシステムを統御している管理様式は明示的に示されていない︒

新車進行管理と原価企画が︑生産部門の生産計画と原価改善に匹敵するのではないか︒その点は調べられなくてはなら

ない︒また︑そうした管理を実施している組織と人が明らかにされなくてはならない︒管理間接部門については︑その

労働実体については特筆すべきことはなかろうが︑その管理と経営については見当もつかない︒

この研究の位置であるが︑労働実体の次元には深く立ち入らない︒というよりも立ち入る方法的準備を欠いている︒

探求したいと考えているのは労働実体を規制している﹁仕組み﹂であるが︑先の図表1で言うと︑開発部門の管理と経

営︑管理間接部門の管理と経営を明らかにしたい︑ということである︒しかし︑正直に言って︑この報告書の執筆に至

って︑ようやく︑自分らがなそうとしていることがわかりかけてきたというのが実状で︑表中の不明部分が明確になっ

たとはとても言えない︒とはいえ︑製造業のホワイトカラー労働の効率性を論じようとする際の考え方は何とか伝えた

いと思う︒この種の研究課題の成功裏の達成には︑考え方の精錬と︑他方では調査対象の協力が不可欠である︒企業は

開発部門の調査について部外者に対して閉鎖的であるのが自然である︒そこに調査研究者の考え方における曖昧さが加

わった場合には︑一層その閉鎖性が強まると思われる︒調査対象の協力が得られるかどうかは︑一面では巡り合わせで トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 8 ―

(9)

あるが︑他面では考え方の精錬にも拠っている︒せめて︑調査研究者の主体的努力で可能な︑考え方の切磋琢磨のたた

き台にこの報告がなれれば幸いである︒

2 業 務 革 新 ︱ 模 索 の 歴 史 ︱

2︱1意識改革運動

︵1︶大企業病と対策

この調査を始める頃だったか︑トヨタに勤める友人に﹁日本経済は一九九〇年代は

!失われた

10年

"と社会科学者の

間で言われている﹂と話したところ︑﹁トヨタにとっては

!失われた

10年

"しい想がのたいて言で断と﹂たっかなはだ

される︒その確信に満ちた言い方が印象的であった︒

実は一九八〇年代の末︑トヨタは大企業病にさいなまれていた︒西田︵1990︶は﹁社員がソトにたいして偉そうにし ている︒組織内のコミュニケーション︵風通し︶が悪い︒意志決定のスピードが遅い﹂︵p.14︶という特徴を当時の新

聞記事に現れたトップの発言から拾っている︒その本で引用されている次の週刊誌の記事は意志決定のスピードの遅さ

を伝えている︒

当時︑アフリカ部営業室にいる二九歳の社員の言葉︒﹁今までは︑本社にアフリカ向けの車を発注しても︑購買

部︑生産ライン︑物流部とそれぞれ書類を回せねばならなかった︒しかも︑正規の書類を出しても︑本社の担当課

長が︑

!長こよ筆一で前名の部用︑がたっかわは件せ

"し社会別くたっま︒たいてりとたっいをとこなうよういと

交渉しているようでした︒この社内展開だけで八割方エネルギーを消耗していた感じです︒

― 9 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(10)

発注後に仕様を変えるときなんか︑購買︑生産ライン︑輸出手続をする物流部門で︑それぞれ部長さんのハンコ

をもらわねばならなかった︒ヒラまで入れると︑

12のハンコが必要だった︒﹂

その後︑以下にみる改革によって改善される︒﹁ところが今は︑海外企画部にファックスを送っておくと︑二日

後にはオーケイが出る︒ハンコが必要なときでも︑ぼくのハンコ一つだけでいいんですから︑ほんとにいいのかな

って︑ちょっと驚いています︒﹂︵pp.15−16 ︶

二年おきに実施されている社内の意識調査によれば︑マネジャー層の九八%がトヨタは大企業病にかかっているとい

う回答をしていた︒﹁社外よりも社内・上司を優先する︑﹂﹁自らの成功経験︑成長期の成功経験に縛られてしまって大

変保守的で安定志向となり︑新しいことにチャレンジしない︑思い切った改革を好まないという風土が蔓延している﹂

と分析されていた︒組織間の関係も︑﹁まああれはよその部の問題だから﹂とか︑﹁俺の部に干渉するな﹂という大企業

病特有の症候が顕著であった︒

連結ベースで売上高は九〇年代前半は八兆円から九兆円でほぼ横這いで推移したが︑営業利益は︑九〇年六月期の

七︑五〇〇億円から九四年六月期の一︑六〇〇億円へと減少が続いている︒

単独ベースでは︑円高不況の八七年六月期の六兆円から九二年六月期の八兆九︑〇〇〇億円へと漸増したけれど︑営

業利益は八七年六月期の二︑五〇〇億円から九〇年六月期の五︑四〇〇億円へと増加が続いたが︑九〇年六月期をピー

クに九二年六月期には一︑二〇〇億円にまで急減している︒

円高不況からバブル経済期にかけて売上げ︑営業利益ともに数字は伸びたけれど︑九〇年から九五年にかけての売上

高の停滞と営業利益の急減が︑内部における大企業病の症状とあいまって︑以下に述べる一連の業務改革を迫っていた

と考えられる︒

ところで︑大企業病の克服としてなされた一連の業務改革は︑トヨタでは︑次のように整理されている︒タテのBP トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 10 ―

(11)

R︵BusinessProcessRe-engineering︶からヨコのBPRへのステップ・バイ・ステップの着実な展開であると︒タテの

BPRとは︑組

!

!

組︑た改革でありヨらコのBPRとはっねで化の業務の効率︑を命令系統の短縮 !

!

!

!

!

業な務遂 !

行体制の構築をねらった改革である︒具体的には︑八八年六月から九〇年六月に実施されたJI︵JobInnovation ︶︑九 一年八月から九二年一二月になされたNOW21︵NewOfficeWay21stCentury︶︑九三年四月から九五年にかけて実施さ れたBR︵BusinessReform ︶の施策である︒JIは部単位での業務革新でタテのBPR︑NOW21 は部内業務の改革と

社員の意識改革に主眼があり同じくタテのBPRである︒BRになって︑部内の既存業務の徹底削減と部や部門を超え

た重要課題への業務遂行体制を構築し︑タテヨコのBPRとなった︒

以下︑この節ではJIとNOW21を簡単にみておく︒

︵2︶JI︵JobInnovation︶プログラム︵一九八八年六月︱一九九〇年六月︶

上述の大企業病の蔓延に対して︑トップダウン方式で︑︵ア︶ハンコ三つ運動と︵イ︶組織のフラット化がなされ

た︒

︵ア︶ハンコ三つ運動は︑従来典型的には︑係長↓課長↓次長↓副部長↓部長↓担当役員↓担当専務と多段階の決済

が必要であったものを︑起案者︑それを管理する管理職︑そして決裁者という3段階に縮約した︒これは意識付けの効

果はあったが︑﹁課長をとばして次長へ行っちゃうか﹂という︑組織ヒエラルキーを残したままでの方法には限界があ

り︑組織のフラット化を必然化した︒

︵イ︶組織のフラット化は︑図表2のように︑従来の︑部長︱次長︱課長︱係長︱担当というピラミッド構造を︑部

長︱室長︱スタッフリーダー︵SL︶︱担当と︑よりフラットな組織構造に変えるものであった︒また︑業務によって

は︑部長に直接グループをつける部付けグループで運用するケースもあり︑この場合は部長︱スタッフリーダー︱担当

― 11 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(12)

担当者  係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長 係長  課長 

副課長  主担当者 

主査  次長 

部長  副部長 

次長  課長  課長 

副課長  課長 

副課長  課長  係長 

グループ  部付 

グループ 

グループ  室長 

部長 

室長 

グループ  グループ  グループ  グループ  と簡素になった︒西田︵1990.p.10︶によれば︑この結果改革前の全社の

部の数は一七四部であったものが︑改革後は一七七部とほとんど変わら

なかったが︑課の数は従来の七五六課から四二二室へと大幅に減った︒

また︑従来の係とグループを比較すると︑一係平均七人であったもの

が︑一グループ平均一二人と大ぐくりになった︒

︵3︶NOW21 ︵一九九一年八月︱一九九二年一二月︶

これは﹁職場単位の自立的業務革新活動﹂とも呼ばれた活動で︑トヨ

タの業務革新を考える上で重要な活動であった︒上に紹介したJIプロ

グラムは会社からの指示でなされたために︑﹁やらされている﹂﹁押しつ

けられた﹂という意識がともないがちであり︑第一線の社員の共感を呼

ばない面もあったという︒それを克服し︑﹁仕事のやりがい︑達成感の

向上﹂︑﹁仕事の具体的効率化﹂を目指した若手社員からの自発的運動を

組織した︒

具体的には︑管理・営業部門の七八部署︑七︑〇〇〇人を対象に一年

半にわたって︑本社管理部門五部からの若手有志九人が活動全体の事務

局を構成して実施された︒その主たる内容は次のごとし︒︵ア︶職場毎

の意識調査︑調査結果に基づいた職場診断と部長・担当役員へのフィー

ドバックを行った︒︵イ︶各部に若手中心のワーキンググループを設置

図表2 組織のフラット化

トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 12 ―

(13)

し︑部固有の問題や対応策を部長と話し合った︒︵ウ︶一一部署をモデル職場として設定し︑モデル職場には使途自由

の活動費一〇〇万円の支援を行い︑事務局から相談相手を派遣した︒︵エ︶事務局は﹁職場キャラバン﹂と称した各部

への巡回活動を実施した︒また事務局は活動状況を紹介するパンフレットを発行した︒パンフレットは﹁自分のために

自分を変える︑まわりを変える﹂︑‘PleaseDoIt!&NeverSayIt!’がスローガンであった︒

活動の当初は︑部門の若手スタッフは﹁上司が本気かどうか顔色をうかがっている﹂︑﹁マネージャー層は危機意識は

もっているものの︑一般論に終始している﹂という傾向がみられただけでなく︑﹁各部長からは

!若い人の意見は未熟

でとり上げるべきことはない

"とか︑

!のならかわが方め進︑でい活なしりきっはが標目の動い

"﹂という批判もあった

という︒

確かに︑目標がはっきりしないという性格がこのNOW21 にはつきまとっていたと思われる︒どうしたらやりがい

が得られるのか︑仕事が面白くなるのか︑無駄な仕事が減らせるのか︑ということを若手中心に自由に﹁やらせた﹂わ

けで︑﹁活動の目標﹂と部長層が言えるような具体的な経営指標が︑ここにはなかった︒むしろ︑意識改革のための運

動という色彩が強い︒運動論的施策が必要とされた程に大企業病が根深くなっていたということであろう︒運動という

経営にとって異質な活動だからこそ︑部長層の心理的反発も強かったのではなかろうか︒

では︑それはいかに克服されたのか︒JIプログラムへの踏みだし自体が︑大企業病的状況を前にして︑社長︑担当

専務が中心になってTMMやNUMMIでの経営実践から︑アメリカにみられる多様性︑主体性︑創造性の長所を日本

の風土に活かしていく︑そういう方向性での改革に乗り出そうとして出発したものであった︒トップの改革への決意が

重要であろう︒このNOW21でも︑経営企画部が事務局になり︑上述のように︑若手を組織していったのであるが︑

経営企画部長は﹁わかった︑私が君たちが動きやすいように役員層には

!ウン

"みり切い思なんらとかだ︑るせわ言や

ってくれ︑ただし︑批判をするんじゃなくて︑前向きにちゃんと物事を考えて欲しい︒それさえOKなら自由にやって

― 13 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(14)

いい﹂と若手を激励している︒若手有志九人の事務局は全担当役員を巡回して︑﹁是非応援して下さい︑大企業病とみ

なさんがおっしゃっているとおりです︒これを改革しようと思って若い連中が真摯に考えています︒確かに未熟とは思

うけれどよく聞いてやってください﹂と訴えたのである︒その結果︑専務クラスがその気になったという︒

結果︑会議の見直し等の成果もさることながら︑意識改革の側面での成果が大きかった︒当初の意識調査では三四%

の者しか仕事のやりがいや達成感を感じていなかったが︑活動終了時点での意識調査では三七%の者が﹁仕事のやりが

いや達成感﹂で改善されたと答え︑五四%の者が職場は﹁議論しやすい雰囲気﹂になったと答えている︒

労働組合の役割も大きい︒労働組合が取り組んだ九三年﹁ゆめW﹂という運動は︑一九九二年秋から春闘の場面と職

場各層で︑﹁苦労している割には成果が上がっていない︑収益につながっていない﹂という問題意識で︑組織・レベル

別に問題を組合なりに整理して︑職場会︑職場委員会や職場懇談会︵部長︑担当役員との懇談会︶︑支部懇談会︵工場

は工場長︑部門は専務との懇談︶︑︵中央の︶労使協議会の場で率直な意見交換を行っている︒労働組合の組織力である

が︑﹁組合がこれをやると︑もう職場の末端まで意識改革が浸透した︒﹂

しかし︑問題は残った︒意識改革はある程度の成功は収めたけれど︑部門や部門間にまたがる業務の遂行については

手が着いていない︒また︑ここが難しいのだが︑部内の業務ついても意識改革だけで果たして実効性はあがるのだろう

か︑経営上の明確な目標体系はなくて大丈夫なのか︒

こうした問題をどのように解いたのか︒節をあらためて概観しよう︒

2︱2中長期収益対策プロジェクト︵第1次一九九二年六月︱九月︑第2次一九九三年六月︱一一月︶

上に述べた意識改革運動が残した課題は︑そうした運動エネルギーを業務に落とし込む必要を提起していた︒中長期

収益対策がそれである︒ トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 14 ―

(15)

︵1︶背景と合意形成

背景としては︑収益力の低下が大きい︒

トヨタ単独で売上高は一九八七年六兆円︑一九八八年六兆七︑〇〇〇億円︑一九八九年七兆二︑〇〇〇億円︑一九九

〇年八兆円︑一九九一年八兆五︑〇〇〇億円︑一九九二年八兆九︑〇〇〇億円と増加していたが︑営業利益は一九八七

年二︑五〇〇億円︑一九八八年三︑七〇〇億円︑一九八九年四︑〇〇〇億円︑一九九〇年五︑四〇〇億円と順調に増加

したけれど︑一九九一年三︑四〇〇億円︑一九九二年一︑二〇〇億円と急減する︒一定の前提で一九九六年の予想が推

定されているが︑それによれば︑営業利益は一︑四〇〇億円の赤字が見込まれていた︒

極端な話︑﹁クラウン一台で三︑〇〇〇円しか儲からない︑働けど働けど成果があがらない︑組合もこんなに一所懸

命働いて何で儲からんのだと﹂︑こんな声が聞こえる時代であった︒

そこで︑上述の意識改革の取り組みを前提に︑その気運を経営の指標とリンクさせて具体的な業務に定着させる必要

があった︒その任務を果たすために︑中長期収益対策プロジェクトチームが編成された︒担当副社長と担当専務を中心

に三人の常務︑四人の取締役をアドヴァイザーとして︑商品企画部︑経理部︑購買企画部︑国内企画部︑海外企画部︑

技術企画部︑生産企画部︑生技管理部のスタッフを結集し︑事務局は経営企画部が担当する︒これはまことに精鋭組織

で︑企業活動の機能分野ごとの企画部門の有能なスタッフを結集した全社横断的プロジェクトチームであった︒別名

﹁命がけのプロジェクト﹂と呼ばれたゆえんである︒

こうしたプロジェクトは︑ややもすると従来の経営の責任を追及することになってしまう︒事実︑ある副社長は﹁俺

のあらをさらけだすみたいで︑いかんけどな﹂と前向きではなかったけれど︑﹁まあ︑しかし︑やるかと︑じゃあ︑い

いやつ︵企画スタッフ︶を︵プロジェクトチームに︶出すわと﹂なった︒というのも︑名誉会長も担当専務も﹁絶対犯

人は作らない︑責任は自分らがもってやる︑だからみんなで頑張ってやっていこう﹂と明言したし︑元来︑そういうタ

― 15 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(16)

イプの経営者であると各役員あまねく信頼を寄せていた︒こういうわけで︑﹁超一流の﹂スタッフがプロジェクトチー

ムに結集し︑﹁絶対他部署を非難しない︑自分の部署の問題をクリアにしてどうしたらいいのかを考える︑つまり︑自

分の部署を変える︑そして周りを変える﹂というNOW21 の精神で考えた︒

︵2︶考え方

個々の分析や対策を紹介する場面ではない︒私の関心に沿って書く外ない︒このトヨタが岐路に立ったこのとき︑つ

まり今になって言えることであるが︑﹁失われた

10﹁の上策政営経︑のきとたったに路岐のか否かるどたを道の﹂年も

のの考え方﹂を簡潔に抑えておきたい︒というのも︑ホワイトカラー労働の生産性や実効性を高める﹁仕組み﹂に着目

するにあたって︑そもそも︑どうあることがホワイトカラー労働の生産性や実効性の高いことであるのかが正確にとら

えられないと﹁仕組み﹂といっても支えを失うからである︒達成すべき状態=目標とその目標に迫る働き方=労働実体

の︑目標と実体をつなぐ﹁仕組み﹂が問題となるからである︒

ところで︑目標は収益の向上という限りでは自明であるが︑収益の向上のためには何が必要であるのかを定かにしな

いと﹁仕組み﹂は語れない︒収益といっても技術︑市場︑組織の制約の中での収益であるから︑そうした制約を織り込

んだ目標でないと﹁仕組み﹂に展開できない︒この中長期収益対策プログラムは︑そういう目標を︑第一線の実務者が

どのようにとらえたのか︑その目標を遂行する上で何が問題と認識され︑それをどのように克服しようとしたのかを知

るよすがとなる︒

基本のスタンスは︑予想される最低条件下の生産量で採算のとれる収益構造を作ることであった︒現状の問題点を︑

短期間における急速な生産規模拡大が﹁管理﹂の許容範囲を超えていることをベースに︑大企業病に象徴される組織体

質・風土の問題が相乗的に作用して︑収益悪化にいたったと認識し︑したがって︑政策として重要なことは︑単にコス トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 16 ―

(17)

ト増や投資の回収という課題以上に︑現行の﹁管理体制﹂の限界を直視し︑厳しい環境変化に耐えうる経営の体質づく

りにあるというものであった︒

︵3︶課題と対策

分かりやすく課題をまとめるとこうなる︒仮に一九九六年に六︑〇〇〇億円の営業利益改善額を目標としたときに︑

コスト低減で三︑〇〇〇億円︑売上増で三︑〇〇〇億円を捻出するとなっている︒このうちわけは︑売上増は︵ア︶商

品ラインアップの再構築や営業努力︑価格改定が含まれる︒他方︑コスト低減は︑︵イ︶直接材料費の低減一︑五〇〇

億円︑︵ウ︶労務費の低減五〇〇億円︑︵エ︶減価償却費の低減五〇〇億円︑︵オ︶研究開発部門費の低減五〇〇億円と

なっている︒

一九八五年の損益構造は︑売上に占める営業利益は八・三五%が確保されていたが︑その際に︑直接材料費は六二・

三%︑労務費七・三%︑償却費三・五%︑研究開発費四・二%︑その他経費一四・三%︑となっていたものが︑一九九

一年には︑営業利益率は三・九%に落ち込んだ︒直接材料費六八・〇%︑労務費七・六%︑償却費四・四%︑研究開発

費五・一%︑その他経費一一・〇%とその他経費を除く各費目の増嵩が利益を圧迫している︒

対策の詳細を述べるのは本稿の主旨ではない︒ホワイトカラーの業務の効率性や実効性がこうした目標からどのよう

に規定されるのかの感触をつかむことが重要である︒

そこで︑一例として︵イ︶の直接材料費の低減という目標はどのように業務に展開されるのか︑一瞥しておこう︒

﹇現状の問題点と課題﹈売上の増加を大幅に上回る直接材料費の増加は次の理由による︒

蒻需要家の要求水準の

向上の対応するための品質諸対策によるコスト増︑

蓚同じく部品仕様のレベルアップ︑

蓐部品の品質・精度向上に

よる型投資額の増大︑

蓁化大拡の額成達未︑性原慢の成達未画企価︒

― 17 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(18)

﹇課題﹈上記問題が提起している課題は︑

蒻設化正適の様仕計・車質品たじ応に格︑

蓚型投資抑制のための低コ

スト技術の研究開発の推進︑

蓐成るれさ理整と︑達原全完の標目画企価︒

﹇対応策﹈

蒻ン能︑コストのバラス︑を徹底的に分析し︑機質競間合他社比較︑車種比品較により︑部品毎に車

格に応じた﹁設計仕様ガイドライン﹂を設定する︒

蓚し進推を発開術技トスコ低携技連が門部術技産生と門部術す

る︒

蓐原価企画を抜本的に強化する︒

﹇進め方﹈

蒻技リーダーとして︑術長統括部︑生産技術を社﹁員部品仕様適正化委会副﹂の設置︒技術担当部

門︑生産管理部︑品質保証部︑購買企画部︑国内企画部︑海外企画部︑経理部からメンバーを集結︒

蓚すでに行ってい

る﹁原価企画抜本見直し活動﹂の中で実施︒﹁原価企画会議﹂で推進し︑﹁原価機能会議﹂でフォロー︒

この例示からくみ取れることは︑経営政策は

漓具体的テーマ︑

滷組織︑

澆ういとる取を造構い進と︑議会の理管捗う

ことである︒この直接材料費のコスト低減の例では︑

漓イ定設の﹂ンイラドガテ様仕計設﹁︒マー︑

滷組織︒﹁専務会﹂

直轄プロジェクトの﹁部品仕様適正化委員会﹂︵技術担当副社長をリーダーに︑技術統括部︑生産技術部門︑生産管理

部︑品質保証部︑購買企画部︑国内企画部︑海外企画部︑経理部の代表で構成︶︑

澆進捗管理の会議︒例示に示されて

いないが︑﹁ガイドライン﹂設定後は個別の新車プロジェクト毎に﹁原価機能会議﹂でフォローと思われる︒このよう

な構造になる︒

このように︑上記︵ア︶商品ラインアップの再構築から︑︵オ︶研究開発部門費の低減までの大きな課題領域毎に

具体的テーマ︑

滷組織︑

澆しるなにとこくいて定進設を議会の理管捗︒

ここから学び取れることは次の諸点である︒

︵ア︶収益との関係で現状を改善するためのテーマが設定されるが︑そうしたテーマの全体がホワイトカラーの仕事

の全体であるということ︵もちろん上記の生産能率の向上は工場現場の仕事になるが︑それ以外はホワイトカラーの仕 トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 18 ―

(19)

事である︶︒

︵イ︶経営の﹁仕組み﹂に着目するという観点からは各﹁機能会議﹂の正確な理解が重要であること︒それはすなわ

ち各﹁機能会議﹂が管理しようとしている内容︵項目︶が何であり︑その管理項目が各部門・部にどのようにブレーク

ダウンされているかを描くことができれば先の図表1の﹁管理﹂と﹁経営﹂の事実認識ができたことになる︑というこ

とだ︒しかし︑これは大変な作業であり︑かつ得心がいくまで調査対象企業に協力を期待することは無理があろう︒だ

が︑いかに困難であっても何を明らかにすればよいかの全体の輪郭を心に描いて研究するのとそうでないのとは大きな

違いがある︒

︵ウ︶この﹁仕組み﹂の中でも︑原価企画が︑直接材料費の低減︑労務費の低減に直接関係しており︑原価維持・改

善が労務費の抑制・低減に直接関係していて︑この二つの管理がやはり重要である︒﹁中長期収益対策﹂のコスト低減

三︑〇〇〇億円のうち直接材料費の低減一︑五〇〇億円︑労務費五〇〇億円の比重からもうかがい知ることができる︒

しかも︑原価企画の内容に目を向ければ︑車格に応じた部品の﹁設計仕様ガイドライン﹂の策定のためには技術部門︑

生産技術部門のみならず︑生産管理部︑品質保証部︑購買企画部︑国内企画部︑海外企画部︑経理部の知恵の集約が必

要であるのは︑ほんの一例で︑設計エンジニアー︵技術部門︑生産技術部門に所属︶以外のホワイトカラー労働の相当

部分が原価企画という業務に集約されていることもうかがい知ることができる︒

︵エ︶しかし︑﹁中期収益対策﹂が提起している課題を経営として解きほぐし解決していくためには︑一方では︵ウ︶

で述べたように経営に備わっている﹁仕組み﹂を強化するという方策の立案と︑他方では既存の組織や﹁仕組み﹂では

対応できない課題もあり︑これについては課題解決のためのプロジェクトチームの編成に迫られる︒このように︑状況

に応じてプロジェクトチームで事に当たらざるを得ないことそれ自体が︑ホワイトカラーの業務の質・量を考える上で

示唆的である︒経営が直面する環境適応の困難のうねりは︑何年かに一度襲いかかり︑そうした困難のうねりに対処す

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トヨタのホワイトカラーの業務管理

(20)

べく革新的な基準やルールの策定に知恵を傾ける︑という形でホワイトカラーの業務は事実上決められてくるのではな

いか︒

︵オ︶そうなると︑ホワイトカラーの業務の管理は︑

漓画しと﹂み組仕﹁きとごの企技価原︑たしと心中を門部術て

すでに精巧にできあがっている管理︑

滷こい業務管理︵れれは定型的業務なき事と務部門を中心しした︑それに集約と

年々の企画型業務の混合である︶︑

澆︑打ち出す業務の策三層になっていを方革ル新的な基準やー用ルの策定その運る

と考えられる︒業務設定のダイナミズムは︑環境変化への主体的努力としての

澆から発し︑

漓の管理レベルを引き上

げ︑

滷の︵

澆誘型業務へのシフトと導企という形で進行する画︶のル業務革新の職場レベでらの実務化を担う必要か︒

人的資源としては︑

澆でジェクトチーム事プにあたる必要上ロるがを各部門の企画職中な心とした精鋭から︑

滷の余力

︵定型的業務の効率化を通じての余力︶をもって充当する︒こういうイメージを読みとることができる︒

︵カ︶

澆現の社内運動として発せたざるをえないから︑あめのは機環境変化に対する危意新識を媒介にした業務革る

蓋然性をもって間欠的に作動することになる︒この作動によって︑

漓や 滷水欠間がみ組仕や準のの理管的常日の々年的

に引き上げられる︒この社内運動としての間欠的うねりは︑この記述の時期とその次は二〇〇〇年を廻った時期である

と思われる︒後者はグローバル競争の激化とそれに対処するための抜本的な業務革新︵例えば﹁けた外れの改善﹂のか

け声等︶に迫られた時期であった︒

2︱3BR︵ビジネス・リフォーム一九九三年︱一九九五年︶

︵1︶BRの位置

NOW21で意識改革は相応の成功を収めたが︑それにふさわしい経営上の目標が体系として必ずしも明確になってい トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 20 ―

(21)

ないことが課題として残っていた︒その目標体系が﹁中長期収益対策﹂で固められると︑直ちに問題となるのは部門横

断的な課題遂行の組織体制の構築であった︒

そのために︑このBRにおいて︑以下にみるように︑既存業務を三〇%削減し︵既存組織の要員を三〇%削減し︶そ

のうちの二〇%分をそのような課題遂行に充当しようとした︒時代は管理・間接部門のリストラが進行しつつあったた

めに︑この施策が合理化策と受けとられるきらいが社内にもあったのであろう︒経営企画部はこの施策を︑﹁コストを

削減するために仕事をやめて縮小均衡に向かおうということではない﹂とし︑﹁管理・営業といったスタッフ部門をで

きる限り機動的に活用し︑将来につながる最大のアウトプットを実現しよう﹂という点にこの施策のねらいがあること

を明言していた︒

従来の仕組みのままでコストを下げれば後は予定調和でうまくいくという時代ではないのだ︑市場や環境や技術の大

きな変化の中で︑そうした外部変化を組織内部の課題に翻訳し直し︑翻訳した課題に実務的な解答を出していくために

は︑内部の資源︵特に人的資源︶をいかに行使するのがよいのかに知恵を出す時代に入ったのだ︒

︵2︶施策の内容

BRは九三︱九四年度の第一ステージと九五年度の第二ステージとに区分される︒以下は前者を主として説明し︑後

者を補足する︒

第一ステージのBRの内容の骨格は︑︵ア︶既存業務を三〇%削減し︑それによって生ずる余力をもって︑その二〇

%分を新規・重要業務の推進にあて︑一〇%分は総労働時間の削減に振り向ける︒︵イ︶このために︑既存業務の三〇

%の削減を先行させるのではなく︑まず最初に二〇%の人員を担当業務から分離し新規・重要業務に充当する︑しかる

後に︑既存業務を残り八割の人員で対応し︑しかも︑時短に必要な既存業務の削減を行う︒

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トヨタのホワイトカラーの業務管理

(22)

新規・重要業務は﹁収益対策等の緊急度の高いテーマを最優先﹂し︑﹁

蒻直近の収益対策・円高対応︑

蓚業務システ

ム・マネジメントシステムの改革︑

蓐中が︑結局︑﹁長た期収益対策﹂プ﹂し中略長期政策・戦のと立案の三つを軸ロ

ジェクトの提案が核になっていたと推定される︒この新規・重要業務はその性格によって全社テーマ︑部門テーマ︑部

内テーマに区分された︒九三年七月の発足時︑全社テーマ一二件︑メンバー一七六人︑部門テーマ四六件︑メンバー二

四一人︑部内テーマのメンバー二五〇人︵件数不明︶と︑合計六六七人がBRテーマ要員として分離された︒技術部

門︑生産部門を除く事務・間接部門の対象人員約四︑〇〇〇人の二割弱に相当する︒この重点業務の推進体制は︑メン

バーを特定主管部署に集結させテーマに専任させる方式を軸としていた︒

他方︑既存業務の八割の人員での推進は特別の政策があるわけではない︒基本は︑部単位で部長が業務の総点検と不

要不急の業務を廃止・簡素化することである︒もちろん︑全社レベルで紙の供給を三〇%削減し︑用紙サイズをA4サ

イズに統一することがなされたが︑それはシンボル的意義にとどまる︒

このような内容から留意すべき最も重要な論点は︑ある意味で荒療治的な手法が何故可能であったのかである︒いく

つかの要因がある︒すでにNOW21までに意識改革の醸成が進んでいたこと︑そして︑NOW21で部門単位での改革

に限界があることも意識されていた︑そういう改革の経緯はけっして無視できない︒また︑この施策がリストラではな

く︑前向きの改革であるということが重要であるが︑その証は新規・重要業務が真に将来につながる施策として示され

るか否かにかかっていたが︑それらは﹁中長期収益対策﹂で収益との関係で綿密に検討されて示されたということがや

はり大きい︒

かつその上で︑経営のリーダーシップも重要であった︒﹁先に抜いちゃうというのは︑担当副社長の提言でして︑文

句があったらみんな言わせろ︑責任取ってやると︑これが言えるのは担当副社長と他の役員との信頼関係なんですね﹂

と当時の関係者は振り返る︒また二割の人員を選ぶ際に﹁優秀な人材﹂であることを担当副社長は強調した︒BR推進 トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 22 ―

(23)

の事務局であった経営企画部は各専務に﹁直談判して優秀な人材﹂を選ぶように協力を求めた︒﹁優秀な人材﹂であれ

ば︑﹁派遣元からの信頼性が高くいい情報が集まり︑いい判断ができる﹂︒また︑策定された方策を実行するのは既存部

門であるから︑﹁あいつが頑張っているんだからみんなでやろう﹂という人物でなくてはならないというわけだ︒

さらに︑新規・重要業務のプロジェクトの長に担当役員を据え︑これがプロジェクト相互の競争を促す効果をもたら

したという︒各プロジェクトは﹁専務会の意を体してスタートしているわけですから︑そのもとで自分がチーフになれ

ばちゃんと成果をあげなくちゃいけない︑しかもそれを適宜報告させますから︑競い合うのです︒﹂

このBR活動は︑九三年は事務部門のみが対象であったが︑九四年からは技術・生産技術部門にも拡大し︑生産現場

を除く全社の取り組みとなった︒

この結果︑第一に︑既存部門では人員の先行的分離のために︑低付加価値業務の見直しが進み︑ホワイトカラーのス

リム化の必要性に関する全社的認識が浸透したと伝えられる︒第二に︑中長期の課題や積年の経営課題をBRの仕組み

を通じて行えば﹁相当のことができる﹂という自信や気運が高まったという︒

さて︑続くBR

95た︒︵ア︶既存業務八の割体制を維持する︒れらえーはBRの第二ステジ考として︑次のようにつ

まり二割を戻さない︒︵イ︶二割の人員の活用は︑﹁無理に二割人員相当のテーマを用意するのではなく﹂︑必要な課題

︵テーマ︶に即して活用する︒﹁テーマ設定については会社方針との連携を強化し︑トップダウンの色彩をつよめる﹂︒

︵ウ︶このテーマプロジェクト以外の人員は重点部署への期限付きの重点配置をおこなう︒

この結果︑従来の二割人員のうち︑テーマプロジェクトへの配置が一割︑期限付きの重点配置が一割がおよそのイメ

ージであった︒後者は︑プロジェクトチームで提案した案件を各部門で実現する際に︑そのリーダーとして派遣すると

いう形である︒

このBR

95期経営計画﹈↓﹇全社方針﹈↓﹇部門方針﹈↓長﹇中理の特徴は次のように解はされる︒通常︑経営に部

― 23 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(24)

方針⁝⁝職場↓個人という政策の流れがある︒これを普通は方針管理と呼んでいる︒BR

95が︑﹁テーマ設定について

会社方針との連携を強める﹂ということは︑この方針管理の流れで課題をこなすことを重視したという意味である︒こ

れをどのように解釈したらよいか︑次項で考える︒

︵3︶BRの解釈︱その前とその後︱

このBRの意味を読み解くために以下︑若干の考察をしたい︒

考察すべきは︑ホワイトカラーの業務効率向上の施策という観点に照らしたときにBRは何を意味しているかであ

る︒業務効率向上は詰めて言うと︑要員管理と業務管理とに︑やや機械的であるが︑分けて考えることができる︒効率

は︑所詮︑output に対するinput の関係の効率化であり︑output が仕事の成果だとすれば︑input はそれを何人でやった かとなり︑outputに力点を置けば業務管理となり︑inputに力点を置けば要員管理となる︒業務管理と要員管理とどち

らの筋がBRを首尾一貫して説明できるか︒

確かにBRは︑その理念はともかく︑事務部門の二割の人員を先行的に組織から切り離し︑八割で既存業務を遂行す

るというものであるから︑要員管理であるとみることもできる︒だが︑そのためには︑次の点が確認されなくてはなら

ない︒︵ア︶このBR登場以前はホワイトカラーの要員はどのように規制されていたのか︒︵イ︶九六年以降BRはどう

なったのか︒

︵ア︶以前︒ともかく︑九三年時点で既存業務は八割の人員で処理することが可能であったという事実だけをとらえ

れば︑逆に︑いつでもホワイトカラーの要員には﹁ゆとり﹂があったのではないか︑そういう﹁ゆとり﹂に規律をあた

える仕掛けは従来なかったのか︑という疑問である︒この点を当事者にぶつけてみた︒︵質問︶﹁こだわるようだけれ

ど︑工場の現場では工数低減等︑日常的に効率化を課題として実行してきたわけですよね︒ホワイトカラーの場合も︑ トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 24 ―

(25)

︵BR以前︶現場とパラレルに年率何%とかの効率化を進めてきたと考えていいでしょうか︒﹂﹁現場の場合はすべて能

率管理がなされています︒数字が全部出ます︒したがって︑目標を与えれば結果はすべてクリアに出てきます︒差異分

析も当然できて︑対策も打てる︒改善のサイクルも廻っていく︒ところが︑ホワイトカラーの場合は︑目標を与えても

明確につかめないんです︒結局ね︑それぞれがやる気にならんかぎり数字あわせに終わってしまう︒それが一つの大き

なネックだったんですね︒﹂︵質問︶﹁数字あわせに対して︑各部門これだけ抜けという話が仮に目標としてあれば︑抜

かざるをえないでしょう?それ︵BR︶以前であっても︒そういう目標はなかったと考えていいですか︒﹂﹁高度成長期

というのは自動車産業は非常にハピーなインダストリーでして︑すべて成長の中で動いていたものですから︑人を減ら

すといった発想は一切なかった︒ないんです︒﹂

その通りだと思う︒だとすれば︑このBRはホワイトカラーの分野に初めて要員管理が施された注目すべき施策だと

いうことになる︒だが︑もし︑そうだとすれば︑九六年以降もこの手法が維持されたということでなくてはならないは

ずだ︒もちろん︑二割というのは﹁乱暴﹂だとしても︒

︵イ︶以後︒実は九六年以降BRは立ち消えになっている︒関係者の話はこうである︒九三︱九四年のBRはテーマ

を全社︑部門︑部と三層に分けて取り組んだが︑﹁全社のBRは︑人事が音頭をとって全社テーマに各部門からそのテ

ーマを遂行できる有能な人を︑いわば一本釣りしてすぐに集めるというふうな︑かなり力わざみたいなことを︑初年度

は相当力を入れてやったんです︒それで新しいものに取り組んだんですけれど︑全社テーマに各部門から人を引き抜く

みたいな力わざというのは︑やはり毎年はまわらなかったんです︒最初はそれでやったものの︑そのテーマが終わると

解散して元に戻って︑そうすると次に人を引き抜くということまではですね︑ちょっと人事の労力も続かなかったんで

す︒﹂実際九五年のBRは二割の内の一割︵半分︶を重点部署への期限付き重点配置としたが︑﹁仕事の三割削減という

のも︑結局二割の人間を捻出して︑結局その部のBRテーマに投入するということ︵=重点部署への期限付き重点配

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トヨタのホワイトカラーの業務管理

(26)

置︶は︑仕事が本当に三割削減されたかどうかはわからないなあ︑という感じで︑効率化という面からいきますと非常

にあいまいなままになっています﹂というのだ︒

BRには要員管理という側面と業務管理という側面とがあって︑要員管理の側面ではこの説明のように﹁社内の力

学﹂が要員管理の持続的遂行をうやむやにしたという側面は確かに生じたに違いない︒だが︑BRの業務管理の側面か

らすると︑説明の趣は異なる︒経営企画部の関係者の言はこうである︒﹁NOW21 で︵わかったことは︶不満はあるけ

れども︑良い仕事をするのが一番楽しいのだと︑企業マンである以上ね︒じゃ︑いい仕事っていうのはどういうふうに

したらいいんだと︒で︑そのために何が問題かと言えば︑自分たちで完結できる仕事は自分たちでやれる︑誰に言われ

なくても︒だが︑できない仕事がある︑それは部門間にまたがる仕事である︒部門という壁がどうしてもある︒そこで

︵それを超えて︶例えばプロジェクトでやったとしても︑その成果は誰が見てくれるのか︒自分の︵所属する︶上司は

知らないと︑こういう問題が出てくるわけですね︒﹂そこでBRではテーマ別に組織を作り︑その組織を役員が管轄す

るという形でこの問題をクリアした︒そうなると︑人を動かす必要があって︑上述のような要員管理を施したわけであ

る︒この場合︑問題の焦点は要員管理ではなくてテーマ︵=業務管理︶である︒

﹁中長期収益対策﹂というようなテーマの大きな体系が解きほぐされ︑具体的な施策に落とし込まれれば︑それは部

の業務になってしまうのであるから︑全社レベルのテーマが立てにくくなるのは自然なことである︒BRの課題が首尾

よく遂行されればBRが消えるというのがむしろ自然なわけだ︒BR

95年四九︱三九の動活BRういうそ︑にですはの

進展を受けて会社の方針管理に吸収する方向にシフトしていた︒その後は︑﹁例えば︑開発期間の短縮という課題は︑

製品開発から販売まで含めて巻き込まないといけない仕組みが必要ですが︑これをしもBRと呼ぶと営々とBRが続く

わけですけれど︑会社の重点施策に加えておけば︑別にBRと名前をつけなくてもいいわけです﹂という説明は説得的

である︒ トヨタのホワイトカラーの業務管理

― 26 ―

(27)

ここまでの︑歴史を踏まえれば︑一九八〇年代末から九〇年代前半のトヨタなりの困難に対する対策の頂点︑総決算

的施策がBRであったとみて間違いがないが︑そのBRは︑要員管理としての外見とは裏腹にその内容は業務管理とし

てのみ首尾一貫して理解できるということである︒日常語で表現すると︑人数を汲々絞めるのではなくて︑﹁いい仕事

をする﹂ことがホワイトカラーの効率のよさなのだと︒

そうなると︑問題は方針管理に委ねられているといってよい︒

2︱4人事改革 !

以上︑業務革新の展開を追いかけ︑遂にBRから方針管理へという筋が重要だというところまでたどり着いた︒時期

は一九九〇年代の半ばである︒こうした一連の業務革新の流れを︑九〇年代の後半は職場での業務遂行に定着させる必

要があった︒それは結局︑人事制度の改革を通じてなすほかない︒実際︑一九九六年には管理職を対象に﹁チャレンジ

・プログラム﹂と称される処遇改革が︑その定着を受けて一九九九年には事技系組合員を対象に﹁プロ人材開発プログ

ラム﹂と称される処遇改革がなされた︒

以下︑要点をかいつまんで観察したい︒

︵1︶資格制度︑賃金制度の展開

︵ア︶資格制度の推移

事技系一般職から管理職にいたる資格制度および職位制度の推移を一括して示すと図表3のようになる︒第一の大き

な改革は︑一九八九年に組織のフラット化がなされ︑従来一七三部七五八課であった組織が一七七部六三三室になった

のみならず︑部長↓︵副部長↓︶次長↓課長↓︵副課長↓︶係長↓担当員︑と長い序列が廃され︑部長↓室長のみを

― 27 ―

トヨタのホワイトカラーの業務管理

(28)

  参 事 1 級   参 事 2 級   副参事1級  副参事2級 

 

上級指導職1級  上級指導職2級  指導職1級  指導職2級  指導職3級  準 指 導 職   一般職1級  一般職2級  一般職3級 

職能資格  役 職 

部 長  副部長 

係 長  次長・部長代理  課長・副課長 

担当員  主査 

主担当員 

 

部 長 級   次 長 級   課 長 1 級   課 長 2 級   係 長 級   上級指導職1級  上級指導職2級  指導職1級  指導職2級  指導職3級  準 指 導 職   一般職1級  一般職2級  一般職3級 

職能資格  役 職 

マネージャー職  スタッフ職    部 長  室 長 

担当員  主 査  主担当員 

 

 

 

1   2  

職 能 資 格  

 

基 幹 職 1 級   基 幹 職 2 級   基 幹 職 3 級   職 能 資 格  

――― 

賃 金 等 級  

上 級 指 導 職 1 級   上 級 指 導 職 2 級   指 導 職 1 級   指 導 職 2 級   指 導 職 3 級     一 般 職 1 級   一 般 職 2 級   一 般 職 3 級  

 

職 能 資 格  

上 級 専 門 職  

 

 

職 能 資 格  

1 2 3

4

5 6 7 賃 金 等 級   図表3

出典 『労政時報(第2944号)』(1989年9月29日)をもとに作成。なお,

技能系部署の職位体系については省略している。

出 典 『労 政 時 報(第3312号)』(1997年7月18日)及 びD社 グ ローバル人事部『プロ人材開発プログラム』をもとに作成。

(a)基幹職

(b)事務系組合員

トヨタのホワイトカラーの業務管理

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