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※灘同放射線科-21-

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(1)

長期間持続したI壜'性心房細動の洞調律の移行に伴う 核医学所見について

安間圭一,※

池田孝之,※

紺谷真,※

平松孝司※※

泉谷省晶※

〔症例〕

今回我々は、長期間持続した慢性心房細動の洞 調律移行に伴う'23I-mctaiodObenzylguanidineMBG)心 筋シンチ所見について検討した。症例は75歳男性。

平成9年10月、近医にて初めて心房細動を指摘され、

続いて当科初診。12誘導心電図(図1)でfine fYblillationが認められ、VL3においてpoorpmgmssionr、

軽度のST-T変化がみられた。除細動目的に抗不整 脈薬投与を試みたが、洞調律に復しないため同薬 剤を中止し抗凝固療法のみで経過観察していた。

しかし、初診時から左室駆出率50%前後の心機能 低下を認めていたため、再度除細動を目的として H12年9月13日よりPropafenone450mg/day、さらに 10月11日よりBepridilZOOmg/dayを追加投与して経 過観察したところ、細かいf波に変わって036秒間 隔の規則的な心房興奮波を認め、非通常型心房粗 動様の心電図に変化した(図2)。そして平成12年11 月2日の心電図では心房細動は停止し洞調律に移行

した(図3)。

心房細動時のMIBGシンチグラフイ(図4)は、初 期相,後期相ともにわずかな下壁の集積低下を認 めたが、正常範囲内と考えられた。H/M比は初期相 で2.42,後期相で218、洗い出し率は1L7%と正常 範囲内であった。一方、洞調律移行後のMIBGシン チグラフィでは、除細動1週間後(図5左),除細動2 ケ月後(図5右)ともに初期相,後期相においてわず かな下壁の集積低下がみられたが、心房細動時と 箸変なかった。また、HノM比は大きな変化はみられ なかったが、洗い出し率は1週間後で166%,2ヶ 月後で22.0%と心房細動時より軽度の冗進を認め た。

〔考察〕

これまで慢性心房細動の除細動前後における MIBG所見に関する検討や除細動後の心臓交感神経 活動の変化に関する検討は少ないとされている。

また、除細動によって心臓交感神経が冗進するも のとそうでないとする報告がなされている。

今回、我々は長期間持続する慢性心房細動に対 してBepridilとPropafenoneの併用を試みたところ、

洞調律に移行したl例を経験し、その前後における MIBG所見について検討した。本例に関しては除細 動後、洗い出し率の軽度の冗進を認めており、こ れは心臓交感神経活動の軽度冗進を示唆する所見

と考えられた。

心臓交感神経活動が軽度冗進した理由として、

洞調律維持のために投与しているBepridilのカルシ ウム拮抗作用が影響している可能性と、除細動後 に平均心拍数が減少していることによる血行動態 および神経体液性因子の影響などが考えられた。

今回の症例については除細動2ヶ月後と比較的短期 間の検討であるため、今後引き続き経過を追って 検討していく必要があると思われた。

〔結語〕

1.長期間持続する慢性心房細動に対してBepridilと Propafenoneの併用を試み洞調律に移行した1例を経 験し、それに伴うMIBGシンチグラフイ所見につい て検討した。

2.除細動後、洗い出し率の軽度の冗進を認めてお り、若干の心臓交感神経活動の冗進が示唆された。

3.除細動2ケ月後までと比較的短期間の検討であ るため、今後引き続き経過を追って検討していく 必要があると考えられた。

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灘市立敦賀病院心臓センター内科

※灘同放射線科

-21-

(2)

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