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2 肉芽組織形成期好中球やマクロファージなどの組織球 線維芽細胞の周囲に細胞外基質が蓄積 血管新生 肉芽組織が形成 凝集した血小板からサイトカイン放出 組織の新生 再生を刺激 組織球からも細胞増殖因子 サイトカインが放出 血管の新生や線維芽細胞の増殖 遊走を刺激 組織修復 血管新生とともに 創縁に遊

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Academic year: 2021

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外傷・褥瘡・潰瘍・熱傷などの皮膚障害に対する理学療法 Ⅰ皮ふ構造と機能 ①皮ふ構造 ※真皮には結合組織線維が多く存在、細胞間物質(ヒアルロン酸など)で満たされている ②皮ふ機能 表皮には生体保護のための、バリア機能が装備 皮下組織の脂肪細胞は貯蔵・断熱材・クッション材として機能 Ⅱ創傷治癒と治療メカニズム 創傷は再生と修復により治癒する ※再生 失われた器官と同じ組織で復元されること ※修復 肉芽のような非特異的な組織により置き換えられ、瘢痕治癒すること 創傷治癒が不十分であると結合組織不全となり、過剰に形成されると肥厚性瘢痕となる 皮膚や骨は再生治癒するが、多くの組織は修復治癒となる ①急性炎症期 皮ふ・血管損傷、創部から出血し創部の異物や細菌を洗浄する ↓ 数秒で損傷血管収縮→血管内膜が内側に折れ曲がり→血小板により血液凝固 ↓ かさぶたができ細菌の侵入を防ぎ、創の乾燥を防ぐ ↓ 血管収縮後に血管拡張→透過性の高まった血管から創部に好中球や単球が移動→炎症反応が強くなる ↓ 好中球は死滅した組織を分解するプロテアーゼ(蛋白分解酵素:コラゲナーゼ、エラスターゼ)を放出し貪食 ↓ 好中球は、炎症がなければ数日内に創部への浸潤を停止 ↓ 単球が組織に遊走し、マクロファージに→好中球と協働し活発に貪食 ・表皮・真皮・皮下組織から構成されていて、機械的刺激・化学的刺激・外界温度 細菌・微生物から保護するバリア機能を持っている ・外界からの刺激を生体内に伝達する皮ふ受容器が備わっている。皮ふ損傷後には すみやかに再生・修復する自然治癒能力を持っている 表皮・真皮・皮下組織の3層に分けられる。表皮は0.1ミリで角質層・移行細胞層・有棘細胞層 基底細胞層に分けられる ※表皮は28日間で再生 この真皮層には線維芽細胞・組織球(マクロファージなど)が遊走し、毛細血管・リンパ管・自由神経終末が入り込んでいる 皮ふの再生は表皮の基底(細胞)層から始まる 真皮より深層に達する損傷は、肉芽などの組織修復により瘢痕治癒する ※創傷治癒過程は、①急性炎症期・②肉芽組織形成期・③瘢痕期に分けられる ・創傷治癒を遅延させる因子に、低栄養・糖尿病などの全身的因子と、 壊死組織・感染・末梢循環障害などの局所因子がある

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②肉芽組織形成期 ↓ 凝集した血小板からサイトカイン放出→組織の新生・再生を刺激 ↓ 組織球からも細胞増殖因子・サイトカインが放出→血管の新生や線維芽細胞の増殖・遊走を刺激→組織修復 ↓ 血管新生とともに、創縁に遊走してきた線維芽細胞は増殖→膠原線維となる ↓ ↓ 血行のよい湿潤環境下の肉芽が増殖してくると、創縁部に残存した皮膚付属器から表皮細胞が創部へ遊走し、 創表面は表皮形成により閉じられる ③瘢痕期 創傷治癒の最終過程で、細胞組織の少ない瘢痕組織に移行 ↓ 瘢痕は正常皮ふより隆起し、赤みを帯びている ↓ 結合組織は伸張、血管が消退→正常皮ふよりも薄くなり瘢痕修復が完了 ↓ Ⅲ疾患の理解 皮ふ損傷は、外傷・循環障害により二次的に発生 動脈・静脈による血行障害は皮ふ・組織の機能を低下させる ↓ ↓ ↓ 予後も影響を受ける ①外傷・手術創 外的刺激により正常組織が離断ないし離開した損傷 ↓ 手術創のような創縁が滑らかで清潔な傷は一次治癒する ↓ 二次治癒では、創縁が伸縮し創面が縮小化する ※皮ふやその他の軟部組織への酸素不足・栄養不足、感染した場合慢性化する ②褥瘡 好中球やマクロファージなどの組織球、線維芽細胞の周囲に細胞外基質が蓄積→血管新生→肉芽組織が形成 線維芽細胞は一部が筋線維芽細胞に変化し、収縮要素をもった筋線維芽細胞になり創縁を収縮 この作用が強く現れると、皮膚拘縮になる 瘢痕部には体毛・皮脂腺・汗腺などが欠損 創傷には、手術創・切り傷・擦過傷・褥瘡・熱傷など様々 どのような創傷も治癒機転は同じで、損傷の深さにより再生治癒と修復治癒がある 大きく離開した傷の場合、欠損部分が肉芽組織で埋められ、瘢痕組織に置き換えられながら二次治癒する

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③潰瘍(末梢血行障害・糖尿病性潰瘍) ※動脈性機能不全 動脈硬化や血管炎症などにより、虚血性壊死になり即部や足指が壊疽となる ※静脈性機能不全 静脈弁の機能不全により皮ふに分布している血管壁から組織内に液性成分や血球成分が漏れ出し、 線維化が起こり増悪すると、下腿潰瘍になる ④熱傷 火や熱湯などとの接触により生じる皮ふなどの組織の損傷 ↓ Ⅳ評価の原則・診断・予後 ①褥瘡評価 ②熱傷の評価 ↓ Ⅰ度~浅達性Ⅱ度まで ③局所の血流評価 下肢潰瘍での治療方針・予後を判定するには、局所の血流を確認し、左右下肢の比較をする必要がある 皮ふ色・皮ふ温・筋の萎縮・下肢挙上による皮ふの蒼白化の程度を確認 慢性動脈閉塞症などの動脈の閉塞、狭窄の程度を反映する数値 ↓ 糖尿病患者では動脈硬化により下肢の血圧が高くなる傾向がある ↓ 足部血圧と上腕動脈圧の比を算出 ↓ 末梢血行障害は、動脈性・静脈性・リンパ性に分けられる →糖尿病・高脂血症・肥満・喫煙などが増悪因子で、下肢切断のリスクを高める 熱傷の範囲や達成度が大きい→急激に全身の血管の透過性が亢進→48時間以降徐々に改善 受傷部位が広範囲→大量のたんぱく質漏出→心不全・腎不全を発症 ※熱傷面積が10%以上で全身症状が出現→40%以上になると生命の危険が高くなる NPUAPによる重症度を段階付けする褥瘡深達度(ステージ)分類と 治癒過程をモニタリングする日本褥瘡学会が発表したDESIGN評価がある 1)熱傷特有の評価には熱傷破壊深度による深度判定 Ⅰ度~浅達性Ⅱ度 深達性Ⅱ度以上の熱傷では3週間以上かかり、肥厚性瘢痕や皮膚拘縮をきたすことが多い 2)熱傷面積の算定 9の法則(成人) ルンド・ブランダー:9の法則より正確 1)皮ふなどの観察 2)動脈の拍動の触知 大腿動脈・膝窩動脈・足背動脈などの拍動を触知 3)ABI 上腕動脈を測定→後脛骨動脈圧を測定→後脛骨動脈圧/上腕動脈圧によりABIを算出 ABIが1.0以上(正常)、0.9未満(動脈閉塞性疾患疑い)、0.5以下(切断の可能性大)

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Ⅴ褥瘡の理学療法 姿勢や運動により創部にかかるストレスの強度・方向を予測、褥瘡を悪化させず、運動機能を改善させることは重要 ↓ ↓ ※電気刺激 創の縮小、感染・炎症の制御、壊死の除去を目的に直流微弱電流を創部に通電する方法 ↓ 陰極に帯電している好中球・マクロファージを陽極方向に遊走、貪食作用により壊死組織を除去 ↓ 陽極に帯電している線維芽細胞を陰極方向に遊走させ肉芽増殖 ↓ 陰極側で滲出液を微酸性にし、細菌やウイルスを不活性化 Ⅵ潰瘍の理学療法 ↓ 静脈性機能不全には潰瘍では、コンプレッションストッキングの着用が適応になるが 動脈性機能不全では禁忌である 慎重な鑑別診断が必要 Ⅶ熱傷の理学療法 →急性期 感染期:壊死組織のデブリードマン 発達障害に対する理学療法 発達障害とは 運動発達障害とは 運動領域部分の発達に問題が生じた場合や運動領域部分の問題がほかの領域の問題より大きい場合 ↓ ↓ 精神発達遅滞 運動時に生じる、圧迫・伸張・摩擦などを考慮しながら殿筋群を強化し、座骨にかかる圧を分散 患者教育=車椅子使用時に、座骨にかかる圧を逃がす方法を教える 動脈性機能不全による潰瘍と静脈性機能不全による潰瘍では治療手段が違う ショック期(~36時間):血漿成分の血管外漏出→循環血液量の減少←輸血 利尿期(~1週間):48時間以降、血管透過性の亢進改善浮腫液→血管内戻る→肺水腫 生体の有する諸機能の一つまたはそれ以上が成熟しないままにとどまった状態 最もよく見られる発達障害は中枢神経系のものであり脳性麻痺・精神遅滞も発達障害 さらに、言語発達障害・自閉症・微細脳障害・夜間遺尿症なども発達障害 Ptが中心的に役割を担う 運動発達障害の原因疾患として、脳性麻痺・重症心身障害・二分脊椎・進行性筋ジストロフィー・ダウン症

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運動発達障害を起こす代表的な疾患の原因・病態 ↓ 脳の病変は非進行性→異常な症状・変形・拘縮が進行する場合がある ↓ ※筋緊張による分類 弛緩型・痙直型・アテトーゼ型・失調型 ※障害部位による分類 四肢麻痺・片麻痺・両麻痺 股関節脱臼・側湾症・頚椎症・変形性関節症・腰痛症・呼吸機能低下・循環機能低下など 重症心身症とは、特定の病名ではなく、運動障害・知能障害が重複し、それらが重度の状態であることの表現 ↓ 脳性麻痺がもっとも多い ↓ 先天的な病気 ↓ 脊椎の椎弓癒合不全により、尿や便の失禁・下半身の麻痺や変形など 体幹下部・下肢の麻痺により姿勢や運動の異常 ↓ ↓ 筋力のアンバランスにより、足部の変形が顕著に→装具療法・歩行のための補助具が必要 常染色体・性染色体の遺伝により生じる ↓ デュシャンヌ型筋ジストロフィーは最も頻度が高い筋疾患 ↓ 性染色体劣性遺伝で、男児のみ ↓ 一度は歩行機能を獲得→運動機能徐々に低下→歩行・座位が不可能 ↓ ↓ ↓ 筋緊張は低緊張、座位・立位・歩行などの運動発達障害が生じる 1)脳性麻痺 受胎から出生前後の周産期および、おおよそ1ヶ月の間に生じた何らかの原因による脳の障害 発生頻度は地域・国・時代により異なるが発生率は1000人出産に対して1~2人程度 発達の遅れや異常だけでなく、関節の変形・拘縮・筋力のアンバランス・痛みによる二次障害が発生することもあり 2)重症心身障害 知能指数35以下で運動機能が座れる程度の運動能力 発現率は人口1万人に対して1.4~1.9人程度 運動障害だけでなく、呼吸・循環・体温・食事・排泄などの生命維持機能の問題もある 3)二分脊椎 日本の発生率は1万人出産にたいして3人前後 4)進行性筋ジストロフィー 発生率は10万人出産に対して5人程度 5)ダウン症 21番目の染色体が3本となる染色体異常 発生率は1000人出産に対して1人前後 精神遅滞・運動発達の遅れのほか、心奇形やその他の奇形も合併、多岐にわたる症状を有している

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発達障害に対する理学療法 ※発達障害児関係 ※発達障害者関係 発達障害者に対する時期別理学療法 出生時に問題があり理学療法が必要な場合病院内で理学療法が行われ、両親にも ハンドリング・ポジショニングが指導 家庭・医療施設・通園施設・肢体不自由施設に母子通園し理学療法を実施 発達障害の領域で、運動面・精神面の軽重を考え、肢体不自由児童養護学校か精神薄弱児養護学校 理学療法を受ける機会がほとんどない ↓ 乳幼児は座位や四つばい・つかまりだち、そのものを目的に姿勢や運動を行うのではなく 何らかの興味を抱き、そのものを確かめるために姿勢や動作を行う ↓ ・治療刺激の妥当性 感覚受容器による刺激 ※視覚 ※聴覚 ※皮膚感覚 ※深部感覚 ※前庭・迷路系 発達障害に関係するPTの職場 小児病院(0.43%)肢体不自由児施設(1.46%)肢体不自由児通園施設(0.79%) 重症心身障害児施設(0.95%)知的障害児通園施設(0.03%)その他の児童福祉施設(0.19%) 身体障害者更正援護施設(0.62%)知的障害者援護施設(0.03%) 発達障害関係でのPTは全体の4.5% 1)乳児期 2)幼児期 3)児童期 (H19年4月~特別支援学校と校名変更している学校あり)のどちらかに入学を決める 4)青年期・成人期以降 運動を引き起こす誘因(何のために運動発達が必要か考える) 子供の運動発達を援助するにあたり、何のために移動運動を行うかについての考えを持つ必要がある 子供は運動のみを経験しているのではなく、運動を伴う感覚や快適さを味わい、経験していることを理解する Ptの治療刺激とは、運動療法の内容や何かのテクニックだけではない 対象児の持つ感覚がPTおよび理学療法を行う環境からの刺激をどうとるかが、PTの治療刺激になる Ptとして、顔つき・髪型・服装・清潔さなど第一印象としての治療刺激になる 言葉使い・声の大きさ・声の調子・声かけのタイミングが治療刺激、BGMも聴覚刺激として受容 Ptの手からの刺激で、温度、圧力の強弱などが皮ふからの刺激として受容 Ptの操作による刺激で関節や筋肉の深部感覚受容器が感じる位置覚・運動覚などは重要な感覚 PTの操作による頭部や体が自律的に動くことや他動的に動かされる感覚

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高齢者に対する理学療法 Ⅰ高齢者の特性 ①高齢者とは 地位・財産・住居・仲間・健康・自立・生命 ②加齢と骨関節・姿勢の変化 高齢者には筋力低下が起こる ↓ 日常活動が低下 ↓ ↓ Ⅱ高齢者障害の特徴 ①合併症を有していることが多い 脳血管障害による片麻痺、転倒による大腿骨頚部骨折などの運動障害のほかに ②廃用性症候群の進行が早い 廃用性症候群とは、二次的障害のがいねんで原因疾患に伴う障害とは別に生じるもの ↓例えば 脳血管障害に伴う、片麻痺により運動が不足、脳血管障害が重度で運動が禁忌であったりしたため起こる障害 筋萎縮・関節拘縮・起立性低血圧・心理的荒廃など ↓ Ⅲ高齢者理学療法において留意すべきこと ①コミュニケーションに注意 患者のプライドを傷つけない ②疲労に注意 想定外の部分で筋疲労・筋肉痛・が発生しやすい、関節変形や慢性的な痛みもある ↓ ③失敗させない 高齢者は喪失を経験 ↓ 理学療法を行う上で高い課題を与えてはならない 一般的に高齢者とは、65歳以上の人を指し、65~74歳までを前期高齢者・75歳~を後期高齢者 高齢者人口の割合が7%以上=高齢化社会 14%以上=超高齢化社会 日本は2007年に超高齢化社会に Ptの対象は高齢者が圧倒的 7つの喪失 筋力強化には、最大筋力の2/3以上の運動負荷が必要→高齢者には困難 筋力低下予防には1日4000歩以上の歩行量 2)加齢と骨関節・姿勢の変化 20~40歳代でピークを迎えた骨量は、加齢に伴って減少→骨粗鬆症 糖尿病・高血圧症・関節障害など、一度に発症し障害持ち続ける疾患(慢性疾患)を有していることが多い 廃用性症候群の進展は活動低下だけでなく、呼吸・循環・代謝・消化吸収・排泄などの 生命機能も低下させ、死期を早める 運動負荷(運動量)の設定は、基本的体力の消耗を考慮し設定

参照

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