博 士 ( 理 学 ) 中 川 暢 夫
学 位 論 文 題 名
On the planar functions of degree p'
(次数 p の平面 関数について)
学 位 論 文 内 容 の 要 旨
射影幾何の次元カt3以上ならば、その結合構造は或る斜体上のぺゥトル空間とその全ての部分空間が作る 結合構造に同型であ ることが、1916年にぺブレンとヤングにより示された。次元が3以上ならば、デサ ルグの定理(単体対応が付いたニつの三角形において、それぞれ対応する頂点を結ぷ直線が共点ならぱ、そ れぞれの対応するニっの辺は交わり、それらの三っの交点は共線である)が成り立ち、そのことが斜体を構 成しうる根拠となっている。
さてこれから考える結合構造は全て有限とする.2次元射影幾何は射影平面と呼ばれる。デサルグの定理 が成立しない射影平面はこれまでに数多く構成されている。射影平面
P
は或る自然数n(n≧2)に対し、対 称(n 2+n+l
,n+l,1)−デザインとなる。このときPの位数はnであると言う。射影平面PとPのーつの直線P
に対し、P
の結合構 造から直線1とロ上の全ての点を取り去ることにより得られる結合構造をP
丶1と書 いて、(Pから得られる1に関する)アフイン平面と呼ぷ。点集合上の作用において可移度の高い、十分大 きな自己同型群をもつ射影平面やアフイン平面は、ある意味でデザルグ平面に近い構造を持っと予想される 実際点集合上二重可移に働く自己同型群を有する射影平面はデザルグ平面となり、点集合上原始的に働く自 己同型群を有するアフイン平面は移行平面(translation planes)となることが知られている。(移行平面 の構造については、後述する。)以下アフイン平面と射影平面との関係、移行平面、正則アフイン平面と平面関数との関係を述ぺた後、次 数
p
の平 面関数に関して私が得た三っの定理を与え、それらの証明の概略を示して行くことにする。ア フ イ ン 平 面 と は 次 の 三 っの 公理 を 満た す、 点 集合 と直 線 集合 から な る結 合構 造 であ る。
(1)
任意の異なる二点は唯一つの直線上にある。(
2
) 与えられた任意の 直線1とゼ 上にない任意の点P
に対し、Pを通りPと共有点を持たない直線m
が唯一つ存在する。(3)
共線でない三点が存在する。二つの直線1、閲に対し、1〓ニ田又はPとmが共有点を持たないと逢1―とmは平行であるという。このと き 平行性 は 同値関係となる。
A
より射影平面P(A
)が構成される。即ちP (A)の点集合としてAの 点集合にAの全ての平行類を加えて考え、P (A)の直線集合としてAの直線集合に新しい直線1(co)を加 えて考える。P (A)の結合関係は次のように定義される。(
a
)A
の 点P
がA
の 直 線1
上 に あ る 時 に 限 り 、P(A
) に お い て 点P
が 直 線P
上 に あ る 。(
b
)A
の 直 線1
が 平 行 類P
に 属 す る 時 に 限 り 、P (A
) の 点P
は 直 線 ロ 上 に あ る 。(
c
)Aの 直線 の各 平 行類P
に 対し 、P(A)の点P は直線F(co)上にある。A
のどの点 も直線¢
(o)
上 にな い。P
(A)
はAの 射影 閉包 と 呼ば れ、 時 々AとP
(A)
は同 一視 さ れる。P(A)の位数 をAの位数 ともい う 。点 拳 合の 上 に正 則 に作 用 する ような 自己同型群を有 するアフイン 平面を正則平 面と呼ぷ。正 則平面の中で 特に 見 易い 構 造を も っも の とし て、 次 に定 義 する 移 行平面がある 。アフイン平面Aの自己同型 でが各平行類 を 固 定 し て、 あ る平 行 類P.に 対 しP.に 農す る 各直 線 を固 定 する とき 、 でを(P.を 中 心と す る)Aの平 行 移助 (translation) と 呼ぴ 、P.を 中 心と す るAの平 行 移動 全体 ガ なす 群をT^ (P.)で衰す .またAの平 行 移 動 全 体 が な す 群T (A)をAの 移 行 群 (translation group)と よ ぷ .T(A) htAの 点集 合 の上 に正 則 に 作 用 す る と き 、Aを 移 行 平 面 と よ ぷ . こ の と きAの 移 行 群T (A)は 、 或る 素 数pに対 し 基本 可換pー 群 と な り 、 任 意 の 異 な る ニ つ の 平 行 類P. 、Q. に 対 し 、T(A) =T^ (P. )eT^ (Q. ) と な る 。 T(A)の 自 己準 同 型写 像 で各T^ (P.) を 不変 に する もの 全 ての 集 合をFと 置 く. 自然 に 定義される演 算 でFは 標 数pの 有 限 体 を な し 、T(A) や 各TA(P. ) はF上 の べ ク ト ル 空 間 と な る .Aの 点 集 合 と T(A) を う ま く 同 一 視 す る と き 、Aの 直 線 はT(A)の 、 各部 分 群TA(P ) に よる 剰 余類 と なる 。こ の よ う に 移 行 平 面 は 、2d次 元 ペ ゥ ト ル 空 間 と そ のd次元 部 分空 間 の言 葉で 、 記述 す るこ と がで きる 。(d‑
1の とき 、Aは デザ ル グ平 面 とな る。 ) 特に 移 行平 面 の位 数は 素 数中 と なる .
GとHを 位 教mの 群 と し 、fをGか らHへ の 写 像fと す る 。uE三Gに 対 し 、Gか らHへ の 写 像f‐ を 次 の よう に 定義 す る・
f‐ : xー→f(uX)f(x) −1
単 位 元 で な い 任 意 のGの 元uに 対 しf. ガ 単 射 に な る と き 、fは 次 数mの 平面 関 数と よ ばれ る 。Gか らHへ の 平 面 関 数 fか ら 、 次 の よ う に し て 位 数 mの ア フ イ ン 平 面S (G, H,f)が 生 じ る ・
点 集 合 直 艫集合 結 合関係
:GとHの直積GXHの元全体
:L(a,¢)=て(x,f (xa−1)a)lxEG冫,aE三G,IE三H, L(c)=t(c,a)| E三H},cEG
:通常の包含関係
こ の と き 、 群GXHは 自 然 な 作 用 で 、S(G,H,f)の 自 己 同 型 群 に な り 、S(G,H,f)の 点 集 合 上 に 正 則 に 作 用 す る 。 更 に 次 の 二 粂 件 が 満 た さ れ る 。
Hの 各 元 は 、 平 行 類 P. = {L(c)JCEG) を 中 心 と す る 平 行 移 動 で あ る 。 G註1 (o)丶 {P. ) 上 に 可 移 に は た ら く 。
逆 に 位 数mの 群G,Hに お ぃ て 、 群G XH htAの 自己 同型 群 とし て 、Aの点 集 合上 に正 則 に作 用 して 、 上 の ニ 条 件 を 満 た す な ら ぱ ,Gか らHへ の 平 面 関 数fが 存 在 し 、 ア フ イ ン 平 面S (G,H,f)はAと 同 型 と な る 。 即 ち 上 で 述 べ た よ う な 正 則 平 面 の 研 究 は 、 平 面 関 数 の 研 究 に 帰 着 さ れ る 。 平 面 関 数 に 関 し て 次 の 諸 定 理 が 得 ら れ た 。
主 定 理 :pを 奇 素 数 と し 、nを2以 上 の 整 数 と す る 。 ま たeをnが 奇 数 な ら ばe≧ (n十3)/2、nが 偶数 な ら ばe≧ (n+2)/2と な る 整 数 と す る 。 更 にGとHを 位数p の 群と し、Hが 位 数p.の 巡 回部 分群 を 直積 因 子 と し て 含 む も の と す る 。 こ の と きGか らHへ の 平 面 関 数 は 存 在 し な い 。
定 理A:pを 奇 素 数 と し 、nを2以 上 の 整 数 と す る 。 更 にGを 位 数p の 巡 回 群 と し 、HをGと 同 位 数 の 群とする。このときGからHへの平面関数は存在しない。
定 理B:pを 奇 素 数 と し 、Gを ガ ロ ア 体GF(p ) の 加 法 群 、aをGF(p)の 乗 法 群 の 生 成 元 、eをe a なるGF (pz)の元とする。GF(pZ)からGF (pz)への写像fを、f(x)〓(a十be)X2十(c十de)x +|十(u十v8)x2p と お く 。 こ の と きfhtGか らGへ の平 面 関数 に なる ため の 必要 十 分条 件 は下 記の 値h{GF (p). の 平方 数 に なることである。
d(cel−dワ1) 十 (05e2(el―d) ‑ワ2( ワ1−c))(ae2(el十d) 一 可2( ワ1十c) ) (盈し ヮ1=a+u,っ2=a―u,el=b十v,f 2=b−v とする。)
このとき、fから得られるアフイン平面S (G,H,f)は、移行平面となる。
主定理の証明の概略:主定理の条件を満たす平面関数fが在ったとして矛盾を導く。Gの任意の一支指標
x
、Hの単 位指標でない任意の一次指標pに対し、z(x,p)zxEGx
(x)p(f(x))と置くと塞、次 の関係式カt成り立っ。z(x
,、p)z(x,p)=p (1)nを 奇 数 と せ よ 。 え をGF (p). の 位 数2の 指 標 、 え (o) =Oと し 、uを1の 原 始 p乗 根 と す る 。 で xEGF(p) え (x)D と お く と 、C 7一pnが 成 り 立 っ 。
HoをHの 位 教 p. の 巡 回 部 分 群 と し 、 H‑HoXKと す る 。 X‑lo, p‑チiXIK( チ iWHoの 位 数piの 指 標 (1≦i≦e) ) に と る と き 、(1) 式 と ク ン マ ー の 定 理 よ り 、Z(x p)  ̄ £p( −‑1}/2で (8はZ[ くi] の 単 数 、 く ェ は1の 原 始p| 乗 根 ) が 成 り 立 っ .Z(x p)とpt| −1 ノ ェ で を そ れ ぞ れ{ くij|O<j<pi−1} の 一 次 結 合 で 衰 し 、Q上 一 次 独 立 な 項 に ま と め て 両 辺 の 係 数 を 比 較 す る こ と に よ り 、 数p. がpi個 の 数MJ(i)
( O<jSpi−1)の 和 と 書 け て 、 こ れ ら のp個 ず っ カ 各MJ(i―l冫 (O<jSpi−1−1)の 細分と 成っ てい る。 またー つの Mj(i−1) を 除 い て 、 他 のMj(iー1) は 均 等 にp個 のMJ (i)の 和 に 細 分 さ れ る 。 特 にi=lの と き 、Mj(1) = p ̄‑1+1 p nー1)/2え (j) (E =+1)が 成 り 立 っ 。p‐ の こ の一 番 目 の 配 分 の 偏 り が 最 後ま で 尾 を ひI、 て 、
、Mj(e−l)#O(modp) ( ヨj) と な る が 、 ー 方 で は 前 述 の ご と く 、MJ(e−l)=pM j(e)と な り 矛 盾 が 導 か れ る 。n,Y偶 数 の 場 合 も 概 ね 同 じ よう な 証 明 を た ど れ ば よ い .
定 理Aの 証明 の 概 略 :Gか らHへ の平 面 関 数fが 在 っ た と して 矛 盾 を 導 く 。
Case@ :n≧3の 場 合 、(1) 式 のXと し てGの 位 数p゜ の 指 標 、 pと し てHの 位 教pの 一 次 指 標 を と り
、(1)式 を 使 い 主 定 理 の 証 明 と 同 じ 手 順 でZ(x,p)を 評 価 す る こ と に よ り 、 矛 盾 を 導 く こ と が で き る 。 Case@ :n=2の 場 合 、Hが 巡 回 群 の と き は 主 定 理 に よ り 済 ん で い る 。 故 にHは(p p) 型 の 群 と し て よ い 。Gの 元xに 対 し 、f(x) = (a(x) , 声 (x) ) と 置 き 、Hの 元(r q) に 対 応 す るHの 指 標 を くr,q)で 表 す 。 即 ち (rlD(x.y) u′ | + ゛ と 定 義 す る 。 (Case@ )で 行 な っ た よ う な 計 算 を っ きっ め る と 、 次 に 示 す 結 果 を 得 る 。 くr,q) ―pに 対 し 、GF(p) 上 の 置 換s(p) とiに の み 依 存 す る 定 数c(p) (i) が 存 在 し て、
rヰ (pt十s(p) (i) ) 十qp(pt十s(p) (i) )= ―i‑it+c(p)(i)(if i*0) ,c(p)(O)(if i=0) (2) s((1,o)) s ,s((oIl) ) =u ,c( (LO) ) c,c((nl))=dと置く。先ずs.(O)tu (o)とせよ。この時、
s (O) u (k) ( ヨk?10) 且 つs (i) u (j)( ヨi*0, ヨj*0)。 前 の 値 をm、 後 の 値gと する とm≠gであ る。
r=i(k−1−j‑l),q=lとするとrゼ(pt十m)十声(pt十m)゜rロ(pt+s (0))十声(pt十u (k冫)=−k‑It+rc(O)+d(k)と成 り 式(2)よ りmニs( ) (k) 。 , ( 但 しp=(r,1) ) 他 方 同 じr,qに 対 し 、rぱ (pt十g) 十 ぢ (pt十g) = rぱ(pt+s (i) ) + 声 (pt+u (j) ) 〓 −k‑lt+rc(i)+d(j)と 成 り 式(2)よ りFs( ) (k)。 故にm=gが でて 矛 盾が生じる。s (0) u (0)のときもほぽ同様の議論を繰り返し、矛盾が導かれる。
定 理Bの 証 明 の 概 略 :GとHが 可 換 群 の 場 合 、Gか らHへ の 写 像fが 平 面 関 数 と な る た め の 必 要 十 分 条 件 は Gの 任 意 の 指 標XとHの 任 意 の 指 標p(p #1H)に 対 し 、 式 (1) が 成 り 立 っ こ と で あ る 。 今Gの 位 数 がp2よ り z(x p) 〓土pu (tttxとpによijkまる定恥が成り立っこととなる。さてf(x y):( (x,y),|(x,y))と置くと、
X= くl, マ ) ,p= (rl■ ) の と き 、zt(X,p) 〓Z(x y)EGu | 十vy十rd( | , } 十 P(x,y) だ か ら、
「z(x,p) = 土pu 飴l{(x,y)Iux+vy+ra(x,y)+sP(x,y) =i} |‑8 p‑l( £=2 if i=t,e lif i*t)ま 蝋 e.p+l(e =0if i=t,e =lif i*t)」 a(x,y) , | (x,y) ガ 二次 形 式 の と き は 、 上 の 条 件の 右 方 が 成 立 す る た め に はra(x,y)+sP(x,y) が 正 則 に な る こ と が 必 要 十 分 で あ る と 、 計 算 に よ り 分 か る 。 定 理Bのfにお い て 、a(x y) , | (x,y)は 二次 形式で ある から 、ra(x,y)+sP(x,y)が (r,s)t(0,O) なる 任意 のr,sに対 して 正則になる条件を計算すればよい。
学 位論文審査の 要旨 主査 教授 都筑俊郎 副査 教授 諏訪立雄
副査 教授 吉田知行(熊本大・理)
副査 助教授 日比孝之
学 位 論 文 題 名
On the planar functions of.degree
ゲ( 次 数
p
の 平 面 関 数 にっ い て)中川暢 夫氏提 出の 学位論 文は、 有限射 影平而 に関 するも のであ る。輔 に、 可移な 自己同型群 の 構 造 が か なり 強 い 制 限 を受 け る 事 を 示し た事は 大きな 成果 である 。自己 同型群 を持つ 有限 幾 何 は 、 古 く から あ る 研 究 対象 で あ る が 、近 年では 他の組 み合 わせ論 の分野 や情報 理論へ の応 用 が 目立っ 。中 川氏の 得た結 果とそ の証 明の方 法は、 この方 面の研 究に とって 大きな 意義か ある。
射影平 面とは 、点 と直線 、それ らの間 の結合 関係からなる幾何で、次の公理を満たすものであ る :
(1)
相 異 な る2
点を 含 む 直 線 が ただ1
本 存 在 する 。(2)
相 異 な る3点Po,Pi P2とqlEPo了P
,q2E
而 了 死 ,ql
≠q2
に 対 し 、 ーpl
汀i
とq
了q2
は 交 わ る 。(3)
各 直 線 は3
個 以上 の 点 を 含 む。いろい ろな幾 何学 と同様 に、射 影幾何 学にも 部分 空間、 次元、 自己同 型群 といっ た概念が定 義 される 。問 題は有 限次元 の射影 幾何 学の分 類であ る。
射影 平 面 の 古 典的 な 例 は 、 斜 体上 の
n
‐ 次元ペ クト ル空間 におい て、1次元 部分空 間を点 と し 、2
次 元 部分 空 間 を 直 線と し て で き る(n
―1)‑
次 元 射 影 空 間で ある。 この 射影幾 何では いわ ゆ るDesargue
の 定 理 郊 成 リ 立っ て い る 。 逆にDesargue
の定 理 が 成 リ 立 っ有 限 次 元 の 射影幾 何 に は 座 標 か 入リ 、 そ の よ うな 幾 何 は 古 典 的な も の と な る。 さ ら に3次元以 上の射 影幾何 学で はDesargue
の 定理 が 成 り 立 ち 、し た が っ て3
次 元 以 上 の 有限 次 元 射影 幾何学 は古典 的な ものと な る(O.Veblen
−」.W
.、′ 。ung今世紀 はじ め頃) 。これ に 対 し 、
2
次 元 の 射 影 幾何 学 、 っ ま り 射影 平 面 で は 一般 にDesargueの定理 は成リ 立た な い 。 実 際 その よ う な 非Desargue
平 面 はた くさん 見っか って おり、 中川氏 自身も 新し い有限 射 影 平面を 見っ けてい る。射影平 面は、 点と 直線か らなり 、次の 公理を 満た すもの として も定義できる:(1)相異なる
2
点 を 含 む 直線 が た だ1
本存 在 す る 。 (2) 相 異 な る2直 線 は1
点で 交わる 。(3
)退 化し なぃ4角 形 が存在 する 。以 下 幾 何 は す ぺ て 有 限 幾 何 と す る 。 ひ とっ の 射影 平面 で は、 各直 線 は
n
十1
個 の 点を 含み 、 点 は 全 部 で72
十n
十1
個 存 在 す る 。 こ のn
を 射 影 平 面 の 位 数 と い う 。 古 典 的 な 例 で は 、 位 数 は斜 体 に入 る元 の 個数 であ る 。有 限射 影 平面 に関 す る基 本的 予 想と して 、 位数 は素 数 のべきで あ ろ う 、 と い う も の があ る。 ま た射 影平 面 が2
重 可移 な自 己 同型 群を 持 てば 、そ れ はDesargue
平面 で ある(Wagner)
。 そこ で 大き な自 己 同型 群を 持 っ射 影平 面 の分 類か 有 限幾 何学 の 大きな問 題に な って いる 。あ る射 影平 面 から
1
っの 直線 を 除い てで きる平面をafFine
平 面という。これは 次の公理でも 定 義 さ れ る :(1)
相 異 な る2
点 を 通 る 直 線 は た だ1
本 存 在 す る ;(2)
任 意 の 点p
と 直 線f
に 対 し 、p
を 通 リf
に 平 行 な 直 線 が た だ ひ と っ 存在 す る;(3)
退 化し な い3角 形が 存在 す る。 有限 射 影平 面 を考 えて もafFine
平 面 を考 えて も 同じ 事で あ る。affine
平面 のひ と っの 直線 に 入る点の 個数 ( 直線 によ ら ず一 定) を 位数 と呼 ぷ 。あ る
affine
平 面A
の 平 行 移 動 全 体 の な す 群 を 移 行 群 と 呼 びT(A)
で 表 す 。T(A)
がA
の 点 集合 上 に正 則に 作 用す るとき、Aを移行平面(translation plain) という。移行平面 では、位数は あ る 素 数p
の べ き で あ っ て 、T(A)
は 基 本 可 換p
群 で あ る 。 移 行 平 面 はDesargue
平 面 に 似 て いる た め、 非Desargue
有限 平 面の 内で は 最も 良く 研 究さ れて い る。中 川 氏 は 有 限
afFine
平面 の 自己 同型 群 か有 限群 の 直積 を含 む かど うか を 研究 した 。 位数m
の ふ た っ の 群G
と ロ を と る 。 写 像 ′ :G
一 ロ が 次 数m
の 平 面 関 数 で あ る と は 、 任 意 のueG
に 対し て 決ま る写 像ん :G → H;x ‥ f(ux)f(x) 一l
か っ ね に 単 射 で あ る 事 を い う 。 平 面 関 数
r
か ら 次 数m
のafFine
平 面S(G,
ロ ,r
) が 構 成 さ れ る 。 こ の 平 面 に はGx
ロ が 平 行 移 動 の 群と し て正 則に 作 用し てお り 、結 局そ の よう な平 面 は移 行 平 面 と な る 。さ て 次 か 本 論 文 に お け る 主 定 理 で あ る 。 主定理:pを奇素数、れ〉−2|e〉―[(れ十3)/2]
ロ ヘ の 平面 関 数が 存在 す れぱ 、ロ は 位数
p
°とする。G とロを位数p の群とする。G から の 巡 回 群 を 直 積 因 子 と し て 持 た な い 。
基 本 予 想 に よ り 、
G
と 且 は ヶ 群 に な る こ と が 予 想 さ れ る の で 、 この 定 理は 平面 関 数の 存在 に っい ての 強 い必 要条 件 を与 える 。 定理 の証 明 も興 味深 い もの で、 群 指標 の理 論 と整 数諭に お け るガ ウス 和 やク ンマ ー の定 理な ど が用 いら れ てい る。中 川 氏 は さ ら に ふ た っ の 定 理 ( 定 理
A
,B)
を 示 し て い る 。 特 に定 理B
で は 、Gが ガロ ア体GF(p2
) (p
≠2
) の 加 法 群 の と き 、 あ る 種 の 多項 式写 像f
:G
−←G
が平 面 関数 にな る ため の整 数 諭的 必要 十 分条 件を 与 えて いる 。 これ から で きるaffine
平面 は新 し い移 行平 面 のク ラスを 与 え てい る。中 川 氏 の 結 果 は 、 大 き な 拡 張 の 可 能 性 を 持 っ て お り 、 今 後 の 研 究 の 進 展 が 待 た れ る。
以上 見た よ うに 、本 論 文は 学位 論 文と して十分な内容 を備えていると判 断される。