ビジネ ス
囲 圖 四 日J
『コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 新 展 開 』
(海 老 澤 栄 一 ・後 藤 伸 ・照 屋 行 雄 ・湯 川 恵 子 ・大 田博 樹 共 著)
三 村 眞 人
標 題 の著 書 が 、2006年3月 に発 行 され た。 同書 は 、 神 奈 川 大 学 経 営 学 部 専 任 教 員 お よび 国 際経 営 研 究所 客 員 研 究 員 の5名 の 執 筆 陣 か らな る共 著 で あ る。 本 書 は、 現 代 日本 企 業 にお け る コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の新 しい展 開 方 向 に 関す る研 究 書 と な って い る。 全 部 で155頁 と必 ず しも多 くな い が 、 執 筆 者 の 専 門 とす る領 域 を 中心 に どの 章 も意 欲 的 に取 り組 まれ て い る。
本 書 は 、 い ま 、 なぜ 日本 企 業 に コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の 強化 が 求 め られ る の か 、 ま た 、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス は どの よ うな メカ ニ ズ ム で企 業 の 経 営 革 新 や 再 生 を もた らす の か 、 とい うこ とにつ い て 究 明 す る こ とを 主 た る 目的 と して い る。
コー一ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス(CorporateGovernance:CG、 企 業 統 治)に つ い て の 問題 意 識 は 、必 ず しも最 近 に な っ て形 成 され た もの で は な い こ とは周 知 の 事 実 に 属 す る。 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス に 関す る考 え は、 企 業 にお け る所 有 と経 営 の分 離 が実 現 し、 専 門経 営者 が 出現 した こ とを契 機 と して い る。 そ して 、我 が 国 で は、
特 に1990年 代 に入 っ て バ ブル 経 済 が崩 壊 し、企 業 の 不1Eや 不 祥 事 が 多発 した こ とで コ,̲^ポ レー ト ・ガバ ナ ンス の 強 化 が求 め られ る よ うにな っ た。
今 日で は 、企 業 経 営 の効 率性 と健 全 性 を確 保 し、 ま た 、 企 業 の経 営 革 新 や 再 生 を 達成 す る た め の コア概 念 と して 、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス の役 割 とそ の効 果 に注 目が集 ま っ てい る。 本 書 で の 考 察 は、 従 来 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の概 念 的枠 組 み を大 胆 に超 え 、最 新 の研 究 成 果 を踏 ま え た新 しい展 開 を提 示 した独 自の 内容 と
な って い る。
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本 書 の 構 成 お よび 執 筆 者 は 、 次 の とお りで あ る。
第 一 部 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 基 礎 的 考 察
第1章 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 基 本 概 念(海 老 澤 栄 一)
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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18
第1節 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の現 状 第2節 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の基 礎 理 論 第3節 利 害 関係 者 間 の コン フ リク トとそ の超 越
第2章 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の歴 史 的 考 察(後 藤 伸) 第1節 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の歴 史 的 起源
第2節 ア メ リカ のM&A運 動 の歴 史
第3節 ア メ リカ企 業 の統 治 構 造 を め ぐる論 点 第4節 ア メ リカ のM&Aか らの教 訓
第3章 企 業会 計 の真 実 性 と コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス(照 屋 行 雄) 第1節 企 業 会 計 の社 会 的 統 制 機 能
第2節 企 業 会 計 の真 実 性 とそ の構 造
第3節 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス と会 計 基 準 第4節 継 続 性 の原 則 の機 能 と適 用
第 二 部 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス の個 別 的 展 開
第4章 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス と会 計倫 理 教 育(照 屋 行 雄) 第1節 企 業 会 計 の機 能 と論 理
第2節 会 計 原 則 の理 論 的構 造 第3節 会 計 倫 理 の領 域 とそ の特 性
第4節 会 計 モ ー レス概 念 と会 計 倫 理 教 育
第5章ITガ バ ナ ンス の展 開 と コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス(海 老 澤 栄 一) 第1節ITガ バ ナ ン ス が話 題 に な る背 景
第2節 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス と連 動 す るITガ バ ナ ン ス動 向 第3節ITガ バ ナ ン ス の 向 か うべ き方 向
第4節 組 織 文 化 とITガ バ ナ ンス との 関係
第6章 経 営価 値 の創 造 と コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス(湯 川 恵 子) 第1節 企 業 の 持続 可能 性 を左 右 す る コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス 第2節 ゆ らぎ は じめ た企 業経 営 へ の信 頼
第3節 コ,,ポ レー ト ・ガバ ナ ンス を支 え る価 値 の分 析
第4節 全 員 リー ダー 型 組 織 に よ る コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス 第7章 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス とCSR(大 田博 樹)
第1節CSRの 意 義 と範 囲
第2節 環境 経 営 の現 状 と環 境 会 計
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ビジネス●読 書ル ーム
第3節CSR晴 報 の 特 性 とそ の 利 用
第4節CSRの 確 立 と コ,̲....ポレー ト ・ガ バ ナ ン ス 事 項 索 引
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本 書 の 内容 は 、全 体 で2部7章 か ら構 成 され て い る。 まず 、第 一 部 は 「コー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス の 基礎 的 考 察 」 と して3章 か ら構 成 され て い る。 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の 基 本概 念 につ い て論 述 す る とも に 、 こ こで の コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス 概 念 の 特 質 を明 らか にす るた め に歴 史 的 考 察 と会 計 学 的 考 察 が な され て い る。
次 に、 第 二 部 は 「コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の個 別 的展 開 」 と して4章 か ら構 成 され て い る。 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス の あ り方 につ い て 、 会 計 倫 理 とそ の教 育 、 ITガ バ ナ ン ス とそ の 展 開 、経 営価 値 と組 織 形 態 、お よびCSR(企 業 の社 会 的 責 任) 経 営 と情 報 開 示 の4つ の論 点 か ら考 察 を加 え、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の新 しい 展 開 が示 され て い る。
共 著 者 は 、神 奈 川 大 学 経 営 学 部 の 専任 教 員 並 び に 国際 経 営 研 究所 の 客 員研 究 員 と して 、 国 際経 営 の研 究 ・教 育 に従 事 して い るス タ ッフで あ る。 本 書 執 筆 に 当た っ て は 、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス に 関す る共 同研 究 の成 果 を踏 ま えな が らも、 各 人 の 専 門 とす る研 究 分 野 か らそ れ ぞ れ の 問題 意 識 と分析 視 点 に基 づ い て と りま とめ られ た もの とな っ て い る。
本 書 は 、学 校 法 人 神 奈 川 大 学 の 共 同研 究 奨 励 金 の 交 付 を受 け 、2004年 度 〜2005年 度 の研 究 プ ロジ ェ ク トと して 実 施 され た共 同研 究 の成 果 を基礎 と して い る。 当該 共 同研 究 で は、 本 書 掲 載 の各 章 の 主題 以 外 に 、次 の よ うな テ ー マ に 関す る調 査 ・研 究 が行 わ れ て い る。
① 会 社 法 とCG、CGと デ ィス ク ロー ジ ャー
②CGと 会 計 監 査 、 リス ク管理 とCG
③ パ ブ リ ックセ ク タ...とCG
④ 国 連 グ ロー バ ル ・コンパ ク トとCG
⑤ 港 湾 流 通 改 革 とCG
今 回 、 時 間 的制 約 な どに よ り本 書 に掲 載 す る こ とが で き な か っ た これ らの研 究 成 果 は 、近 い 将 来 に機 会 を得 て社 会 に公 表 され る こ とを期 待 した い。
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