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雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

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Academic year: 2021

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CMOSイメージセンサのノイズ解析と低ノイズ化に関 する研究

著者 河合 信宏

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 27

ページ 134‑136

発行年 2006‑03‑11

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1198

(2)

氏名 。 (本 籍 )   河    合    信    宏 (愛 知県

)

学 位 の 種 類   博   士  (工 学

)

学 位 記 番 号    工博 甲第   263   号 学位授与の日付    平成 17年 3月 24日 学位授与の要件    学位 規程 第 5条 1項 該 当 研究科・ 専攻の名称    電子科学研 究科   電子応用工 学

学位論文題目   CMOSイ メージセ ンサの ノイズ解析 と低 ノイズ化 に関する 研 究

論文審査委員    (委 員長

)

教 授 渡 邊 健 蔵   教 授 田 部 道 晴 教 授 浅 井 秀 樹   教 授 り │1人

論 文 内 容 の 要 旨

固体撮像素子は、放送用から家庭用、工業用カメラまで広 く用いられている。その代表である ccD

イメージセンサは技術的には成熟 し、近年では cMosイ メージセンサの研究開発が活発 に行われて いる。 cMosイ メージセンサには、低消費電力、単一電源 という特徴のほかに、カラムに回路を集 積することで、機能性だけでな く低 ノイズ化 に有利な性質がある。 しか し、カラムでどのような回 路構成 にすればよいか、またそのためのアナログ回路が発生するノイズについては、これまで十分 な検討が されていない。そのような課題が解決 されることによって、 cMosィ メージセ ンサが持つ

機能集積、小型・低消費電力などの利点 を有 したまま、画質が大幅に向上 した、超高感度イメージ センサ

:を

実現で きる可能性がある。

本論文は、 cMosィ メージセンサのノイズを極限まで低減することで超高感度イメージセンサを 実現することを目的とし、ノ イズ解析、低ノイズ化手法およびセンサの高感度化に関 して行った研 究 を取 りまと !め た ものである。

第■に、 CMosイ メージセンサの読み出 し回路 に、高利得での増幅機能を持たせた場合のノイズ 解析および低 ノイズ読み出 し回路の提案 を行 った。ノイズ解析手法 として、伝達関数を基にした解 析 と過渡解析 による 2手 法 を検討 した。カラムアンプにスイッチ トキャパシタアンプを用いた際の ノイズ要因は、電荷加算ノー

lド

にサンプルされて

s/H、

(sample̲and― H01d、 サンプル・ホール ド )段 に 転送される成分 と、 s肛 段においてソースフォロヮや内部アンプのノイズが直接サンプルされる成分 である。解析の結果、前者のノイズ成分はアンプの利得とほぼ無関係であるのに対 して、後者のノ イズ成分は、アンプ不 U得 を高めることで大きく低減できることが分かった。その結果、 2段 構成の

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CDS(Correlated Double Sampung、 相関 2重 サ ンプリング )回 路 を用いることで、効果的に信号読み出 し回路の低 ノイズ化 を実現で きることを予測 し、ノイズ解析の結果、 16倍 程度の TIJ得 を用いること で、従来報告 されている CMOSイ メージセンサのノイズ レベルに比較 して大幅なノイズ低減効果が あることを示 した。その結果については、そのノイズ電圧 を上述の 2手 法 を用いて計算 し、それ ら がほぼ一致することか ら解析手法の妥当性 を確認 した。

また、カラムアンプや ArD変 換回路の後段 において、信号お よびリセ ッ トレベルのそれぞれに対 して多数回サ ンプリングして積分 して差 を求める、平均化 と CDSを 組み合わせた相関多重サ ンプリ ングについて検討を行 った。ノイズ低減の効果は、熱ノイズについては、そのノイズ電力が積分回数 分の 1に 低減で きるのは自明であるが、離散時間の処理 となる相関多重サ ンプリングによる ノイ ズ低減効果を解析によって初めて明 らかにし、一般的な CDSよ りも大 きな低減効果が得 られること

を示 した。       

第二に

(・

高速非破壊で読み出されたノイズを含む蓄積中間値信号 に対 して、最小 2乗 法 を用いて 信号値 を推定 して、ノイズ低減を図る手法を提案 した。ノイズが含まれる蓄積中間値 に対 して、最小

2乗 法の多項式近似 により蓄積の初期値お よび最終値 を推定することでノイズ低減 を図る手法であ り、 SNR改 善度 を示す解析式 を求め、シミュレーションの結果 とほぼ一致することを確認 した。

第二に、前述の 2段 構成の CDS回 路 によつてヽ フォ トンカゥンテイングレベルの低 ノイズ信号読 み出 しを行えることを実証するためのイメージセンサの試作および測定結果について述べるている。

低 ノイズ信号読み出 し回路、および画素回路において変換利得 を高めて高感度化 を図つた数種類のテ ス ト的な画素回路 を、 0.25岬 CMOSイ メージセンサプロセスにより試作 した。その測定結果 より、

ノイズ電圧は入力換算で μ V耐 以下に低減できる可能性 を示 した。一方、画素デバイス としては、

画素部の電荷検出部の寄生容量 を、使用するプロセス技術 において許容 される最小の値 まで低減 し、

読み出 しノイズの等価電子数 として 1電 子以下にで きる可能性 を示 した。 fこ れにより ltrcMosィ メー ジセンサで初めて光電子増倍 を用いる

.こ

となくフォ ドンヵゥンテイングによる撮像が行 える可能性 を 示 した。   .     .

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論 文 審 査 結 果 の 要 旨

最近 CMOSイ メージセンサに埋め込みフォ トダイオー ドが用いられるようにな り、 CCDイ メ‐

ジセンサに匹敵する高感度・低ノイズ特性が得 られるようになってきた。ノイズ特性に関しては、比 較的低速で動作するカラムでの処理 を有効 に利用すれば、 'cMosイ メージセンサの方がむ しろ優れ た特性が得 られる可能性がある。本論文は、 CMOsイ メー、 ジセンサのカラムに集積する信号読み出 し回路が発生するノイズ要因を解析 し、その結果から極めて低ノイズ特性を有する信号読み出し回路 を提案するとともに、デイジタル領域での処理を含めたノイズ低減処理回路 とその効果の解析及び、

試作 により低 ノイズ信号読み出 し回路の性能実証 を行 ったもので、 6章 か らなる。

第 1章 は序論であ り、本研究の背景 と目的を述べている。第 2章 では、 cMosイ メージセンサの ノイズ解析 とノイズ低減処理の基礎的考察 として、イメージセンサのノイズ要因と、シミュレータ上 での熱 ノイズ及び 1/fノ イズの発生方法 について述べている。第 3章 は、イメージセ ンサのカラム に集積する増幅型ノイズキャンセル回路の伝達関数を用いたノイズ解析手法を示 し、これを用いたノ イズ電力の計算結果がノイズ源を含めた過渡解析 による結果 とほぼ一致することを示 している。ま た、そのノイズ成分の解析の結果、特に高利得で増幅する場合に支配的なノイズ成分である、電荷加 算 ノー ドにサ ンプリングされるノイズ成分が、ノイズキャンセルを 2段 構成で行 うことで除去で き ることを見出 し、極めて低雑音な信号読み出 しが行 えることを示 した。第 4章 では、 フレームオー バーサンプリングと呼ぶイメージセンサのカラムでのノイズ低減処理について述べている。 cMosイ

メージセンサの非破壊読み出しの特徴 を利用 し、電荷蓄積途中の信号を読み出して、ノイズ抑圧積分 を行 うことで十分な信号のダイナミックレンジを確保 しなが ら、低ノイズ化が可能であることをシ ミュレーシ ョンに よ、 り示 している。第 5章 では、 0.25μ m CMOS技 術 により、第 3章 で述べた低 ノ イズ読み出 し回路 と、検出部の寄生容量を減 らし、電荷電圧変換利得を高めた画素回路からなるリニ アイメージセンサを試作 し、優れた低ノイズ特性 を得ている。測定の結果、従来の 1段 構成のノイ ズキャンセル回路の場合、入力換算で、 200メ Ⅳ耐 であるのに対 して、提案する 2段 構成のノイズキャ ンセル回路では、入力換算で約 40ぷ ヽ 程度 とな り、 1/5以 下に低減で きる可能性 を示 している。こ れは、測定 した画素回路の電荷電圧変換利得から、等価ノイズ電子数で 1電 子程度に相当 し、 cMos

イメージセンサによリフォ トンカウンティング撮像が行える可能性 を示 している。tt 6章 は、結論 であ り、得 られた成果をまとめている。

以上のように、本論文は博士 (工 学 )の 学位 を授与するのに相応 しうる内容であることを認める。

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参照

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