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ルービックキューブの解析 : 群論の題材として

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Academic year: 2021

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(1)

ル ー ビ ック キ ュー ブの 解 析

一 群 論 の 題 材 と し て ニ

兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 教 育 内容・方 法 開発 専攻

M 1 2 1 4 6 C

学 校 教 育 研 究 科 認 識 形 成 系 教 育 コ ー ス 陰 山 圭 一

(2)

1章

1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1,6 1,7 1.8 1.9 第

2章

2,1 2,2 2.3 2.4 第

3章

3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 謝辞 参考文献 君羊ヨ命 群 群 の例示

.…

… …

.…

1・ … …

.…

.…

… … 対称群 部 分群 準 同型 剰 余類 剰 余 群 準同型定理 直積 。半直積 サイズ

2の

ルー ビツクキューブについて ルー ビックキュー ブについて サ イ ズ

2の

ル ー ビ ックキ ューブの群 サイズ

2の

ルー ビックキューブの群の分解 サイズ

2の

ルー ビックキューブの群構造 サイズ

3の

ルー ビックキューブについて サ イ ズ

3の

ル ー ビ ックキ ューブの群 サ イ ズ 3と

2の

ル ー ビ ックキュー ブ群 の関係 ェ ッジキュニブの位置の置換 エ ッジキューブの向きの変換 サ イ ズ

3の

ル ー ビ ックキ ューブの群構造 5 5 8 10 14 22 25 32 36 37

46

46 47 50 68

77

77 84 87 94 104

116

117

(3)

研究の 目的

ルー ビックキューブは過去 に 日本で も人気 になった立方体 のパ ズル で ある。層の数や形が異なるものな ど色々なバージ ョンのものがあるが

,い

ずれ も多 くの人 を惹 きつ ける魅力 あるパ ズル であ る。ルー ビックキ ュー ブに魅力が感 じられ る理 由の

1つ

には

,動

きや見た 目が面 白い こ とが挙 げ られ るが

,こ

れ を群論 の題材 としてみて も非常に興味深 い。 そ こで本研究 においては

,ル

ー ビックキューブについて考 えてい く中 で

,群

論 の基本事項 の内容 を整理す ることを第一 の 目的 と してい る。そ して

,第

二の 目的 として

,ル

ー ビックキューブの数理構造 に内在す る群 を分解 し

,そ

の群構造 を考 えた。 群論の題材 として

,ル

ー ビックキューブに着 目した理由は

,ル

ー ビック キューブ とい うパズルに対する個人的興味があったこともあるが

,そ

れ に加 えて

,群

とい う基本的な代数的構造 について

,た

だ抽象的に理解す るだけでな く

,具

体的な対象をとりなが ら考察す ることで

,よ

り理解が 深めやすいのではないか と考えたか らである。

研究の内容

ルー ビックキューブの表面の小 さな正方形 (以下小正方形 と呼ぶ

)は

表面の層 を90° 回す とい うルー ビックキューブの操 作 (以下操作 と呼ぶ) に よつてあち らこち らに散 らばつてい く。本論の 中で も求 めたが

,立

方 体 を

3x3×

3に

分割 したルー ビックキューブ (以下サイズ

3の

ルー ビシ クキューブ と呼ぶ

)の

表面の小正方形の可能な配置は

,4000京

を超 える。 ルー ビックキュニ ブをそ ろえる とき

,場

当た り的 に小正方形 をそ ろえよ うとす る と

,す

でにそろえ られた小正方形 の位置 を崩 さず操作 してい く ことが非常 に困難 となつて くる。 つま リルー ビックキュー ブの動 きを整

(4)

理 してい くには理論的な考察が必要 で

,特

に群論 は非常に大 きな武器 と なる。 群 とは

,1う

の演算 o日法や乗法等)が 定 め られた集合 の うち

,結

合法 則

,単

位 元 の存在

,逆

元の存在 を満 たす ものである。整数 全体の集 合は 加法 に関 して

0を

単位元 とす る群 であ り

,有

理数全体か ら

0を

除い た集 合 は乗法 に関 して1を単位 元 とす る群である。例 として数 を元 とす る群 を挙 げた が

,写

像 を元 とす る群 も存在す る。写像 を元 とす る群 の中で も, 1つの固定 した集合 χ か ら

X自

身への全単射の写像全体の群 は群論 にお いて重要である。そのような群 は集合

Xの

濃度が

2の

場合 η次対称群 と よばれ 乱 と表 され る。対称群 は 「並び替 え」を元 とす る群 とも言 える。 また

,群

論 において重要 な概念 として準 同型写像

,核 ,正

規部分群 な どがある。準同型写像 とは

,群

構造 を保つ写像である。つ ま り群 θ か ら 群 α への準 同型写像 ∫は,″,ν ∈θ に対 して,ノ(″)∫(ν

)=∫

("ν)と なる 写像 である。核 とは準同型写像 に よる像 が単位元 となるよ うな元 を集 め た部分群 の ことである。準同型写像 の核 は特別 な部分群 となるこ とが知 られてい る

:そ

れ は正規部分群 とよばれ

,群

θの任意 の元 gと θ の正規 部分群 ∬ の任意の元 んに対 して,gん

gl∈

∬ とな る とい う性質 を もつ: 正規部分群 には様 々な特徴があるが

,そ

のなかで も重要な特徴は 夏 が

G

の正規部分群であるとき ∬ は σか ら

,あ

る群への準同型写像 の核 となる ことである。また

,そ

の ときの準同型の像 は

Gを

∬ でわつた剰余群 とよ ばれ る群 と同型 である。 これ らはルー ビックキューブの群 を考 えてい く うえで大変重要 な もの となる。 次 にルー ビックキューブの考察 に どの よ うに群 の概念 が現れ るのかを 説 明す る。 まず

,立

方体 を2× 2× 2に分割 してい るルー ビックキューブ (以下サイ ズ

2の

ルー ビックキュー ブ と呼ぶ

)に

ついて考 える。サイズ2 のルー ビックキューブは表面の24個の小正方形が乱雑 に西己置 され た状態 か ら

,操

作 によつてそれぞれの小正方形 を適正な位置へ戻 してい くパズ ル である。│これは操作 によつて24個の小正方形 を入れ替 えてい くパ ズル として とらえることができる。つま り

,操

作 とはま さに

24次

対称群 島4 の元であ り

,サ

イズ2のルー ビックキューブの操作 を め4の元 として とら えれ ば

,ル

ー ビックキューブの操 作全体 が

,群

として考 え られ る。 その 操作 によつて生成 され る群 を

RF)⊂

島4と す る。つ ま り操 作 と状態 を同 一視すれ ば

,RF)は

サイズ

2の

ルー ビックキューブの操作 に よつて起 こ り得 る全 ての状態 の集合 となる。 サイズ

2の

ルー ビツクキューブ を

8つ

の小 さな立方体 (以下小 キュニブ と呼ぶ

)を

組み合 わせ た形 とみ て

,小

(5)

キューブの位置 と向きを分 けて考 えることもできる。位置 に関 して考 え れ ば

,Rr)の

元である操作 は

8つ

の小 キューブの位 置の置換 を引き起 こ

i三

ξ

f薫

『え

11:言

11らi等

)〔

r源

部 分群 とな る。また準 同型 定理 に よって

,剰

余群RF)/R′)は民 と同型 で あ る こ とが確 か め られ た。 つ ま り小 キ ュー ブの位 置 は適切 な操 作 を行 う こ とで

,

自由な配 置 に動 かす こ とが で き るので あ る。 次 に

,小

キ ュー ブ

9早

:曇

:撼 ,「

鶴 濯 ■

Lち

黒 鳳

[製

鶴 群 「Ъ か ら(Z/3Z)8への写像 ψr)が考 え られ

,そ

れ は準 同型 写像 とな る。 ただ し

:RF)の

F)に よぅ像 は(Z/3Z)8と 上 致 は しない。っま り

,小

キ ュー ブ の 向 きは一 定 の条件 の も とでし か変 え られ ないの であ る。 さらに論文 で は

,サ

イ ズ

2の

ル ー ビ ックキュー ブの群構 造 は半直積 (Z/3Z)7× 品 で あ る こ と

,あ

る行 列 の群 と同型 とな るこ とを述べ た。 次 にサ イ ズ

3の

ル ー ビ ックキ ュー ブ につ いて考 えてい く。 サイ ズ

3の

ル ー ビ ックキュー ブ は表 面 に

54個

の小正方形 があ り

,そ

の それ ぞれ を適 正 な場所へ戻 してい くことを 目的 としてい る。サイズ

2の

もの と同様 に, 乱4の 部分群 として

,操

作全体の群

RF)を

定義す る。サイズ3のルー ビッ クキューブはフェイスキューブを固定す るとして

,コ

ーナー キューブの位 置 と向き

,エ

ッジキューブの位置 と向きについて群 を考察 し

,分

解 してい く。 しか しサイズ3の場合

,コ

ーナーキューブ とエ ッジキューブの位 置は, 互 いに影響 し合 う。 また

,コ

ーナー キューブの向 きは小 キューブの向き と同様 に 自由ではな く

,エ

ッジキユーブの向きにおいて も自由ではない。 その群構造 は半直積 ((Z/3Z)F文 (Z/2Z)11)※ (●8× ム2)∪ (A『 ×

AL))と

なること

,そ

してや は りある行列 の群 と同型 となることがわかつた。 この よ うに

,ル

ー ビックキュー ブはパズル としてだけで な く

,群

論 を 学ぶための題材 としてみて も非常 に意味のあるパ ズルである。

(6)

1章

群 論

1。

1

群 とは

,よ

い性 質 の演算 を もつ集 合 の こ とであ るが

,ま

ず 集 合 上 の演 算 とは何 か とい うこ とか ら1つず つ 定義 してい く。 集 合

Sの

任 意 の元 χ,ν に対 して,ひ とつ の元"*ν

Sが

決 ま る よ うな 対応 の こ とを

,S上

の演算 とい う。つ ま り

Sの

演 算 とは以 下 の よ うな写 像 の こ とで あ る。

*:鋲

S一→

S,((",ν

)―

π*ν) この演算 の定義 だ けで は

,意

味 の あ る考 察 を得 る こ とは で き ない。 よつ て

,次

の よ うな性 質 を加 える。 定義 1。■.■ 集 合

S上

の演算 が定義 され てお り

,次

の公理 ・ 結 合 法則:任意 の",ν,″ ∈

Sに

対 して(″*ν)某

Z=″

*(ν

*Z)が

成 り 立う。 を満 たす とき

,Sを

半群 とい う。 さ らに半群 に次 の よ うな性質 も加 える。 定義

1,1.2半

Sに

お い て

,S内

の ある元cが存在 して

,任

意 の元 "∈

S

に対 して c*″

=″

*c="を

満 たす とき

,Sを

モ ノイ ドとい う。 この とき のcを単位 元 とい う。 ここで次 の定理 を証 明 してお きたい。 、 定理 1。 1。

3半

群 にお いて

,単

位 元 が存在 す れ ばそれ はた だ一 つ で あ る。

(7)

証明 θ,c′ を単位元 とす る。単位元cの性質 ″

*c=″

において ″

=ど

と すれ ば,c′

*e=θ

′となる。一方

も単位元であるか ら,θ′*ι

=cと

な る。 ゆえに

,♂

=c′

*c=θ

□ ここで

,群

を次の よ うに定義す る。 定義

1.1,4モ

ノイ ドχ の単位元 を cと す る。″∈ν に対 して

,あ

る元 ″1∈ レ が存在 して "*″

1=χ

1*″

=Cを

満たす とき

を群 とい う。 またその π lを ″の逆元 とい う。

.

段階 をお つて群 の定義 を述べ てきたが

,群

の定義 を

1つ

にま とめ ると 次 の よ うになる。 定義

1,1.5集

合 θ に演算

*が

定義 されてお り

,任

意の元 ″,ν ∈θ に対 し て以下の

3つ

の性質 を満 たす とき

,Gを

群 とい う。

1.結

合法則

:任

意 の ″,ν,z∈

Gに

対 して(ω *ν

)*Z=″

*(ν

*Z)が

成 り立つ。

2,単

位元の存在:│ある元

cCθ

が存在 して

,任

意 の元 π∈G.に 対 して C*″

=″

*C=″

を満 たす。

3,逆

元の存在

:任

意の元 χ∈θ に対 して

,あ

る元 " 1∈ σが χ*″ 二

1=

″1*″

=Cを

満たす。 また

,群

の中には次の よ うな性質 を持つ ものもあ る。 定義

1.1.6半

Sに

おいて

,任

意 の ■,ν ∈

Sに

対 しπ*ν

*″ が成 り立つ とき

,Sは

可換であるとい う。可換 でない ときは非可換 とい う。ま た

,群

が可換であるときその群 を可換群 も しくはアーベル群 とい う。 群 の演算 の記号 を省略 して,″ *ν を単 に "ν と書 くことも多い。 また, η∈

Nに

対 して,((・ …(■ *″)*″ )*…・*χ)*″ ="れ と表す。群において れ個 は結合法則 が成 り立つので

,

どこか ら演算 してもよい。(″ 1)れ

=を

表す。 この指数法則 について以下の補題 を示す。 補題 1.1.7σ を群 とす る。θ の任意 の元 ″に対 して,η ∈

Nと

すれ ば, (″れ) 1=(″ 1)π となる。

(8)

証明 (″ 1)れ が ″つの逆元であることを示す。

χ

n*ば

r= *

れ個 れ個

= *い

π

* れ-1個 れ-1個

=″

*"*=:・ *χ *C*(三 =L二 重三二cL=二」堅二二L η-1個 れ-1個

= *い

* れ-2個 ■=2個 、 =θ となる。 よつて,("-1)れ =(″η

)1で

ある。

□ η∈

Nに

対 して,(″ 1)れ =(πれ) 1を単に ″ れとか く。 補題

1.1.8Gを

群 とする。θの任意の元

"に

おいて

,以

下の補題が成 り 立 つ 。 1,α ,b∈

Zに

対 して, πα*″b="α +b で あ る。 2.α,b∈

Zに

対 して: ' (″ α )b=χ αb であ る。 証 明 順 に証明 してい く。 1・ α,bが 共に正の数または共 に負の数の時は明 らかである。よつて

,以

下の場合 を考 える。 ・ αゝ

0,b<0の

とき

α

*″

b=″

*ミ

*″ *″

*t・ *″ 1 α個 lb個 =″ α―bl =″ α+b

(9)

●αく

0,b>0の

ときも同様 である。

2.bが

正 の数の時は明 らかである。よち て

,bが

負 の数 であるときを考 えれ ば, (″1)b=((π α )1倒) 1 =("αl倒 ) 1 =″―αl倒 =παb □ 可換群においては

,演

算を 十であらわす こともある。その場合は ″の 逆元を 一 "と表 し

,群

を加法群 と呼ぶこともある。 また

,群

θの集合 としての濃度 ‖

Gが

有限個であれば有限群

,無

限であ れば無限群 とい う。群論では濃度 ‖θのことを

Gの

位数 とい う。 1。

2

群 の例 示

ここでは半群やモ ノイ ド

,群

な どの例 を提示 してい く。 半群の例 としては次のよ うなものがある。

1.2.1自

然数全体の集合

N十 (0¢

N+)に

足し算十を演算として定義し

た ものは半群 である。

`

モ ノイ ドの例は次のよ うな ものがある。 例 1.2.2自 然数全体に0を加 えた集合

Nに

+を

演算 として定義 した もの はモ ノイ ドである。その とき単位元は

0で

ある。 また

,演

算 を複数持つ集合 もある。

'

1.2。

3N+,Nは

ともにかけ算 について

1を

単位 元 とす るモ ノイ ドで ある。 足 し算 については半群であ り

,か

け算 についてはモ ノイ ドである

N+の

よ うに複数 の演算 が定義 され る集合は他 に もある。

(10)

例 1.2.4η 次実正方行列全体 ν

IR)は

行列の足 し算 については零行列 を 単位 元 とす る可換 な群 である。 また

,か

け算 については(η ≧

2の

場合) 単位行列 を単位元 とす る非可換 なモ ノイ ドである。 モ ノイ ドの中か ら群 を取 り出す とい うこ とも考 え られ る。 定義

1.2,5モ

ノイ ドχ についてl χ

Xを

″ 内に逆元 をもう ν の元の集 合 とす る。つ ま り, y×

={"∈

И I∃π 1∈ 動「} とす る。 定理

1,2.6モ

ノイ ドχ に対 し

Xは

ν の演算で群 となる。その とき,

MXの

元を単元

,MXを

ν の単元群 とい う。 証明 群の定義である結合法則

,単

位元の存在

,逆

元の存在 を順に示す。 モ ノイ ドν の単位元をcとする。 1.ま ず,χ,ν ∈ν ×に対 して,χν∈χ が χ×に含まれることを示す。 (ν 1∬ 1)(″ ν)三ν1(″ 1″)ν =ν lν =C ("ν)(ν

1" 1)=″

(νν 1)″ 1 =″ ″ 1 =C

であるから

,(″

ν

)1=「

1″ 1∈

χ となる。よつて

ν∈ル■ と

なりν×はν の演算で閉じている。また

が結合法則を満たす

ので

,M×

も結合法則 を満 たす。

2.単

位元cについて

,cl=θ

によ りθ∈M×

3."∈

■/f× とす ると″π

l=″

1″

=cだ

か ら″は ″二1の逆元で ある。 よって ″1∈ ν × 以上 よ りχ×は群である。

(11)

1.2.7モ

ノイ ドに

,×)に

ついてZXは ±

1と

なる。そのとき‖

(Z×

)=2

となる。

1,2.8有

理数の集合

Qは

かけ算についてモノイ ドである。このとき

, Q挙

=Q―

{0}で

これはかけ算について群である。

群論で扱 う集合は数の集合ばかりではない。

1.2。

9η 次実正方行列全体の集合ν

XR)は

かけ算について単位行列を

単位元とするモノイ ドである。このとき

,MttR)は

正則なη次実正方行

列全体の集合となり

,か

け算について群となる。これを

GL(η ,●

と表す。

例 1.2.10集 合χから

Xへ

の写像の集合をχ

(X)と

(χ)∋

,gに

対して∫と

gの

合成 ヵ

→ χ をク

(∫ (″))と

定める。合成を演算として

ν

)は

恒等写像

咬 を単位元とするモノイ ドである。S(X)を ν

(X)×

とすると

S(χ )は

χ からχへの全単射全体の集合となる。

定義

1。

2.11集 合 χ が有限集合で‖

X=2の

とき,S(χ

)を

乱 とかきれ

次対称群という。

これから写像を合成する場合

,∫

とクの合成を∫クのように表す。この

とき

,∫g(″

)=g(∫

))で

あり∫θの∫から順に適用させる写像であるこ

とに注意する。

1。

3

対称群

この節 では対称群 について よ り詳 しく述べてい く。まず は記法 につい て定義 してお きたい。

のときσ /

︲\

1 こ 3 1 る 義 え 定 考 ={1,2,3,.… ,η}に

対して

次対称群乱

=S(χ

)を ∈現 を

σ

L)Iゴ

と表記す る。

(12)

ヽ ヽ ︱ ノ /

η

7 ¨   ¨           イ ヽ     の

¨

>〓

7 り   1 ん ま   / I V

σ                 引     き     ・ ・

¨

¨

¨

¨

  例           一   と と             に

な ︶ ︶ , o と     し る (7 lσ l)(σ7)=γ lCτ =717=θ (σ7)(71σ 1)=σ eσ l=σ σ l=c

となることから

7)1=τ

lで あることが確かめられる。

定義

1。

3.2対 称群乱 の元τが

,あ

j≠

プに対して

, 7(り

〒ブ

τ

(プ

)=j

τ

(た

)=た

(た

≠づ

,プ)

となるとき

,7を

互換といい

(を,プ)と

表す。

(13)

互換 は対称群 において重要な元である。 また

,次

の置換 も重要 な元で ある。 定義 1.3.3η 次対称群 S(χ )の ある元 σが集合

Xの

互いに異 なる元 αl,.… ,α

m

について, σ (αl)=α 2 σ (α2)=α 3 ` σ (αm_1)=α π l σ(am)=α l とな り,αl,,… ,α

m以

外 の元bについては σ

(b)=bと

なるとき,σ を巡 回 置換 といい σ=(αl,α2,…・ ,αm) .

とかく。また

,巡

回置換 σ =(α

l,,… ,α

η

),7=(bl)・

,bm)に

対 して

,

α

l,._,α

,bl).… ,bれ

が異なる元の場合

,σ,7を

互いに交わらない巡回置

換 という。

命題 1.3.41≦ づ

<」

≦ηに対して

次対称群 島 の互換の積

(づ ,づ +1)(j+1,づ

+2)…

(プ

1,プ)

は巡回置換であり

,(ブ,ブ

1,ブ

2,… .,を)と

一致する。

証明

σ

=(を ,J+1)(を +1,づ

+2)…

.(プ

1,ノ)に

ついて

,σ (j)=グ

となるこ

とは容易にわかる。また

,づ <た

Jと

なるんについて

,

σ

(た)={(り,づ

+1)…

(た-1,た)(た ,た

+1)…

.(プ

1,J)}(た)

を考えると

:ま

(り ,づ+1)…

(た-2,た

-1)は たを動かさない。

(た

1:た)に よって たは た

-1に

移 るが

,そ

れ以降は た

-1を

動かさないので σ(ん

)=(ん

-1) とわかる。また,た

<jま

たはノ<た となるたについては明 らかにσ(た

)=た

.

である。

□ また

,以

下の定理 も示 してお く。 定理 1,3.5η 次対称群 乱 の任意の元は

,互

いに交わ らない巡回置換 の積 で表す こ とができる。

(14)

証明

乱 の任意の元 σを

1う

選び

について考える。このとき″

{1,2,…

}に

ついて

,

"∼

ν⇔ ν

。 (″)(∃j≧ 0) とす る と

, 2項

関係

"∼ "が

反射律 と推移律 を満 たす ことは明 らか であ る。次 に

"N"が

同値 関係 であることを示すために

,"∼

"が

対称律 を満 たす ことを示す。(同値関係 については既矢口として論 を進 める)

″∼νとなる

",ν

{1,…

}に ついて

,今

ν=σ

j(χ )と

する。この

とき

ν,σ (ν),σ2(υ),.…

と考えていけば

,(1,…

}は 有限集合であるからσ

)〒 σ

ι

)か

となるた

,7が

存在する。ι―た

=グ

とすると

(ν)〒

νとなる。こ

のとき

,77ι

ブーづ

>0と

なる

mを

とると

,

.

σ商 '(ν

)=σ

じσ "(ν

)=σ

T'(ν

)=″

となる。よつて

,対

称律も成り立つ。上記より

,∼

は同値関係である。この

同値関係によつて

{1,…

,η}を

類別したとき

,1つ

の同値類はαを代表元と

して

,σ(α),…

,σ m=1(α )}の

形で表される。このときα

,σ (α),…

,σm_1(α)

は互いに異なり

,σm(α

)=α なので

,各

行に同じ同値類に含まれる元を

並べて

{1,…

,n}を

全てかけば

{1,…

}の

全体を

αl, σl), … , σml_1(αl) α2, σ2), ― ・, σm2 1(α2) αP, σp), … 。, σmp 1(αP) と表 す こ とが で き る。 この とき σは, ..,σれ2 1(α2)) す ことができる。 □ のとき

,巡

回置換の σ= とい うよ う (αl,σ(α l),・ ・・ に

,互

い に交 > ・ ′ 回   4 5 0 X 3 6

例 えば,σ ∈跳 が σ

=

積 で表す と,

=(1,8,7)(2,4,5)(3,6) となる。 以下,η次対称群 乱 といえば 乱

=S(X),X=

{1,2,…

,れ)と

する。

(15)

1。

4

部 分群

部分群 について以下のよ うに定義す る。 定義 1。

4.1群

θ の空ではない部分集合 ∬ があ り

,∬

が群 θ の演算 で群 になってい るとき

,つ

ま り∬ が, ●∬ の任意 の元 ″,ν に対 して,"ν ∈∬ ● Jfの 任意の元 πに対 して,″ 1∈ ∬ の条件 を満 たす とき

,Iを

θの部分群 とい う

6上

2条

件 を満たせ ば単

′ 位元cは

c=″

″1∈ ∬ とな り

,〃

に含まれ ることに注意す る。 以下の命題 の よ うに上記 の

2条

件 は1つにま とめ られ る。 命題 1。

4,2群

Gの

空でない部分集合 ∬ が部分群 であるこ との必要十分 条件 は, π,ν ∈〃 な らば "ν l∈ である。 証 明 以下

,必

要性 と十分性 を1贋に示す。

1,必

要性 を示す。〃 が

Gの

部分群であれば,″,ν ∈∬ に対 して υ∈∬ であるか らνl∈ ∬ とな り,"ν 1∈ ∬ となる。

1

2.十

分性 を示す。″∈∬ において,「″,ν ∈∬ な らば ″νl∈ ∬」 よ り, ″″ 「

1=CC〃

となる。 よつて ∬ は単位元を含む。 この ことか ら,ν ∈∬ に対 して ν

1=cν

l∈ ∬ とな る。 また

,任

意の ″,ν ∈∬ に対 してν 1∈ ∬ を用いるとχν=″(ν

l)1∈

″ となる。 よつて定義1.4.1よ り∬ は部分群 である。 以上 よ り

,必

要十分条件であることは示せ た。

□ ここで以下の命題 を証明 してお く。 命題

1.4.3群

Gの

部分集合

Sを

考 える。その とき

Sの

元 とその逆元 をい くつか演算 した積 で表せ る θの元 の集合つ ま り {αlε l

α

2ε2_・

α

mεm∈ GIど

,=±

1,α

じ∈

S}

(S)と

する。このとき

,6)は

Gの

部分群である。

(16)

証明 任意 の元 ″,ν

C(S)に

おいて, ″lεl.…αん ε (εづ

1,αぅ

cS).

ν tt blδl…・仇ぬ(島

1,bづ ∈S) とな り

, '

ν

l=α

lεl・

…α

ε

iblδl.… bι

δ

f(α

=一

δ

) とな る。 よつて ″νl∈ (S)と な り

,命

題1,4.2よ り(S)は

Gの

部分群 で ある。

□ 定義 1。4。

4群

θ の部分集合

Sを

考 える。 この とき

,命

題 1.4.3の (S)を

Sが

生成す る

Gの

部分群 とい う。(S)は

Sを

含む最小の部分群である。ま た

,特

G=(S)と

なるとき

,Sを

σの生成系 といい

,Sの

元 をθの生成 元 とい う。 なお

,S={″

1,・…,″π

}の

とき

,僣

)を (″1,… 。,″π)と もか く。 生成 とい う概念 を用いれば

,対

称群 は以下の よ うな性質 を持 つ。 定理 1,4。

5対

称群 島 は全 ての互換 の集合 によつて生成 され る。 証 明 対称群 島 は全ての互換 の集合 によつて生成 され るこ とを数学的帰 納法で示す。 1.η

=2の

ときは成立す る。 2,η

=ん

で成立す ると仮定 し,η =た

+1の

ときを考 える。σ∈乱+1に おいて,σ(た

+1)=た +1の

ときは σを 現 の元 と見なす ことができ るので帰納法の仮定 よ り,た

+1を

動か さない互換の積 で表せ る。そ

こで,S≠ た+1と してσ

(た

+1)=Sと

するとσと互換

7=(s,た

+1)

の合成 στは

στ(た

+1)=(た +1)

なので

1か

らんまでの置換 となる。 よつて仮定 よ り

,適

当な互換 η によつて στ

=71っ

… ■ となるので,σ

=■

742… 71τ とな りσは互 換 の積 で表せ る。 以上 よ り

,対

称群 島 は全ての互換 の集合 によって生成 され る。

□ 実際には

,乱

の生成元は も う少 し減 らす ことがで きる。

(17)

定理 1.4。

6対

称群 現 の η

-1個

の互換

,71=(1,2),72=(2,3),η

圭 (3,4),… =,Ъ

l=(η

-1,η )を とる と

,島

は ■,… .,Ъ lで生成 され る。 証明 定理1.4.5よ り

,互

換(り,プ)が 71か ら7721及 びその逆元の積 で表せ れ ば よい。今,を <ブ として も一般性 は失われない。 この とき (を,ノ

)=(■

■+1・・・η-1)(η _2η-3・ …■

) (1・

1) が成 り立つ ことを示す。 命題 1.3.4よ り ηη+1.…η-1=(ブ,グ 1,… 。,り であ り

,こ

の置換で ●ノはブー1に 移る。

′ ●づはプに移る。 ●iづ

+1≦

た≦ブー

1で

あるたは た

-1に

移 る。(づ ≦た

-1≦

ノー2) また

,命

題1.3.4よ り ■■+i.…乃_2=(プ 1,― .,,t+1,づ) とな り

,両

辺の逆元をとれば η-2 -η+172〒 (を ,を

+1,…

.,ブ ー1) となる。 この置換で ●′

-1は

りに毛多る。 ●ノはプに移る。 ●づ≦た≦ノー

2で

あるたは た

+1に

移 る。(づ

+1≦

+1≦

ブー1) 上記のことか ら

,式

(1.1)の右辺の合成によつて を,ブ 以外の乖は動かず, Jと プの互換 となっていて式(1.1)が成 り立つ。よって互換(り,プ)が 71か ら

t_1で

生成 され るので

,現

の任意の元は71から7721で生成 される。 □ 次に

,偶

置換

,奇

置換 について述べていきたい。ただ しできるだけ内 容を初等的に し

,初

学者に向けた説明を心がけてい く。

(18)

定義

1,4,7σ

∈税 に対し

:て, 0づ <グ

かつσ

(j)<σ(プ)と

なる数の組

(σ (り ,σ(プ))を

σにおける正の対

`>ブ

かつ

7(t)<σ

(プ)と

なる数の組

(σ (り ,σ(プ))を

σにおける負の対

ということにする。

`

つま り

,負

の対 とは σ(1)か らσ(2)ま でを σ(1),σ (2),… .,σ(2)と並べた ときに

,小

さい数 が大 きい数 よ り右 にあるよ うな

2つ

の数 の対の こ とで ある。 例 えば

:

‐ とな るの で

,負

の 対 は (1,2),(1,3),(1,4),(1,8),(5,8),(6,8),(7,8) の

7個

である。 補題

1.4.8置

換 σ∈乱 と互換 γ∈税 において,σ にお ける負の対 の個 数 とlσ における負 の対の個数の差 は奇数 となる。 証 明 τ=(α,b)と なる元 α,b(α

<b)を

と り, σ(1),σ (2),.… ,σ(α),・ …,σ(b),..,σ(2) と元 を並べてい く。 ここで,σ(α)よ り前 の部分 を

A,σ

(α)と σ(b)と の間の部分 を

3,σ

(b) よ り後 ろの部分 を σ とす る。つま り ヽ 、 ︲ ′ / 9   9 8 7 7 6           , 9 7 6 5         6 , 5 1   と     5 4 8   “   一 部 ︲ 3 4   並     ,4 2 3   を   ^ ,3 ん μ b V 燎   2

σ         σ ら カ l ■ σ 合 場 の σ(1),_.,σ -1) И σ), とす る。 また,7σ(1)か ら7σ(2)を

、 σ +1),…・:σ

(b-1)

B σ(b+1),:。 ・,σ(2) 0 σ(b),

(19)

τσ(1),7σ (2),.… ,7σ),・・¬7σ(b),・ ,7σ)

と並べると

,{1,…

,れ

}の

α

,b以

外の元たにおいて

,7σ(λ)

,7σ(α

)=σ

(b),7σ(b)≡

σ

(α)で

あるので

,(1.2)の

並びは

, σ(1),σ(2),.… ,σ(b),・ …,σ(α),...,σ(れ) と同 じで あ る。 つ ま り,σ(1),…・,σ (η)は

,べ

,日

O,日

(1,0 τσ(1),.… ,7σ)│ま

O,日

O,日

(1,4) とな り,σ(α)と σ(b)を入れ替 えただけの違い となってい る。 よって

,1か

らηの中の

2つ

の数 の対

(P,9)(p<g)に

ついて

,P,9ど

ち らが左 にあるのかが(1.3)と (1.4)で異なるのは, ・ σ(α)と σ(b)

・日の中鍼 とσ

o鋏

o匝

∃の中の元 とσ(b)の対 だ けであ り

,ま

た これ らの対 は全 て どち らが左 にあるの かが(1.3)と (1・4)で異 なる。匝∃の中の元の個数をs個 とすれば

,全

て合わせて

2s+1

個 の対で正負が異なることになる。正 と負 が入れ替わると

,負

の対が 1つ 増加 または減少す るので負の対の個数の偶奇 が入れ替わる。 よつて,σ に お ける負 の対の個数 と7σ における負 の対 の個数の差 は奇数 となる。 □ この補題 を利用 して

,以

下の定理 を示す。 定理 1。4。

∈Sれ において, 1.σ にお ける負 の対の個数 が偶数 な らば σを互換 の積 で表 した際 に, 必ず互換 の個数 は偶数 となる。 (1・動

(た)であ

(20)

2.σ にお ける負 の対の個数が奇数 な らば σを互換 の積 で表 した際 に, 必ず互換 の個数は奇数 となる。 証 明 σ∈現 について, σ

=71つ

,… Ъ(2は互換) と表せ る とき,σ における負の対 の個数 の偶奇 と

mの

偶奇が等 しい こと を

,数

学的帰納法で示す。 ●

m=0の

ときを考 える。 σ

=Idxと

なるので負 の対の個数 は

0個

となるので成立す る。

om=た

の ときに成立す ると仮定 して,σ

=■

….7t・

+1の

ときを考 え る。σ′=772-・■+1と した とき,σ′は 72か ら■+1までの た個 の互 換の積 で表せ ているので

,帰

納法の仮定 よ り (σ′における負の対の個数)≡ た

( mOd 2)

となる。 よつて,σ

=■

σ′であることと

,補

題1.4.8よ り

,

― (9に お け る負 の対の個数)≡ (σ ′ にお ける負の対 の個数

)+1≡

+1( mod 2)

となる。

,

以上 よ り,σにお ける負 の対の個数の偶奇 と

mの

偶奇が等 しい。 ここで,σ

=■

….ηれについて考 える。 ●σにお ける負の対が偶数個の とき

mが

奇数 とす ると

,上

で示 したこ とか ら負の対が奇数にな り矛盾す る。 よつて

,mは

偶数でなければ な らない。 ●σにお ける負 の対が奇数個の とき

mが

偶数 とす ると

,上

で示 した こ とか ら負の対が偶数 にな り矛盾す る。 よつて

,mは

奇数でなければ な らない。 □ 定理1.4.9よ り

,置

換 σ∈乱 を互換 の積 で表 した とき

,互

換の個数 の 偶奇 は σのみで決 ま り

,表

示の仕方 によらない ことがわか る。

(21)

定義 1.4,10η次対称群 の任意の元 σにおいて,`σが奇数個 の互換 の積で 表せ るとき,σ を奇置換 と呼び,σが偶数個 の互換 の積で表 せ るとき,σ を偶置換 と呼ぶ。 また

,写

Sgn:島

一→

(1,-1)を

Sgn(7)={Ll ::こ

][機

:i:

と定める。 この定義 によれ ば,σ

=71…

.ら の とき,sgn(σ

)=(-1)れ

となる。 また

,長

さが たの巡回置換 ρ=(α た,αた1,… .,αl)に おいては

,命

題1,3,4 よ り,ρ =(αl,α 2)(α 2,α3)… 。(αん1,αん)と ん

1個

の互換 の積 で表せ るの で,た が偶数 の ときsgn(ρ

)=-1,た

が奇数 の ときsgn(ρ

)=1と

な る。 補題 1.4.1l η次対称群 島 の元の中で,sgn(σ )〒 1と なるよ うな元 σを 集 めた集合Aれ は群 である。 証明 部分群 であることを示す。任意 の元 ″,ν ∈スっにおいて,ν ∈ スれ な らば適 当な互換 ■ に よつて ν

=71っ

….つ

mと

表す る。 よつて ν

1=

ηη ・・72■ と表せ るので,ν

lcス

れである。また

,z∈

Aれ も同様に適 当な 互換 弓によつて

"=可

….も と表せ る。よつてχν

l=っ

π…・71《…・弓ι∈ スれとな り

,Aれ

は部分群である。

□ 定義 1,4。

12η

次対称群 乱 の元の中で,sgn(σ

)=1と

なるよ うな元 σを 集 めた群 を η次交代群 といい ■れと表す。 ここで次の定理 も証明 しておきたい。 定理 1,4.13η ≧

3の

とき

,交

代群 スれは η

-2個

の巡回置換(づ -2,づ ― 1,J)(3≦ づ≦η)で 生成 される。 証明 (j-2,づ-1,づ)(3≦ j≦ η)で生成 され ることを数学的帰納法で示す。 1.η

=3の

とき

,品

の元は

6個

しかな く個々に調べると, A3={Id,(1,2)(1,3),(1,2)(2,3)}

(22)

となる。 これ らは

Id=(1,2,3)3

(1,2)(1,3)=(1,2,3) (1,2)(2,3)=(1,2,3)2 と表す ことができる。 よつて成立す る。 2.η

=た

で成 り立つ として,η =た

+1の

ときを考える。Aん+1の 任意 の元 σにおいて,σ(ι)圭 た

+1の

とき,(j-2,づ -1,づ)形 の元の積7 で た

+1を

ιにするものがある。 よつて7σ(た

+1)=た

+1と

してよ

い。このとき

,7σ

{1,…

,た}の

置換 と考えることができるので帰

納法の仮定より

,7σ

(づ

-2,J-1,づ

)の

形の元の合成 τ

で表せる。

よって σ

=717′

と表せ る。 以上 よ り

,交

代群 Иれは(を -2,」 -1,づ)(づ ≧ 3)で 生成 され る。

□ 特別 な場合 として

,唯

一の元か ら生成 される場合 は以下 の よ うに定義 す る。

、 定義 1.4。

14唯

一の元か ら生成 され る群 を巡回群 とい う。 例 1.4。

15加

法群

Zは

1か

ら生成 され る無限巡回群 である。 次 に元 に位数 を定義す る。 定義 1.4。

16群

G(単

位元 は c)の 元 ″において,″η

=cと

なる最小 の正 の整数 ηを ″の位数 とい う。 この よ うな 自然数 ηが存在 しない とき,″ の 位数 は無限 と定める。 定理 1.4。

17群

σ の元 αに対 して,α の位 数 と部分群 (α

)の

位数 は一致 す る。 証明 αの位数が有限の場合 と

,無

限の場合 に場合分 けを して考 える。 ●αの位数が有限の場合

,(a)の

生成元 αの位数 を ηとしθの単位元 を cと す ると,αれ

=cと

なる。 よつて,α

l=α

π

lで

あ り,(α

)=

{αl,・

η

}と

なるので

(α)の

位数がηであることを示すためには

α

l,.…

α

れが全て異なる元であることを示せばよい。

1≦

た≦ι≦η

(23)

について,αん=αιとすると,αんた

=c=α

ι一たょって αの位数がη であることと矛盾する。よつて αlからαπは互いに異なる元 となる。 αの位 数 が無 限 の場 合 ,απ

=c

り,(α)の 任意 の元 αた,♂(1≦ た て ,(α )の 位 数 は無 限 とな る。 となる自然数 ηが存在 しない。つま

<J)に

ついて,αた≠αιとなる。よつ □ 1。

5

準 同型

この節では準同型 について考える。準同型は群 と群 とを橋渡 しす るよ うなもので

,個

々の群ではなく複数の群の関係をとらえる意味で重要で ある。実際

,準

同型 とは以下のよ うな性質を満たす写像の ことである。 定義 1.5。

1群

θ があ り,∫ :θ → α となる写像が任意 の π,ν ∈θに 対 して ∫(″)∫(ν

)=∫

(″ν) を満たす とき,∫ を θか らα への準同型 とい う。特に準同型 ∫が全射の ときは全射準同型 といい

,全

単射のときは同型 とい う。群 σ

,Cの

間に同 型写像があれば

,Gと

α を同型 といいG tt σ′とか く。 以上のよ うに準同型を定義す ると

,以

下の命題 も得 られ る。 命題 1.5。

2∫

:θ → α が準同型な らば,∫(″

1)=∫

(″

)1で

ある。また, 群 θの単位元cと群 α の単位元 どについて ∫

(C)=σ

である。 証明 θ

2=cょ

,∫ (c)2=∫

2)=∫

(c)である。両辺に ∫(c) 1をかける と:ノ(ι

)=∫

(C)1∫

(C)=ど

である。 また

,任

意の元″∈θについて″χ

l=cよ

り,∫(″)∫

("1)=∫

(″

" 1)=

(C)=σ

となる。両辺 に左か ら∫(■

)1を

かけると,∫(π

l)=∫

(″

)1と

なる。

□ 命題 1.5。

3準

同型写像 ∫

:G→

α が同型写像であるな らば

,逆

写像 ∫

1:α

→ θ も同型写像である。

(24)

証明

全単射なので

′∈α に対してノ

1(■

)=π

,∫ 1(ν

)=ν

とお

ける。そうすると∫

1("′ )∫ 1(グ

)="ν であり

,一

∫二1(″′ν′

)=∫

1(∫(″)∫(ν

))=∫

1(∫ (″ν

))=″

ν となる。 よつて ∫1(″′ )∫ 1(ν′ )=‐∫1(″′ν′)で あり

,準

同型 となる。 η次対称群に関わる準同型 として以下のようなものが考え られ る。 例 1.5。

次対称群 乱 の元 σに対 して,sgn(σ )を考えると

,sgn:

{±1}が 島 か ら{±

1}へ

の全射準同型であることは容易にわかる。 準 同型 か ら以 下 の よ うにい くつ か の部 分 群 が定 ま る。 島 → 命題 1・

5,5準

同型 ∫:θ → α に対 して,∫ の像 ∫

(G)=Im∫

は θ′の部 分群である:

証明

(π),∫(レ)∈

(G)と

するとき

,∫

は準同型より

,

(π)∫(ν

) 1=∫

(・)∫(ν 1) =∫(″

ν

1)∈

(G)

命題

1,4.2よ

,∫

(G)は

部分群である。

定義

1,5。

6準

同型 ∫

→ α に対して,Glの 単位元をどとするとき

,G

の部分集合

Ker∫

, Ker∫

={″

∈σ

l∫(χ)=C′}

と定義する。このとき

Ker∫

を準同型∫の核という。

核については次の定理が得 られる。 定理 1.5。

7準

同型 ∫

:G→

α の核Ker∫は任意の元 ク∈σについて g(Kもr∫)ク

1=Ker∫

を満たす

Gの

部分群である。ただし

,g(Ker∫

)gl={g"g 11π

Ker∫}

とする。

(25)

(")=ノ

(ν)=C′(C′ はG′ の単位 元 )で あるj と,

証明

Ker∫

とすると

,

,∫(″

ν

l)に

ついて考える

("ν l)三

(″)ノ(ν

)1=θ

θ

l=θ

となる。よつて″

1∈ Ker∫

となり

,Ker∫

Gの

部分群である。また

,

θの任意の元

g,Ker∫

の任意の元″に対して

, │

(g″

gl)=∫

(g)∫(")∫(g 1)=∫(g)∫(g 1)≡

(ク)∫(g) 1‐

θ

となり

,g″

1∈ Ker∫

である。よつて

g(Ker∫)ク 1⊂ Ker∫

となる。ここ

,ク

は任意の元であつたのでクの代わりにク

1を

用いれば

,ク

glを

入れ替えて

,ク 1(Ker∫)g⊂ Ker∫

も成 り立つ。この式の両辺に左から

g,

右からク

1を

かけることで

,

1(Ker∫ )ク

g 1=Ker∫ ⊂

g(Ker∫)ク 1

も言える。以上により

,ク(Ker∫

)gl=Ker∫

である。

1.5。

8 sgn:乱 →

1)の

核は■れである。

上記の核の性質を用いて正規部分群を次のように定義する。

定義

1.5。

9群

θの部分群∬が任意の元

g∈

θに対して

, 乃

r=g∬

g 1

を満たすとき,∬ をθの正規部分群という。ただし,g耳ク

1と

g 11

ん∈∬

)の

手とである。∬がθの正規部分群のとき

,∬

くθとかく。

定理 1.5,7の 証 明 と同様 の議 論 に よつて

,∬

Gの

正規部 分群 で あ るた め には

,Gの

任 意 の元 クに対 して,θ∬

gl⊂

∬ で あれ ば十 分 であ る こと がわかる。また

,定

理1.5.7よ り

,準

同型 ∫の核はIE規部分群 となること がわかる。特に 五れは 税 の正規部分群である。 以下の命題はよく使われ るので

,示

してお く。 命題 1.5。

10群

準同型 ∫:θ → α があ り

cを

Gの

単位元 とした とき, Ker∫

={C}で

あることは∫が単射である■との必要十分条件である。

証 明 十 分 性 と必 要性 を順 に示 す。

(26)

1.十

分性を示す。

Ker∫

={C}と

する。すると

,“,ν

Gに

対 して

(″

)=∫

(ν)と

したとき

,∫

は準同型より

c′

=∫

(″ )∫ (ν

) 1=バ

″ν

1)

となぅ。仮定より

ν

1=Cと

なり

,″ =ν

となる。よつて

,ノ

単射である。

,

2.必

要性 を示す。∫が単射 とす る。すると,

つとなる。よつて

Ker∫

={C}と

なる。

以 上 よ り

,必

要 十 分条件 で あ る こ とは示せ た。

(″

)=ご

となる″は唯一

1。

6

剰余類

同値関係については既知として論をすすめる

(す

でに定理

1.3.59証

明で

も用いた

)が

,定

義と基本的性質だけ確認しておく。まず

,集

Sに

おけ

る関係∼とは

,Sの

任意の元″

に対して

,″

んνであるか

"≠

υである

かがはつきりしているものである。つまり

,R={(″

)CS×

51″

∼ν

}

を定めることと同じである。関係のうち

,特

に同値関係は車要である。

定義

1。

6.1集

Sに

おける関係∼が

,集

Sの

任意の元″

,ν,zに

対して

,

o反

射律:χ ∼ ″

o対

称律:χ ∼ νな らば ν∼ " ・ 推移律:χ ∼ νかつ ν∼

,な

らば ″∼ z を満 たす とき

,関

係 ∼ を同値関係 とい う。 同値関係 ∼が定義 され ると

,次

の よ うな集合 も定義 され る。 定義 1.6。

2集

Sに

同値 関係 ∼があるとき,″ ∈

Sに

対 して, θ

(")={ν

CSI″

∼ ν

} `

とす る。 その とき

(χ)を ″が定 める同値類 とい う。 また

,Sの

部 分集 合 θ が同値類 であるとは

,あ

る元 ″∈

Sに

対 して θ

(″)であること をいい

,同

値類 θ に属す る元の

1つ

を θ の代表元 とい う。 □

(27)

同値 関係 は集合 をい くつかのグループに分 けることを意 味 してい る。 ここで

,集

合 の直和 について定義す る。

定義

1.6.3集

合族

Q(α

∈う について

,任

意の元 α

,b∈

b)に

対し

Q∩

C=0

のとき

,∪

Qを

集合族

Cの

直和といい

,Ⅱ Qと

表す。

α∈A α∈A Iま

,あ

る集合χ を

X=Ⅱ

Qと

表すことχの直和分解という。

α∈A 定義 1.6。

4集

Sに

同値関係 ∼ が与 え られ るとき

,同

値類 θ,α は θ∩ α 事

0か

θ

′である。 よつて全ての同値類を考えると,

S=Ⅱ

θ

θ:同値類 と表す ことができる。 この直和分解 を

Sの

∼ による同値類別 とい う。逆 に

,集

Sが

ある部分集合族 の直和で表せ るとき

,そ

れ を同値類別 とす る同値関係 が唯一定まる。 また

,同

値 関係 ∼ が与 え られた とき

,新

しい集合 が定義 され る。 定義

1.6.5集

合 χ において

,Xの

部分集合全体の集合 を巾集合 とい う。 定義

1.6.6集

Sに

同値関係 ∼が与 え られ た とき,

S/∼

={σ

)⊂

SI"∈

S}

とし

,S/∼

をSの 関係

Nに

よる商集合という。商集合

S/∼

は,∼ によ

る各同値類を元とする巾集合

2Sの

部分集合である。

定義

1.6.7集

Sか

ら商集合

S/∼

への写像

P:S→

S/∼

P(″

)=θ

(″)と

定めると

,pは

全射であり,こ の全射Pを 同値関係∼に

よ る射影 とい う。

X⊂

Sに

つ いて

P lx:X―

S/∼

が全単射のとき,集合χを商集合

S/∼

の完全代表系という。

(28)

つま り

,完

全代表系 とは各同値類 の元 を1つだけ含 む よ うな集合

Xの

こ とである。 次 の よ うに して群 にも同値 関係 の概念 を適用す る。 定理

1.6.8群

θの部分群 〃 に対 して関係 ″Nν を ″∼ ν⇔ "lν ∈∬ (″ ,ν ∈

G)

と定 める と

,∼

Gの

同値 関係 を与 える。 証明 反射律

,対

称律

;推

移律 を順 に示す。 ・ 反射律 について考 える。"lπ

=Cこ

∬ であ り

,反

射律 は明 らかで ある。 ・ 対称律 について考 える。″∼ νであれ ば ″lν ∈∬ とな る。 ここで 逆元 を考 える と,(″ lν

) 1=ν

l″ ∈∬ である。 よつて ν∼ ηとな り

,対

称律 はな りたつ。 ・ 推移律 について考 える。″∼ ν,ν ∼

Zで

あれ ば ″lν,ν lz∈ ∬ であ る。 この

2つ

の元の積 は(″ lν )(ν

lZ)=π

lZ∈ ∬ とな る。 よつて ″∼ zと なる。 上記 よ り

,∼

は同値 関係 である。

□ また

,定

理1.6.8の同値関係 において,π ∈

Gの

定める同値類 は

θ

(″

)={ν

∈σ

l″ lν

∈″

} となる。ここで

,"lν

∈″ であることは

,∬

のある元 んについて,υ

=″

ん と表せ る事 に同値 である。 よつて以下のよ うに定義す る。

定義

1.6。

9群

Gに

おいて∬ を

Gの

部分群 とする。π

∈σに対して関

"∼

νを″

∈∬ と定めると

,

"∬ ={″

ん∈σ

lん

∈∬

}

と定義すれば″∬が″の定める同値類θ

(π)に

等しくなる。このとき

を∬による左剰余類という。また,∬ による左剰余類全体の集合が関係

∼による商集合σ

/∼

である。このとき

,商

集合をθ

/∬

とかき

,Gの

による左剰余集合または

Gを

∬ で右か ら割 った集合 とい う。

(29)

1.6`19品

={Id,(1,2,3),(3,2,1),(1,2),(2,3),(3,1)}に

おいて

, (1,2,3)=α

,(1,2)=b

とすると

,跳

={Id,α,α2,ら,α

,α2b}と

なる。ここで∬

={Id,b}と

する

,b2=Idな

ので〃は部分群となり,関係Nを

χ∼ ν⇔ πTlν ∈ff

とすれば

,こ

れは同値関係である。このときθ/1を 具体的にかけば

G/∬

={∬

,α2∬} となる。 定理 1.6。

11群

σの部分群 ∬ に対 して θ上の関係 ん を ″′もνく =〉 ″ν-1∈ ∬ と定める と

,ん

Gの

同値 関係 を与 える。 証明 反射律

,対

称律

,推

移律 を順 に示す。 ・ 反射律 について考 える。zπ

-1=C∈

∬ であるので

,反

射律 は明 ら かである。 ・ 対称律 について考 える。

"ん

νでぁれ ば "ν 1∈ ∬ とな る。 ここで 逆元 を考 える と,ν″1∈ ∬ である。 よって νん ″とな り

,対

称律 はな りたつ。 ・ 1推移律 について考 える。

"ん

ν,ν ん

zで

ぁれば "ν 1,ν z l∈ 〃であ る。 この

2つ

め元の積 は(πν 1)(ν

Z 1)="Zl∈

∬ とな る

:よ

って ″ん zと なる。 上記 よ り

,ん

は同値 関係 である。

□ また

,定

理1.6.8の同値 関係 において,″ ∈θの定 める同値類 は

σ

(")={ν

∈σ

l"ν 1∈

Лり

となる。ここで,″νl∈ ∬ であれば

,IIの

ある元 ん1に ついて,"ν l二 ん1 となるので

,両

辺 に右か らνをかけると″

=ん

lν となる。 また

,両

辺 に 左 か らん 「1を かけるとん

Fl"=ν

となる。 ここで,んFlをんに置 き換 える と,ν

=ん

″となる。 よつて以下の よ うに定義す る。

(30)

定義

1.6.12群

Gに

お いて π,ν ∈θ

,″

Gの

部分群 で あ り

,関

係 ″ん ν を ″νl∈ ∬ と定 め,

∬″

={れ

"∈

σ

lん

∈∬

}

と定義すればχの定める同値類σ

(″

)=∬

″となる。このとき

,∬

″を∬

による右剰余類という。また

,∬

による右剰余類全体の集合が関係 んに

よる商集合G/ん である。このとき

,商

集合を∬\Gと かく。

1.6。

13ム

={Idi(1,2,3),(3,2,1),(1,2),(2,3),(3,1)}に

おいて

,(1,2,3)

をα

,(1,2)を

bと

すると島

={Id,α,α2,b,αb,α2b)と

なる。

1.6.10と

同じ部分群〃={Id,b}に ついて

,関

係 んを

″んク⇔

"ν l∈

とす る。この とき

,実

際 の置換 の合成 を求 め ることに よ り,α

b=bα

2,α

2b=

が確かめられるので,I\ σ

={∬

,〃

α

,∬

α

2)と

なる。

1.6.10と

1.6.13か

,θ/∬

={∬

,α2∬}で

ぁり∬\θ={〃

,∬

α

,∬

α

2}

である。ここで

,

α

={α,αb},α 2∬ ={α2,α2b} であ り

, `

∬α

={α,bα},″

α

2={α

2,bα2} である。bα

2bで ぁり,bα2、

bで あるので

,左

剰余類 と右剰余類は 2、ず しも一致は しないことがわかる。

定義

1.6。

14群

σと部分群 ∬ に対し

,G/∬

の元の個数を

(G:〃

)と

,Iの

θにおける指数という。

1.6。

15単

位群θ

={c)の Gに

おける指数

c:c)は

Gの

位数に等しい。

定理

1.6。

16対

応 θ

/∬

∋″∬ ― ∬π

l∈

∬、σは全単射である。

証明

まず対応 ∫

/∬

∋″∬ ― ″″

1∈

∬ヽθ が

well― dё

inedで あ

るか調べる。″∬

∬ とすると,∬ のある元んについてν

=″

れであり

,

ν

l=ん

1■ 1で

ある。このとき

,

)=∬

ν

l

=∬

1″ 1 =∬ ″ 1

(31)

よつて ∫はWel卜

deinedで

ある。次 に

,単

射 であることを示 す。″,ν ∈θ に対 して

,∬

"1二

〃ν1とす る と

,Iの

ある元 んについて ν

1=ん

″1 である。 よつて ν

=″

ん1と なる。 ここで ν∬=二 πん 1∬ `

=″

となる。よつて単射である。次に対応 ∫は全射であることを示す。″ヽ

G

の任意の元 ″″に対して

,∫

("1∬

)=∬

″となる。よつて∫は全射 とな

,上

記と合わせて全単射であることを示せた。よつて右剰余類の個数

も(σ i〃 )と 同 じである。 ここで命題 を

1つ

示 しておきたい。 命題

1.6.17群

Gに

おける2つの部分群 ∬ が有限な らば, ⊃

Kに

対 し

,(G:∬

),(∬

:K)

(G:〃

)(∬ :κ)〒

(G:κ

)

となる。特にζ

={c}と

すると

,(σ

:∬)‖

=‖

σとなる。

証明

剰余集合θ

/∬,∬

/Kの 完全代表系をそれぞれ

{"づ │づ

=1,…

,η} {防 │ブ

=1,…

,m}

とし

,剰

余類別 を考 えると,

θ

=Ⅱ

a∬

=1

∬事Ⅱ坊κ

′=1 (1,り (1.6) とな る。 いま

,Gの

任意の元 クに対 して,式 (1.5)よ

,g∬

=″

j〃 となる ″jが ある。つ ま り

,g=χ

んとなる ん∈ ∬ が存在す る。 この んに対 して

,式

(1.6)よ り,んκ

=坊

κ となる坊κ がある。つま り,ん

=防

たとなる ん∈

K

が存在す る。 よつて

,g=″

j坊たとな り

,gκ =″

jttKと な る。 よつて, Gんκ〒{″jttЙ¬ を

=1,…

・,η,ブ

=1,…

,m)で

ある。

(32)

次に,(り,ノ)≠ (グ,ノ′)と なるり,グ,ノ,ノ に対 してκづ防κ ≠ "づ ′鋳′

Kを

示す。 仮に, ″づ鋳 ="`′ 鋳 ′(ヨた ∈ κ) (1.7) で あ る とす る と

,助

,防′,た ∈ ∬ よ り,"じ∬

を′∬ とな ぅ。 この とき, 式 (1.5)が剰 余類 別 で あ る こ とか ら を

=グ

で あ る。 よつて式 (1.7)よ り, 均

=防

′たとな る。 この とき

,切

κ

=坊

′κ で あ り

,式

(1.6)が剰 余 類 別 で

あることからブ

=J′

である。よつて

,(,,プ

)=(グ

,ブ

)と

なり

,仮

定と矛盾

する。よつて

, ″を防κ ≠″j′防′κ である。 この定理か ら

,以

下の系が導かれ る。 系

1,6,18有

限群 θ において

,部

分群 ∬ を考 えると

,∬

の位数

,Ifの

指 数 は どれ も ‖

Gの

約数 となる。 ` 証明 命題1.6.17よ り

,群

θ にお ける部分群 ∬ において,

(G:∬

)(〃 :{θ})=‖

θ

である。 ここで

(G:∬

)と (″ :{C})=‖ ∬ は共に自然数 となるので

,部

分群 〃 の位数

,指

数は共に

lGの

約数である。

□ 系 1.6。

19有

限群 σの任意の元 ″において χの位数は ‖θの約数である。 証明.χ ∈θの位数 をαとすると,‖(″

)=α

となる。(")は

Gの

部分群な ので

,系

1.6.18よ り,α =‖(力)は ‖θの約数である。

位数が素数の群θについて考える。素数の約数が

1と

その素数自体しか

なしヽ

ことから

,系

1.6.19よ

,部

分群は

}と

G自 体のみとなる。ι≠α

となる

Gの

元αをとると

,(α)≠ {C}だ

から

,(α

)=θ

となる。よつて位

数が素数の群θは巡回群であることがわかる。

(33)

1。

7

剰 余群

この節 では剰余群 について考 えてい く。そのために

,ま

ず以下の命題 を確認 してお きたい。

,

命題 1,7。

1群

Gと

その部分群 ∬ に対 して

,次

の こ とは全 て互いに同値 である。

1.∬

Gの

正規部分群である。 2.θ の任意の元 ″に対 して

,∬

=″∬χlと なる。

3,Cの

任意の元 ″について

,∬"=π

∬ である。 4.θ の任意 の元夕について

,∬

π∬ となる θ の元 νが存在す る。

5,Gの

任意 の元 πと∬ の任意 の元 んについて,″ ん

"1∈

∬ とな る。 6,θ の任意 の元 χと∬ の任意 の元 んについて,χ ん

=ん

′ "と な るよ う な んノ∈∬ が存在する。 7,θ の任意 の元 "と ∬ の任意 の元 んについて,んχ

=″

ん′とな るよ う な ん′∈〃 が存在す る。 証明 条件 1,… 。,条件

7が

互 いに同値 であることを順 に示 してい く。 ・ 定義1.5。9よ り

,条

2は

正規部分群 の定義である。 よつて条件1と 条件

2は

明 らかに同値 である。 ・ 条件 2⇔ 条件3を示す。 → を示す。 ∬ が θ の任意 の元 ″に対 して

,∬

=″

∬″1と なれば

,両

辺 に右か らπをかけれ ば ∬″=″∬ となる。 ← を示す。

Cの

任意の元 ″について。∬″

=″

∬ であれ ば

,両

辺 に右か ら

"1

をかけれ ば ∬

="∬

" 1と なる。

(34)

・ 条件 3⇔ 条件

4を

示す。 → を示す。

Gの

任 意 の元 ″につ し=ヽて

,∬

″=π∬ で あれ ば

,∬

"=ν

∬ とな る σ

の元νが存在している。

← を示す。

Gの

任意の元 ″について

,∬

"〒

ν∬ となる

Gの

元 νが存在 していれ ば

,c∈

〃 なので

,"=c″

∈∬

"=ν

〃 となる。 よつて,π〃=ν∬ とな り

,仮

定 よ り∬″〒ク∬

∬ となる。 ・ 条件 2⇔ 条件

5を

示す。 → を示す。

Gの

任意の元 ″に対 して

,〃

=″

〃″1となれ ば

の任意 の元 χ と〃 の任意 の元 んについて,″ ん″1∈ ∬ となるのは明 らかである。 ← を示す。θの任意の元 ″と〃 の任意の元 んについて,″ん夕1∈ ∬ となれば,χ∬″ 1⊂ ∬ である。″を″1へ置 き換 えると,″ 1〃″⊂ ∬ となる。両辺 の左 か ら

",右

か ら″ 1を か けれ ば

,∬

⊂ ″∬″1 とな る。 よらて

,Gの

任意 の元 ″に対 して,″ ∬″

1=∬

とな る。 ●条件 5⇔ 条件

6を

示す。 → を示す。 θの任意 の元 πと∬ の任意 の元 んについて,″ ん■1∈ 〃 となれ ば, ∬ん″

1=ん

′となるん′∈∬ が存在す る。 ここで両辺に右か ら″をか ける と,″ ん

=″

″となる。 ← を示す。

Gの

任意の元 κと∬ の任意の元 んについて,″ん

=ん

′″となるよ うな ん′∈∬ が存在すれば

,両

辺に右か ら■1をかけることで,■ん “

1=ん

′ とな るので πん″1∈ ∬ である。

o条

件 6⇔ 条件7を示す。 ⇒ を示す。 θ の任 意 の元 πと∬ の任意 の元 んを考 える。 この とき ″1に対 し て

,条

件6よ り″1ん

=ん

χ1と なるよ うな ん′∈∬ が存在す るので , 両辺 に左右か ら

"を

かけることで,ん

"=″

ん′となる。

(35)

← を示す。 σ の任意 の元 ∬と ∬ の任意 の元 んを考 える。条件

7よ

りん″

1=

"-1ん′となるような ん′∈″ が存在するので

,両

辺 に左右 か ら″をか けることで,π ん≡ ん句 となる。

.以

上 よ り, とな り

,全

て同値である。

□ 命題

1,7.2群

Gと

その正規部分群 ∬ く

Gを

考える。集合 σ/∬ 上の演算

*を

,",ν

cGに

対 して, ("∬ )*(ν∬

)=″

ν∬ と定義す る と

,G/∬

*に

よ り群 になる。

証明 まず

,演

*が

well―

deinedで

あるか を調べ る。well―

deinedで

るためには, π〃=″′∬,ν∬=ν ′∬ な らば "ν∬

=″

′ ν′∬

(1.8)

であれば よい。今,″,ν ,ん ,ん′∈

Gに

対 して,″ 〒 π′ん,ν =ν′ん′(ん ,ん ′∈″ ) とす ると,″ν

=″

′んν′ん′となる。 ここで

,∬

くθなので命題 1.7.1の 7.が 成 り立 ち,んν′=ν′ん″となる ん″が存在す る。 よつて "ν =π ′ んν′ん′ ‐ =="′ ν′ん″んノ∈″′ν句

7

よって,″υ∬=π′ν′∬ とな り

,式

(1.8)が示 された。 また

, '

(("〃 )*(ν∬))*(Z∬

)=("ν

)*(Z∬)

' =(χ

ν)Z∬ =κ(νZ)∬ =(∬∬)*(νZ∬)

=(Z∬

)*((ν∬)*(Z∬)) 件 条 ⇔ 4   6 件 件 条 条 ⇔   ⇔ 3   5 件 件 条 条 ⇔   ⇔ r i く l k 2 件 条 ⇔ 件 条

参照

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