1=ん 。
2.1 ルー ビックキューブについて
図 2.1:3× 3×
3の
ル ー ビ ックキ ュー ブル ー ビ ックキ ュー ブ とは立方体 のパ ズル で あ る。初 期状 態 で は
6面
そ れ ぞれ が異 な った1つの色 に塗 られ てお り,そ
れ ぞれ の面 が3× 3の正 方 形 に分割 され ていて,立
方 体全体 が各面 に水 平 に3層
に分害1され て い る。各 面 に垂 直 で そ の 中心 を通 る三 つ の軸 で層 を回転 させ る こ とに よ り
,色
第
2章
サ イズ2の
ル ー ビ ックキ ュー ブにつ いての配色 を変 えるこ とができ
,色
が乱雑 になった状態 か ら,全
ての面 の色をそ ろえてい くことを 目的 とす るパ ズルである。例 を図 2:1に 示す。
類似パズル としては2× 2×
2の
ものな ど分割数の異なるもの,表
面の 模様 が異な るもの,動
きが制 限 され てい るもしくは異なるもの,正
十二 面体 を分割 してあるメガ ミンクスな どがある。定義 2,1.1「
6面
がそれぞれ異なる 1つ の色で塗 られた立方体 をη×η×η に分害Jしたルー ビックキユーブ」を 「サイズ ηのルー ビックキュー ブ」と よぶ こととす る。この論文ではサイズ 2,3の ルー ビックキューブについてその群論的構造 を考察す る。
2。
2 サ イズ 2の ルー ビックキ ュー ブの群
サイズ
2の
ルー ビックキューブについて考 えてい くために,群
や操作 につ いての定義 を行 う。ルー ビックキュー ブの層 の回転 に よる操 作 の前 後では,常
にルー ビックキューブを同 じ位置 に置 くこととす る。それ に よ り
,ル
ー ビックキュー ブの構成要素であ る面や表面の正方形 の位 置に固定 した名称 を決 めることが可能 となる。定義
2.2.1サ
イズ2の
ルー ビックキューブの6つ
の面に以下のよ うに名 前 を付 ける。・ 前面 を ∫とす る。
・ 後面 を bと す る。
o上
面 を しとす る。・ 底面 を ごとす る。
・ 右 の面 を rと す る。
●左 の面 を1とす る。
47
第
2章
サイズ2の
ルー ビックキューブについて/b
l̲
図 2.2:面 の名 前
また,こ れらの集合を
,F={∫
,b,包,ご ,r,ι}とする。
面の名前 については図 2.2に 示す。
定義
2.2.2定
義 2.2.1で 定 めたFの
中の1つ
の面 に向かつて90° 右 手回 しす るこ と,ま
たそれ らを有限回連続 して行 うことを操作 とよぶ こ とと す る。Fの
中の1つの面 ″に対 して,″ は ∫,b,包,α ,r,ι のいずれかで ある。この とき,κ の面に向かつて90°右手回 しす る操作 も″で表す こととす る。
つま り
,文
脈 によつてFの
元は面や操作 を表す。例 2,2.3色 の操作 を図 2.3に 示す。
定義
2.2.4サ
イズ2の
ルー ビックキューブは各面が4個
の正方形 に分割 され ることによ り,表
面が24個の正方形 に分害1され る。それ ら24個
の正 方形 を小正方形 と呼ぶ こととす る。 また,サ
イズ2の
ルー ビックキ ューブは各面が分割 され ることにより
,8個
の立方体が組み合わ された形 とみ ることがで きる。 それ ら8個
の立方体の こ とを小キュー ブ とよぶ こ とと す る。定義
2.2.5サ
イズ2のルー ビックキューブの表面の24個の小正方形 の位 置 に,そ
れ ぞれ ″1,.… メ24と名前 をつけ,以
後 この名称 を固定 して議論 48u
r
ギ ー
→ d
第
2章
サ イ ズ2の
ル ー ビ ックキ ュー ブにつ いて図 2.3:サ イ ズ
2の
ル ー ビ ックキュー ブのz
をす す め る。位 置 の名称 を固定 してお くこ とが重 要 なので あつて
,
どの 位 置 が ″1なの か とい つた こ とは あま り重 要 ではな い。 そ の24個
の位 置の集 合 をX24と す る。
キューブの操作の前後でキューブ全体の位置を変 えない としたので
,操
作 に よつて
,為
4の各元 の位置 にある小正方形 は χ24の いずれかの位置 に動 くこととなる。いま
,操
作 ρに対 して,こ
の ρを次のよ うに24次
対称群 島4の 元 とし て考 える。つま り,ρ によつて"ぅ の位置 にある正方形が ″プの位置 に動 く
とき,
ρ
(り =ノと定める と,ρ は 島4の元 を表す こととなる。 この よ うに以後操作 を あ4
の元 として考 える。 また
,島
4の単位元 を以後cで
表記す る。操作の演算 については
,操
作 ρと操作 μがあ りρを行 つてか らμを行 う操作 を ρμと表す。ρによつて"ぅ の位置 の小正方形が π′に,μ によつて
κプの位置 の小正方形が れ に移動す るとき,ρμによつて
"こ
の位置 の小正 方形 は ″んに移動す る。よ つて
,操
作 をS424の元 として とらえるとき,操
作の演算は あ4の 演算 と一致 している。尚
,以
後 この論文では操作 を例え ば ∫bzのよ うに示 してい くが,ル
πは左 か ら順番 に,∫ を行 つてか らbを 行 い,最
後 にzを
行 うことに注意す る。この とき
,例
えば z∈Fに
対 してz4は
物理的には上層 の面 を90° ひね ることを4回
行 うことであ り,何
も してい ない こ ととは異 な ると考 える ことも可能 だが,こ
こでは あ4の元 として考 えるので49
包4=θ
第
2章
サ イ ズ2の
ル ー ビ ックキ ューブ につ いてであることに注意す る。 この よ うに
2つ
の操作に よって引 き起 こされ る 小正方形 の置換が等 しい場合は,そ
れ らの操作を同一の元 と考 える。このS(X24)を使 いサイズ2のルー ビックキューブの操作 を置換 として 捉 えることで
,ル
ー ビックキュー ブの操作全体を群 として捉 え,解
法 を 求 めていきたい。いま
,キ
ュー ブ全体 を回転 させ て,右 ,左
の面はそのままに上面 を前 面に持 って くる操作 によつて引き起 こされ る χ24の 置換 を α とす る と,G=ι
r‐1とな る。立方体の対称性 よ り
,立
方体の面 の中心 を通 り,面
に垂 直 な軸 に関す る立方体全体 を90° 回転 させ る操作 について も同様 にFの
元 の積 で表せ る。立方体全体 を回転 させ る操作 は上記 の回転 で生成 され るので
,そ
れ ら の運動が引き起 こすX24の
置換は全て 島4の元 としてFの
元で生成 され ることに注意す る。以上 をふ まえて
,次
の よ うな群 を定める。定義
2.2.6 RPを
以下のよ うに あ4の部分群 として定義す る。RF)〒
(∫,b,し,α,r,ι)⊂島
4この群 は
,サ
イズ2の
ルー ビックキューブの操作 に よつて引き起 こ され る小正方形 の置換全体である。2。
3 サ イズ 2の ルー ビックキ 五一 ブの群の分解 RFは
島4の 部分群 として とらえ られてい るか ら,ル
ー ビックキューブに操作 を施 した ときの小正方形 のあ り得 る置換全体 を表 している。 この とき
,次
の3つ
が主たる問題 となる。1.RF)が
あ4の部分集合 として どのよ うな集合 か。つま り,ど
の よ うな小正方形 の置換 が操作によつて引き起 こされ得 るのかはつき りさ せ ること。
50
第
2章
サイズ2の
ルー ビックキューブについて図2.4:ノJヽキュ
ブ
の位置の名前2.RPの
任意の元,つ
ま り可能な置換に対 してそれを生成元 ∫,ら,し ,α ,r,ιの積 として表すためのアル ゴ リズムを考えること。 これがいわゆる ルー ビックキューブの解法 にあたる。
3.数
学 的 な問題 と してRF)の
群 と して の構造 を明 らか にす る こ と。RF)の
元 は 島4の元であるが,明
らかにRlガ ⊆ 島4であ る。実際,小
正方形 は物理的 に小 キューブの
3面
をなす ので,小
キューブ に張 り付い ている3つ
の小正方形 は操作によつて常に同時に動 く。よって,自
由に置 換 が行 われ る 島4の元の中には,操
作による置換 に限 られ るRPの
元ではない ものがある。
ルー ビックキューブの群 について考察 してい く うえで
,ま
ず小 キ ュー ブの位置 について名前 を定義 してお く。定義 2。
3.18つ
の小 キューブの位置 に図 2.4の よ うに ιl,・ …,t8と名 前 を 付 ける。また
,小
キューブには3つ
の小正方形があるので,1つ
の小 キューブ をある位 置 ιづに配置す る とき
,そ
れぞれの面が どの位 置 にあるかによつて3 通 りの向きが考 え られ る。それ らをふまえると
,あ
る操作 によつて,1つ
の小 キュー ブが どの様 に 動 くかは,そ
の小 キュニブの 「位置」 と「向き」に分 けて考 え られ る。小 キューブの 「位置」 を固定 した後 の方が 「向き」 について考 えやす いの で,ま
ず小 キューブの 「位置」に着 日して群 を考 えてい く。に υ
第
2章
サ イ ズ2の
ル ー ビ ックキ ューブ につ いて 定義 2.3.2 RF)を 以下の よ うに定義す る。R′
)={σ ∈
RF)lσはサイズ
2のルービックキューブの全ての小キューブの
位置を変えない操作
}況′)は 小 キューブの位置 を変えない操作によつて引き起 こされ る置換全 体 の集 合 で あ る。小正方形 の置換 が行 われ ていない のではな く
,小
キ ューブの位 置 は変 わ らないが向きが回転す るこ とによって ″1,"2,… 。,″24の 置 換 が行 われ て い る。
ρ∈ RF)に 対して ,小 キューブの位置の置換
9r)(ρ)∈ A98を次のように 走める。つまり
,ρ∈ Rr)に 対して
,ρがι ぅ にある小キューブをι ′ に移す
とき
,pF)(ρ)∈角を
ψ
r)(ρ)(り =ノと定める。これにより写像ψ r):RF)→ 品が定まる。
いま
,ρ,μ∈ RF)に 対して
?r)(ρ)(づ
)=ブ
9F)(μ)(プ
)=λ
とする。っま り,ρはちの位置の小キューブをちの位置に移 し,μ は ιプの 位置の小キューブをιんの位置に移す とする。この とき,ρルιは ιこの位置の 小キューブをtん の位置に移すので,
9F)(ρ
μ
)(→=た
である。 よつて,
ソ
F)(ρμ )=ψ
r)(ρ)9F)(μ)とな り,pl幼 は準 同型 で あ る。 この とき
,定
義2.3.2よ りRF)=Ker9F)
な の で
,次
の定理 を得 る。定理 2.3。
3 RF)は RPの
正 規部分群 で あ る。以 後
,準
同型 ψr)は この論文全 体 を通 して同 じ写像 を表 す記号 と して 用 い る。こ こで
,RF)が RF)の
正 規部 分群 なので,RF)の
現2)に,関す る剰 余群について考えていきたい。いま ,写 像 ヮ
laを使えば定理
1.8.1より
,52
Rr)/R′
)=RF)/KerpF)笙
Imψl
第
2章
サイズ2の
ルー ビックキューブについてとなる。つま り
,91が
全射であれば,AF)/RF)壁
品 となる。ょって 9r)が 全射であることを示したい。そこで ,ま ず 8次 交代群ム が
ImψF)に含まれていることを示す。そのためには ,任 意のス
8の生成元 の組
{σl,.:・,%}が
I興り
F)に含まれていればよい。なぜなら ,定 義
1.4.4よリムの生成元の組
{σl,,…,%}が Impr)に 含まれれば ,■
8が任意の σ
o(づ〒
1,・…
,2))を含む最小の群であることから ,明 らかに
/18⊂Im9F)
とな る。 よつて
,■
8の 生成 元(1,2,3),(2,3,4),(3,4,5),(4,5,6),(5,6,7),(6,7,8) (2.1)
が Im9F)に 含まれていることを示したい。そのためには例えば
,9F)(ρ)=
(1,2,3)と
なるρを具体的に構成する必要がある。
そ こで具体的に,9r)(ρ
)=(1,2,3)と
な る ρをFの
元の積 として表す こ とを考 えたい。 その よ うな ρを天下 りに示す ことは容易であるが,こ
の論文ではなるべ くその よ うな ρを どの よ うに見つ けるか とい う思考の 道筋 も含 めて述べてい くこととす る。
まず (1,2,3)は 互換 の積 として,(2,3)(1,2)と 表せ る。 この ことか ら, 置換 ρを探す にあたつて
,で
きるだけ小 キューブ を動か さない操作 を構 成 してい くのがよいのではないか と予想 され る。そ こで,ιl,t2,ι3の位置 が絡む ∫rノ lr lの操作 について考 えてい きた い。これは
RF)が
もしも可換群であれば,単
位元 となる式であ り,小
キュー ブをあま り動 か さない と考 え られ るか らで ある。ネ甫題 2.3.4 次が成 り立つ。
ソ
F)(∫r∫‑lr 1)=(1,2)(6,7)証明
pr)(∫r∫ lr‑1)を∫
,rによる小キューブの移動を調べることで順番 に計算していく。
t4,サ5の位置の小キューブは∫や rの 操作を行つても位
53