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生活の豊かさを求め、自分の目標に向けて実践できる力を育てる家庭科の授業研究 : 意識調査を基にした「家庭生活」領域の題材と授業分析

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Academic year: 2021

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(1)一「轟マ輪’隔’刷・謝・謝・脚・悔ト篇,備・博」顯垢陽ト馬・粘〉悔・塙・属・隔ト嘱’「隔’・za:・Pt・]・黒馬’甲・、燭隠匿高く偏’画N陽・胴ミ臨ヒ;k■:・rm:・ltm・・im=・ve4;’=陶鞠:;㍊唖犠!・嘱て舞辱綴’=埠《囎・常・蹴9梅ト鴇、嘱て翻二轍・搬く蝉=で. 暮. 替. i生活の豊かさを求め、自分の目標に向けて実践できる力を育てる家庭科の授業研究i 喜. 董. 套. 意識調査を基にした「家庭生活」領域の題材と授業分析 韮. ㍉解幅{猫篇}噸・穐冠翻:塙ト烏ト協鴨・,舗隔ト騙幅隔蜘脇、嚇・.甥・=ta・.ss一.Wt::bU・.・mLXItsnt’・.Thin’・liligti’hua》.but:一mS、bU、r瓢騙瞭、鵯κ隔ト漱、嘱N煽聯謝繍声魔隔=冨府漸、鳩s嘱、b・:uaFkUtSpm−9・:t :・一nt’・ww,:uai it. き蹄輝一編顯勲;脇寓目掴凱一回鴨脇禰隔魯棚=嚇激幅’;自縛物恥聖. 1兵庫教育大学大学院学校教育研究科蓑 1. 教科・領域研究. 専 攻. 菱. 1. 生活・健康系(家)コース 嚢. }11. M9..2 802k 1{,. 1 渡遷幸子 1 遵. き. 緊翻騙噺齢穐・翻翻勘鵬岡煤糟鞠♪囎鵡轍;聯囎鰍;撫;規椴椒欄結慰儒霧.

(2) 目 次 序章・一一一一一一一一一一一・’一一一・一一一一r一一一一一一一一一一一一一一一一L一.. .一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一。一一一一1. 第1章 大阪と富山の中学生を中心とした「生活の豊かさ」に関する意識調査 1 − 1 月白勺. 1−2 方法. 一一一一一一噸藺一一f}一一一一“’一一一一一一一 一一一一曹一一 一 一 一 一 一 一 一 一一■一一一一}一一 3. ””一一璽層一一’騨一−’}曽一一一’”一一一一一 一 一 一 一 一一一一一“’一一…一一3. 1−3 結果と考察. 一’一一一一一一”一一“’一’’”一一一『 ” 一’一一一一一曽一一一一”一}一一一一一5. まとめ ’一一一一’一一一一一一’一’一r}一一一一一’”一噛−一一『一一一’一一一一一一一’一一”一一一一一一“17. 第2章 大阪と富山の中学生を中心とした「暮らし方」に関する意識調査 2−1 目的. 一一−一一一一一一曽璽一一一一一 ‘P 一’一一 一一一一’“’”一一一一一一一’一一一一1.9. 2−2 方法. 響…一’一一曽’一一一一…冒鍾…一一…一……一一一一一一一…19. 2−3 結果と考察. 一一’.一一一…一一冒一一}’一,”一’一一一一’一一一一一一一一一”一一一“’20. まとめ “一一一 ‘P一曽一一一一一一一一一一’一一一一一一一一一一”“一一一一一一一一 ’p 一一一一一『’一一一『 ” 一一一’”一一一32. 第3章家庭科の授業分析の方法(再生刺激法). 3−1. 目的. 3−2. 方法. 3−3. 結果と考察. まとめ. ・幽一一一嚇一一曽一一塵一一一一一一幽響’一曽一一一一一一一一一■一曽一},一一一騨一■.響一■曹層響一一曽一一噛一一一.−一44. 第4章. 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一’一’一”一一一一一一一“一一一一”一一一一一一33. 晴一一…一一−一一榑一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一34. 一“一一一一“一一一騨一一曽一一一’一一一一一一一冒…一一一一一一一一一38. 「家庭生活」領域の授業設計. 4−1. 授業設計についての視点. 4−2. 「家庭生活」領域の学習内容の組立て. 4−3. 「家庭の仕事」の学習内容と指導計画. まとめ. 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 57. 第5章. 一・ ・一 一一 ’一一一一.一一}一一響『一書雫甲一一一一一一一一}一一一一一一47. ’一一一’一一一 ” 一一一一’“’一一一’49. ・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一50. 再生刺激法による授業実践と分析・評価. 5−1. 目白勺. 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一。一一一一一一一一一一一一一一一一一一。一一一一一一59. 5−2. 方法. 一…一一一p…1・一…一一一一一一…一…一一…一一…一一一一一一一一一一一60. 5−3. 結果と考察…。一一一一一一一一一一一一一一一一一…………一一一…一一一一一一一一一一一一68. まとめ. 一軸囎一一一一一一一一一一一一一一…一一……一一一…一……一一一一一一……一一一一一一一一一一一88. 第6章. 授業前・後の意識調査による授業評価. 6−1. 目的. 一一一一’一一’一一一一一一一一”一一・一一’P一一一一一’一一’一一一一F一一“‘F−6一一一一一一一一91. 6一一2. 方法. 一一一一一一一響”’一一一一一一一一一’層一一一’一一一一一軸一一一’一一一一一一一’一噛響}91. 6−3. 結果と考察一一一一一一一一一’一輔一一一一……………一一軸.響一一 一口噛一一一殉一94. まとめ 終. 章. おわりに. ’一“一一唱一曹一一『噛一一一甲噂一一’一一一一一…一一一…一一一一一一’一一一{一一}一’一一一一鞠 .一一嘘晒一一響}一一層一一一一層響一輌一一一一一一騨卿瞬曽■一一向一}一層一響,一一一響一一一一一脚塵曽一,脚一一一一一. P02. @105. .”一一一一一一一t.一一..一一一一一一..一一一...一一.一一一.一一.一一一一.一一一一一一一一一一一一一一一一L一一一 107.

(3) 序 章 1.研究課題設定の理由. 平成元年から本学入学の年まで、大阪府教育委員会教育長から委嘱を受け、大阪府産業教育 調査研究会(以下、産調研)の研究委員として、調査研究にたずさわる機会を与えられた。 平成元年は、今回の中学校学習指導要領の改訂の移行期間に入る年度でもあり、産調研の中 心となる調査研究は、新設領域の「情報基礎」と「家庭生活」領域に関する内容であった。特. に「家庭生活」領域は第1学年に設置された必修領域であり、家庭科の教科担当者の関心は高 く、どの研究集会でも中心的な話題であった。. 話題の内容には、「家庭生活」領域は家族と家庭生活に関する教育を小・中・高等学校と一 貫したものとするために新設された領域であるが、中学校の技術・家庭科においてどのように 対応したらよいかなどと当惑の声が多かった。それは、今日の社会において家族の形態や家庭 観も多様化していること、中学生の関心は家庭から外界に向かい、自分の生活に疑問を示す傾. 向が現れる時期にあたることなどから「1年生時に、この領域が適当か否か」というものであ った。. また、この領域に期待する声も多く寄せられたが、その中にも「家族と家庭の機能、家庭経 済」などの学習内容を、中学生に興味・関心を持たせることができる「学習題材には何が適切 か」「指導方法はどのようにすればよいか」といったものであった。いずれにしても「家庭生 活」領域の研究を必要とするものであった。. 一方、家族や家庭生活の状況が語られるとき、豊かさを生活物資の豊富さや簡便な生活に求 めることから生じた生活の価値意識の変化が中心になることが多かった。例えば、豊かさをキ ーワードにした書物が多く出版されたり、豊かさのニュー・:コンセプトをテーマにしたシンポ. ジュウムが催されたりして、真の豊かさとは何かが模索されていた。また、人間関係、心、教 育、地域社会、商品のイメージ作りにまで「豊かさ」が付けらている状況のもとで、中学生は 自分の価値観に基づく豊かな生活を創造する力を持っているのだろうか、人々は豊かさに何を 求めているのだろうかという疑問が関心に変わっていった。. 幸運にも、本学に入学できた機会に、「家庭生活」領域を「中学生が自分の豊かさを求め、 生活できる素地を育てる」学習領域に位置付け、生活の場で生かせる力を育てる授業設計や指 導方法の研究に意義と意欲を感じて、この研究課題を設定した。. 一一. P一.

(4) 2.研究の枠組み. [目的]. 時代の変化に伴い生活様式も多様化する中で、「家庭生活」領域において暮らし方の基本と なる価値意識を学ばせるのに有効な授業設計や学習題材を研究するとともに、学校教育の場で 活用できる有効な授業分析の方法を研究することを目的とした。. [方法]. ①大阪と富山の中学・高校生及び社会人を対象に、2種類の調査紙により生活に関わる意 識調査を実施してその結果の分析を行い、中学生の生活意識の実状を把握した。. ②渡辺・吉崎が研究し算数や理科でその有効性を発表している再生刺激法をもとに、学習 の認知・情意過程と生活体験の関連を把握できる方法の研究を行い、それを用いて家庭 科の授業における萱効性を確かめた。. ③調査研究から得た結果を生かした「家庭生活」領域の指導計画を作成し、それをもとに 「食事つくりに必要な仕事と計画」の指導計画案に沿った授業実践を、兵庫教育大学附. 属中学校の1年生を対象に実施した。. ④評価は、再生刺激法を用いた授業分析と授業前・後における生徒の意識調査を実施し、 それらの結果を分析して授業評価を行と考察を行った。. 3.論文の構成. 第1章 中学生を中心とした「生活の豊かさ」に関する意識調査 第2章 中学生を中心とした「暮らし方」に関する意識調査 第3章 家庭科の授業分析の方法(再生刺激法) 第4章. 「家庭生活」領域の授業設計. 第5章再生刺激法による授業実践と分析・評価 第6章授業前・後の意識調査の比較による授業評価. 一2一.

(5) 第1章大阪と富山の中学生を中心とした 「生活の豊かさ」に関する意識調査. ■ 一 ■. 目. 的. 物質的な豊かさを享受する生活状況に対して、失われたものは何かなど、人々が求める生活 の豊かさについて、報道機関や評論家の間で様々に論じられている。その中で、公的機関1・LVj や民間調査機関3 , a . ;. )は生活指標を作成し、地域別の豊かさなどについて結果を発表している。. しかし、行動の範囲や自由に制限がある生活の中で、自分の未来への期待と現実の間で揺れ る中学生の生活意識は、大人とは異なるものと考えられる。. 生活に関する学習教材を取りあげる場合、学習者の持つ生活意識を把握しておくことは、指 導者と学習者の意識のずれを考慮した有効な授業設計のための基本的事項の一つと考える。 そこで、中学校学習指導要領(1989年改訂)技術・家庭科に新設された「家庭生活」領域の 授業設計を研究する基礎資料を得るため、中学生、高校生及び社会人の「生活の豊かさ」と「暮. らし方」に対する意識について調査を行った。その結果から、中学生の生活意識の特色を明ら かにし、「家庭生活j領域の教材開発を行うことを目的とした。. ■ 一2. 方. 法. 1. 調査紙の作成. 「生活の豊かさ」の調査項目は、本学の大学院生13名が、豊かな生活と実感する条件をそれ. ぞれ10数個あげ、それをKJ法で89項目にまとめた。これを用いて、本学の大学院生98名を対 象に予備調査を実施し、主因子法による因子分析を行った。その結果、因子負荷量が0.4以上の. 38項目を選び、「家族と家庭」「人の交わり」「経済性」「利便性」「自己実現」など8因子 を抽出した。これらの因子について、生命保険文化センターが実施した「日本人の価値観調査 1991」3)の調査結果などにみられる価値意識と照合した結果、表現に差異はあるが内容はおお むね符合レたので、これらの質問項目に自由記述の欄を加えて調査紙とした。その調査紙を用 い、中学生と社会人を対象に再度、予備調査を実施した。その結果をもとに再検討を行い、表 現の一部を修正して調査項目を決定した。 (項目は、図1に示す). 調査の回答は、それぞれの項目内容について、毎日の生活で豊かさを感じる度合を「たいへ. ん感じる」「少し感じる」「あまり感じない」「まったく感じない」の4段階で○印を付ける 方法で求めた。. 2. 調査時期及び対象者. 調査は平成4年11月より12月にかけて、大阪と富山地域の中学生、高校生及び社会入を対象 に実施した。地域を選定した理由は・大都市の大阪と経済企画庁が実施している「新国民生活. 一3一.

(6) 指標」1)2)において豊かさランキングの上位に位置する富山を比較し、地域による教材及び指. 導上の留意点などを検討する資料を得ることである。対象者は、中学生は公立校の1・2年生、 高校生は2年生を中心に公立校の普通科・工業科・農業科と、一部、定時制の生徒も含めた。 社会人は、地方教育委員会を通して各種団体に調査を依頼するとともに、専門学校や大学の学 生、スーパーマーケットや小売店の買物客、旅館組合や民間会社の従業員、スポーツ団体に加 盟している人などに任意で協力を求めた。調査は、中学・高校生の調査は学校に、社会人は集 会の主催者に、商店主などは個人的に配布と回収を依頼した。本研究では、調査対象者の年齢 や性別、職種などサンプル特性に偏りが少なくなるように配慮が十分でない点を考慮して論ず、 る。. 調査対象者と有効回答数は表1のとおりで、有効なデータについて以下の分析を行った。 表1 調査対象者と有郊回答数. 憾. 阪. 大. 配布数. 回答数. 100. 98. ?リ市, 1校. 50. ●42. 東大阪甫1校 堺市 1校. 50. 40. 50. 50. 大阪市. 50. 45. 300. .285. 250. 250. 50. 48. 50. 49. 校. 府立高校晋通科1校 高校工業科1校 高校農芸科1校 高校定時鋼1校. 50. 33. 生. 合. 6校. 400. 370. 地域婦人会 PTA連絡協議会. 100 100 100 150 150. 94. 中. 大阪府池田市 1校. 学. 合. 生. 高. 社. 計. 言†. 1校. 5校. ス‡㌔ヲ振興会. 回答率. 8a.3%. 配布数 富山県富山市 高岡市 新湊市 婦負郡 婦中町 合. 126. 1校. 100. 92. 450. 395. 300. 298. 100 50. 91. 87. 49. 5校. 450. 444. 生涯学習大学 地域婦人会 地域青年団. 200 100 100. 1η 81. 50. 43. 150 100. 112. スーバ。マーケ7}. 大学・専門学校 艮間企業・その他. 100 200. 143. 1,000. 758. 1,000. 1,597. 計. 103 161. 旅館組合. 民間企業. ユ50. 147. その他(友人・知人). 200. 15a. 1,200. 972. 1,900. 1,627. 81.0%. 87.8%. 98.7%. 合. 90. 回答率. ag 88. 92.5%. 25σ. 食品店・売店 大学・専門学校. 150 100 100. 県立高校普通科3校 高校工業科1校 高校定時剃1校. スポーヲ振興会. 会. 回答数. 2校 1校 1校. 計 5校. 132. 敬老会館. 山. 富.. ,. 74. 52 ?6. 75.8%. 人. 合. 総. 合. 計. 計. 合 85.6%. 計. 総 合 計. 84.1%. 2.分析の方法 4段階の評定尺度をそのまま間隔尺度とみなして集計をし、中学生と他の世代との間で、次 のような比較分析を行った。. 1)中学生、高校生及び社会人の平均値の比較 2)「生活の豊かさ」意識の構成因子 3)2)の各因子に含まれる項目の、中学生の男女間、地域間の比較及び高校生との世代間の比較. ・一. S一.

(7) 1. 3. 結果と考察. 1.中学生、高校生及び社会入の平均値の比較 中学生、高校生及び社会人の各項目の平均値を、図1に示す。なお、図中の左側の*印は中 学生と社会人、右側の*印は中学生と高校生の世代差の有意水準である。 図1から、各世代の共通した意識や世代の特色を次のようにまとめた。. (1)「生活の豊かさ」の各世代に共通した意識. 各世代の平均点が高い項目は「3.親しい友人がいる」「10.家庭のくつろぎ感」「23.仕事以 外の活動仲間」など、友人や家族、家庭に関わる内容である。また、「6.健康に自信が持てる」 「8.家族の信頼関係」「12.災害の心配がない」などの平均値も高い。. 一方、各世代の平均値が低い項目は「27.簡単な農作業ができる」「38.転職できない条件」 「7.愛読書を持つ」などである。. これらのことから、各世代の入会に共通レた「生活の豊かさ」に関する意識は、親しい友人 を求め、家族や家庭、健康などに恵まれ、災害や転職の心配もない安穏な毎日を望んでいるも のといえる。しかし、地域の文化や個人の資質に関わる意識はそれほどでなく、食を支える農 作業に対する興味は薄いと受け取ることができる。. (2)中学生と社会人の項目間の比較. 図1から、社会人の平均値が中学生を上回るものが38項目中、28項目あり、0.5%水準で有意 差が認められるのは26項目である。その中で、視覚的に差の大きい項目は「13.季節の変化を楽し む」「14.仕事の楽しさ」「1.欲しい物の入手」「8.家族の信頼関係」「9.豊富な情報:量」「33.. 社会情勢の安定」 「34.生活の計画が立つ」「35.歴史や伝統の行事」などである。これらは、. 家族、仕事、付き合い、社会の安定、経済、文化に関するものである。 一方、社会人の平均値が高い項目が多い中で、中学生の平均値が社会人より高く、O.5%水準 で有意差が認められるのは「5.自分の将来の夢」 「15.子供が戸外で遊べる」「24.経済的な余. 裕」「28.利用施設の充実」「31.親戚付き合いの負担」の5項目で、5%水準で有意差が認め られた「3.親しい友人がいる」を合わせると、中学生の平均値が高いのは6項目である。. 中学生と社会人の比較から中学生は、将来の夢、生活の充実のための施設や経済的余裕、親 しい友人や親戚との付き合い、子どもが安心して遊べる社会など、子供の立場でとらえた豊か さ意識を持っているといえる。. 一5一.

(8) L7・5. ,eEt. 1..冒分の欲しいものが.簡rel:手1こいれやすい. 薄=翠零. 2.5:臼. 3・ .25 ’. き. 1 ,. 2,伺も.しないで.のんびりできる時間が持てる. i. ・・●…・……・・明季・…一榊・瞳…・…. 零才 旧髄.●.四’…...一●腰,・隔●..・●騨騨q駒●●.鴨騨齢●榊・.●●.9・◎●騨・”. 、. 、. 3,籟しい友人がいる. 4.ee. *T. ;. ノ. .; =. 、、 一. ・コ・一. ‡ ○’帥 ……”・・脚的。・堕・榊・隔・隔開・。脚騨・・●噂・.…i曙鴨一一舳・榊・口隔心榊…州・■・・. 純‡. 戸 ’ド. 4.さいふの中に.安心できるお金が入っている. ’二7. t‡t叩’鱒’白”崩’一榊●齢’t’“一M謄憎噂・’・’.一■一目”’龍,’噂備’. . ’7, F ●冒…曜齢緊・●o邑●●■一“一●一翻■駒●o■. x 5.畠分の将来に夢が持てる. 梅→一一. 掌*‡鴨””「”開¶M’”.”t・・一一・・”鱒…・・餉開…◎・・…・・←…叩. 6.健康に自信力;持てる 響…. @鱒・門P.”幽・■「,・噛h..“晶鱒.●騨閃●踊◎”・◎幽 哺陰.;・ 噂開.. ))十一”一一H一一一一一H一“一一,. 傘*・. ;e.げ. zTf’. 7.愛蕊書を持っている. ・‡料.・一・…一・・…叫一…一・・…r・φ・.』・小・o更一・・一一1・←…一一一・・…. 鞠【・. ’rT:’t一:NL一一s. E.家族が信頼しあえて、仲がよい §.情報量が多い. 一bi. ;ii 7(E>’”……’零*ホ・. 幽。噛幽1■,髄●噛聰●■■”9●}陰晦哺”噂,.‘●●●●●■■隔。●. 一 tt ± 一一一一”一一一一一一一. ・掌割r階闘一’,’鱒開.門.鱒●幽,.・.鱒・”.髄’.。帥.7’師●。.響.髄’t’●.・. 19.家庭の中に,ゆっくりできる場転がある. 一一一 一一一一一一一一一 一一 一 一一一一一 t 一. ・傘傘穿………如…曹…ト鴨・騨一・一一…一・…・哺・・「・…嚇・軸・. 11.生活をするのに足りる.収入がある. }〈〉……”“’傘耕’. 騨・一一.腸■・■隔.・帥.梱. 層‡㌻津’.’..闘闘.’鱒.ゆ’..一●・呼曜噛鳴.緊の”●.齢・●・’..四’.旧●.●・髄!.’,い輔...... 12.災害の心配が少ない. .. n…………T….〆 ㌣………“象*掌・. 髄宰家瞭.……州…. 13.季節の変化が棄しめる. 髄糊.……… 氈c糊…”;メ’……弁………#・. 14.{望事(学習.家事)に楽しさが感じられる. ・‡孝⇒・……一一…・一}・……一一一一…図F・i…ん・・一一・一d一る…一一一一…象‡‡.. 15.子壷が安心して戸外で遽べる. ・‡*本輔・・………一’’’”1…一・…・一・胃……m…鱒・1…鱗…・・閃・… ・…・…φ・・”脚…一……… 象*琢・. i. く. ノ i. ヒへ. こ. ヂ. 16.対人的.なストレスが少ない. .辮……叩哩…………斡 Q”畠歯…1………甑. 17.「自分は煙毒である」と実感できち. 』帽………’”…““………” P…t]Q……∼〈…1……翻圃開…辮・. IS.近斬の人たちと.良い関係の中で暮らす. ・・料一一仲一一一一;一爽マ…ヤー÷一一一榊. 19.交通機開が整っていて.外出に不目由が黒い. 、**t’.一一…一一一一…一1…一一・一…一…1一一…_ …もi ,.幡…一一…●”o脚。・. .. ノ ノ. 20.動物や植物を育てられる. F. ...一.”..一”一..一..1..一.一...H.一.一.一一一一””一i・一一・一pcf.ob・・一・・一一一i,・.一一一一一一・一一 *#・ 撃奄堰E・一・一一一・一一一一・一一・一1/・一一・一JSsi(i)・R一・一・ll・・一一一一・・一・一・・ ・ t・. 21.「いざという時」に軽済的な備えがある. ・**:t一・・一・・一一一一一一一一. ZE.「自分が生き生きし一Ft,る」と実費…できる. 辮”………叫…t”一’”..”…}…. 23,仕事以外の活動を.共にできる仲間がいる. l l. 24.趣味に打ち込む餐済的な余裕がある. 一鱒・・幅”・m. 象瞭・. ・ノi. u1答. *聯………剛’…“…………’…. 2….§.分の主張(考え)が目由に述べられる. ,?繭胴咽ゆ”椰一一一酪鴨● 聯實マ. ・φ一・・÷喩一・一衆**・. ・*特・・榊・鱒一膨一”。。四榊・i・・噛…顧・・。…騨脚闘脚晦・胴胴・}・鱒・塗 ロ. ヒ. さ. … 5. コ. 、. }. l i g i 雰聯●………’醐… 瘁f鴨…”’一獅”「’…’”づツ潤’鐸……一”で… …’糠才’. 2乱家族と楽し毅活動(行事)ができる. 嘱. ま. 21.簡単な.農作笑ができる. ”. ・. ノ. ニ. ・噛……・…・…◎・開唖・一前・鱒・鯛嚇図…… …曽一・甲・一輔・・榊・・噂・岡咽”。脚う・一一・・・…」…齢・・象#. 隔 の. 2S.自分の利用したい施設が整っている. r. 、. 、. 7. ,. コ. ■. 席**……一一・……一i一一・一・一・・騨…開一一・1:・… }…・・.一一・・一・多・…一・一一…・ 聯・ コ. ロ. こ こノ ニ ,*t.*・一・一一・一・r・・一一…・一…鴨”縛…に〉…・…一・・一一多・一一一一・・”一購‡. 2S.芭分を表環できる機舎がある 3e’. ?ア無………辮’. 函’n’脚’”開’榊一●叫阜脚一鯛脚・”一”髄’一剛噛旧り●●’ の。鱒h・”鱒・鱈・・・…. .i、. D信頼できる医者が近くにいる. _..____…._..__...__騨..:一斗._..、 駅陣鱒騨単.鴨●●●●●●帥鴨脚.騨..闘’「‡僻. 1. 31.親戚の人デニちの付き台いに.負担を感じない.. 1*=tt韓・一一一・6・一・ト・・晶鱒・・一噌・…榊…一・9…P}・…・・…一齢・・一晶÷・一一一…・・・…*■t,. tl. しL. 32.家籏ぐるみでっき合える仲間がいる. ・家宰才一・・一・・」・…“一i輔L.…・一鱒・一「…・i・図・・一一一遣〉… s. 33.社会情勢が安定している. L. ・家霜オ・囎・…髄・…・・”。開脚i}・・…。・一一・…一・・一一一一・・。・i”’lt‘}・… 讐一一 ’. 34.生活の計画が自分で立てられる. l. ,?●齢・. ..鱒じ牢窟t. x l l. 9. ●・一●曾. H9騨剛幽鯛噸鱒”噌’t家t. ・宰”一・……一…櫛i・一・・一・駒…一一幽一猶一…舳一←一・一凝:‡. 35.住んでいる地域に.涯史や伝続を悪じる行事や畢景がある. /’ l .辮___i._._レ4二i Z ,i. 36.生活に適度の刺激があり.緊彊感が楽しめる.. .卑重オ_.._旧_嘲..i._._一.響___一. 響嚇・一・一脚一・二一・陶口・・鱒・闘}・. . 1. x. v. 37,家族構成に合う.住居の広さがある. 1 も一一・一一・・ゆ・一一・一一一. ■. x. i・. ■,陶●”・. 辮 *t. 罫’、. I. N. ・零*‡鱒…一・一一■轍i・一噛・“一……噸脚櫛憎軸i岡・・鱒・・…・ …メ)鱒を・・酬一一騨一姻…. ,ち!1. x. 3呂.乾職を考えたと.き.それができ.ない条件が少ない. l. 象家ホ. 串象*. .H中学生z・一rZ高校生。一一→社会人 q: P<_05.:1:Sl Pく_Ol ;1:#:・1:P.<.005. (註)図中の左側.*印は中学生と社会人、右側は中学生と高校生のぞ.れそれ有意水準を示す. 図1. 「生活.の豊かさ」の質問項目と世代比較. 一6一.

(9) (3)中学生と高校生の項目間の比較. 図1から、高校生の平均値が中学生より高い項目は、「1.欲しい物の入手」「9.豊富な情報 量」の2項目で、有意差が認められたのは「1.欲しい物の入手」である。 一方、中学生の平均値が高く、有意差の認められたのは31項目である。その中で、O.5%水準 で有意差が認められたのは、「14.仕事の楽しさ」「15.子供が戸外で遊べる」「17.自由を実感 できる」「18.近所の人との関係」「26.家族と楽しむ行事」など22項目である。これらの内容は、. 家族や地域の人との関わり、自己の存在感や生きがい感、健康や生活のうるおいなどである。. 以上、中学生、高校生及び社会入の項目を比較した結果、社会人は生活を支え家庭生活に責 任を持つ立場から、仕事に対する意欲が高く、自然を味わう気持ちが含まれるなど、生活を広 く考えていると解釈できる。. 申学生は、社会や家庭の中で保護されながら、生活の場を拡げようとする自立の意識が旺盛 な時期であることから、将来の夢を共に語り合い、行動できる友人との仲間意識を大切にし、 子どもが安心して遊べる社会を求めていると思われる。. 高校生は、社会人に近い年齢でありながら、中学生より平均値が低い項目が多く、社会人よ り高い平均値を示すものはなかった。その理由として、差し迫った進路の選択や生活の自立の 悩みが多く、自己中心的な考えに陥りやすい時期的なことなどが考えられる。 すなわち、 「生活の豊かさ」意識の世代による特色は、生活主体者である社会人と、そうで ない中学生や高校生の立場の違いに起因することがらが多いと考える。. 2.「生活の豊かさ」意識の構成因子 調査対象者が持つ「生活の豊かさ」意識の因子を抽出し、男女別、地域別及び世代別の比較 分析をするために、主因子法のバリマックス回転による因子分析を試みた。まず、調査対象者 全員のデータの因子分析を行った結果、抽出された因子数は2因子のみであった。次に、抽出 因子を増やすことを目的に、固有値を1.0から0.8と0.6に下げて因子分析を試みたが、抽出され. た因子数は変わらなかった。また㍉抽出された2因子の解釈も困難であったことから、調査対 象者全体の共通因子は棄却した。 すべてのデータから「生活の豊かさ」を構成する明確な共通因子が抽出できなかったのは、 「質的に違った集団を一緒に因子分析する場合は、分析する内容によっては、因子構造が異な. っている可能性が大きい場合が少なくない。このような場合は一緒に因子分析をしてはいけな い。」6}と因子分析を行う場合の留意点に示されているように、中学生、高校生及び社会入が 持っている豊かさの意識は質的に異なっていたといえる。. そこで、中学・高校生と社会人のデータを分け、別々に因子分析を行った。分析には、兵庫. 教育大学の電算室の統計パッケージSASを使用した。. 一7一.

(10) (1)中学・高校生のデータの構成因子. 中学・高校生のデータの因子分析を行った結果、表2のように4因子が抽出された。因子の 解釈は、因子負荷量がO.・41以上、かつ、他の因子に0.29を越える因子負荷量を示さない項目に. ついて行った(因子分析の内的整合性は、α係数で示す)。. 中学・高校生の「生活の豊かさ」を構成する要素として、各因子に含まれる項目内容から以 下のように因子の命名を行った。. ①第1因子(因子寄与:3.78) この因子に含まれるのは「21.経済的な備え」「11.生活に足りる収入」「4.安心できる所 持金」 「28.利用施設の充実」 「24.経済的な余裕」「33.社会情勢の安定」 「19.交通機関の. 整備」「37.家族構成に合う住まい」「1.欲しい物の入手」の9項目である。これらの内容は、. 表2 中学・高校生の「生活の豊かさ」の因子負荷量 N=1・494. 因 子. 項目内容. 第1因子. 第2因子. 第3因子. 第4因子. 負荷髭. 負荷鑑. 負荷量. 負荷量. α. 係数. 2L経済的な備え 1L生活に足りる収入. 0.622 ”. 4.安心できる所持金 28,利用施設の充実 24.経済的な余裕 33.社会情勢の安定 19.交通機関の整備 3?.家族構成に合う住まい 1.欲しい物の入手 30.信頼できる医者 38.転職できない条件 22.生き生き感を持つ 25.自由に主張ができる 3.親しい友人がいる 23、仕事以外の活動仲間 5.昌分の将来の夢. 0,552 0,549. α冨. 0,517. 0.68. ■. o. 一. 一. ,. 層. .. o. 印. 幽. ■. .. o. .. ,. .. 舳. ・. ■. 辱. 9. 塵. r. 一. ,. ’1. 0,516 0,48ユ 0.47.4. 0,.474 ”. ■. 亭. o. 一. ,. .. ,. ●. 騨. o. ■. ,. 一. 9. ,. .. o. .. 0,397. 0,159. 0,393. 0,166. 0,015. 0.,602.”. 一. 一. 0,337. ・. .. ,. .. ●. 一. 一. 9. ■. .. ●. ロ. 一. ,. ,. 一. 0,278 O,247 一. 0.254●”. .1. 0,482 O.』478. o,478 oざ;477. α昌. .0,464. 0.83. 1δ.対人的ストレスが甘い. O,443. 17.自由を実感できる 14.仕事の楽しさ 2.のんびりできる時間. 0,438. ’18.近所の人との関係. :. O.415 ’ロ. .. 0,334. 0,099. O,074. 0,296. 0.521 ・’. ,. 8.家族の信頼関係 32.家族で付き合う仲間 26.家族と楽しむ行事. o. 響. 一. 9. ,. 一. 贋. ●. 0.289 ’璽. 9. ,. ■. 瞳. ■. ■. 軸. 一. @=. o≧1507. :. 魑0’1.505. α器. Ol?8. 0,494. O,218. o,1?9. 2?.簡単な農作業ができる 35.歴史や伝統の行事 34.生活の計画が立つ 20.動・植物を育てる. 因 子 寄 与. o. 0,518. 6.{建康に自信が持てる. 3L親戚付き合いの負担. o. 〇三4?7.一・. O.218 一’. O,224. 0.563 ロ’ Oよ二525 .o.・444. o..418 ”. 3, 131 2. D31 L 990. 3. 71g. ・一. W一一. ,1. P. 『’. α=. 0.66 r ● ,.

(11) 普段の生活を支える収入と緊急の備えや趣味などにまわせる経済的余裕、社会施設の充実と 安定など生活基盤を示している。そこで、「経済・社会基盤」因子とした。. ②第2因子. (因子寄与:3.13). この因子に含まれるのは「22.生き生き感を持つ」「25.自由に主張ができる」「3.親しい友人. がいる」「23.仕事以外の活動仲間」「5.自分の将来の夢」「6.健康に自信が持てる」「16.対. 人的ストレスが無い」「17.自由を実感できる」「14.仕事の楽しさ」の9項目である。これ. らの内容は、自己の存在感、仲間との穏やかな関係、束縛のない自由で安定した日々、将来 の展望など、若い世代が望む伸びやかな生活をイメージさせる内容である。そこで、「希望 する生活」因子とした。. ③第3因子(因子寄与:2.04) この因子に含まれるのは「18.近所の人と の関係」 「8.家族の信頼関係」 「32.家族で付. き合う仲間」「26.家族と楽しむ行事」「31.親戚付き合いの負担」の5項目である。これら. の内容は、家族を中心に近所や親戚の入など、自分の周辺の人たちの関係を表していると思 われる。そこで、「人間関係」因子とした。. ④第4因子(因子寄与:1.99) この因子に含まれるのは「27.簡単な農作業ができる」「35.歴史や伝統の行事」「34.生活. の計画が立つ」「20.動・植物を育てる」の4項目である。これらの内容は、都市化の進行に. 伴い少なくなった自然・地域文化を取り入れ、自分のペースで計画的に過ごせる生活を表す と思われる。そこで、「自然・文化」因子とした。. 以上の4因子を、中学・高校生が持つ「生活の豊かさ」意識の構成因子とした。. (2)社会人のデータの構成因子. 社会人のデータについても、中学・高校生と同じ方法で因子分析を行った結果、表3に示す ように6因子が抽出された。因子の解釈は、因子負荷量が0.38以上を示し、かっ、他の因子に 0.24を越える因子負荷量を示さないものについて、以下のように行った。. ①第1因子(因子寄与:3.68) この因子に含まれるのは「13.季節の変化を楽しむ」「18.近所の人との関係」「12.災害の 不安が無い」「27.簡単な農作業ができる」「20.動・植物を育てる」「15.子供が戸外で遊べ る」 「35.歴史や伝統の行事」 「30.信頼できる医者」「31.親戚付き合いの負担」の9項目で. ある。これらの内容は、自然を生活に恥り入れ、地域の文化を感じて、穏やかな人間関係の. 一9一.

(12) 中で子供も安心して暮らせる環境を感じさせる。そこで、「うるおいと安泰」因子とした。 ②第2因子(因子寄与:3.45) この因子に含まれるのは「11.生活に足りる収入」「21.経済的な備え」「24.経済的な余裕」. 「4.安心できる所持金」「37.家族構成に合う住まい」の5項目である。これらの内容は、日. 常と非日常の経済条件、生活必需品以外に使えるお金や住空間の余裕があることなどを期待 しているといえる。.そこで、「経済基盤」因子とした。. 表3 社会入の「生活の豊かさ」の因子負荷量 N=1730 、、 喝 唱 一 舳. @ \・\. 因子. \. 、. N頃内容 馳\㌔.、. 一. L■ 、. .. 1因子. 2因子. 3因子. 演ラ童. 演ラ量. 演ラ望. 13.季節の変化を楽しむ. 0.574一. 1a,近所の人との関係. Q,570. ,. 一. ,. 騨. −. ▼. 辱. ・. 一. 一. 璽. 一. 鴨. 曹. 一. 4因子 演ラ量 一. 轄. .. 噂. …. 5因子. 6因子. 演ラ量. 演ラ量. 璽. 一. 一. 一. 一. ●. ,. 一. 一. 曹. 一. 一. 噛. α係数. ,. @;. Fご. 12.災害の心配が無い. O,512. 27.簡単が農作業ができる. 0,455. α二. 2G.動・植物を育てる 15.子供が戸外で遊べる. o,456. 0.81. 35,歴史や伝統の行事 30。信頼できる医者 31.親戚付き合いの負担 38.転職できない条件 10.家庭のくっろき感 11.生活に足りる収入 21.経済的な備え 24.窪済的な余裕 4.安心できる所持金. O,454. 0,455 Q,443. O.426一. 一. ■. 一. 〇. 〇. P. 一. 一. 一. 一. 嚇. 一. −. 一. 璽. 一. 一. 謄. ・. 冒. 璽. ●. 一. 一. 一. r. 0,231. O.764一. ■. ■. ロ. ロ. .. 7. ■. 一. 冒. 冒. 嘘. 冒. 尊. .. ・. 脚. ・. 曹. 曽. .. 騨. 顧. 一. 一. 一. 一. 一. σコ18. α;. ’06’550. 0.82. .0.‘62δ. O.415ロ. 願 ・ 一. 一. 一. ・. ,. ●. 一. 0.3…4. O,387. 0,263. 0,325. 0,343. 0,262 o;㌃549・. 一. 冒. ,. o. ,. 一. 一. P. 塵. 騨. 卿. 一. 曹. 一. 〇. 曾. ,. 一. ,. 羅. 塵. 響. o. 一. 一. ,. 一. o. 一. 一. ロ. 響. 曹. 冒. ”冒’.’…’ P. 辱. 』o.570. 0,49?. α=. Q,493. 0.?6. 0,455. 0,236 O,230. 01405’. 曜. 0,177. 0.60?一. 7,愛読書を持つ 9.豊富な情報量 19.交通機関の整備. ,. 9. ,. 甲. ,. ,. 一. 零. 甲. 曜. ,. 囎. 辱. 一. 曹. ■. 璽. 圏. 一. 〇. 一. 雫. o. 冒. 曹. o. 一. ロ. 〇. ・. 〇. 騨. 一. 冒. 卿. O.456. α=. 10,434. 0.7!. 0.379一 O,269. ,. 一. .. .. 甲. o. 冒. ’O.1553一. 一. 窟. 一. ,. 一. ,. ,. 冒. 璽. 冒. 冒. 層. .. 冒. 061502畠 0,228. O.0?9. 0.52 ,. ,. ,. .. 一. 塵. 曽. ’0..5311瞬. O.』520’. 3.682 3.446 2.473 2.021 1.256 1.185. 一10ny一. .. α=. 曹. 0.・551. L欲しい物の入手. 因 子 寄 与. 曹. O,33?. 25.臼由に主張ができる. 2.のんびりできる時間 17.自由を実感できる. 一. 0,344. 37.家族構成に合う住まい. 33.社会情勢の安定 14.仕事の楽しさ 3.親しい友人がいる 23.仕事以外の活動仲間 32。家族で付き合う仲間 8.家族の信頼関係 5.自分の将来の夢 26.家族と楽しむ行事 29,目己表現の機会 35.生活の刺激と緊張感. 騨. 圏. α雛. 0.51.

(13) ③第3因子(因子寄与:2.47) この因子に含まれるのは「3.親しい友人がいる」「23.仕事以外の活動仲間」「32.家族で 、付き合う仲間」 「8.家族の信頼関係」「5.自分の将来の夢」 「26.家族と楽しむ行事」の5項. 目である。これらの内容は、友人との付き合いや家族との関わりを感じさせる内容が含まれ、 自分の将来の幸せを家族や友人と共に考えているように受け取られる。そこで、「人間関係」 因子とした。. ④第4因子(因子寄与:2.02) この因子に含まれるのは「29.自己表現の機会」「36.生活の刺激と緊張」「25.自由に主張. ができる」 「7.愛読書を持つ」の4項目である。これらの内容は、自分を表現する機会があ. り、そのために自分を高める努力をして自己実現を図るなど、生活の充実感につながる内容 と考える。そこで、「生きがい感」因子とした。. ⑤第5因子(因子寄与:1.27) この因子に含まれるのは「9.豊富な情報量」「19.交通機関の整備」「1.欲しい物の入手」. の3項目である。これらの内容は、個人的な欲求を示しその欲求を実現させるたあに、豊富 な情報量と行動しやすい条件を求める内容と感じられる。そこで、「情報と行動」因子とし た。. ⑥第6因子(因子寄与:1.19) この因子に含まれるのは「2.のんびりできる時間」「17.自由を実感できる」の2項目であ. り、その内容から、時間管理を自分の目標に合わせて決定できる自在な生活をイメージさせ る。そこで、「自由とゆとり」因子とした。. 第5・第6因子に含まれる項目数は少ないが、それぞれの項目の因子負荷量が0.5を越え、因. 子寄与が高く現れたこと、また、この2因子は予備調査では抽出できなかったが、これからの 生活意識として主体的な生き方に関わる重要な内容であり「生活の豊かさ」を構成する要素と して重視すべき内容と考えられることより採用した。. 以上、抽出された6因子を、社会入が持っている「生活の豊かさ」の構成因子とした。. (3)中学・高校生と社会人の「生活の豊かさ」意識の特色. 中学・高校生と社会人から抽出された「生活の豊かさ」の構成因子の解釈から、次の2つの ことが考えられる。. ① 中学・高校生の抽出因子の数が、社会人より少ないことから、中学・高校生は豊かさを測 定する尺度が社会人より少ないといえる。すなわち、中学・高校生は、社会入より「生活の豊. 一11一.

(14) か さ」を単純にとらえ、社会人は広範な角度から考えていると解釈できる。. ② 中学・高校生の「希望する生活」因子と社会人の「生きがい感」因子に両者のライフステ ージの特色があると解釈できる。本調査から得た「希望する生活」因子は生命保険文化セン ターが1990年に行った調査結果から得た「自分主義」3}と近似した若者の価値基準を表し、. 中学・高校生は、他から束縛されず利己的ともとれる気ままな暮らし方も豊かさの要素とし ているが、社会人は自己表現の機会を得るために自分の資質の向上を図り、生活の刺激や緊 張感も豊かさの要素としている点に特色があるといえる。. しかし、本研究では「希望する生活」因子に代表される中学・高校生の未成熟ともとれる 豊かさ意識を否定的に取らずに、彼らの伸びやかなエネルギーとして受け取りたい。なぜな ら、中学・高校生を、他者をも尊重し社会に対して個人の責任も認識できる自立した人間に 育成することが、教育課題のひとつと考えるからである。. 3.中学生の「生活の豊かさ」の構成因子に含まれる項目の男女間、地域間及び高校生との世 代間の比較. 中学生、高校生及び社会人のすべてのデータから共通因子が得られなかったことにより、各 世代の特色を構成因子から数量的に比較分析することはできなかった。そこで、本報では、中 学・高校生の「生活の豊かさ」を構成する4因子についてぐ各因子に含まれる項目を、中学生 の男女間、地域間及び中学生と高校生の世代間の平均値の差とその検定結果から、中学生の豊 かさに対する意識の特色を分析した。 ①.経済・社会基盤(第1因子). 「経済・社会基盤」因子に含まれる項目について、男女別、地域別及び中学生と高校生の 世代別に図2に示す。. 男女を比較した図2−aから、欲しい物、所持金など日常の経済条件に関わる項目に女子の 平均値が高く、0.5%水準で有意差が認められた。また、交通機関、経済的余裕、社会情勢、 居住条件に関わる項目に、男女間の差は認められなかった。. 地域を比較した図2−bから、富山の中学生は、欲しい物、所持金、利用施設の充実、居住 条件など日常の経済条件に対する項目の平均値が高く、0.5%水準で有意差が認められた。. 富山の中学生が目常の経済条件を重視する背景としては、大型店舗の売り場面積やコンビ ェンス・ストアの数5)からみて、消費の欲求を満たす条件が大阪ほど整っていないにもかかわ. らず、マスメディアから流される情報量には地域差が少なく、「物が欲しい」という購買欲 が強められていると考えられる。また、居住条件に関する意識が強い理由として、経済企画. 庁から公表された、平成5年度の新国民生活指標(PLI)に示されている富山の持ち兜率. 一12ゐ.

(15) が高いこと、1人当たりの居住面積が広いことなどが挙げられる。 高校生と比較した図2−cから、高校生の平均値が高く、有意差が認められた項目は「1. 欲しい物の入手」のみであり、社会情勢、社会施設の充実など生活の基盤に関わる項目は、 中学生の平均値が高く有意差も認められた。 3. 2. !. 4. L欲しい物の入口. o,.の■層..■o昌・響−一●一6零零零. 4.安心できる所皆金. のコサコのロロ コロロコロロのロコロあ. 11.!£活に定りる収入. テ…………・参. 19.交通機閏の!凱庸. 」」.■−■.■層噛層・層..一〇. ’. 2し経済的な備え 2航罷済的な余裕 28.刊用言詮の充実. … ψ璽層.9・9曜層層巳曜・. 零. :=1……………’「零. 33.7⊥会情讐の安定 、 37.療駐契構’茂{こ合うイ主業い. 一 男子. …。… 女子. 【a.中掌生の男女鑑】 1. 2. 3. 4. !.欲しい物の人乖. 4.安心できる所待金. lL生活に足りる収入 19.交通機関の整!殻. 21.纏済的な構え 24.畿済的な余裕 28.利用施設の充実 33.?k会情勢の賓定 37.癖ξ族磁成に合う1主まい. 一大阪 ……・冨山 【b.中高生の地域差】 1. 2. 4. ・ 3. i・欲しい物の入羊 4.安心できる所侍金. 層響・....・.層。■一.零. H.生活ζこ足りる収入 [9.交通磯関の整綴 21.絡済的な構え. 冨..一.●9璽.騨層・璽・‡. 24灘済的な余硲. .●ロ・−,..響一・■・層辮. 28.刊用例殺の充実. .・。・。・噸。9..●嘘.零皐. ’3P・.t±会情騨の安定. r一一・o..鴫‘.oo印・串零掌. 37.家旋楡成に合う三まい. r●o一・曹。.電囑.■・●宰. 一 申掌生 ’…・…高校生 【c.中掌生と縦4)差】 :9 P<.05 :k:k Pく.Ol il::k・1:}’く,005. 図2 「経済・社会基盤」因子の項目比較. これらのことから「経済・社会基盤」因子は、男女間、地域間及び高校生との世代間に差 が大きいといえる。. ②希望する生活(第2因子) 「希望する生活」因子に含まれる項目を図3に示す。 男女を比較した図3−aから、すべての項目の平均値が女子が男子より高いが、有意差が認 められたのは「14.仕事の楽しさ」「16.対人的なストレスが無い」の項目である。夢、自由、. 自分の主張、仲間意識など「希望する生活」因子の特色といえる内容には、男女の違いは少. 一13一.

(16) ないといえる。. 地域を比較した図3−bから、有意差の認められるのは「3.親しい友人がいる」「5・自分の. 将来の夢」の項目であり、「希望の生活」因子は地域差は少ないといえる。高校生と比較し た図3−cから、「5.自分の将来の夢」以外の項目は、中学生の平均値が高く有意差が認めら れた。. 2. 1. 3. 4. 3.親しい友人がいる 5.自分の将果の夢 6.鍵:」ヨ君二自{言を持つ. ・………一. lq.仕事の楽しざ 16.対人的ZSLZが無い 17.自由を実感できる. の. K裾……・・一・. ロロギごゆコロロロサコロゆ ロロロロコのロロ さ. 、、. ’9’曜.’曜 ョ’”尊『’噛噂噂’層.’”層轄 ■冒.・。璽. @.」“・電,唖層●.−一幽噂圏哺璽一.. 22.生き生き感.を待つ. ロロロロコリのコい @ スコ ゆ ロロロロロロ. 2:.比事以外の活動伸闇 25.自由に主張ができる. ………… @ρ’。■■一一一∵・軸■層層■一一. のロ. ネ1三・・…一一…. 韓●・響曹引. 一 男子 ・…… 女子 【a’.中一生の男女差】 1. 3. 2. 3.親しい勤人かいる 5.自分の碍来の夢 U.健畷に自信を持つ 14.習事の楽しさ. 4. ロサのロコロロ サ コロロロロロコロロ. m. コココ ぴ. ・・…… 寃フゴき≒……噛…・. 、. 置6.ヌ『塞ノ、臼勺Ziしλカ、無し、. .17.自由を実怒できる. 層■。.聯囎・ @き■■・。。.−囑璽・幽響.幽鴨璽. 2’2.生き生き慧を捨つ 23.1鍋ぎ以外の活動11tttM. ■goo..■響■冒喫. 一・●層●−曹一噸ro層層r. 一.・go.・辱層謄. ?. 25.自由に主張かできる. 噂 ● , , , ■ ’一. ’・一大販. 層一曽●..●噸層・. . ■ ・ 雪 o o ■■ , 層 引 .g o o ■ ■. ・一…一 富山. 【b.中川生の地域差】. 1. ・ 2. ’ 3. 4. 3,親しい友人かいる 5.自分の樗…鞘の夢 6.段之離島こ自1言をf寺つ. 14.鼻汁の楽しざ. 16.対人的IFLZが無い 17。魯山を案感できる 22.生き…ヒき感を1ケつ 23.lt蛮以外の活虫加41間. 25.目幽に主張かできろ. 一 中字生. ■一。一一一・高校生. 【c.中園生と高校生の差】 †Pく.05「1”をPく.Ol’1::t:1’P<.005. 図3 「希望する生活」の項目比較. 特に、高校生の、「14.仕事の楽しさ」の項目の平均値が中央値である2.5を下回る低い値を. 示す一方で、友人、自由など自分の満足度を求める内容が中学生に比較して低い状態といえ る。. これらのことから、未成熟な欲求を示す「希望する生活」因子は、男女間や地域間に差は 少なく、成人に近い世代の高校生との間に差が大きいといえる。. 一14一.

(17) ③人間関係(第3因子) 「人間関係」因子に含まれる項目を図4に示す。 男女を比較した図4−aから、すべての項目の平均値は女子が高く、「8.家族の信頼関係」 「26.家族と楽しむ行事」「32.家族でっき合える仲間」に0.5%水準で有意差が認められ、近. 所や親戚の入との付き合いに関する項目にも有意差が認められた。. 地域を比較した図4−bから、大阪と富山の平均値に差が少なく、有意差が認められるのは、 1. 2. 3. 8.家右髪「σ){言蓼看閏{柔. 4. ロコロリゆサロロコのロロコれ 護li:i:::1塁ヒ. IR。近所の人との閏拝 2(;.雪ε族と…誤しむ行事. 3L親!寂{寸き合いの西担. 32.象族て何き台う伸閤. 一男子. ・一’一… 女子. 【a.中脳生の男女差) 1. 2. 3. 8,家族の信輔関係 18,近所の人との閏係. 4. ロココ. 2fi.家族と婆し・む行」ヨτ. ロロロロの. ナ. .。幽願・。,・,層。璽索. 沿. ………・. 31,親戚吋き合いの負担 32,家族で桝き合う仲闇. ・,.●一,ロ。騨 ム⇔. 一大販. ……・富山. 【b.中学生の地域差】. 1 9.寒族の1言thrvlf¥・. 】8.近所の人との樫1簾. 2. 3. 4・. ..一一.一”一..”一.”.L”””i.”..一. ロロロ引目 ロロロロ. ::=::二二::二==:二二:=:::=:::=:=1=:癖. ェ. :::::::=:二:=:窪. 26.蒙族と…襲しむ行刃τ. 31。親暁1寸き合いの{さ担 32。雰訪㌃てけき合’}}巾1謝. :=::::=:二::::二二=:=:二::=二:=二::=1:1:=:二X.._ 。馴甲卿ρ・■9,。。一辮 ・〇一鞭。●冒。..,一一. ! 一一中掌生. U. ・……高校生. 1トで.05:け1・〈.ot ta :1’1’く.OO5. 【c,中牲と縦のヨ…】. 図4 「人間関係」の項目比較. 「18.近所の人との関係」のみであり、富山と比較して近所付き合が希薄な状況と思われる 大阪の中学生の方が、近隣の付き合いに対すして意識が高いという結果に興味を覚える。. 高校生と比較した図4−cから、すべての項目の平均値が中学生の方が高く、0.5%水準で 有意差が認められ、中学生が高校生より人間関係を重視していことが分かる。. これらのことから、「人間関係」因子は男女間と高校生の世代間の差が大きく、地域間の 差は少ないといえる。. ④自然・文化(第4因子) 「自然・文化」因子に含まれる項目を図5に示す。 男女を比較した図5−aから、各項目の平均値は女子が高い傾向にあるが・有意差の認めら. 一15一.

(18) れたのは「20.動・植物を育てる」のみであった。. 地域を比較した図5−bから、大阪の中学生は「20.動・植物を育てる」が高く0.5%水準で 有意差が認められ、富山の中学生は「35.歴史や伝統の行事」と「27.簡単な農作業ができる」. の平均値が高く有意差が認められ、これらは両地域の特色を示すといえる。 また、高校生と比較した図一Cから、すべての項目に0.1%水準で有意差が認められ、「自然. 2. 1. 3. 4. 20.動。植物を宿てろ. 27.簡単な農作業がてきる 3q.生活の計画が立つ 35.月薩【芝へう{云監亮σ,iテ理「. 男子. ……・女子. 【a.中学生の男女差} 2. 1. 3. 4. P一一一“y一一M.. 20.動・濯物を育てる 27.簡笹な農[乍業かてきる. 層一魎.■.璽・一鴨.層一..己髭零零. ””’…””’一一一一一一“一一一一一一一一. r噂・。雪.o.,.曜幽φ●・.・o.一・..... 舞. 34.生噛の計画が立つ 35.歴史や伝続のiテ事. L.X...一......一..””’“”’ew. 一大阪. ……・富山. 【b.中学生の地域差】 2. 1. 3. 4. 20.勤・廼物を育てる 27.臣託旦隻な農1乍鑓がてきる 3・1,聾三活の計両が立つ. 35.歴史や1云続の行事. 一中学生. ……・高校生. 【c.中川生と高書交生の差】. 『P<.051::1:Pく.〔}1’「重:*1’〈.005. 図5 「自然・文化」の項目比較. ・文化」因子は、中学生と高校生の世代間の差が大きく、特に、地域文化に対する関心の度 合は高校生が低いといえる。. これらのことから、「自然・文化」因子は男女の差はあまりなく、地域にはそれぞれの特 色があり、高校生との世代間に明確な差があるといえる。. 以上、「生活の豊かさ」意識の構成因子に含まれる項目の比較分析から、中学生の特色と して次の点が明らかになった。. まず、中学生の男女間の特色は、女子は「経済・社会基盤」「人間関係」因子で男子より 高い項目が多く、有意差が認められた。この特色は、中学生にみられる時期的なものか、あ るいは、他の世代にも共通したものかは、今後、他の世代の調査結果を分析し検証したいと 考える。. つぎに、中学生の地域間の差は、「経済・社会基盤」と「自然・文化」因子で有意差が認 められる項目が多く、富山の中学生の特色は経済条件、居住条件に関することや、地域の四. 一16一.

(19) 史や伝統に対する関心が高く、大阪の中学生は動・植物を育てられることを望んでいる点で ある。. さらに、中学生と高校生の特色は、年齢差が少ないにもかかわらず「希望する生活」「人 間関係」 「自然と文化」因子に含まれる項目は中学生が高く、有意差が認められる項目が多. いことから、中学生は高校生より豊かさ意識が高いといえる。高校生の入間関係や自然・地 域文化、生き生きとした若者らしい意識が希薄な原因は、進路選択に関わる時期的な影響で はないかと考えられる。. 1. 4. ま. と. め. 「生活の豊かさ」の調査研究の結果、中学生の「生活の豊かさ」の意識として、次の4点が 明らかになった。. ① 中学生は、社会人と比較すると平均値の低い項目も多く、「生活の豊かさ」を広範に考え ていないが、子供の立場でとらえた意識を持っている。. ② 中学生は、高校生と比較すると平均値が高く有意差も認められる。特に、人間関係、自然 ・文化や希望する生活に関わる内容の違いが大きい。. ③ 中学生の男女間を比較すると、女子の平均値が高く、有意差が認められ、特に人間関係や 日常の経済条件に関わる内容に違いが認められる。 ④ 大阪と富山の中学生の地域的な特色は、経済条件や地域文化に違いが認められる。. これらの調査結果から、「家庭生活」領域の指導にあたり、「希望する生活」因子に代表さ れる若者らしいエネルギーを実践力に転換できる授業設計の重要性が認識できた。. 一17一一.

(20) 第 1 章 参 考 文 献 1)経済企画庁国民生活局:平成4年度版新国民生活指標 2)経済企画庁国民生活局:平成5年度三新国民生活指標 3)生命保険文化センター:日本人の生活価値観調査1991 4)NHK放送世論調査所編:現代日本人の意識構造. 日本放送出版協会1979,1985,1990. 5)富山県統計課:100の指標/統計からみた富山/平成4年度版 6)大澤清二他共著:生活科学のための多変量解析. 家政教育社1992.5. 7)長嶋俊介著:「豊かさ」の生活学PHP研究所1990.2 8)見田宗介著:価値意識の理論. 弘文堂1966.8. 9)大平健 著:豊かさの精神病理. 岩波新書1990. 10)吉野正治著:新しいゆたかさく現代生活様式の転換〉. 連合出版 1986. 本章は、日本家庭科教育学会に論文投稿し、平成5年11月に受理されたものである。. 一18一.

(21) 第2章大阪と富山の中学生を中心とした 暮らし方」に関する意識調査. 2. 1. 目. 的. 中学校技術・家庭科に新設された「家庭生活」領域の授業設計を研究する基礎資料を得るた めに、中学・高校生及び社会人を対象にして「生活の豊かさ」と「暮らし方」の意識調査を行 い、第1章で「生活の豊かさ」に関する調査の結果をまとめた。本章では「暮らし方」の調査 結果の分析.・検討を行い、’ u家庭生活」領域の授業設計や指導方法、題材構成に生かせる具体. 的な手がかりを得ることを目的とした。. 2. 2. 方 法. 1.調査紙の作成、調査の時期及び対象者 「暮らし方」の調査項目は、 「生活の:豊かさ」の質問項目を設定する過程で抽出された8因. 子から、「家庭生活」領域の学習内容と関連がある「家族と家庭」「人との交わり」「経済性」 「利便性」 「自己実現」「環境と地域文化」の6因子を選んだ。項目内容の決め方は、日常生. 活の行動を一対の言葉で表現し、因子それぞれに7、8対の質問項目を設けた。 予備調査は、「生活の豊かさ」と同時に実施し、その結果について因子分析を行い、因子負 荷量が4.0を越える30項目を採用して調査紙とした(項目は、図1に示す)。. 目盛は、簡便さ、快適さを求める内容(以後「現代型志向」と記す)を1、多少のわずらわ しさや労力負担がある内容(以後「従来型志向」と記す)を4として、その間に2と3の段階 を設けて評定尺度とした。. 対語の配列は、調査対象者の正確な考えを引き出すために、左右の逆転項目を適宜設けてラ ンダムに並べた。回答は、日常生活の中で各自が左右どちらに近い行動や考え方をしているか を、○印を付ける方法で求めた。. 2.分析の方法 データの集計は、4段階の評定尺度を間隔尺度とみなして集計し、以下の分析を行った。 1)全調査対象者の「暮らし方」の実態 2)「暮らし方」の因子構成 3)2)の各因子に含まれる項目の中学生の男女間、地域間比較及び中学生と高校生、社会人と. の世代間の比較. 一19一.

(22) 2. 3. 結果と考察. 1.全調査対象者の「暮らし方」の実態 回答分布から「暮らし方」の実態を概観するために、どの項目も左側が(従来型志向:4)、. 右側が(現代型志向:1)にそろえて百分率化し、図1に示した。図1から、各世代に共通し た「暮らし:方」の実態や特色を次のように分析し、考察を加えた。. .近所の方に会ったとき、自分から声をかけ.る. i.近所の方に会6危とき∫自分から声をがけない. 潮の臨めば・いつ弊わや塘.. 2.朝の目覚めは.いつもさわやかでない. .生活雪囲物(ゴミ)に、閲心を持ゆている. 3.生活廃蘂物(ゴミ)に.関心を持っていない. .衣服や持ち物の選択は、機能性を優先する. 4.衣服や持ち物の選択は、ブランド名を優先ずる ・5,学業成績は、人の能力の大部分と考える. ,学業成績は、人の能力の一部と考える. .自動販売機で品物を購人するのは味気ない. 6.自動販売機で品物を購入できることは便利だ. ..野菜や果物は、虫食いのない物は不安だ. .了,野菜や果物は’、虫食いのない物が良い. 唄分の羅馬CZ夢hiある’. ヴ 3.自分め将来に不安がある. L通揺販売の普及は考えものだ. 9.通信販売の昔及は便利なことだ. し子供の養育責任は、親を中心とした家庭にある. 10.子等の養育貴任は、学校を中心とした社会にある. ..時間は計画的IC使U}、充実さ琶ている. .11.時間を持てあまし、退腫に感じることがある.. 1.近所の宅配品を預かるdとはお互いさまだ. 12.近所の宅配品を顕かるのは迷惑だ. 1.廼段が少し高くても、再生紙を購入する. 13.磧段の高い乱再生紙は購入しない. 1,加工食品などの選択lt、rvコマーシf藩に影響されない. 丑4.加工食品などの選択は、TVコ?一シtntz影響きれる. 1.手作りの衣服や食品ここは」一力品に無い価瞳がある. 15。手作りの衣服や食品は、幽力品におよばない. B・ts域の行事駅子蛉鋤錦こ時fiwきいそいる.. 16.地域の行事(祭、子供会、運動会)に時間をさいていない. 7.人が晟新の品物を手にいれても、自分は惑わされない. .17.人が最新の品物を手にいれると、自分も欲しくなる1. B.水資源問題はp個人の暮らし方と関わりが多い. i8.永資源問題は、個人の暮らし方と関わりが少ない. 9.お金にゆとりがあvても、家事(調理、洗濯、掃除)は、㈹. 19.お金tcゆとりがあれば、家事(調理、洗濯、掃除)は、代行. O・年齢E重ねるζとは・楽しみなことだ ・ ’. 業に委託ずる, 20g年齢を重ねることは、つらいことだ. L時問と労力を要しても、地域共同購入に参加する.・. 2L時潮と労力の要する、地域共同購入に参加しない. 2。快適な生活には.電気蹄触㌧の安定供給より大切なこ. 22.快適な生活には、電気工in幽門の安定供給は必要だ. ・行業に委託しない. とがある 3。何をするに鰯鐸》ずらわ.Uい」とは感じない. 23.何をする1こも「わずらわしい」と感じる. 4.紙twの普及は、育児にとって良くないことだ .. 24.紙払ジの普及は.青児にとって良いことだ. 5.古紙、ア服蕾などの資源の再利用にかがることは個人 負担(時間、労力)が増えても進めるべきだ. 25.古紙、ア震缶などの資源の再利用は、企業や行政が進め るべきだ 26.珍しい物は、近所同志でおずそわけをしあつていない. 6・珍い’融解同志でおすそわqeuあ・「k’る.. 2T.rしたいこと」と「すべきこと」が一致しないとき、「レた. 7.rしたいこと」とfすべきこと」が一v致しないとき、rナペ. .いこと」を優先ずる. きこと」を.優先する. ’. 葱ξ世代(子、親.祖父母)が交わることは楽しい. 28.三世代(子、親、祖父母)が交わることは、わずらわしい. ;9.現金なしで、欲しい物がかドで買えるのは考えものだ. 含9.瑛金なしで、欲しい物がかドで買えるのは便利だ. 30。流行に左右きれなV・.di活をしたい. 30.流行に回れない生活をしたい 囲左1財しこ∫司懸. 睡」やや左働に同感. 趣やや右側に同感’. 瞬羅右側に同感. 図1 調査対象者の回答分布. 一20一.

(23) (1)従来聖志向に同感の回答率が高い項目. 図1から、従来型志向に「同感:4」の回答が40%を上回るのは、「1.あいさつの習慣」 「10.子供の養育責任」「12.宅配品の預かり」「18。水資源問題」「19.家事代行業の委託」な. ど8項目で、「18.」「10.」の2項目は、「やや同感:3」の回答を合わせると85%を越えて いる。. 従来型志向に「同感:4」の回答が30%を上回るのは「5.学業成績と人の能力」「30.流行の. 生活」など4項目で、「5.」は「やや同感:3」を合わせて80%に達する。 これらのことから、「暮らし方」の実態をみると、子供の養育責任は家庭にあると考え、家 事労働を代行業者に任せてもよいと考える入は少ないといえる。また、地域の人との交わりは、. あいさつを交わすことや宅配品を預かることに負担を感じない人が多く、水資源問題や資源の 再利用などにも関心が示されている。. (2)現代型志向に同感の回答率が高い項目. 現代型志向に「同感:1」の回答が40%牽上回るのは、「6.自動販売機の普及」「22.快適生. 活と電気エネルギー」の2項目であり、「やや同感:2」を合わ琶ると、自動販売機を便利な ものと考えている人は85%を越え、快適生活には電気エネルギーの安定供給が必要という意見 は75%を上回っている。また、現代型志向に「同感:1」が3G%を上回るのは「7.野菜・果物の 虫食い」 「16.地域行事の参加」「21.地域共同購入の参加」の3項目である。. これらのことから、自動販売機を利用し、虫食いのない野菜を購入する簡便な暮らし方が定 着しており、電気エネルギーを使えない生活は念頭にないような人が多い。また、地域行事や 共同購入に参加の意思が薄い人も多いことが分かる。. (3)回答分布からみた「暮らし方」の実態. 回答分布からみた調査対象者の「暮らし方」の実態は、物の選択はブランド名より機能性を 優先し、流行にとらわれない主体的な消費行動をとっていると思われる。. しかし、知識として持っている内容と、現実の生活場面における行動との関連性が希薄であ ることも分かる。例えば、「7.野菜や果物は虫食いのない物がよい」と考える入は「やや同感」. の回答も含めると65%に達し、他方では「18.水資源問題は個人の暮らし方と関わりが多い」と. 答える割合が90%に近いことは、虫食いのない野菜の生産には化学肥料や農薬が必要であり、 虫食いのない野菜を求めることは間接的に水質汚染を容認する行為となり、個人の生活行動が 地域社会や環境を経て、再び個人に返るという循環の意識が薄いことを示している。 同様に、「25・資源の再利用1ま・個人負担が増えても進めるべき」の回答が多いことと・「13・. 一21一 ・.

表 各授業場面における生徒の自己報告内容 朝食1乍りの計画  (グループ学習:調理手順を流れ図を使って理解をした記入例・女子) 考 え て い た  授業場面 P  と1内  容         軋                                     . シ接学習していること 1学習に関係していること        1 考えていない 1(1の場面) 1ゲループ献立 1を決める話合 1い <理解…………■・条1牛に合う献立を、:!t壁∫1⊃益___il 喜        く理解〉 . ……

参照

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