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平成23年度土木学会関西支部年次学術講演会

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Academic year: 2022

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第Ⅱ部門 都市河川河口の地形変化と塩分挙動の応答性

神戸市立工業高等専門学校専攻科 学生会員 ○新井 淳平 神戸市立工業高等専門学校都市工学科 正会員 宇野 宏司 神戸市立工業高等専門学校都市工学科 フェロー 辻本 剛三 神戸市立工業高等専門学校都市工学科 正会員 柿木 哲哉 1

1

11...研究背景.研究背景研究背景研究背景・・・・目的目的目的 目的

都市河川河口に形成される砂州は,都市部の貴重 な生物生息空間としての役割が期待される一方で,

洪水疎通能を妨げる要因ともなり適切な管理が必要 である.また,近年多発する局所的な豪雨などによ り短時間での水位変動が大きく,その地形変化は大 河川よりもよりダイナミックなものとなっている.

本研究では,ラジコンボート等を用いた省力的な現 地観測手法等によって,都市河川河口の地形変化と 塩分挙動の応答性について検討した.

22

22..研究方法..研究方法研究方法研究方法

現地調査地点は,兵庫県を流れる二級河川・明石川 河口である.本河口域において,2010 年3月より,月 1 回の地形把握に関する集中調査,塩分挙動の連続モ ニタリングを実施した.

(a) 河口砂州形状及び底質把握に係る集中調査 明石川河口先端の左岸堤防上より河口付近に形成さ れる砂州の形状をデジタルカメラで撮影し,その地形変 化を把握した.また,表-1、写真-1 に示す地点の表層

砂を採取し,粒度分析試験と強熱減量試験を実施した.

また,魚群探知機,GPS,塩分計等の観測機器を搭載し たラジコンボートを用いて河口~上流 300m区間内 の地形・水温・塩分の空間分布を調べた.

(b) 水位・水温・塩分の連続モニタリング調査 明石川河口より約 800m 上流の右岸護岸下に自記録 式水位計,水温塩分計を設置し,測定間隔 2 秒で水深, 塩分,水温を計測した.

3 3 3

3....結果結果結果結果

(a) 河口砂州形状及び底質把握に係る集中調査

図図

図----2 2 2 2 粒径加積曲線粒径加積曲線粒径加積曲線粒径加積曲線((((2010201020102010年年年年3333月月月月))))

図 図

図----3 3 3 3 粒径加積曲線粒径加積曲線粒径加積曲線粒径加積曲線((((2010201020102010年年年年12121212月月)月月))) 図図図図----2222,図図図図----3333に2010年3月と同年12月の各採取地 点の粒径加積曲線を示す.砂州底質の粒径分布は, 波浪や河川の掃流力の関係で決まる.波浪の影響を受 けやすい砂州前方側の地点Eは粒径が粗く,砂州背面 側の地点 1 は細かくなる傾向が見られた.

Junpei ARAI, Kohji UNO, Gozo TSUJIMOTO and Tetsuya KAKINOKI 表

表 表

表----1111 採取地点採取地点採取地点採取地点

A 砂州河川側付け根部 B 河川側中間地点 C 砂州先端部 D 海側中間地点 E 砂州海側付け根部

A B

C D

E

図図

図図----1111 採取地点採取地点採取地点採取地点

平成23年度土木学会関西支部年次学術講演会

Ⅱ- 32

(2)

図 図図

図----4444に砂州形状の変化を示す.調査開始の2010 年4月より次第に砂州が拡大し,河口閉塞に向かう 様子がみてとれる.特に秋季から冬季にかけては,

降雨量の減少と高波浪により閉塞化が進んでいるこ とがわかる.2011 年 2 月現在は,波浪の影響によって 図に示す砂州の前面にテラスが形成され,小潮時は完 全な閉塞状態となっている.

図図図図----5555に,2010年6月の水位・塩分の時間変化を示 す.6月26日にまとまった降雨が観測されたが,そ れによる水位上昇と塩分の低下が確認された.一方,

図 図

図図----6666 の 2010 年 1 月の水位・塩分の時間変化を降雨が 観測されていないにもかかわらず,河口閉塞の影響を 受けて全体的に塩分が低下している.

図 図 図

図----7777,図図図図----8888にラジコンボート調査で得られた水深,表層 塩分の空間分布図を示す.水深分布についてみると,

上流から下流にかけて水深が深くなることや,横断方向 にほぼ一様の水深分布となる結果が得られており,現地 の河床をよく再現できている.一方,表層塩分の空間分 布についてみると,河口が完全に閉塞していない 2010 年 9 月は塩水の遡上が確認されたが,河口が完全閉塞 した 2011 年 1 月は,ほぼ一様に淡水が拡がっているこ とがわかった.

4. 4.

4. 4. まとめまとめまとめまとめ

現地調査の結果,都市河川河口地形は年間を通して 大きく変化していることが明らかとなった.これらの調査は いずれも数名の人員で実行可能であり今後の都市河川 河口域の省力的な現地モニタリング手法としての活用 が期待できる.

-1 0 1

990 1000 1010 1020 1030

water level(m) atomospheric pressure (hPa)

 実測水位(明石川河口)

 実測水位(藤原橋)

 推算潮位(明石港)

 大気圧(神戸)

2010.6.16-6.30

6/16 6/20 6/25 6/30

0 10 20 30

0 5 10 15 降雨量(藤原橋)

塩分(明石川河口)

水温(明石川河口)

date

precipitation (mm)

salinity water temperature ()

図図

図図----5555 水位水位水位・水位・・・塩分塩分塩分塩分のののの時間変化時間変化時間変化時間変化(((2010(201020102010年年年年6666月月)月月)))

-1 0 1

990 1000 1010 1020 1030

water level(m) atomospheric pressure (hPa)

 実測水位(明石川河口)

 実測水位(藤原橋)

 推算潮位(明石港)

 大気圧(神戸)

2011.1.16-1.31

1/16 1/20 1/25 1/30

0 10 20 30

0 5 10 15 降雨量(藤原橋)

塩分(明石川河口)

水温(明石川河口)

date

precipitation (mm)

salinity water temperature ()

図図図

図----6666 水位水位水位水位・・・塩分・塩分塩分塩分ののの時間変化の時間変化時間変化時間変化((((2011201120112011年年年年1111月月月月))) )

0m 1.5m

9 12 1

図 図図

図----7777 水深水深水深水深ののの空間分布の空間分布空間分布空間分布

0 10 20 30

1 12

9

図 図図

図----8888 表層塩分表層塩分表層塩分表層塩分のののの空間分布図空間分布図空間分布図空間分布図

38.54 38.56 38.58 38.6 38.62 38.64

58.63 58.65 58.67 58.69 58.71

Y [m]

X [m]

2010.04.24 2010.07.10 2010.08.07 2010.10.06 2010.11.22 2010.12.01 2010.12.28 2011.01.24

図 図 図

図----4444 砂州形状砂州形状砂州形状砂州形状ののの推移の推移推移推移

平成23年度土木学会関西支部年次学術講演会

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参照

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