吉野川、重信川、大野川、肝属川は気候変動に伴
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(2) Ⅱ− 19. 第38回土木学会関東支部技術研究発表会. にある。. 5.考察 石狩川、雄物川、鳴瀬川、利根川、信濃川では. 流況係数:流況係数とは最大流量と最小流量の比を. 年最小流量、渇水流量が増加し、流量が安定して. 表す。東日本の河川では値が減少傾向にあり、水利. きていることが分かる。また、四国、九州の河川. 用が安定してきていると考えられる。代表事例とし. は年平均流量と渇水流量が減少していることがわ. て図-3 に示す。一方で西日本の河川においては値が. かり、気候変動に伴う蒸発散量の増加が起因して. 上昇傾向にあり、温暖化の影響で水利用の安定性が. いるのではないかと考える。流況係数においては、. 低下してきていると考えられる。代表事例として図. 東日本と西日本では傾向がわかれ、西日本におい. -4 に示す。. て温暖化による影響が表れていることがわかる。 また、融雪のある流域では東北地方の河川におい ては予想していた通り融雪期の早期化する傾向が わかった。ここでの代表事例として、雄物川を示 す(図-6) 。しかし、石狩川、信濃川、利根川にお いては逆に融雪期が遅くなってきていることが分 かった。代表事例として、信濃川を示す(図-7)。 図-3 流況係数. 融雪期においては予想していた結果が得られなか った。ダムによる影響などの他の要因が考えられ る。. 図-4 流況係数 融雪による流量:北海道、東北、関東、中部地方の 図-6 融雪期のズレ. 融雪期の最大流量が減少傾向にある。代表事例とし て、図-5 に示す。また、出現期間は東北で早くなり、 石狩川、信濃川、利根川で遅くなる。具体的に 30 年で変化した日数を表-1 に示す。. 図-7 融雪期のズレ 参考文献 1)国土交通省 水文水質データベース web サイ ト http://www1.river.go.jp/ 図-5 年降水量と融雪期のピーク流量との関係. 2) 押川元重・坂口絋治共著 基礎統計学 培風館 3)社団法人 日本河川協会監修 河川便覧. 表-1 融雪期の 30 年間での変化. 1998 年版 4) 山口千谷・滝野晶平・立川康人・推葉充春. 石狩川. 鳴瀬川. 雄物川. 約 2 日遅い. 約 3 日早い. 約 2 日早い. 信濃川. 利根川. 水文水資源学会,研究発表会要旨集,. 約 11 日遅い. 約 4 日遅い. Vol. 22 (2009) p-70. 地球温暖化に伴う日本流域の流況変化の推計.
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